長16〖嫁と知人 そして僕〗第3話
第2話 20190716
何度か、僕(加藤文彦:かとう・ふみひこ:29才)が真剣に説得しているうちにようやく嫁(加藤麻里子:かとう・まりこ:27才)に承諾を貰った。“知人(萩原雄介:はぎわら・ゆうすけ:34才)の方が安心できる”というのもあったみたいです。あと、《文彦の再三のお願いだし、断ったことで逆ギレして仲が悪くなるのは困る。》っていう感情もあったようだ。
肝心の萩原さんに僕は丁寧にお願いします。嫁が承諾した明後日に、萩原さんの会社近くの高級居酒屋を予約しました。肉料理コース(+飲み放題)はかなり奮発です。個室なので今夜みたいな会合には最適でした。僕が「お忙しいのに、ありがとうございます。」萩原さんは〔いえいえ、高そうな店ですね?〕、「もちろん僕のお願いですから・・。十分楽しんでください。」先ずはビールで乾杯です。
上タン・上ハラミ・ホルモン盛合せ(ミノ・シマチョウ・レバーなど)を食べ終わるころ、僕は肝心な話を切り出しました。「折り入ってお話があります。聞いてもらえますか?」と僕は切り出した。自分の性癖、嫁を抱いてもらうこと、麻里子の希望など滔々と語ります。萩原さんは一切口を挟まなかった。
〔俺も聖人君子じゃない・・と云うよりスケベにんげんだから・・構わないんだけど。加藤君がいいとしても、奥さんは本当に賛成なの?〕
「あの、正直に言って、麻里子がなぜ賛成してくれたかは不明です。」
〔エロくないから、なんだか不思議だね。でも奥さんとセックスするんだよね? 加藤君は平気なの?〕
「まだ実感がないんですが、嫁は大好きですから嫉妬はすごくすると思います。でも、それ以上に興奮すると思います。」
ビールから冷酒へ移って萩原さんの口調も滑らかになってきます。
〔麻里子さんって美人だよね。胸も大きいし、抱き心地よさそうです。あっ、失礼!〕
萩原さんの本音に、僕は胸が締め付けられました。
「それじゃ、引き受けてくれるんですか?」
〔分かりました。ただし一つ条件が・・麻里子さんが止めたいといったら終わりにしますね。〕
「もちろん、それで結構です。」
そのあとで、二人はラインのIDを交換します。実行の期日は嫁の承諾を得てからになりますが、詳しい取り決めはラインで事後に行うこととしました。最後に萩原さんが〔あの、加藤君のスマホに奥さんの写真があったら送ってくれないか?〕とたのんできます。聞けば、萩原さんはカメラが趣味だった。 第4話へつづく
20190716
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