長G〖救いの手を〗第1回
長G〖救いの手を〗第1回
(原作名:壊れかけの絆 投稿者:叶 投稿日:2009/02/06)
私(高坂正文:こうさか・まさふみ)は37歳の地方公務員です。共働きの妻(高坂彩矢:こうさか・あや)は32歳で営業職のエリアマネージャーをしています。妻と結婚して早いもので10年の月日が流れようとしています。私は可もなく不可もなく…取り柄と言えば優しさぐらいのどちらかと言えば、平均的な亭主です。
妻の彩矢は目鼻立ちがクッキリしていて、一見するとハーフに見える活発な感じです。身長164センチ、体重53キロ、上から86、64、88と年齢の割には均整の取れた体をしています。
親族の紹介で出会い、半年の交際で結婚の運びとなり、結婚二年目に妊娠したのですが不幸な事に流産しました。子供を待望していた妻の落胆振りは見ていても胸が締め付けられる程にせつなく辛い物でした。「また頑張って子供を授かろう…。」と私は、流産を悔やみ落ち込む妻を励まし、毎夜のように子作りの為のセックスに励み、懐妊を願いました。
しかし、私達夫婦の願いをよそに妻は妊娠する事はありませんでした。やがて妊娠への諦めのせいか、快楽の為でない子作りの為のセックスの回数も週3回が週1回になり、やがて月1回に、そして半年に1度になり、この2年間はセックスレス状態です。
妻の彩矢は子供も授からぬ現実や寂しさから逃れるようにパートで入った企業で仕事に打ち込み、余程水が合ったのでしょうか?メキメキと営業成績を上げ、やがて正社員として雇用されついにエリアマネージャーにまで昇進しました。
エリア会議などの時には出張で数日間、家を空ける事も珍しくはなく、妻が出張で不在の折は家事等での不便はありますが、妻が仕事に打ち込むようになった事情が事情なだけに出来うる限り私も協力して来ました。
私は公務員ですから基本的に定時で仕事が終了するパターンが多く、妻とのすれ違いの生活に若干の戸惑いや不便は感じておりましたが、日常での夫婦仲は良く、会話もあり、休日には二人でショッピングを楽しみ、自宅で体を寄せ合いケーブルTVを観ながらくつろぐ…。お互いを尊重しながら、日々を過ごす…。こうした生活に満足していたのです。
繰り返される日々の中で麻痺していた部分もあったのでしょう。この時点で私の中に油断があったのかも知れません。“妻の変化”に全く気が付かなかったのです。 第2回へ
2015/01/23
(原作名:壊れかけの絆 投稿者:叶 投稿日:2009/02/06)
私(高坂正文:こうさか・まさふみ)は37歳の地方公務員です。共働きの妻(高坂彩矢:こうさか・あや)は32歳で営業職のエリアマネージャーをしています。妻と結婚して早いもので10年の月日が流れようとしています。私は可もなく不可もなく…取り柄と言えば優しさぐらいのどちらかと言えば、平均的な亭主です。
妻の彩矢は目鼻立ちがクッキリしていて、一見するとハーフに見える活発な感じです。身長164センチ、体重53キロ、上から86、64、88と年齢の割には均整の取れた体をしています。
親族の紹介で出会い、半年の交際で結婚の運びとなり、結婚二年目に妊娠したのですが不幸な事に流産しました。子供を待望していた妻の落胆振りは見ていても胸が締め付けられる程にせつなく辛い物でした。「また頑張って子供を授かろう…。」と私は、流産を悔やみ落ち込む妻を励まし、毎夜のように子作りの為のセックスに励み、懐妊を願いました。
しかし、私達夫婦の願いをよそに妻は妊娠する事はありませんでした。やがて妊娠への諦めのせいか、快楽の為でない子作りの為のセックスの回数も週3回が週1回になり、やがて月1回に、そして半年に1度になり、この2年間はセックスレス状態です。
妻の彩矢は子供も授からぬ現実や寂しさから逃れるようにパートで入った企業で仕事に打ち込み、余程水が合ったのでしょうか?メキメキと営業成績を上げ、やがて正社員として雇用されついにエリアマネージャーにまで昇進しました。
エリア会議などの時には出張で数日間、家を空ける事も珍しくはなく、妻が出張で不在の折は家事等での不便はありますが、妻が仕事に打ち込むようになった事情が事情なだけに出来うる限り私も協力して来ました。
私は公務員ですから基本的に定時で仕事が終了するパターンが多く、妻とのすれ違いの生活に若干の戸惑いや不便は感じておりましたが、日常での夫婦仲は良く、会話もあり、休日には二人でショッピングを楽しみ、自宅で体を寄せ合いケーブルTVを観ながらくつろぐ…。お互いを尊重しながら、日々を過ごす…。こうした生活に満足していたのです。
繰り返される日々の中で麻痺していた部分もあったのでしょう。この時点で私の中に油断があったのかも知れません。“妻の変化”に全く気が付かなかったのです。 第2回へ
2015/01/23
長G〖救いの手を〗第2回
長G〖救いの手を〗第2回
第1回
そう…それはとある土曜日の出来事でした。前夜に翌日が休日である為に、趣味の読書がついつい朝方までとなり目覚めたのは昼過ぎです。妻(高坂彩矢:こうさか・あや:32歳)は休日出勤。寝ぼけて思考が定まらぬ私は熱いシャワーを浴び、生乾きのボサボサ頭でリビングに向かい、コーヒーを飲みながら新聞に目を通していました。
以前ならば土曜日は専業主婦であった彩矢と散歩がてらに近所の行きつけの喫茶店でランチが週末の日課だったのですが、今では仕事が多忙を極める妻とはそんな時間も無くなりつつありました。
昼下がりのテレビから聞こえる甲高い芸人の声が耳障りに感じた私は、久々に音楽でも聴こうとCDラックの中から彩矢と出会った頃に良く聴いたCDを探したのですが見当たりませんでした。【あれっ?何処にやったかな? 妻が自分の部屋にでも持っていって聴いていたのかも知れないな…。】
半年前に妻がエリアマネージャーに昇進し、捌(さば)ききれぬ仕事を自宅に持ち帰るようになった頃に私達夫婦は寝室を別々にして、お互いの寝室がそれぞれの書斎兼寝室になっていました。
当初、寝室を別々にする事には不満をもっていた私(高坂正文:こうさか・まさふみ:37歳)でしたが、この頃にはすでにセックスレスな夫婦でもあり、こんなに楽しそうに生き生きと仕事に打ち込み、傍から見ても専業主婦であった頃とは別人のような輝きを取り戻した妻の彩矢を【素直に応援してあげたい….。】そんな気持ちからの発展的な夫婦別々の寝室への流れだったのです。
こうなると不思議な物で彩矢は掃除や洗濯をしなくてはならないので私の寝室に入っているのですが、私が妻の寝室に行く事は、殆ど有りませんでした。私にはそこが、【彩矢の書斎兼寝室】が、何やら仕事に打ち込む妻の聖域であるように感じていたのです。
私はCDを探す為に、この数ヶ月一度も踏み入れる事の無かった彩矢の寝室の扉を開けました。ドアノブを回し,扉を開くと昼下がりの閉め切った妻の寝室から【ムッとする熱気とともに甘酸っぱい女の匂い】が私の全身を包みました。
蒼色のカーテンで閉めきられたままの室内は薄暗い。蒼(あお)色を基調に統一された寝具に木目張のクロゼットに大きな本棚と机… 。そして室内に充満する濃厚な大人の女性独特の蜜の香り…。むせて目が眩みそうになる甘酸っぱい匂いに一種異様な興奮にも似た物を覚えながら私はCDを探しました。
机の上に置かれたPCの横には乱雑に山積みにされた資料とおぼしき書類…。ベッドの布団は半分捲られた状態のまま。【やれやれ…いくら忙しいとは言え、もう少し綺麗に片付けろよ…。】私は軽く舌打ちする思いで雑然とした机の辺りを見わたします。 積まれた本の脇に数枚の透明なCDのケースが見えました。
私は積まれた本や書類の山を崩さぬようにそれらを慎重に引き抜くと探していたお目当てのCDです。【おっ…やはり有ったか… 】 引き抜いた他の三枚は、それぞれのケースに日付だけが記載された中身が不明の物でした。
【う~ん…何だこれは?彩矢の仕事絡みの物かな?】この時の私はそれらのディスクの中身など大して気にする事も無く、元の置かれていた場所に戻してしまいました。後々になって見ればこれが痛恨の極みでした。せめてこの時にこれらのディスクの正体に気付いていれば或はあれ程の事にならなかったかも知れないのです。 第3回に
2015/02/11
第1回
そう…それはとある土曜日の出来事でした。前夜に翌日が休日である為に、趣味の読書がついつい朝方までとなり目覚めたのは昼過ぎです。妻(高坂彩矢:こうさか・あや:32歳)は休日出勤。寝ぼけて思考が定まらぬ私は熱いシャワーを浴び、生乾きのボサボサ頭でリビングに向かい、コーヒーを飲みながら新聞に目を通していました。
以前ならば土曜日は専業主婦であった彩矢と散歩がてらに近所の行きつけの喫茶店でランチが週末の日課だったのですが、今では仕事が多忙を極める妻とはそんな時間も無くなりつつありました。
昼下がりのテレビから聞こえる甲高い芸人の声が耳障りに感じた私は、久々に音楽でも聴こうとCDラックの中から彩矢と出会った頃に良く聴いたCDを探したのですが見当たりませんでした。【あれっ?何処にやったかな? 妻が自分の部屋にでも持っていって聴いていたのかも知れないな…。】
半年前に妻がエリアマネージャーに昇進し、捌(さば)ききれぬ仕事を自宅に持ち帰るようになった頃に私達夫婦は寝室を別々にして、お互いの寝室がそれぞれの書斎兼寝室になっていました。
当初、寝室を別々にする事には不満をもっていた私(高坂正文:こうさか・まさふみ:37歳)でしたが、この頃にはすでにセックスレスな夫婦でもあり、こんなに楽しそうに生き生きと仕事に打ち込み、傍から見ても専業主婦であった頃とは別人のような輝きを取り戻した妻の彩矢を【素直に応援してあげたい….。】そんな気持ちからの発展的な夫婦別々の寝室への流れだったのです。
こうなると不思議な物で彩矢は掃除や洗濯をしなくてはならないので私の寝室に入っているのですが、私が妻の寝室に行く事は、殆ど有りませんでした。私にはそこが、【彩矢の書斎兼寝室】が、何やら仕事に打ち込む妻の聖域であるように感じていたのです。
私はCDを探す為に、この数ヶ月一度も踏み入れる事の無かった彩矢の寝室の扉を開けました。ドアノブを回し,扉を開くと昼下がりの閉め切った妻の寝室から【ムッとする熱気とともに甘酸っぱい女の匂い】が私の全身を包みました。
蒼色のカーテンで閉めきられたままの室内は薄暗い。蒼(あお)色を基調に統一された寝具に木目張のクロゼットに大きな本棚と机… 。そして室内に充満する濃厚な大人の女性独特の蜜の香り…。むせて目が眩みそうになる甘酸っぱい匂いに一種異様な興奮にも似た物を覚えながら私はCDを探しました。
机の上に置かれたPCの横には乱雑に山積みにされた資料とおぼしき書類…。ベッドの布団は半分捲られた状態のまま。【やれやれ…いくら忙しいとは言え、もう少し綺麗に片付けろよ…。】私は軽く舌打ちする思いで雑然とした机の辺りを見わたします。 積まれた本の脇に数枚の透明なCDのケースが見えました。
私は積まれた本や書類の山を崩さぬようにそれらを慎重に引き抜くと探していたお目当てのCDです。【おっ…やはり有ったか… 】 引き抜いた他の三枚は、それぞれのケースに日付だけが記載された中身が不明の物でした。
【う~ん…何だこれは?彩矢の仕事絡みの物かな?】この時の私はそれらのディスクの中身など大して気にする事も無く、元の置かれていた場所に戻してしまいました。後々になって見ればこれが痛恨の極みでした。せめてこの時にこれらのディスクの正体に気付いていれば或はあれ程の事にならなかったかも知れないのです。 第3回に
2015/02/11
長G〖救いの手を〗第3回
長G〖救いの手を〗第3回
私は見つけたCDを片手に何げ無く妻のベッドに腰を下ろしました。あらためて雑然とした室内を見回しながら 、【フゥ… … …】っと深く息を吸い込むと布団に染み込んでいるのであろう。【アイツこんな匂いだったかな?】彩矢の女の匂いが鼻腔を刺激しました。
妻である彩矢とは約2年もの歳月セックスレスではありましたが、家庭の中では別段二人の間に寝室を分けた以外は距離間がある訳ではありませんでしたから、日常の生活の中で妻の髪から漂う匂いや体臭などに違和感は感じていなかったのです。
しかし今、妻の寝室に篭るように漂う匂いは【私の知る妻彩矢の持つ匂い】ではありませんでした。その匂いに戸惑いながら周囲を見回す私の視界に、捲れた掛け布団の内側に隠すように押し込まれた白いネット状の物が見えました。【何だろう?これは…】私は自然とそれに手を伸ばしていました。
それはまるで見つかっては困る…見られては困るといった感じで掛け布団の中に押し込ま
れて、隠されていた白いネット状の袋。恐る恐る…しかし何か見えない力に引き寄せられるようにそれを引っ張り出す私。そう…それは洗濯ネットだった…。
中には黒っぽい何かが入っているのが透けたネットから見て取れる。私は見てはならない物を見つけてしまったような罪悪感を感じながらも手にした洗濯ネットのファスナーを開きました。
不安にも似た感覚と宝箱でも見つけた不可思議な高揚感とが入り交じり、胸が押し潰されるようでした。口の中が渇き、喉もカラカラだ…。私は意を決して、おぼつかない指先で洗濯ネット中に入っていた物をわし掴みに取り出し、布団の上に置きました。
【ウッ…っ…】私それを目にして思わす息を飲む。視線がネットから現れた黒地に鮮やかなゴールドやシルバーの刺繍が施されたブラジャー、Tバックのショーツ、そして何よりも驚かされたのはこれらのブラジャー、Tバックとペアになっていると思われるガーターベルト。淫靡な物に釘づけになり私は呆けたように固まってしまっています。
どのぐらい固まっていたのだろう…ようやく我に返った私は、そのガーターベルトを手に
取って見た。ガーターベルトには、なまめかしい黒色のストッキングが外される事無く装着されたままの状態だった。
【えっ?な、な、何なんだコレは?…】妻である彩矢は原色系の下着など嫌っていた筈でした。 私の知りうる妻のクロゼットの中は白色だったり淡いパステル系の色の下着しか無かった。デザインも大胆とは無縁な保守的な物ばかり。
以前私が興味本位でプレゼントした赤色のレースや刺繍が施された下着もついに身に着ける事は無く、プレゼント用の箱に収められたままで、クロゼットの奥に仕舞われたままだった筈なのです。
しかし今、私の目の前には、外国映画に出て来る娼婦が身に着けているような高価そうなエロティックな下着が現実の物として存在している。私は動揺し小刻みに震える手で。クシャクシャに丸められたTバックのショーツのクロッチ部分を、彩矢のその部分が当たっていたであろう位置を確認しました。【うわっ…っ…】 そこには強烈な牝の主張が染み付いていました。
2015/02/16
私は見つけたCDを片手に何げ無く妻のベッドに腰を下ろしました。あらためて雑然とした室内を見回しながら 、【フゥ… … …】っと深く息を吸い込むと布団に染み込んでいるのであろう。【アイツこんな匂いだったかな?】彩矢の女の匂いが鼻腔を刺激しました。
妻である彩矢とは約2年もの歳月セックスレスではありましたが、家庭の中では別段二人の間に寝室を分けた以外は距離間がある訳ではありませんでしたから、日常の生活の中で妻の髪から漂う匂いや体臭などに違和感は感じていなかったのです。
しかし今、妻の寝室に篭るように漂う匂いは【私の知る妻彩矢の持つ匂い】ではありませんでした。その匂いに戸惑いながら周囲を見回す私の視界に、捲れた掛け布団の内側に隠すように押し込まれた白いネット状の物が見えました。【何だろう?これは…】私は自然とそれに手を伸ばしていました。
それはまるで見つかっては困る…見られては困るといった感じで掛け布団の中に押し込ま
れて、隠されていた白いネット状の袋。恐る恐る…しかし何か見えない力に引き寄せられるようにそれを引っ張り出す私。そう…それは洗濯ネットだった…。
中には黒っぽい何かが入っているのが透けたネットから見て取れる。私は見てはならない物を見つけてしまったような罪悪感を感じながらも手にした洗濯ネットのファスナーを開きました。
不安にも似た感覚と宝箱でも見つけた不可思議な高揚感とが入り交じり、胸が押し潰されるようでした。口の中が渇き、喉もカラカラだ…。私は意を決して、おぼつかない指先で洗濯ネット中に入っていた物をわし掴みに取り出し、布団の上に置きました。
【ウッ…っ…】私それを目にして思わす息を飲む。視線がネットから現れた黒地に鮮やかなゴールドやシルバーの刺繍が施されたブラジャー、Tバックのショーツ、そして何よりも驚かされたのはこれらのブラジャー、Tバックとペアになっていると思われるガーターベルト。淫靡な物に釘づけになり私は呆けたように固まってしまっています。
どのぐらい固まっていたのだろう…ようやく我に返った私は、そのガーターベルトを手に
取って見た。ガーターベルトには、なまめかしい黒色のストッキングが外される事無く装着されたままの状態だった。
【えっ?な、な、何なんだコレは?…】妻である彩矢は原色系の下着など嫌っていた筈でした。 私の知りうる妻のクロゼットの中は白色だったり淡いパステル系の色の下着しか無かった。デザインも大胆とは無縁な保守的な物ばかり。
以前私が興味本位でプレゼントした赤色のレースや刺繍が施された下着もついに身に着ける事は無く、プレゼント用の箱に収められたままで、クロゼットの奥に仕舞われたままだった筈なのです。
しかし今、私の目の前には、外国映画に出て来る娼婦が身に着けているような高価そうなエロティックな下着が現実の物として存在している。私は動揺し小刻みに震える手で。クシャクシャに丸められたTバックのショーツのクロッチ部分を、彩矢のその部分が当たっていたであろう位置を確認しました。【うわっ…っ…】 そこには強烈な牝の主張が染み付いていました。
2015/02/16
長G〖救いの手を〗第4回
長G〖救いの手を〗第4回
彩矢のTバックのクロッチ部分には女が発情し、牝と化した証が白濁色の染みとなり付着しています 。凄まじいまでの【女の印し】が付着したTバック…。私は驚きと困惑と、忘れかけていた性的な興奮の中で、そのTバックに包まれていた肉体の残像や念に引き込まれるようにそこに鼻を押し当てていました。
激しい動悸を感じながら深く息を吸い込む私。【むわんッ…ガツン!】 甘酸っぱい挑発的な香り、これは私の知る彩矢の匂いでは無い? 瞬時に私の股間は熱を帯び固くなってしまいました。【何なんだこの匂いは?】 異様な興奮の中、虜にされてしまいそうな不思議な匂い。あまりに強烈でイヤらしいフェロモン臭でした。しかし、その匂いには、不思議な違和感もあったのです。
何か…そう何か覚えのある匂いが混ざり合ったような香りだ。私は熱く固くなった自身のペニスの先から透明の液が滴るのを感じながら、憑かれたように、この部屋に隠されているであろう【何か】を探す為に妻のクロゼットを開けました。
しかし彩矢の下着類が収められている引き出しには、私が知りうる大人しい色めの保守的なデザインの下着しかありませんでした。クロゼットの隅々まで調べても何も出てきません。困惑の中で妻の彩矢の寝室を見回す私。
背中や脇から驚く程大量の汗が溢れ出て来ていました。ふと視線を落とすと彩矢のベッドのフレームに内蔵された収納引き出しが目に入りました。私は左側の引き出しをゆっくりと引き、中を確認しました。しかし、そこには妻のブラウスやTシャツが綺麗に折り畳まれ収納されていただけでした。
【何か絶対にある筈だ】牝の印しで汚れたTバックの疑念が私を突き動かしていました。でも何一つ疑惑の種は見つける事が出来ない。諦めかけた私は彩矢のベッドのもう一方の収納、右側の引き出しを開けました。そこには妻のラベンダー色のストール(肩にかける衣類の一種)と思われる物が不自然に広げられていました。
【んっ?何だこれは?】ストールの陰に箱らしき物が見えました。私はストールを除けて、その箱を確認しました。その箱は縦50センチ、横70センチ、高さ18センチ程の木製の化粧箱でした。そして何より驚かされたのは大きな化粧箱には南京錠が付けられ、鍵によって固く閉ざされていたのです。
【間違い無い…この中に彩矢の秘密が隠されている】そう感じた私は、何とかその南京錠を開けようとしましたが、当然の事ながらびくともしません。 私の背中は、焦りから着ていた服が張り付く程に汗でビッショリでした。これ以上無理矢理に開けようとすれば、箱も錠も壊す事になってしまう。
もし、壊してでも錠を開けてみて、中に疑惑の物が無ければ、それはそれで私が妻の寝室で家捜しした事が明らかになってしまう。苛立ちとジレンマを感じながら途方に暮れる私でした。その時、リビングから大きな電話の呼び出し音が鳴り響きました。
私はその音に驚き、慌てて洗濯ネットの中に【疑惑の下着】を戻し、妻の掛け布団の中に押し込み、リビングに向かいました。息をきらせながら、けたたましく鳴り響く受話器を取ると、それは妻の彩矢からの電話でした。
2015/02/27
彩矢のTバックのクロッチ部分には女が発情し、牝と化した証が白濁色の染みとなり付着しています 。凄まじいまでの【女の印し】が付着したTバック…。私は驚きと困惑と、忘れかけていた性的な興奮の中で、そのTバックに包まれていた肉体の残像や念に引き込まれるようにそこに鼻を押し当てていました。
激しい動悸を感じながら深く息を吸い込む私。【むわんッ…ガツン!】 甘酸っぱい挑発的な香り、これは私の知る彩矢の匂いでは無い? 瞬時に私の股間は熱を帯び固くなってしまいました。【何なんだこの匂いは?】 異様な興奮の中、虜にされてしまいそうな不思議な匂い。あまりに強烈でイヤらしいフェロモン臭でした。しかし、その匂いには、不思議な違和感もあったのです。
何か…そう何か覚えのある匂いが混ざり合ったような香りだ。私は熱く固くなった自身のペニスの先から透明の液が滴るのを感じながら、憑かれたように、この部屋に隠されているであろう【何か】を探す為に妻のクロゼットを開けました。
しかし彩矢の下着類が収められている引き出しには、私が知りうる大人しい色めの保守的なデザインの下着しかありませんでした。クロゼットの隅々まで調べても何も出てきません。困惑の中で妻の彩矢の寝室を見回す私。
背中や脇から驚く程大量の汗が溢れ出て来ていました。ふと視線を落とすと彩矢のベッドのフレームに内蔵された収納引き出しが目に入りました。私は左側の引き出しをゆっくりと引き、中を確認しました。しかし、そこには妻のブラウスやTシャツが綺麗に折り畳まれ収納されていただけでした。
【何か絶対にある筈だ】牝の印しで汚れたTバックの疑念が私を突き動かしていました。でも何一つ疑惑の種は見つける事が出来ない。諦めかけた私は彩矢のベッドのもう一方の収納、右側の引き出しを開けました。そこには妻のラベンダー色のストール(肩にかける衣類の一種)と思われる物が不自然に広げられていました。
【んっ?何だこれは?】ストールの陰に箱らしき物が見えました。私はストールを除けて、その箱を確認しました。その箱は縦50センチ、横70センチ、高さ18センチ程の木製の化粧箱でした。そして何より驚かされたのは大きな化粧箱には南京錠が付けられ、鍵によって固く閉ざされていたのです。
【間違い無い…この中に彩矢の秘密が隠されている】そう感じた私は、何とかその南京錠を開けようとしましたが、当然の事ながらびくともしません。 私の背中は、焦りから着ていた服が張り付く程に汗でビッショリでした。これ以上無理矢理に開けようとすれば、箱も錠も壊す事になってしまう。
もし、壊してでも錠を開けてみて、中に疑惑の物が無ければ、それはそれで私が妻の寝室で家捜しした事が明らかになってしまう。苛立ちとジレンマを感じながら途方に暮れる私でした。その時、リビングから大きな電話の呼び出し音が鳴り響きました。
私はその音に驚き、慌てて洗濯ネットの中に【疑惑の下着】を戻し、妻の掛け布団の中に押し込み、リビングに向かいました。息をきらせながら、けたたましく鳴り響く受話器を取ると、それは妻の彩矢からの電話でした。
2015/02/27
長G〖救いの手を〗第5回
長G〖救いの手を〗第5回
「ハァ…ハァ… はい高坂(こうさか)です…。」
すると受話器の向こうから妻の彩矢(あや)の声。
『どうしたの?何だか息が荒いわよ… 』
私はまるで妻に【寝室を家捜ししていた行為】を見透かされでもしたのではないか…そんな錯覚に陥ってしまっていました。
受話器の向こう側の彩矢に
「いやなんでもない。ど、どうした? 何かあったのか?」
『何かあるから電話したんじゃない。携帯鳴らしても出ないから、お家の電話に掛けたんじゃないの…。』
「す、スマンな…トイレに…トイレに入っていた…腹具合が悪くて…。」
私は焦りと後ろめたさから明らかに挙動不審な中年男でした。
『大丈夫なの?お薬飲んで休んでいてね。あと2時間ぐらいで帰るから何か要る物あれば買って帰るわよ。』
「そ、そうか…特に何もいらないよ。それより気をつけて帰っておいで…。』
『分かったわ。おとなしく休んでいてくださいね。』
私は心臓の激しい鼓動に押し潰されそうになりながら電話を切りました。リビングのソファに体を沈め、気持ちを落ち着けようと煙草に火を着けて、ゆっくりと煙を吸い込みました。
煙草1本吸い終わり、落ち着いてきた私はこの僅か数10分の中での出来事を思い返していました。そして、おもむろに立ち上がりバスルームにある洗濯機の中を確認します。洗濯機の中には、この一週間の汚れ物で溢れていました。
一つ一つ、中にある汚れ物を確認すると、彩矢の下着やストッキングの入った洗濯ネットが出て来ました。中を確認すると白色や、薄いピンク色、ベージュ色のブラジャーとショーツ、肌色のストッキングが数枚入っています。こちらには、あの妻の寝室に隠されていたようなエロチックな下着はありませんでした。
私は全てのショーツの汚れ具合もチェックして見ました。そして匂いまでも。しかしそれらのショーツには薄く縦に黄色みがかった白乳色の染みが付着しているだけです。匂いもあの寝室に隠されていたショーツに染み付いていた牝の発情臭などでは無く、私の知りうる彩矢の匂いでした。
【一体あの下着は何なんだ…。彩矢はいつあの下着を身に着けていたのだ? 何の為に?】
考えれば考える程、疑念が膨らみ困惑が広がります。 妻の彩矢があの下着を身に着けて、牝のフェロモン臭を発しながら、どこかで誰かとセックスをしている? 目を反らしてはならない現実が私に襲い掛かり、不安とジェラシーが全身を覆い尽くしていました。
2015/03/03
「ハァ…ハァ… はい高坂(こうさか)です…。」
すると受話器の向こうから妻の彩矢(あや)の声。
『どうしたの?何だか息が荒いわよ… 』
私はまるで妻に【寝室を家捜ししていた行為】を見透かされでもしたのではないか…そんな錯覚に陥ってしまっていました。
受話器の向こう側の彩矢に
「いやなんでもない。ど、どうした? 何かあったのか?」
『何かあるから電話したんじゃない。携帯鳴らしても出ないから、お家の電話に掛けたんじゃないの…。』
「す、スマンな…トイレに…トイレに入っていた…腹具合が悪くて…。」
私は焦りと後ろめたさから明らかに挙動不審な中年男でした。
『大丈夫なの?お薬飲んで休んでいてね。あと2時間ぐらいで帰るから何か要る物あれば買って帰るわよ。』
「そ、そうか…特に何もいらないよ。それより気をつけて帰っておいで…。』
『分かったわ。おとなしく休んでいてくださいね。』
私は心臓の激しい鼓動に押し潰されそうになりながら電話を切りました。リビングのソファに体を沈め、気持ちを落ち着けようと煙草に火を着けて、ゆっくりと煙を吸い込みました。
煙草1本吸い終わり、落ち着いてきた私はこの僅か数10分の中での出来事を思い返していました。そして、おもむろに立ち上がりバスルームにある洗濯機の中を確認します。洗濯機の中には、この一週間の汚れ物で溢れていました。
一つ一つ、中にある汚れ物を確認すると、彩矢の下着やストッキングの入った洗濯ネットが出て来ました。中を確認すると白色や、薄いピンク色、ベージュ色のブラジャーとショーツ、肌色のストッキングが数枚入っています。こちらには、あの妻の寝室に隠されていたようなエロチックな下着はありませんでした。
私は全てのショーツの汚れ具合もチェックして見ました。そして匂いまでも。しかしそれらのショーツには薄く縦に黄色みがかった白乳色の染みが付着しているだけです。匂いもあの寝室に隠されていたショーツに染み付いていた牝の発情臭などでは無く、私の知りうる彩矢の匂いでした。
【一体あの下着は何なんだ…。彩矢はいつあの下着を身に着けていたのだ? 何の為に?】
考えれば考える程、疑念が膨らみ困惑が広がります。 妻の彩矢があの下着を身に着けて、牝のフェロモン臭を発しながら、どこかで誰かとセックスをしている? 目を反らしてはならない現実が私に襲い掛かり、不安とジェラシーが全身を覆い尽くしていました。
2015/03/03
長G〖救いの手を〗第6回
長G〖救いの手を〗第6回
目の当たりにした妻の疑惑。清楚で保守的な下着しか身に着けなかった妻の彩矢(あや)が隠すようにしていた黒い官能的なランジェリー。私の目に焼き付いて離れないTバックのクロッチ部分にこびり付いた強烈な牝の印し… そして脳を激しく揺らすようなTバックに染み付いた淫靡な牝の発情臭。
彩矢に限って不倫とは無縁であると考えていた私は、あまりに根拠の無い自分の自信と驕りに気付かされ、焦りと不安から来る恐怖感で背中から流れる汗は乾く事は無くベタついたままでした。
混乱し困惑する中で私は時計を見ます。彩矢の電話からすでに30分の時が過ぎていました。一体何から調べれば良いのだろう…?何に手を付ければ良いのか?漠然とした思いの私はリビングのテーブルの上に無造作に置かれたCDを見ました。
【これが妻の寝室から無くなっている事に妻が気付けば、アイツは私が何かを見た事に感づくかも知れない…。浮気に対する確証の無い今、下手に警戒され証拠の隠滅を謀られてしまえば元も子も無いではないか…】
私は妻の寝室から持って来たCDを何事も無かったように寝室に戻しておく事にしました。寝室に戻った私は、妻に悟られぬよう慎重にCDを元の位置に戻し、牝の発情臭の残り香が漂っているように感じるこの部屋に私が侵入した痕跡を残さぬように一通りのチェックをしてから寝室を後にしました。
しかし一体いつあの下着を身に着けていたのだろうか?私は記憶を辿りながら、先週の妻の行動に思いを馳せていました。妻の帰宅時間はランダムなのですが大体遅くとも21時には帰宅しています。この数日で不自然な日が無かっただろうか?
私は、妻の彩矢が来週のエリア会議に備えて本部から来た統括マネージャーを含めた数名のメンバーで会議のテーマの内容を詰める作業をし、仕事の後で会食し帰宅した夜を思い出していました。
【あぁっ!あの夜なのか?!…火曜日だ!?】私の脳裏に彩矢がほろ酔い気味で、その色白な顔を薄桃色に染めて帰宅した夜を思い出しました。あの帰宅した時に感じた、生めかしい熱を帯びた瞳と『着替えて来るわ…。』とタイトスカートに包まれた引き締まったヒップを左右に揺らしながら寝室に向かった後ろ姿です…。
何も知らない私は【酔いの為だろう…。】と、発情して交尾を愉しんだ牝の余韻を振り撒く妻の姿を見ても深く気に留める事は無かったのです。彩矢の相手はあの夜に一緒に居た本部の統括マネージャーなのだろうか?
私も幾度か面識のある本部統括マネージャーの望月氏は40歳前半で長身、色黒、見るからにエネルギッシュな感じの二枚目でした。望月氏が彩矢に目をかけてくれて、パートから正社員へ、そしてエリアマネージャーへと引き上げてくれた。それは妻の仕事での資質もさる事ながら本部統括マネージャーである望月氏の尽力があった事も確かなのでした。
しかし現実問題、私は彩矢の浮気現場を押さえた訳でも無く、当然妻の浮気相手を望月氏と特定出来た訳でも無いのです。そう…これはあくまでも私の推測に過ぎないのです。この僅か数時間の間に降って湧いたような疑念なのです。
寝室に隠されていた妻の愛液塗れのTバック。あれを見つけたばかりに始まった事なのです。私は、誰も居ないリビングのソファにもたれ掛かり思案を巡らせていました。そう…決定的な証拠を押さえるしかない…。しかし、今は見て見ぬふりをして問答無用な証拠を積み上げて行くしかない…。
何故、妻の彩矢があのような淫靡な牝のフェロモン臭を放つ女になっていたのか? 彩矢はまた浮気相手とセックスをした時に身に着けていた下着を、妻の寝室にあったように私に気付かれぬように隠し、人知れず洗濯するのでしょうか?そして、あの南京鍵で閉ざされた木製の化粧箱の中には、私の知らない彼女の決定的な証拠が納められているに違いありません。
何としてでもそれらを押さえ、暴いてやらねば!私はこの時、彩矢の浮気疑惑に対する不安や怒りで憤る気持ちとは裏腹に、私の知らない妻の淫靡な姿を知りたい…発情した牝になって乱れる彩矢を見て見たい…。そんな複雑な感情も芽生え始めていました。
2015/03/07
目の当たりにした妻の疑惑。清楚で保守的な下着しか身に着けなかった妻の彩矢(あや)が隠すようにしていた黒い官能的なランジェリー。私の目に焼き付いて離れないTバックのクロッチ部分にこびり付いた強烈な牝の印し… そして脳を激しく揺らすようなTバックに染み付いた淫靡な牝の発情臭。
彩矢に限って不倫とは無縁であると考えていた私は、あまりに根拠の無い自分の自信と驕りに気付かされ、焦りと不安から来る恐怖感で背中から流れる汗は乾く事は無くベタついたままでした。
混乱し困惑する中で私は時計を見ます。彩矢の電話からすでに30分の時が過ぎていました。一体何から調べれば良いのだろう…?何に手を付ければ良いのか?漠然とした思いの私はリビングのテーブルの上に無造作に置かれたCDを見ました。
【これが妻の寝室から無くなっている事に妻が気付けば、アイツは私が何かを見た事に感づくかも知れない…。浮気に対する確証の無い今、下手に警戒され証拠の隠滅を謀られてしまえば元も子も無いではないか…】
私は妻の寝室から持って来たCDを何事も無かったように寝室に戻しておく事にしました。寝室に戻った私は、妻に悟られぬよう慎重にCDを元の位置に戻し、牝の発情臭の残り香が漂っているように感じるこの部屋に私が侵入した痕跡を残さぬように一通りのチェックをしてから寝室を後にしました。
しかし一体いつあの下着を身に着けていたのだろうか?私は記憶を辿りながら、先週の妻の行動に思いを馳せていました。妻の帰宅時間はランダムなのですが大体遅くとも21時には帰宅しています。この数日で不自然な日が無かっただろうか?
私は、妻の彩矢が来週のエリア会議に備えて本部から来た統括マネージャーを含めた数名のメンバーで会議のテーマの内容を詰める作業をし、仕事の後で会食し帰宅した夜を思い出していました。
【あぁっ!あの夜なのか?!…火曜日だ!?】私の脳裏に彩矢がほろ酔い気味で、その色白な顔を薄桃色に染めて帰宅した夜を思い出しました。あの帰宅した時に感じた、生めかしい熱を帯びた瞳と『着替えて来るわ…。』とタイトスカートに包まれた引き締まったヒップを左右に揺らしながら寝室に向かった後ろ姿です…。
何も知らない私は【酔いの為だろう…。】と、発情して交尾を愉しんだ牝の余韻を振り撒く妻の姿を見ても深く気に留める事は無かったのです。彩矢の相手はあの夜に一緒に居た本部の統括マネージャーなのだろうか?
私も幾度か面識のある本部統括マネージャーの望月氏は40歳前半で長身、色黒、見るからにエネルギッシュな感じの二枚目でした。望月氏が彩矢に目をかけてくれて、パートから正社員へ、そしてエリアマネージャーへと引き上げてくれた。それは妻の仕事での資質もさる事ながら本部統括マネージャーである望月氏の尽力があった事も確かなのでした。
しかし現実問題、私は彩矢の浮気現場を押さえた訳でも無く、当然妻の浮気相手を望月氏と特定出来た訳でも無いのです。そう…これはあくまでも私の推測に過ぎないのです。この僅か数時間の間に降って湧いたような疑念なのです。
寝室に隠されていた妻の愛液塗れのTバック。あれを見つけたばかりに始まった事なのです。私は、誰も居ないリビングのソファにもたれ掛かり思案を巡らせていました。そう…決定的な証拠を押さえるしかない…。しかし、今は見て見ぬふりをして問答無用な証拠を積み上げて行くしかない…。
何故、妻の彩矢があのような淫靡な牝のフェロモン臭を放つ女になっていたのか? 彩矢はまた浮気相手とセックスをした時に身に着けていた下着を、妻の寝室にあったように私に気付かれぬように隠し、人知れず洗濯するのでしょうか?そして、あの南京鍵で閉ざされた木製の化粧箱の中には、私の知らない彼女の決定的な証拠が納められているに違いありません。
何としてでもそれらを押さえ、暴いてやらねば!私はこの時、彩矢の浮気疑惑に対する不安や怒りで憤る気持ちとは裏腹に、私の知らない妻の淫靡な姿を知りたい…発情した牝になって乱れる彩矢を見て見たい…。そんな複雑な感情も芽生え始めていました。
2015/03/07
長G〖救いの手を〗第7回
長G〖救いの手を〗第7回
私と彩矢は親類の紹介で知り合い、交際期間を経て結婚しました。私はそれなりに女性経験はありましたが、【早い、小さい、下手クソ】と見事な三拍子?いやこれは三重苦ですね…。何しろ私は日常でもスホーツ音痴の貧弱なタイプでしたから、付き合った女性達を自分とのセックスで屈服させ満足させるなど夢のまた
夢です…。
いつしか私は自分が気持ち良ければ良い…。そんな独りよがりなオナニーの延長のようなセックスが身に付いてしまっていました。彩矢との初めてのセックスは、まさに結納を入れた直後の事でした。それまで彩矢とは、かなりの回数のデートを重ねていたのですが、いつもキスかベッティング止まりだった。私は自分のセックスに自信が無かった為に自らの意思で本番行為を避けていたように思えます。
一目惚れだった彩矢に嫌われたくなかった。エキゾチックな雰囲気を持つ彩矢と結婚したかったのす。だから結納と言う儀式が終わった事で【もう大丈夫だ】と、安心したのだと思います。
初めてのセックスをした時、余りの興奮から正常位で挿入して、あっという間に射精してしまった事を鮮明に覚えています。下から私を見上げる妻の『えっ…もう?…』みたいな歪(ゆが)んで引き攣(つ)った笑顔と、射精後に力無く彩矢の膣内で私のペニスが萎んでゆくにも関わらず、腰を下から緩やかに回すようにして打ち付けて来た彼女の微妙な腰使いも…。
それ以降の妻とのセックスも多少の慣れた感がありましたが、やはり稚拙で独りよがりなセックスだったと思います。だからこそ、彩矢の子供好きに託つけ、セックスを【子作りの為の物】と位置付け、言葉でも態度でも、まるで妻を洗脳でもするが如く「セックスは俺とお前の可愛い子供を作る為の物なんだよ…。」と言い続け、自分の快楽を求める行為としての貧弱なセックスを肯定していたのです。
しかし、その子作りの為のセックスは結局一度の妊娠はありましたが、流産をしてしまい、その後も実を結ぶ事はありませんでした。そして、いつしか子供への諦めと並行して、セックスレスな二人へとなっていたのです。 今思えば妻の彩矢は、私との【子作りの為のセックス】に違和感を覚え、欲求不満が募っていたのかも知れなかったです。
時計の針が15時を指す頃に妻が帰って来ました。『ただいまぁ…貴方、お腹の具合は大丈夫なの?お薬は飲んだ?また私に隠れてジャンクフードでも食べたんじゃないの?』 と屈託ない笑顔で話す妻の彩矢。私は複雑な思いのまま、「何も変な物は食べてないよ…薬も飲んだし大丈夫だよ。」と、いつもと変わらぬ自分を作りながら答えました。
彩矢はソファに座る私に近付き、右手の掌を私の額に当てます。『熱とかは無いみたいね… でも凄い汗よ?顔色も少し…。』 私は動揺を悟られまいと大袈裟に手を振り、「トイレで頑張り過ぎたからだろ?本当に大丈夫だよ。」と額に手を当てながら「本当に汗凄いな、顔を洗って来るわ…。」と洗面所に向かいます。私は冷たい水で顔を洗い、頭を冷やしながら、努めて平常心でいなくてはと洗面台の鏡に映る自分に何度も語りかけていました。
リビングに戻ると妻の彩矢もスーツからジーンズに着替えて、この一週間で溜まった家事に取り掛かるところでした。『貴方、私はお掃除と洗濯をしてしまうから自分の部屋でゆっくりしていて…。』彩矢が優しく微笑みながら私を促す。そして、私は言われるままに自分の寝室へ向かいました。
2015/03/14
私と彩矢は親類の紹介で知り合い、交際期間を経て結婚しました。私はそれなりに女性経験はありましたが、【早い、小さい、下手クソ】と見事な三拍子?いやこれは三重苦ですね…。何しろ私は日常でもスホーツ音痴の貧弱なタイプでしたから、付き合った女性達を自分とのセックスで屈服させ満足させるなど夢のまた
夢です…。
いつしか私は自分が気持ち良ければ良い…。そんな独りよがりなオナニーの延長のようなセックスが身に付いてしまっていました。彩矢との初めてのセックスは、まさに結納を入れた直後の事でした。それまで彩矢とは、かなりの回数のデートを重ねていたのですが、いつもキスかベッティング止まりだった。私は自分のセックスに自信が無かった為に自らの意思で本番行為を避けていたように思えます。
一目惚れだった彩矢に嫌われたくなかった。エキゾチックな雰囲気を持つ彩矢と結婚したかったのす。だから結納と言う儀式が終わった事で【もう大丈夫だ】と、安心したのだと思います。
初めてのセックスをした時、余りの興奮から正常位で挿入して、あっという間に射精してしまった事を鮮明に覚えています。下から私を見上げる妻の『えっ…もう?…』みたいな歪(ゆが)んで引き攣(つ)った笑顔と、射精後に力無く彩矢の膣内で私のペニスが萎んでゆくにも関わらず、腰を下から緩やかに回すようにして打ち付けて来た彼女の微妙な腰使いも…。
それ以降の妻とのセックスも多少の慣れた感がありましたが、やはり稚拙で独りよがりなセックスだったと思います。だからこそ、彩矢の子供好きに託つけ、セックスを【子作りの為の物】と位置付け、言葉でも態度でも、まるで妻を洗脳でもするが如く「セックスは俺とお前の可愛い子供を作る為の物なんだよ…。」と言い続け、自分の快楽を求める行為としての貧弱なセックスを肯定していたのです。
しかし、その子作りの為のセックスは結局一度の妊娠はありましたが、流産をしてしまい、その後も実を結ぶ事はありませんでした。そして、いつしか子供への諦めと並行して、セックスレスな二人へとなっていたのです。 今思えば妻の彩矢は、私との【子作りの為のセックス】に違和感を覚え、欲求不満が募っていたのかも知れなかったです。
時計の針が15時を指す頃に妻が帰って来ました。『ただいまぁ…貴方、お腹の具合は大丈夫なの?お薬は飲んだ?また私に隠れてジャンクフードでも食べたんじゃないの?』 と屈託ない笑顔で話す妻の彩矢。私は複雑な思いのまま、「何も変な物は食べてないよ…薬も飲んだし大丈夫だよ。」と、いつもと変わらぬ自分を作りながら答えました。
彩矢はソファに座る私に近付き、右手の掌を私の額に当てます。『熱とかは無いみたいね… でも凄い汗よ?顔色も少し…。』 私は動揺を悟られまいと大袈裟に手を振り、「トイレで頑張り過ぎたからだろ?本当に大丈夫だよ。」と額に手を当てながら「本当に汗凄いな、顔を洗って来るわ…。」と洗面所に向かいます。私は冷たい水で顔を洗い、頭を冷やしながら、努めて平常心でいなくてはと洗面台の鏡に映る自分に何度も語りかけていました。
リビングに戻ると妻の彩矢もスーツからジーンズに着替えて、この一週間で溜まった家事に取り掛かるところでした。『貴方、私はお掃除と洗濯をしてしまうから自分の部屋でゆっくりしていて…。』彩矢が優しく微笑みながら私を促す。そして、私は言われるままに自分の寝室へ向かいました。
2015/03/14
長G〖救いの手を〗第8回
長G〖救いの手を〗第8回
私はリクライニングチェアに腰を降ろし、ポケットの中からクシャクシャになった煙草の箱を出して、情けなく折れ曲がった煙草を一本取り出してくわえました。ライターで火を付けて、煙りをくゆらせながら、何から片づけて行かねばならないか思案しました。
恐らく…来週も妻の彩矢は浮気をするのだろう。またエロチックな下着を身に纏って…。ならば必ず妻は発情した牝の印しで汚した下着をあの洗濯ネットに入れて自分の寝室に隠すに違いない。
そして、あの南京鍵の掛かった大きな木製の化粧箱。あの箱の中には一体何が隠されているのだろうか? 鍵を掛けるぐらいなのだから見られては絶対困る物が仕舞われている事だけは間違いない…。何とか、あの南京鍵を開ける事は出来ないものか?妻に悟られず、気付かれる事無く…。
それと、ありきたりだが妻の携帯の中には確実な物証が隠されているに違いない。何とかそれを盗み見る事は出来ないだろうか? 私は感情を抑えながらそれらを攻略する為の綿密な計画を立て始めていました。
『あなた、お夕飯が出来ましたよ…あなた…。』と彩矢の夕飯を告げる声で、「う…ん…ん‥」どうやら私は眠ってしまっていたらしい。けだるさの中で机の上の時計を見ると時刻は19時を過ぎていました。キッチンからは食欲のそそる匂いが流れて来ています。私は寝室を出てリビングに向かいました。
テーブルの上には私の嘘の申告を信じた妻が色とりどりの胃に優しい消化に良い物が作り並べられています。【あららぁ…こりゃ参ったな…まぁ仕方ないか… 】この食卓に並べられた品々を見て若干の罪悪感を感じましたが、元を糾(ただ)せば妻の浮気疑惑から出た【腹痛】との嘘だった訳ですから。
彩矢は『どう、お腹の具合? これなら食べられそう?』と心配そうに私の顔を覗いています。この優しく気遣いの出来る妻が、私の知らない所で性に貪欲な牝と化しているのかと思うと、そのギャップと裏切られたとの思いに悔しさと情けなさが込み上げて来ました。 恐らくこの時、私はその思いを表情に出してしまったのでしょう。
私を見る彩矢が『まだ痛いの?病院に行く?』と心配そうに言います。はっと、我に返った私は精一杯の作り笑顔で 、「いや…違う…違うんだ‥痛くないよ‥そうじゃない…。」と、がぶりを振り、並べられた食事に箸を伸ばしました。
「美味しいよ…ありがとうな…元気出そうだよ‥。」私のこの言葉に妻はようやく安堵の表情を浮かべます。穏やかな食卓での中、突然に妻が言いました。『あなた、私ね来週の水曜日に会議で泊まりになってしまうの… 木曜日の20時ぐらいには帰れると思うけどお願いね‥。』私は内心ギョッとしながらも平静を装い、「お前も大変だな‥こんな世相だから全体で売り上げも落ちているのだろう?俺の事は気にしなくて良いから頑張っておいで。」
彩矢は私の言葉を聞き、嬉しそうに『あなた‥ありがとう‥。』と言います。それに対して私は怒りを抑えながら、妻の貞淑そうな仮面の裏側を暴く為の作戦を真剣に立て始めていました。
2015/03/22
私はリクライニングチェアに腰を降ろし、ポケットの中からクシャクシャになった煙草の箱を出して、情けなく折れ曲がった煙草を一本取り出してくわえました。ライターで火を付けて、煙りをくゆらせながら、何から片づけて行かねばならないか思案しました。
恐らく…来週も妻の彩矢は浮気をするのだろう。またエロチックな下着を身に纏って…。ならば必ず妻は発情した牝の印しで汚した下着をあの洗濯ネットに入れて自分の寝室に隠すに違いない。
そして、あの南京鍵の掛かった大きな木製の化粧箱。あの箱の中には一体何が隠されているのだろうか? 鍵を掛けるぐらいなのだから見られては絶対困る物が仕舞われている事だけは間違いない…。何とか、あの南京鍵を開ける事は出来ないものか?妻に悟られず、気付かれる事無く…。
それと、ありきたりだが妻の携帯の中には確実な物証が隠されているに違いない。何とかそれを盗み見る事は出来ないだろうか? 私は感情を抑えながらそれらを攻略する為の綿密な計画を立て始めていました。
『あなた、お夕飯が出来ましたよ…あなた…。』と彩矢の夕飯を告げる声で、「う…ん…ん‥」どうやら私は眠ってしまっていたらしい。けだるさの中で机の上の時計を見ると時刻は19時を過ぎていました。キッチンからは食欲のそそる匂いが流れて来ています。私は寝室を出てリビングに向かいました。
テーブルの上には私の嘘の申告を信じた妻が色とりどりの胃に優しい消化に良い物が作り並べられています。【あららぁ…こりゃ参ったな…まぁ仕方ないか… 】この食卓に並べられた品々を見て若干の罪悪感を感じましたが、元を糾(ただ)せば妻の浮気疑惑から出た【腹痛】との嘘だった訳ですから。
彩矢は『どう、お腹の具合? これなら食べられそう?』と心配そうに私の顔を覗いています。この優しく気遣いの出来る妻が、私の知らない所で性に貪欲な牝と化しているのかと思うと、そのギャップと裏切られたとの思いに悔しさと情けなさが込み上げて来ました。 恐らくこの時、私はその思いを表情に出してしまったのでしょう。
私を見る彩矢が『まだ痛いの?病院に行く?』と心配そうに言います。はっと、我に返った私は精一杯の作り笑顔で 、「いや…違う…違うんだ‥痛くないよ‥そうじゃない…。」と、がぶりを振り、並べられた食事に箸を伸ばしました。
「美味しいよ…ありがとうな…元気出そうだよ‥。」私のこの言葉に妻はようやく安堵の表情を浮かべます。穏やかな食卓での中、突然に妻が言いました。『あなた、私ね来週の水曜日に会議で泊まりになってしまうの… 木曜日の20時ぐらいには帰れると思うけどお願いね‥。』私は内心ギョッとしながらも平静を装い、「お前も大変だな‥こんな世相だから全体で売り上げも落ちているのだろう?俺の事は気にしなくて良いから頑張っておいで。」
彩矢は私の言葉を聞き、嬉しそうに『あなた‥ありがとう‥。』と言います。それに対して私は怒りを抑えながら、妻の貞淑そうな仮面の裏側を暴く為の作戦を真剣に立て始めていました。
2015/03/22
長G〖救いの手を〗第9回
長G〖救いの手を〗第9回
嵐の前の静けさにも似た穏やかな週末が過ぎて、気が付けば既に火曜日の夜になっています。私は妻の彩矢に悟られぬよう職場に、水曜日、木曜日と二日間の有給休暇を取りました。
妻は妻で私の居ない場所でしかやれぬお楽しみな事があるでしょうが(苦笑‥少し自虐的ですね。)私は私で妻の居ない間にしか出来ない作業がありました。それは例の南京鍵で閉ざされた木製の化粧箱を開ける事です。私は専門の業者を呼んであの頑丈な南京鍵を開ける段取りを済ませていました。
そして、やり過ぎとも思いましたが、妻愛用の出張する時に必ず使っているボストンタイプのビジネスバッグに私はデジタルボイスレコーダーを仕掛けようと考えたのです。このボイスレコーダーは超薄型で集音マイクを内臓しているタイプで、連続録音時間も約200時間という優れモノでした。問題はいくら超軽量薄型のボイスレコーダーだとはいえ、妻の彩矢に気付かれぬようにいかにしてボストンバッグに仕掛けるかという事です。
万が一でも彩矢に発見されてしまえば、このボイスレコーダーを仕掛けたのは私である事は一目瞭然になってしまうのです。 何しろこれは連続200時間もの録音が可能な訳ですから、今夜から録音しても妻が会議から戻る木曜日の夜まで余裕で録音されている筈です。これが妻に見つかり再生されてしまえば、火曜日に我が家でスイッチが入れられ録音された音だと分かってしまうでしょう。
この日、定時で帰宅した私はボストンバッグの中敷きと同じサイズに厚手の段ボールを切り取り、その中心をボイスレコーダーのサイズに合わせてピッタリとくり抜きました。そのくり抜いた穴にボイスレコーダーを嵌め込んで見ると事の他悪くない感じでした。
そして、この加工しボイスレコーダーを嵌め込んだ段ボールの上にボストンバッグの中敷きを轢いて見たところ、全くの違和感がありません。妻の彩矢は会社で明日の会議の準備をしているのでしょうか?この時間(20時)まだ帰宅していません。
どのような結果になったにせよ、今は仮面の裏に隠された彩矢の素顔を調べずにはいられません。賽は投げられました。
今回の事で、私は彩矢の携帯にも何か必ず秘密や疑惑の種が隠されているのでは?と考えていたのです。彩矢は自宅に居る時には携帯は必ず自分の寝室に置いたままでした。普段仕事で使っているバッグの中に入れたままなのです。家事をしている時も、リビングで私と寛いでいる時にも携帯を手の届く場所に置く事はまずありませんでした。
緊急に仕事絡みの連絡があった時などでも何故か携帯では無く、家の電話に掛かって来るのです。私としても今回の疑惑が起こる迄にそんな彩矢の携帯に関するスタンスに疑問を抱き、問い質した事がありました。
妻は顔色を変える事なく 、『仕事の連絡は全てパソコンか携帯にメールで入るの… その中で緊急の場合はお家の電話に連絡が来るようになっているのよ…。どこかで線を引いておかなくてはビジネスとプライベートの垣根が無くなってしまうもの…だって私…共働きとは言え主婦なのよ…貴方の妻なんだから…。』
当時、私はこの妻の言葉が妙に嬉しく、間抜けな事に納得してしまったのです。当然の事ながら、この時点では彩矢が浮気をしているなどとは夢にも思わず、彩矢の携帯を黙って盗み見る事など無かったのです。
2015/04/04
嵐の前の静けさにも似た穏やかな週末が過ぎて、気が付けば既に火曜日の夜になっています。私は妻の彩矢に悟られぬよう職場に、水曜日、木曜日と二日間の有給休暇を取りました。
妻は妻で私の居ない場所でしかやれぬお楽しみな事があるでしょうが(苦笑‥少し自虐的ですね。)私は私で妻の居ない間にしか出来ない作業がありました。それは例の南京鍵で閉ざされた木製の化粧箱を開ける事です。私は専門の業者を呼んであの頑丈な南京鍵を開ける段取りを済ませていました。
そして、やり過ぎとも思いましたが、妻愛用の出張する時に必ず使っているボストンタイプのビジネスバッグに私はデジタルボイスレコーダーを仕掛けようと考えたのです。このボイスレコーダーは超薄型で集音マイクを内臓しているタイプで、連続録音時間も約200時間という優れモノでした。問題はいくら超軽量薄型のボイスレコーダーだとはいえ、妻の彩矢に気付かれぬようにいかにしてボストンバッグに仕掛けるかという事です。
万が一でも彩矢に発見されてしまえば、このボイスレコーダーを仕掛けたのは私である事は一目瞭然になってしまうのです。 何しろこれは連続200時間もの録音が可能な訳ですから、今夜から録音しても妻が会議から戻る木曜日の夜まで余裕で録音されている筈です。これが妻に見つかり再生されてしまえば、火曜日に我が家でスイッチが入れられ録音された音だと分かってしまうでしょう。
この日、定時で帰宅した私はボストンバッグの中敷きと同じサイズに厚手の段ボールを切り取り、その中心をボイスレコーダーのサイズに合わせてピッタリとくり抜きました。そのくり抜いた穴にボイスレコーダーを嵌め込んで見ると事の他悪くない感じでした。
そして、この加工しボイスレコーダーを嵌め込んだ段ボールの上にボストンバッグの中敷きを轢いて見たところ、全くの違和感がありません。妻の彩矢は会社で明日の会議の準備をしているのでしょうか?この時間(20時)まだ帰宅していません。
どのような結果になったにせよ、今は仮面の裏に隠された彩矢の素顔を調べずにはいられません。賽は投げられました。
今回の事で、私は彩矢の携帯にも何か必ず秘密や疑惑の種が隠されているのでは?と考えていたのです。彩矢は自宅に居る時には携帯は必ず自分の寝室に置いたままでした。普段仕事で使っているバッグの中に入れたままなのです。家事をしている時も、リビングで私と寛いでいる時にも携帯を手の届く場所に置く事はまずありませんでした。
緊急に仕事絡みの連絡があった時などでも何故か携帯では無く、家の電話に掛かって来るのです。私としても今回の疑惑が起こる迄にそんな彩矢の携帯に関するスタンスに疑問を抱き、問い質した事がありました。
妻は顔色を変える事なく 、『仕事の連絡は全てパソコンか携帯にメールで入るの… その中で緊急の場合はお家の電話に連絡が来るようになっているのよ…。どこかで線を引いておかなくてはビジネスとプライベートの垣根が無くなってしまうもの…だって私…共働きとは言え主婦なのよ…貴方の妻なんだから…。』
当時、私はこの妻の言葉が妙に嬉しく、間抜けな事に納得してしまったのです。当然の事ながら、この時点では彩矢が浮気をしているなどとは夢にも思わず、彩矢の携帯を黙って盗み見る事など無かったのです。
2015/04/04
長G〖救いの手を〗第10回
長G〖救いの手を〗第10回
土曜日に、あの出来事があって初めて、私は具体的に彩矢の携帯に何がどのような形で記録されているのかをこの目で確かめなくてはならない!居ても立っても居られない…そんな気持ちになったのです。 しかしながら土曜日、日曜日と妻の携帯を盗み見るチャンスは無く、昨日の月曜日もそのような場面は訪れる事がありませんでした。
今夜を逃せば、明日には妻の彩矢は会議の名を借りた逢瀬?に出掛けてしまうのです。結論から言えば、この夜意を決した私は妻の携帯を覗く事に成功しました。しかしそれは消化不良な益々深い疑念を抱かざる得ない結果となったのです。
この夜、妻の彩矢は20時をかなり回った頃に帰宅しました。私はこの三日間の失敗を踏まえて、最低でも1時間ぐらいは無いと、じっくり妻の携帯のチェックなど出来る訳が無い事を実感していました。
元来、小心者の私ですから、彩矢が家事をしている時にこっそりと妻の寝室に忍び入り携帯に触れるか触れないか…そんな所までは日曜日も月曜日も辿り着いたのですが、ちょっとした物音や気配を感じただけで、その先には進む事が出来なくなってしまっていたのです。
昨夜などは、妻の入浴中を狙ってと考えていたのですが、彩矢は『今夜はこの後、片付けなくてはならない仕事を持ち帰っているからシャワーで済ますわ… お湯に浸かると気持ち良くなって眠くなってしまうから…。』と私は携帯に近付く事すら出来ませんでした。
それならば、それならばです…私は高級化粧品を扱う知人に連絡を取り、私からすれば《阿保か!》と言いたくなるような高価な金額のシャンプー、トリートメント、洗顔用品、入浴剤の果てまでを購入し妻に用意したのです。
《おんな心を考えれば大好きな男に抱かれる前日に自分の体を磨きたい…綺麗でありたい…そんな風に考えるに違いない…》単純にそんな発想だったのです。これが見事なまでに嵌まりました。
その夜、帰宅した彩矢に私は、「遅くまでご苦労様。疲れただろ?明日から会議だっていうのに大変だよな…。」
妻は一瞬、困ったような顔になります。
『なぁに?どうしたの?珍しいわね…そんな事を言ってくれるなんて…。』
「ひどいな!いつも大変だなって思っているんだぜ。」
彩矢は悪戯っ子のように瞳をパチリとウインクをするようにして、
『ごめんなさい…分かっているわよ…。』と笑顔を返しました。
「なぁ…〇〇化粧品の谷崎さん知っているだろ? あそこが扱っているブランドって高いだろ? でも不景気で売り上げが落ちて大変らしくて、どうしても買ってくれって電話が来てさ。男の俺は要らないだろって言ったら、綺麗な奥さんの為にプレゼントしてやれば?ってさ…。以前お世話にもなっているし…まぁ、お前が綺麗でいてくれたら俺も嬉しいから…はい、プレゼント!」
『えっ…えっ?…いいの?…だってこれ本当に高かったでしょ?』
私は口を尖らせながら
『本当高かったよ… 無駄にされちゃかなわないからゆっくりお風呂に入っておいで…食事は後で良いからさ!』
私からの思わぬプレゼントと労いの言葉に、すっかり気を良くした彩矢は嬉しそうにバスタブにお湯を溜めに行きました。
彩矢は珍しくバッグをリビングに置いたまま、寝室にルームウェアに着替えに行き、
『じゃあ、あなた、使わせて貰います…』と笑顔で私のプレゼントを抱えるようにしてバスルームに向かいました。私は厭味も込めて、「綺麗に磨いておいで…。」と言葉を返しました。高くついた回りくどい作戦ではありましたが、彩矢はいつもよりは長風呂になるでしょう。
2015/04/09
土曜日に、あの出来事があって初めて、私は具体的に彩矢の携帯に何がどのような形で記録されているのかをこの目で確かめなくてはならない!居ても立っても居られない…そんな気持ちになったのです。 しかしながら土曜日、日曜日と妻の携帯を盗み見るチャンスは無く、昨日の月曜日もそのような場面は訪れる事がありませんでした。
今夜を逃せば、明日には妻の彩矢は会議の名を借りた逢瀬?に出掛けてしまうのです。結論から言えば、この夜意を決した私は妻の携帯を覗く事に成功しました。しかしそれは消化不良な益々深い疑念を抱かざる得ない結果となったのです。
この夜、妻の彩矢は20時をかなり回った頃に帰宅しました。私はこの三日間の失敗を踏まえて、最低でも1時間ぐらいは無いと、じっくり妻の携帯のチェックなど出来る訳が無い事を実感していました。
元来、小心者の私ですから、彩矢が家事をしている時にこっそりと妻の寝室に忍び入り携帯に触れるか触れないか…そんな所までは日曜日も月曜日も辿り着いたのですが、ちょっとした物音や気配を感じただけで、その先には進む事が出来なくなってしまっていたのです。
昨夜などは、妻の入浴中を狙ってと考えていたのですが、彩矢は『今夜はこの後、片付けなくてはならない仕事を持ち帰っているからシャワーで済ますわ… お湯に浸かると気持ち良くなって眠くなってしまうから…。』と私は携帯に近付く事すら出来ませんでした。
それならば、それならばです…私は高級化粧品を扱う知人に連絡を取り、私からすれば《阿保か!》と言いたくなるような高価な金額のシャンプー、トリートメント、洗顔用品、入浴剤の果てまでを購入し妻に用意したのです。
《おんな心を考えれば大好きな男に抱かれる前日に自分の体を磨きたい…綺麗でありたい…そんな風に考えるに違いない…》単純にそんな発想だったのです。これが見事なまでに嵌まりました。
その夜、帰宅した彩矢に私は、「遅くまでご苦労様。疲れただろ?明日から会議だっていうのに大変だよな…。」
妻は一瞬、困ったような顔になります。
『なぁに?どうしたの?珍しいわね…そんな事を言ってくれるなんて…。』
「ひどいな!いつも大変だなって思っているんだぜ。」
彩矢は悪戯っ子のように瞳をパチリとウインクをするようにして、
『ごめんなさい…分かっているわよ…。』と笑顔を返しました。
「なぁ…〇〇化粧品の谷崎さん知っているだろ? あそこが扱っているブランドって高いだろ? でも不景気で売り上げが落ちて大変らしくて、どうしても買ってくれって電話が来てさ。男の俺は要らないだろって言ったら、綺麗な奥さんの為にプレゼントしてやれば?ってさ…。以前お世話にもなっているし…まぁ、お前が綺麗でいてくれたら俺も嬉しいから…はい、プレゼント!」
『えっ…えっ?…いいの?…だってこれ本当に高かったでしょ?』
私は口を尖らせながら
『本当高かったよ… 無駄にされちゃかなわないからゆっくりお風呂に入っておいで…食事は後で良いからさ!』
私からの思わぬプレゼントと労いの言葉に、すっかり気を良くした彩矢は嬉しそうにバスタブにお湯を溜めに行きました。
彩矢は珍しくバッグをリビングに置いたまま、寝室にルームウェアに着替えに行き、
『じゃあ、あなた、使わせて貰います…』と笑顔で私のプレゼントを抱えるようにしてバスルームに向かいました。私は厭味も込めて、「綺麗に磨いておいで…。」と言葉を返しました。高くついた回りくどい作戦ではありましたが、彩矢はいつもよりは長風呂になるでしょう。
2015/04/09
長G〖救いの手を〗第11回
長G〖救いの手を〗第11回
いつもは妻(彩矢)の寝室に置かれている携帯を入れているビジネスバッグはリビングに置いたまま…。こんなチャンスは滅多にある物じゃありません。私は彩矢の浮気疑惑の解明よりも《妻の秘密が見れる》という事が単純に嬉しく、胸が押し潰されるような高揚感が全身を痺れさせていました。
私はこっそりと音を立てぬようにバスルームに近付き、耳を凝らせます。“バシャッ‥ッ‥バシャッ‥チャポッ‥”高音でエコーの掛かったような音が響いていました。《大丈夫だな…》私は安心してリビングに戻ろうとしました。
その時、脱衣籠の中にあった妻の脱ぎたてのブルーカラーのショーツが目に入ります。土曜日以前の私ならば、例え彩矢のそれを目にしても興味を示す事など無かったでしょう。しかし今となっては全てが疑惑へ繋がる材料であり興味となってしまっていました。
私は気配を消しながら彩矢のショーツを脱衣籠から取り出します。妻にしては比較的珍しい色目であり、デザインも切れ込みがやや深いタイプの物でした。私は裏返してクロッチ部分を確認します。《うぅ‥っ…濡れている…》彩矢の脱ぎたてのショーツは驚いた事に青地のクロッチ部分を縦長に幅広く濡らしていたのです。
私は驚きの中で恐る恐るその部分に触って見ました。白身がかった透明の粘り気のある妻の愛液…。そこを触れた私の指に糸を引くように愛液が絡み付いて来ます。私は躊躇する事なく、そのまだ妻の温もりを感じる部分に鼻面を近付け、深く鼻腔で吸い込みました。
《ズキン‥ッ‥ムわっっ…っッ…》洗濯機の中にあった彩矢のショーツとは明らかに違う香り。妻の寝室にあったエロチックな下着に付着していたフェロモン臭に似た香り…。私はショックでした。彩矢は既に明日の交尾の為に牡を迎え入れる牝としての準備を始めていたのでしょう。嫉妬心で血が上り、一瞬目の前が暗くなってしまいました。
彩矢がバスタブに浸かっていなければ…妻がそこに居なければ、私は立ちくらみにも似た感覚で倒れていたかも知れません。《こんな事をしている場合ではない!早く妻の携帯を調べなくては!》私は音を細く気付かれぬよう深呼吸をして、気持ちを静めながら牝のフェロモンの染み付いたショーツを脱衣籠に戻し、リビングに戻りました。
私はおもむろにリビングに置かれたままの妻のバッグの中からパールホワイトの携帯を取
り出します。私と同じタイプの色違いの物でした。《フゥ…ゥ…ゥ…》私は緊張感から微妙に震える指先を叱咤するように強い吐息を吐き出すと同時に彩矢の携帯を開きます。
私は意を決して携帯を開いた。何と待受画像には驚いた事に私と並んで写る妻の写真です…。何か私は気勢を削がれた気持ちになりました。送受信メールを調べようとプッシュボタンを押します。《妻がバスルームから出て来るまでに見つけなくては!》私は焦る気持ちを抑えながらひたすら浮気の証拠を捜す。
しかし…見れど探せど何一つ怪しい物証は出て来ない…。《何故だ…何故?…》業務に関連する多数のメール…。送受信の先は様々…。しかし何の疑惑も湧かない通常の内容。友人関係のメールのやり取りにも不審な点は無い。
でも何か変だ…。奇妙な違和感を覚える…。それは統括部長の望月氏からの業務関連のメールも勿論通常のメールも。無い… 無いのです…。私は通話発信履歴、着信履歴も調べて見ました。ここにも望月氏からの物が一切無い…。いくら何でも不自然過ぎないだろうか?
私は閃(ひらめ)く物を感じ携帯のアドレス帳を調べて見ました。マ行…に何故無いんだ?望月氏の名前が…。タ行の統括部長でもハ行の部長でも調べて見たのですが登録がありません。《シークレット機能か?》もし彩矢が望月氏をシークレットで登録していたなら、もうこれは流石に私にはどうにも出来ない…。
私は彩矢の携帯電話から情報を引き出す事を諦めて、置き時計の時間を確認し、バスルームから漏れて来る音に聞き耳を立てながら、《何でも良い…どんな小さな物でも良い…》そんな気持ちで妻のバッグの中を必死に探しました。
2015/04/13
いつもは妻(彩矢)の寝室に置かれている携帯を入れているビジネスバッグはリビングに置いたまま…。こんなチャンスは滅多にある物じゃありません。私は彩矢の浮気疑惑の解明よりも《妻の秘密が見れる》という事が単純に嬉しく、胸が押し潰されるような高揚感が全身を痺れさせていました。
私はこっそりと音を立てぬようにバスルームに近付き、耳を凝らせます。“バシャッ‥ッ‥バシャッ‥チャポッ‥”高音でエコーの掛かったような音が響いていました。《大丈夫だな…》私は安心してリビングに戻ろうとしました。
その時、脱衣籠の中にあった妻の脱ぎたてのブルーカラーのショーツが目に入ります。土曜日以前の私ならば、例え彩矢のそれを目にしても興味を示す事など無かったでしょう。しかし今となっては全てが疑惑へ繋がる材料であり興味となってしまっていました。
私は気配を消しながら彩矢のショーツを脱衣籠から取り出します。妻にしては比較的珍しい色目であり、デザインも切れ込みがやや深いタイプの物でした。私は裏返してクロッチ部分を確認します。《うぅ‥っ…濡れている…》彩矢の脱ぎたてのショーツは驚いた事に青地のクロッチ部分を縦長に幅広く濡らしていたのです。
私は驚きの中で恐る恐るその部分に触って見ました。白身がかった透明の粘り気のある妻の愛液…。そこを触れた私の指に糸を引くように愛液が絡み付いて来ます。私は躊躇する事なく、そのまだ妻の温もりを感じる部分に鼻面を近付け、深く鼻腔で吸い込みました。
《ズキン‥ッ‥ムわっっ…っッ…》洗濯機の中にあった彩矢のショーツとは明らかに違う香り。妻の寝室にあったエロチックな下着に付着していたフェロモン臭に似た香り…。私はショックでした。彩矢は既に明日の交尾の為に牡を迎え入れる牝としての準備を始めていたのでしょう。嫉妬心で血が上り、一瞬目の前が暗くなってしまいました。
彩矢がバスタブに浸かっていなければ…妻がそこに居なければ、私は立ちくらみにも似た感覚で倒れていたかも知れません。《こんな事をしている場合ではない!早く妻の携帯を調べなくては!》私は音を細く気付かれぬよう深呼吸をして、気持ちを静めながら牝のフェロモンの染み付いたショーツを脱衣籠に戻し、リビングに戻りました。
私はおもむろにリビングに置かれたままの妻のバッグの中からパールホワイトの携帯を取
り出します。私と同じタイプの色違いの物でした。《フゥ…ゥ…ゥ…》私は緊張感から微妙に震える指先を叱咤するように強い吐息を吐き出すと同時に彩矢の携帯を開きます。
私は意を決して携帯を開いた。何と待受画像には驚いた事に私と並んで写る妻の写真です…。何か私は気勢を削がれた気持ちになりました。送受信メールを調べようとプッシュボタンを押します。《妻がバスルームから出て来るまでに見つけなくては!》私は焦る気持ちを抑えながらひたすら浮気の証拠を捜す。
しかし…見れど探せど何一つ怪しい物証は出て来ない…。《何故だ…何故?…》業務に関連する多数のメール…。送受信の先は様々…。しかし何の疑惑も湧かない通常の内容。友人関係のメールのやり取りにも不審な点は無い。
でも何か変だ…。奇妙な違和感を覚える…。それは統括部長の望月氏からの業務関連のメールも勿論通常のメールも。無い… 無いのです…。私は通話発信履歴、着信履歴も調べて見ました。ここにも望月氏からの物が一切無い…。いくら何でも不自然過ぎないだろうか?
私は閃(ひらめ)く物を感じ携帯のアドレス帳を調べて見ました。マ行…に何故無いんだ?望月氏の名前が…。タ行の統括部長でもハ行の部長でも調べて見たのですが登録がありません。《シークレット機能か?》もし彩矢が望月氏をシークレットで登録していたなら、もうこれは流石に私にはどうにも出来ない…。
私は彩矢の携帯電話から情報を引き出す事を諦めて、置き時計の時間を確認し、バスルームから漏れて来る音に聞き耳を立てながら、《何でも良い…どんな小さな物でも良い…》そんな気持ちで妻のバッグの中を必死に探しました。
2015/04/13
長G〖救いの手を〗第12回
長G〖救いの手を〗第12回
彩矢(あや)の携帯からの情報を探る事を断念した私は、どんな小さな可能性でもと、バッグの中を探しました。ビジネス手帳… 名刺入れ… 財布…。しかしそれらしいものは出て来ません。《何も出て来ないとは、一体どうゆう事なんだ…》
私は、頭に血が上り、額から首、更には背中までも気持ち悪い汗が吹き出てグッショリと濡れてしまいます。《もうダメか…徒労に終わったのか…》そんな風に考えて諦めかけた時、バッグの内側に隠しポケットのような物がある事を発見しました。私はそのポケットのファスナーを開き、中を確認します。
するとアルミニウム製と思われる銀色の名刺サイズより一回り大きい薄型のケース状の物を見つけました。《何なんだコレは?…》私はそれを取り出してケースを開けようとします。 しかし、どのような仕組みになっているのか上手く開ける事が出来ません。私は焦りから掌まで汗で濡れてしまいます。
ヌルヌルになった左右の手で、まるで揃える事の出来ないルービックキューブでも解いているように《あーでも無い… こうでも無い…》と弄っていると、ヌルヌルになった掌が滑り、どんな事になったか解らないままにその薄型のアルミニウム製のケースの蓋がスライドしてせり上がるような感じで開きました。
それと同時にバスルームから“ガタッ…ガタッ‥ッ…”と、物音が聞こえて来ました。《ヤバい!!彩矢がバスルームから出て来る!!》私は慌ててテーブルの上にあったダスターで妻のバッグから取り出した物を一つ一つ拭きながら、中に戻して行きました。携帯… 名刺入れ … 財布… そして今しがた見つけた薄型のアルミニウム製のケース。
私はバッグの内側の隠しポケットに薄型のアルミニウム製のケースを戻す為に、スライドして開いた蓋を再び元の状態に戻して、気付かれぬように丁寧に納めてファスナーを閉めました。その時にチラッっとケースの中身が見えたのですが、それは規則正しくシート状の物に並べられた、ピンク色の小さい錠剤のような物でした。慌てた私にはじっくりと、それが何なのかは、良く分かりませんでした。
『あなた…おはよう…遅刻しちゃうわよ…。 』
「ん…ん…あぁ…。」私は覚醒しない重たい頭で枕元の目覚まし時計を見ました。 《7時40分!!》 マズいな‥ 一応は出勤するふりはしないと‥私は気怠(けだる)い体に鞭を入れるようにしてベッドから跳び起きました。
昨夜は結局、寝付けなくて眠りについたのは外が白々と明るくなり始めた頃です。私の知らない彩矢‥明るさ、無邪気さとは無縁の淫靡でエロチックな妻‥。《一体、どのように感じ、どのように乱れ、悦びを覚えているのか?相手は本当に本部統括部長の望月氏なのか? 》
私は眠れぬ中で‥意識が虚う状況で妄想と現実の間の世界で苦悩していました。取り敢えずスーツに着替えた私は、急いで顔を洗い、最低限の身嗜(みだしな)みを整えて、妻の待つ食卓に向かいました。
普段より気合いの入っているようにも見える品々がテーブルに並んでいる。私が「今朝は何か気合い入ってるんじゃないか?こんなに栄養つけてどうするの?」と、作り笑顔で冷やかすと妻は‥『だって、お仕事とは言え、一晩留守にするから申し訳なくて‥ 冷蔵庫にシチューが入っていますから夜に温めて食べてね‥。』心無しか潤んだ瞳で言いました。
私は彩矢の表情を見て《確実に発情モードに突入しているなぁ‥ 必ず証拠を押さえてやる‥》と内心で舌打ちし、悔し紛れの嫌味を言ってやります。「しかし‥会議で出張の度に決めてるなぁ‥ 綺麗だよ‥。流石は俺自慢の美人妻だ‥。」彩矢は私の言葉に一瞬“ハッと”した表情を見せましたが、すぐに笑顔で、『昨日あなたがプレゼントしてくれたアレのせいじゃない?お肌の具合が全然違うんだから‥。』と軽く切り替えされました。
2015/04/17
彩矢(あや)の携帯からの情報を探る事を断念した私は、どんな小さな可能性でもと、バッグの中を探しました。ビジネス手帳… 名刺入れ… 財布…。しかしそれらしいものは出て来ません。《何も出て来ないとは、一体どうゆう事なんだ…》
私は、頭に血が上り、額から首、更には背中までも気持ち悪い汗が吹き出てグッショリと濡れてしまいます。《もうダメか…徒労に終わったのか…》そんな風に考えて諦めかけた時、バッグの内側に隠しポケットのような物がある事を発見しました。私はそのポケットのファスナーを開き、中を確認します。
するとアルミニウム製と思われる銀色の名刺サイズより一回り大きい薄型のケース状の物を見つけました。《何なんだコレは?…》私はそれを取り出してケースを開けようとします。 しかし、どのような仕組みになっているのか上手く開ける事が出来ません。私は焦りから掌まで汗で濡れてしまいます。
ヌルヌルになった左右の手で、まるで揃える事の出来ないルービックキューブでも解いているように《あーでも無い… こうでも無い…》と弄っていると、ヌルヌルになった掌が滑り、どんな事になったか解らないままにその薄型のアルミニウム製のケースの蓋がスライドしてせり上がるような感じで開きました。
それと同時にバスルームから“ガタッ…ガタッ‥ッ…”と、物音が聞こえて来ました。《ヤバい!!彩矢がバスルームから出て来る!!》私は慌ててテーブルの上にあったダスターで妻のバッグから取り出した物を一つ一つ拭きながら、中に戻して行きました。携帯… 名刺入れ … 財布… そして今しがた見つけた薄型のアルミニウム製のケース。
私はバッグの内側の隠しポケットに薄型のアルミニウム製のケースを戻す為に、スライドして開いた蓋を再び元の状態に戻して、気付かれぬように丁寧に納めてファスナーを閉めました。その時にチラッっとケースの中身が見えたのですが、それは規則正しくシート状の物に並べられた、ピンク色の小さい錠剤のような物でした。慌てた私にはじっくりと、それが何なのかは、良く分かりませんでした。
『あなた…おはよう…遅刻しちゃうわよ…。 』
「ん…ん…あぁ…。」私は覚醒しない重たい頭で枕元の目覚まし時計を見ました。 《7時40分!!》 マズいな‥ 一応は出勤するふりはしないと‥私は気怠(けだる)い体に鞭を入れるようにしてベッドから跳び起きました。
昨夜は結局、寝付けなくて眠りについたのは外が白々と明るくなり始めた頃です。私の知らない彩矢‥明るさ、無邪気さとは無縁の淫靡でエロチックな妻‥。《一体、どのように感じ、どのように乱れ、悦びを覚えているのか?相手は本当に本部統括部長の望月氏なのか? 》
私は眠れぬ中で‥意識が虚う状況で妄想と現実の間の世界で苦悩していました。取り敢えずスーツに着替えた私は、急いで顔を洗い、最低限の身嗜(みだしな)みを整えて、妻の待つ食卓に向かいました。
普段より気合いの入っているようにも見える品々がテーブルに並んでいる。私が「今朝は何か気合い入ってるんじゃないか?こんなに栄養つけてどうするの?」と、作り笑顔で冷やかすと妻は‥『だって、お仕事とは言え、一晩留守にするから申し訳なくて‥ 冷蔵庫にシチューが入っていますから夜に温めて食べてね‥。』心無しか潤んだ瞳で言いました。
私は彩矢の表情を見て《確実に発情モードに突入しているなぁ‥ 必ず証拠を押さえてやる‥》と内心で舌打ちし、悔し紛れの嫌味を言ってやります。「しかし‥会議で出張の度に決めてるなぁ‥ 綺麗だよ‥。流石は俺自慢の美人妻だ‥。」彩矢は私の言葉に一瞬“ハッと”した表情を見せましたが、すぐに笑顔で、『昨日あなたがプレゼントしてくれたアレのせいじゃない?お肌の具合が全然違うんだから‥。』と軽く切り替えされました。
2015/04/17
長G〖救いの手を〗第13回
長G〖救いの手を〗第13回
私は、妻の彩矢(あや)と会話しながら横目で、リビングのテーブルの上に置かれた、妻のボストンタイプのバッグを確認します。《良かった‥間違いなくあのバッグで行くとは思ったが、万が一違うバッグだったら大変な事だった‥ 苦労して仕掛けたデジタルボイスレコーダーが台無しになるところだった…》内心、私はホッと胸を撫で下ろしていました。
私は、そろそろ頃合いと時間を確認して、「おっ…もうこんな時間だ。それじゃ先に行くよ…明日は夜8時ぐらいになるんだろ?飯を食べないでお前が帰って来るのを楽しみに待っているから何か一緒に食べよう…。」彩矢は『嫌だわ…会議で出張と言っても私が戻る夜はいつも一緒に食べているじゃない?…なんか変よ…?』と、怪訝そうな顔をしました。
「ちょっと寂しかったから言ってみただけだよ… 。」私は暗澹(あんたん)たる内心を隠すように明るく手を振り自宅を出ます。腕時計を見ると8時25分です。さて何処で時間を潰そうか…。鍵屋が家に来るのは10時過ぎだし…妻もあと15分ぐらいで出かける筈だ。私は自宅マンションの地下駐車場に停めてある、普段は滅多に乗らぬ愛車の中で時間を潰す事にします。
この時、私は普段なら当たり前にエレベーターで地下駐車場に降りるのですが、くわえ煙草だったのでエレベーターは使わずに非常階段で地下まで降りて行きました。ゆっくりと煙草の煙りを燻らせ、地下駐車場の非常口の扉を開けるとエレベーターの真向かいに見覚えの無い、高級外車がエンジンを掛けたまま停まっています。
《誰の車かな?それにしても、しかし高そうな車だな…》駐車場は薄暗くて良く見えないのですが、運転席には人の気配がありました。この時、虫の報せだったのでしょうか…何故か私は自分の車に乗る事を躊躇して…その外車側からは死角である非常口の辺りで煙草を燻らせ続けていました。
その時です、地下駐車場に甲高いクラクションが鳴り響きます。《何事だよ?》と驚いてクラクションの主を見ると例の高級外車でした。そしてクラクションの音が合図を送った相手がエレベーターから降りて来ています。それは見間違える事など有る筈の無い、満面の笑顔で手を振りながら高級外車に近付く、妻の姿でした。
唖然として非常口横に立ち尽くす私を尻目に、彩矢は手慣れた感じで助手席に乗り込むと、その高級外車はタイヤを軽く鳴らして発進しました。私の真横を擦り抜けて出口に向かう高級外車の運転席が地下駐車場の照明に一瞬照ら仕出されました。それは望月統括部長だったのです。
妻の彩矢を助手席に乗せ、地下駐車場から走り去る望月統括部長の高級外車。私はショックの余り、その場で固まり、虚ろな視線でリアウインカーの光が見えなくなるまで追い続けていました。
「ハァ…ァ‥ァ‥‥」と絶望にちかいため息が・・・・。
《平然と私をだませるものだな・・・どうなっているのだ・・・》
疑念と疑惑の点と線が繋がる。やはりあの妻のエロチックな下着に付着した染みの原因は望月統括部長だったのだ・・妻の裏切りに・・怒りと情けなさが・・・それで暫くの間、私はその場で金縛りにあったように立ち尽くしていました。
2015/04/24
私は、妻の彩矢(あや)と会話しながら横目で、リビングのテーブルの上に置かれた、妻のボストンタイプのバッグを確認します。《良かった‥間違いなくあのバッグで行くとは思ったが、万が一違うバッグだったら大変な事だった‥ 苦労して仕掛けたデジタルボイスレコーダーが台無しになるところだった…》内心、私はホッと胸を撫で下ろしていました。
私は、そろそろ頃合いと時間を確認して、「おっ…もうこんな時間だ。それじゃ先に行くよ…明日は夜8時ぐらいになるんだろ?飯を食べないでお前が帰って来るのを楽しみに待っているから何か一緒に食べよう…。」彩矢は『嫌だわ…会議で出張と言っても私が戻る夜はいつも一緒に食べているじゃない?…なんか変よ…?』と、怪訝そうな顔をしました。
「ちょっと寂しかったから言ってみただけだよ… 。」私は暗澹(あんたん)たる内心を隠すように明るく手を振り自宅を出ます。腕時計を見ると8時25分です。さて何処で時間を潰そうか…。鍵屋が家に来るのは10時過ぎだし…妻もあと15分ぐらいで出かける筈だ。私は自宅マンションの地下駐車場に停めてある、普段は滅多に乗らぬ愛車の中で時間を潰す事にします。
この時、私は普段なら当たり前にエレベーターで地下駐車場に降りるのですが、くわえ煙草だったのでエレベーターは使わずに非常階段で地下まで降りて行きました。ゆっくりと煙草の煙りを燻らせ、地下駐車場の非常口の扉を開けるとエレベーターの真向かいに見覚えの無い、高級外車がエンジンを掛けたまま停まっています。
《誰の車かな?それにしても、しかし高そうな車だな…》駐車場は薄暗くて良く見えないのですが、運転席には人の気配がありました。この時、虫の報せだったのでしょうか…何故か私は自分の車に乗る事を躊躇して…その外車側からは死角である非常口の辺りで煙草を燻らせ続けていました。
その時です、地下駐車場に甲高いクラクションが鳴り響きます。《何事だよ?》と驚いてクラクションの主を見ると例の高級外車でした。そしてクラクションの音が合図を送った相手がエレベーターから降りて来ています。それは見間違える事など有る筈の無い、満面の笑顔で手を振りながら高級外車に近付く、妻の姿でした。
唖然として非常口横に立ち尽くす私を尻目に、彩矢は手慣れた感じで助手席に乗り込むと、その高級外車はタイヤを軽く鳴らして発進しました。私の真横を擦り抜けて出口に向かう高級外車の運転席が地下駐車場の照明に一瞬照ら仕出されました。それは望月統括部長だったのです。
妻の彩矢を助手席に乗せ、地下駐車場から走り去る望月統括部長の高級外車。私はショックの余り、その場で固まり、虚ろな視線でリアウインカーの光が見えなくなるまで追い続けていました。
「ハァ…ァ‥ァ‥‥」と絶望にちかいため息が・・・・。
《平然と私をだませるものだな・・・どうなっているのだ・・・》
疑念と疑惑の点と線が繋がる。やはりあの妻のエロチックな下着に付着した染みの原因は望月統括部長だったのだ・・妻の裏切りに・・怒りと情けなさが・・・それで暫くの間、私はその場で金縛りにあったように立ち尽くしていました。
2015/04/24
長G〖救いの手を〗第14回
長G〖救いの手を〗第14回
怒りそして惨めな失望感の中、自宅に戻った私はソファに倒れ込むように身を沈め、うなだれてしまいます。《これはキツいよなぁ…》この先、物証がいくつも出て来たら…妻の浮気が…彩矢(あや)の浮気相手が望月統括部長であるという揺るぎない証拠が出てしまえば…果たして私は自分の精神のコントロールを出来るのだろうか?
私の脳裏に高級外車を運転する望月統括部長の、いけ好かない二枚目面が思い出されていました。悔しい…。一体いつからなのだ?私の脳裏に望月統括部長が彩矢を貫き、よがり狂わせる情景が思い浮かび、胸を掻きむしりたくなる程の嫉妬心が私を襲った。
私の中に熱く込み上げてくる怒りが、落ち込み凹(へこ)む気持ちを上回り、この体を突き動かします。《しかし、いくら何でも私を舐め過ぎだろう…。こうなったらどんな結果になろうと、とことん調べてやる!!》
浮気相手と思われる、望月統括部長に対しての怒りよりも、彩矢のあの優しい笑顔の裏に隠された【本性という仮面】に大きな失望を感じていました。リアルな浮気現場を押さえた訳では無いにせよ、心情的には限りなくクロと疑わざる得ない現実がある。
私は自分自身の心に、じわじわと広がる弱気の虫を封印し、己の心を鼓舞するようにして、妻の寝室に向かいました。“カチャッ‥ッ‥”ドアを開けた瞬間に化粧品と女性特有の体臭が入り混じる独特の匂い…。相変わらず雑然とした彩矢の寝室です。
妻のベッドに染み付いているこの匂い…は、昨夜、脱衣籠に入れられていた彩矢のショーツに付着していた匂いと同じ、甘酸っぱい発情した牝のフェロモン臭…。こんなにも…彼女の肉体から発する体臭は変化するものなのでしょうか?
私が知りうる妻の体臭は…あの薄い恥毛に隠れた桃色の割れ目から匂ったあの香りは、このベッドに染み込んでいるような濃密な物ではなかったのに…。これは彩矢の肉体があの望月統括部長によって開花させられたからなのでしょうか?
私は土曜日の衝撃(第2回)をあらためて思い出して、ベッドの掛け布団を捲り上げて、あの洗濯ネットを再び探して見たが見つかりませんでした。
私は数多(あまた)の疑問や、疑惑、嫉妬心、そしてキリキリと胸をえぐるような屈辱感を力ずくで払拭するが如く、南京錠で閉ざされた木製の化粧箱(第4回)を妻のベッドの引き出しから取り出しました。
土曜日に見た時と同じように南京錠で固く閉ざされた木製の化粧箱…。《意外に重たい… この中には何が隠されているのだろう?…》私はこの南京錠で閉ざされた木製の化粧箱を抱えるようにしてリビングに運びました。
テーブルの上に置いた南京錠で固く閉ざされた化粧箱。おもちゃの南京錠であるならば、まだ可愛気があります…。しかし目の前の化粧箱を固く閉ざしている南京錠は、素人目にも頑強な造りである事が分かる物なのです。
そこからは目に見えない妻の強い意志までが伝わって来るように思えました。《これを開けたら只じゃ済まないのよと…》この時、不思議な緊張感で張り詰めていたリビングに“ピンポーン…ピンポーン…ピンポーン…” と、インターホンの呼び出し音が鳴り響きます。
南京錠に触れていた私の指が、鳴り響くインターホンの呼び出し音に驚き、パチッっと電流でも流された如くに瞬時に離れされました。慌てて腕時計を確認すると、時計の針は午前10時を指しています。私はインターホン越しに来訪者の確認をしました。そう私が呼んだ錠の業者の到着です。
2015/04/29
怒りそして惨めな失望感の中、自宅に戻った私はソファに倒れ込むように身を沈め、うなだれてしまいます。《これはキツいよなぁ…》この先、物証がいくつも出て来たら…妻の浮気が…彩矢(あや)の浮気相手が望月統括部長であるという揺るぎない証拠が出てしまえば…果たして私は自分の精神のコントロールを出来るのだろうか?
私の脳裏に高級外車を運転する望月統括部長の、いけ好かない二枚目面が思い出されていました。悔しい…。一体いつからなのだ?私の脳裏に望月統括部長が彩矢を貫き、よがり狂わせる情景が思い浮かび、胸を掻きむしりたくなる程の嫉妬心が私を襲った。
私の中に熱く込み上げてくる怒りが、落ち込み凹(へこ)む気持ちを上回り、この体を突き動かします。《しかし、いくら何でも私を舐め過ぎだろう…。こうなったらどんな結果になろうと、とことん調べてやる!!》
浮気相手と思われる、望月統括部長に対しての怒りよりも、彩矢のあの優しい笑顔の裏に隠された【本性という仮面】に大きな失望を感じていました。リアルな浮気現場を押さえた訳では無いにせよ、心情的には限りなくクロと疑わざる得ない現実がある。
私は自分自身の心に、じわじわと広がる弱気の虫を封印し、己の心を鼓舞するようにして、妻の寝室に向かいました。“カチャッ‥ッ‥”ドアを開けた瞬間に化粧品と女性特有の体臭が入り混じる独特の匂い…。相変わらず雑然とした彩矢の寝室です。
妻のベッドに染み付いているこの匂い…は、昨夜、脱衣籠に入れられていた彩矢のショーツに付着していた匂いと同じ、甘酸っぱい発情した牝のフェロモン臭…。こんなにも…彼女の肉体から発する体臭は変化するものなのでしょうか?
私が知りうる妻の体臭は…あの薄い恥毛に隠れた桃色の割れ目から匂ったあの香りは、このベッドに染み込んでいるような濃密な物ではなかったのに…。これは彩矢の肉体があの望月統括部長によって開花させられたからなのでしょうか?
私は土曜日の衝撃(第2回)をあらためて思い出して、ベッドの掛け布団を捲り上げて、あの洗濯ネットを再び探して見たが見つかりませんでした。
私は数多(あまた)の疑問や、疑惑、嫉妬心、そしてキリキリと胸をえぐるような屈辱感を力ずくで払拭するが如く、南京錠で閉ざされた木製の化粧箱(第4回)を妻のベッドの引き出しから取り出しました。
土曜日に見た時と同じように南京錠で固く閉ざされた木製の化粧箱…。《意外に重たい… この中には何が隠されているのだろう?…》私はこの南京錠で閉ざされた木製の化粧箱を抱えるようにしてリビングに運びました。
テーブルの上に置いた南京錠で固く閉ざされた化粧箱。おもちゃの南京錠であるならば、まだ可愛気があります…。しかし目の前の化粧箱を固く閉ざしている南京錠は、素人目にも頑強な造りである事が分かる物なのです。
そこからは目に見えない妻の強い意志までが伝わって来るように思えました。《これを開けたら只じゃ済まないのよと…》この時、不思議な緊張感で張り詰めていたリビングに“ピンポーン…ピンポーン…ピンポーン…” と、インターホンの呼び出し音が鳴り響きます。
南京錠に触れていた私の指が、鳴り響くインターホンの呼び出し音に驚き、パチッっと電流でも流された如くに瞬時に離れされました。慌てて腕時計を確認すると、時計の針は午前10時を指しています。私はインターホン越しに来訪者の確認をしました。そう私が呼んだ錠の業者の到着です。
2015/04/29
長G〖救いの手を〗第15回
長G〖救いの手を〗第15回
来訪した鍵の業者には、鍵のタイプを伝えてあったので作業は手際良くスムーズな物でした。“カチャッ…カチッ…ッ…パチッ…ッン…”無音のリビングに乾いた無機質な作業の音 が響きます。その作業を見つめる私は、後頭部が痺れるような不思議な緊張感と息苦しさを覚えていました。
妻の疑惑の化粧箱を、固く閉ざし守っていた南京錠は拍子抜けする程呆気なく解錠されました。私は、どんな理由であれ彩矢の持ち物を勝手に開錠した後ろめたさから、請求された作業代金に少しばかり色をつけて支払いました。鍵の業者は恐縮しながら代金を受け取り、南京錠のメーカーと裏に刻まれたナンバーを控え、「後程合い鍵をお持ちします。」と私に告げ、帰って行きました。
リビングのテーブルにはたった今解錠されて、化粧箱から外された南京錠が物言いたげに無造作に転がり、その南京錠を外された化粧箱は先程まで感じた頑強さが薄れ、いつでも開けられる状態になっていました。
逸る気持ちを抑え、私はキッチンで手を入念に洗い、グラスに注いだ冷たい水を一気に飲み干し、高揚する心を鎮め、問題の化粧箱と向き合います。《変な物が出て来なければ良いのだが…鬼が出るのか?蛇が出るか?…》正にこの時の私の心境は怖い物見たさに尽きました。
私は目の前の木製の化粧箱の四隅の縁を何かの儀式でもあるように撫でるように触り、バネ仕掛けの開閉部分に触れました。“ガシャン‥ッ…” 化粧箱の留め金が勢いよく外れた。綺麗に洗った筈の私の掌は、すでにジワッと汗ばんで、後頭部から背筋、そして肛門にかけて、“ゾクゾク‥ザワザワ”と、痺れるような緊張感がうごめき出します。私は化粧箱の縁を掴む指先に“グッ‥ッ‥”と力を込め、化粧箱の上蓋を持ち上げました。
“キッ‥ッ‥ギギッ‥”ついに疑惑の化粧箱の扉は開かれます。化粧箱は内側に紅色の美しいビロード地の生地が施され、中央部分には仕切りがあり、左右それぞれに中身を隠すように赤色と黒色のシルク地のスカーフが四つ折にされ掛けられていました。
私はこの時、この化粧箱には妻の彩矢なりの仕舞い方の暗黙のルールがあるように感じ、慌ててメモを用意し、左右どちらに何がどのような順序で納められているのかを克明に記入しながら作業をする事にしました。取り敢えず現状では、私がこの化粧箱を開けるに至った流れを彩矢に悟らせる訳には行かないのですから…。
私は左側の仕切りに被せられていた黒地のスカーフを緊張で小刻みに奮える指先で取り外します。《こ‥これは!‥》そうです、そこに納められていた物は先日、妻のベッドに隠されていたあの発情した牝の印しがベッドリと付着していたあの高級そうな黒地にシルバーやゴールドの刺繍をあしらった下着です。それらが綺麗に洗濯されキチンと折り畳まれ仕舞われていました。
更に驚いた事に、素人目にも高級そうな下着のセットが数点納められています。赤色、黒色、ゴールド・・・それらは、まばゆいばかりの派手さと淫靡さを備え、取り出して見ていた私は複雑な心境にならざる得ませんでした。彩矢がこんな物を着けて、あの望月統括部長と…朝の駐車場での出来事が鮮明に思い出され、悔しさが沸々と沸き上がり、その淫靡な下着を触る手にもついつい力が入ってしまいます。
2015/05/09
来訪した鍵の業者には、鍵のタイプを伝えてあったので作業は手際良くスムーズな物でした。“カチャッ…カチッ…ッ…パチッ…ッン…”無音のリビングに乾いた無機質な作業の音 が響きます。その作業を見つめる私は、後頭部が痺れるような不思議な緊張感と息苦しさを覚えていました。
妻の疑惑の化粧箱を、固く閉ざし守っていた南京錠は拍子抜けする程呆気なく解錠されました。私は、どんな理由であれ彩矢の持ち物を勝手に開錠した後ろめたさから、請求された作業代金に少しばかり色をつけて支払いました。鍵の業者は恐縮しながら代金を受け取り、南京錠のメーカーと裏に刻まれたナンバーを控え、「後程合い鍵をお持ちします。」と私に告げ、帰って行きました。
リビングのテーブルにはたった今解錠されて、化粧箱から外された南京錠が物言いたげに無造作に転がり、その南京錠を外された化粧箱は先程まで感じた頑強さが薄れ、いつでも開けられる状態になっていました。
逸る気持ちを抑え、私はキッチンで手を入念に洗い、グラスに注いだ冷たい水を一気に飲み干し、高揚する心を鎮め、問題の化粧箱と向き合います。《変な物が出て来なければ良いのだが…鬼が出るのか?蛇が出るか?…》正にこの時の私の心境は怖い物見たさに尽きました。
私は目の前の木製の化粧箱の四隅の縁を何かの儀式でもあるように撫でるように触り、バネ仕掛けの開閉部分に触れました。“ガシャン‥ッ…” 化粧箱の留め金が勢いよく外れた。綺麗に洗った筈の私の掌は、すでにジワッと汗ばんで、後頭部から背筋、そして肛門にかけて、“ゾクゾク‥ザワザワ”と、痺れるような緊張感がうごめき出します。私は化粧箱の縁を掴む指先に“グッ‥ッ‥”と力を込め、化粧箱の上蓋を持ち上げました。
“キッ‥ッ‥ギギッ‥”ついに疑惑の化粧箱の扉は開かれます。化粧箱は内側に紅色の美しいビロード地の生地が施され、中央部分には仕切りがあり、左右それぞれに中身を隠すように赤色と黒色のシルク地のスカーフが四つ折にされ掛けられていました。
私はこの時、この化粧箱には妻の彩矢なりの仕舞い方の暗黙のルールがあるように感じ、慌ててメモを用意し、左右どちらに何がどのような順序で納められているのかを克明に記入しながら作業をする事にしました。取り敢えず現状では、私がこの化粧箱を開けるに至った流れを彩矢に悟らせる訳には行かないのですから…。
私は左側の仕切りに被せられていた黒地のスカーフを緊張で小刻みに奮える指先で取り外します。《こ‥これは!‥》そうです、そこに納められていた物は先日、妻のベッドに隠されていたあの発情した牝の印しがベッドリと付着していたあの高級そうな黒地にシルバーやゴールドの刺繍をあしらった下着です。それらが綺麗に洗濯されキチンと折り畳まれ仕舞われていました。
更に驚いた事に、素人目にも高級そうな下着のセットが数点納められています。赤色、黒色、ゴールド・・・それらは、まばゆいばかりの派手さと淫靡さを備え、取り出して見ていた私は複雑な心境にならざる得ませんでした。彩矢がこんな物を着けて、あの望月統括部長と…朝の駐車場での出来事が鮮明に思い出され、悔しさが沸々と沸き上がり、その淫靡な下着を触る手にもついつい力が入ってしまいます。
2015/05/09
長G〖救いの手を〗第16回
長G〖救いの手を〗第16回
私(高坂正文)は悔しさを抱いたまま、他に何か無いかと仕切られた箱の左側の部分を調べて見ると、箱の隅に何枚かのタグと小さく折り畳まれたメモがある事を発見しました。タグは二枚あり、一枚目のタグには聞き慣れないメーカー名が刻まれ、裏には【アンダー70E カラー G 】と記載されていて、もう一枚の同様のタグの裏には、【サイズ M カラー G】の記載がありました。これは何か下着のタグのようです。
次に私は小さく折り畳まれたメモ紙を手に取り、慎重に開き、中を確認したのです。そこには血圧が上がり、額の血管から血飛沫が飛び散りそうになるような文章が記載されていたのでした。 〘愛する彩矢へ 絶対似合うから今回は プレゼントしたこの下着を身につけて来てね。来週が待ち遠しい。眠らせないよ。〙
《何なんだこれは!?》妻の彩矢(あや)に対する疑いは危険水域を越えました。私は気持ちを静める為にテーブルの上に置いたペットボトルの水をグビクビと飲み、手にした煙草に火を着けました。 《本当に笑えない・・・離婚云々では済まさんぞ!あの二人をどん底に叩き落としてやる!!》
私の憎悪に似た怨念めいた物が吐き出す煙りとともにリビングに充満して行くのが分かりました。私は高ぶる感情のままで化粧箱の右側のスペースに掛けられた赤いスカーフを外します。そこに有った物は見た目には、派手で淫靡な下着でも妖し気でいかがわしい物でもないように見えました。おそらく左側のスペースにあったタグの下着を包装してあったと思われる下着店の綺麗なラッピング用の包装用紙と複数の封筒です。
私は一枚一枚、重ねられた封筒の順序を間違えないようにしながら中身を確認しました。一通目の封筒には産婦人科の診察券と額面5千円程度の領収書です。二通目には、エステティックサロンの会員証と、かなりの額の束になった領収書。これらは妻の口から一切聞かされていない物でした。
《産婦人科…何の為に行ったのか? 彩矢に婦人科の具合が悪いなどと私は聞いていませんでしたし、見た目には体調が悪いようには思えませんでした。エステティックサロンにしても妻は一体いつ通っているのでしょうか? この領収書の束を見る限り、かなりの回数を通っている訳です。正に、知らぬは亭主(私)ばかりなりです。》
そして、三通目の封筒は私の住む地方都市の役場の物でした。私には非常に見覚えのある封筒です。私はそこに入っていた薄っぺらい用紙を取り出して見て愕然としました。何とそれは“離婚届”だったのです。それも妻の記入欄には必要項目全てに記入があり、捺印までされていたのでした。
《な、な、何だよ?コレは?どう言う事だ?》ある意味これは、あの発見してしまった妻の牝の印しが染み付いた淫靡な下着よりも…今朝の駐車場で見た彩矢と望月の姿よりもショッキングでした。これには私も我を失い、しばし呆然となり、思考回路が全て停止してしまいました…。
封筒の中の“離婚届”…ご丁寧に妻の記入欄には必要項目全てが書き込まれ捺印まで為されている。私は体から骨を抜かれてしまった人形のようでした。力が入らず、思考も定まらず、脱力感しかありません。人間は怒りや屈辱感や失望感が限度を超えると、咄嗟には反撃に転じる力など失せてしまうのかも知れません。
2015/05/17
私(高坂正文)は悔しさを抱いたまま、他に何か無いかと仕切られた箱の左側の部分を調べて見ると、箱の隅に何枚かのタグと小さく折り畳まれたメモがある事を発見しました。タグは二枚あり、一枚目のタグには聞き慣れないメーカー名が刻まれ、裏には【アンダー70E カラー G 】と記載されていて、もう一枚の同様のタグの裏には、【サイズ M カラー G】の記載がありました。これは何か下着のタグのようです。
次に私は小さく折り畳まれたメモ紙を手に取り、慎重に開き、中を確認したのです。そこには血圧が上がり、額の血管から血飛沫が飛び散りそうになるような文章が記載されていたのでした。 〘愛する彩矢へ 絶対似合うから今回は プレゼントしたこの下着を身につけて来てね。来週が待ち遠しい。眠らせないよ。〙
《何なんだこれは!?》妻の彩矢(あや)に対する疑いは危険水域を越えました。私は気持ちを静める為にテーブルの上に置いたペットボトルの水をグビクビと飲み、手にした煙草に火を着けました。 《本当に笑えない・・・離婚云々では済まさんぞ!あの二人をどん底に叩き落としてやる!!》
私の憎悪に似た怨念めいた物が吐き出す煙りとともにリビングに充満して行くのが分かりました。私は高ぶる感情のままで化粧箱の右側のスペースに掛けられた赤いスカーフを外します。そこに有った物は見た目には、派手で淫靡な下着でも妖し気でいかがわしい物でもないように見えました。おそらく左側のスペースにあったタグの下着を包装してあったと思われる下着店の綺麗なラッピング用の包装用紙と複数の封筒です。
私は一枚一枚、重ねられた封筒の順序を間違えないようにしながら中身を確認しました。一通目の封筒には産婦人科の診察券と額面5千円程度の領収書です。二通目には、エステティックサロンの会員証と、かなりの額の束になった領収書。これらは妻の口から一切聞かされていない物でした。
《産婦人科…何の為に行ったのか? 彩矢に婦人科の具合が悪いなどと私は聞いていませんでしたし、見た目には体調が悪いようには思えませんでした。エステティックサロンにしても妻は一体いつ通っているのでしょうか? この領収書の束を見る限り、かなりの回数を通っている訳です。正に、知らぬは亭主(私)ばかりなりです。》
そして、三通目の封筒は私の住む地方都市の役場の物でした。私には非常に見覚えのある封筒です。私はそこに入っていた薄っぺらい用紙を取り出して見て愕然としました。何とそれは“離婚届”だったのです。それも妻の記入欄には必要項目全てに記入があり、捺印までされていたのでした。
《な、な、何だよ?コレは?どう言う事だ?》ある意味これは、あの発見してしまった妻の牝の印しが染み付いた淫靡な下着よりも…今朝の駐車場で見た彩矢と望月の姿よりもショッキングでした。これには私も我を失い、しばし呆然となり、思考回路が全て停止してしまいました…。
封筒の中の“離婚届”…ご丁寧に妻の記入欄には必要項目全てが書き込まれ捺印まで為されている。私は体から骨を抜かれてしまった人形のようでした。力が入らず、思考も定まらず、脱力感しかありません。人間は怒りや屈辱感や失望感が限度を超えると、咄嗟には反撃に転じる力など失せてしまうのかも知れません。
2015/05/17
長G〖救いの手を〗第17回
長G〖救いの手を〗第17回
ぼぅっと熱っぽく霞がかかったような私の脳裏には、妻(彩矢)の優しい笑顔の仮面の裏に隠された狡猾な牝狐の姿が思い浮かんでおりました。実に用意周到な狡猾さ。携帯電話にしても財布にしても、何かあった時に、万が一でも私に見られる事があったとしても疑惑の種を私に悟らせまいとの強い意志を感ぜざる得ない段取りの良さです。
携帯は、望月(統括部長)のデータを見られないように細工をし、財布からは見られては困る産婦人科の診察券やエステティックサロンの会員証を抜き取り、私の目には晒さないようにして…。私の推測では、既にこのような妻の用心は、一年以上は続いているのでしょう。
浮気を始めた当初は、今よりも細心の注意を払っていたのでは無いでしょうか? しかし間抜けな私は、そんな妻の変化にも一切気付く事無く、坦々とした日々が過ぎていたのです。【この人は大丈夫だ…気付かない…】そして、いつの日か妻の細心の注意を払っていた筈のガードが緩んで来ていたのでしょう。そんな事からの土曜日の出来事であったと思うのです。
もし…私があの土曜日に音楽を聴きたいと考えなければ、CDを捜す為に妻の寝室に入る事も、あの洗濯ネットに入っていたエロチックな妻の下着を… 発情した牝の印しがベッドリ染み付いたあの下着を発見する事もなかったでしょう。
まだ暫くの間は、一つ屋根の下で、妻の仮面の裏側に隠された真実に気付く事なく生活していたのではないでしょうか?封筒の離婚届けを目にしてから、どれくらい時間が経過したのでしょうか?。
鉛のように重く感じる左腕をこちら側に向け、腕時計を確認して見ると時刻はようやく正午を回ったところでした。《まだこんな時間なのか… もっと時間が経っているのかと思った…》私は離婚届けの衝撃が癒えぬまま残りの封筒をチェックすべく、化粧箱に手を伸ばします。
力の入らぬ気怠さに支配されたままの私でした。 四枚目の封筒は先程までの物よりやや大振りの物でした。手にしてみるとこの封筒は厚さも重量感もあります。中身を抜き取ると、それは10数枚に及ぶプリントされた写真のようでした。《何なんだ…この写真は?》
一枚一枚丁寧に和紙のような物で中が見えないように包まれている写真。私はイヤな予感と不可思議な興奮の間で写真を包む和紙を慎重に剥がしました。《あぁ~っ!マジかよ…》そこには男女がまぐわう姿が…性器と性器のアップの姿が写し出されていたのです。
2015/05/19
ぼぅっと熱っぽく霞がかかったような私の脳裏には、妻(彩矢)の優しい笑顔の仮面の裏に隠された狡猾な牝狐の姿が思い浮かんでおりました。実に用意周到な狡猾さ。携帯電話にしても財布にしても、何かあった時に、万が一でも私に見られる事があったとしても疑惑の種を私に悟らせまいとの強い意志を感ぜざる得ない段取りの良さです。
携帯は、望月(統括部長)のデータを見られないように細工をし、財布からは見られては困る産婦人科の診察券やエステティックサロンの会員証を抜き取り、私の目には晒さないようにして…。私の推測では、既にこのような妻の用心は、一年以上は続いているのでしょう。
浮気を始めた当初は、今よりも細心の注意を払っていたのでは無いでしょうか? しかし間抜けな私は、そんな妻の変化にも一切気付く事無く、坦々とした日々が過ぎていたのです。【この人は大丈夫だ…気付かない…】そして、いつの日か妻の細心の注意を払っていた筈のガードが緩んで来ていたのでしょう。そんな事からの土曜日の出来事であったと思うのです。
もし…私があの土曜日に音楽を聴きたいと考えなければ、CDを捜す為に妻の寝室に入る事も、あの洗濯ネットに入っていたエロチックな妻の下着を… 発情した牝の印しがベッドリ染み付いたあの下着を発見する事もなかったでしょう。
まだ暫くの間は、一つ屋根の下で、妻の仮面の裏側に隠された真実に気付く事なく生活していたのではないでしょうか?封筒の離婚届けを目にしてから、どれくらい時間が経過したのでしょうか?。
鉛のように重く感じる左腕をこちら側に向け、腕時計を確認して見ると時刻はようやく正午を回ったところでした。《まだこんな時間なのか… もっと時間が経っているのかと思った…》私は離婚届けの衝撃が癒えぬまま残りの封筒をチェックすべく、化粧箱に手を伸ばします。
力の入らぬ気怠さに支配されたままの私でした。 四枚目の封筒は先程までの物よりやや大振りの物でした。手にしてみるとこの封筒は厚さも重量感もあります。中身を抜き取ると、それは10数枚に及ぶプリントされた写真のようでした。《何なんだ…この写真は?》
一枚一枚丁寧に和紙のような物で中が見えないように包まれている写真。私はイヤな予感と不可思議な興奮の間で写真を包む和紙を慎重に剥がしました。《あぁ~っ!マジかよ…》そこには男女がまぐわう姿が…性器と性器のアップの姿が写し出されていたのです。
2015/05/19
長G〖救いの手を〗第18回
長G〖救いの手を〗第18回
男女の顔や体型などは分からない、ペニスとヴァギナ(膣:ちつ)だけが強調された写真。赤黒く怒張し、その驚く程に太い胴に生き物のように浮かび上がる血管…ヴァギナに半分ぐらいは埋没しているのだろう…一体どれぐらいの長さなのだろう?
この大きさは外国人か?ヌラヌラとヴァギナから滴たる愛液でその巨大なペニスはテカッていた。その巨大な逞しいペニスを受け入れるヴァギナも淫水焼けして、縦長なシルエット、卑猥で肉厚なビラビラ…。明らかにこれらの性器は個々に感情を持っている!そんな風にさえ思える生命力溢れる写真でした。
《ま、まさか…これって…》私(高坂正文)は疑念を確かめるが如く残り全ての写真もチェックします。それら全ての写真はどれも結合部のアップしか写っておらず、顔はおろか体型のシルエットすら分からない形で写されていました。
後背位からの結合部位をアップした写真…、騎乗位での結合部位のアップ、正常位での結合部位…どれもこれも見ているだけで下半身が熱くなるような代物です。更に一枚ずつ勃起したペニスだけの全体を写した写真と、濡れて、大きく口を開いたヴァギナからザーメンが零れ落ちる写真でした。
このヴァギナのアップの写真を見て、私は少しだけ安堵感を覚えました。私にはひょっとして、これは妻の彩矢なのでは?と言う当たり前の疑念があったのです。しかし今、私の手にしている写真に写る卑猥なヴァギナは、私の知る彩矢の物とは、色も、形状も、全くの別物でした。私は微妙な安堵感を抱きながらも、用心の為に自室にあったカラー複合機で10数枚の写真を一枚ずつ全てコピーしました。
そして産婦人科の診察券、領収書、エステティックサロンの会員証に大量の領収書、これらも全て証拠としてコピーしたのでした。私は惨めな…そして虚しい気持ちのまま、傍らのメモを見ながらテーブルの上に広げられた化粧箱から取り出した様々な物を丁寧に、そして正確に、一つ、一つ、戻して行きました。
色とり取りのエロチックな下着…たった今、彩矢が身に着けているのであろう望月(統括部長)からのプレゼントされた下着のタグ… その下着をラッピングしていた包装紙… 望月統括部長からの手紙…。これらを一つ、一つ、化粧箱に戻す度に怒りと屈辱…そして絶望的なまでの焦燥感で私は怒りが込み上げて来る。
産婦人科の診察券に領収書…。エステティックサロンの会員証と領収書の束…。破り棄ててやりたい屈辱の離婚届。そして局部アップのみの猥褻で卑猥な10数枚の写真…。私は込み上げる物を抑えながら、努めて冷静に化粧箱の中を再度チェックしてから、綺麗に四つ折に畳んだ赤と黒のスカーフを掛けて、化粧箱の蓋を閉じて南京錠を掛けました。
私はその木製の化粧箱を再び抱えるようにして彩矢の寝室に運びました。気のせいなのでしょうが、午前中にリビングに運んだ時よりも、今、リビングから妻の寝室に戻す時の方が化粧箱は重たく感じられたのです…。
2015/05/23
男女の顔や体型などは分からない、ペニスとヴァギナ(膣:ちつ)だけが強調された写真。赤黒く怒張し、その驚く程に太い胴に生き物のように浮かび上がる血管…ヴァギナに半分ぐらいは埋没しているのだろう…一体どれぐらいの長さなのだろう?
この大きさは外国人か?ヌラヌラとヴァギナから滴たる愛液でその巨大なペニスはテカッていた。その巨大な逞しいペニスを受け入れるヴァギナも淫水焼けして、縦長なシルエット、卑猥で肉厚なビラビラ…。明らかにこれらの性器は個々に感情を持っている!そんな風にさえ思える生命力溢れる写真でした。
《ま、まさか…これって…》私(高坂正文)は疑念を確かめるが如く残り全ての写真もチェックします。それら全ての写真はどれも結合部のアップしか写っておらず、顔はおろか体型のシルエットすら分からない形で写されていました。
後背位からの結合部位をアップした写真…、騎乗位での結合部位のアップ、正常位での結合部位…どれもこれも見ているだけで下半身が熱くなるような代物です。更に一枚ずつ勃起したペニスだけの全体を写した写真と、濡れて、大きく口を開いたヴァギナからザーメンが零れ落ちる写真でした。
このヴァギナのアップの写真を見て、私は少しだけ安堵感を覚えました。私にはひょっとして、これは妻の彩矢なのでは?と言う当たり前の疑念があったのです。しかし今、私の手にしている写真に写る卑猥なヴァギナは、私の知る彩矢の物とは、色も、形状も、全くの別物でした。私は微妙な安堵感を抱きながらも、用心の為に自室にあったカラー複合機で10数枚の写真を一枚ずつ全てコピーしました。
そして産婦人科の診察券、領収書、エステティックサロンの会員証に大量の領収書、これらも全て証拠としてコピーしたのでした。私は惨めな…そして虚しい気持ちのまま、傍らのメモを見ながらテーブルの上に広げられた化粧箱から取り出した様々な物を丁寧に、そして正確に、一つ、一つ、戻して行きました。
色とり取りのエロチックな下着…たった今、彩矢が身に着けているのであろう望月(統括部長)からのプレゼントされた下着のタグ… その下着をラッピングしていた包装紙… 望月統括部長からの手紙…。これらを一つ、一つ、化粧箱に戻す度に怒りと屈辱…そして絶望的なまでの焦燥感で私は怒りが込み上げて来る。
産婦人科の診察券に領収書…。エステティックサロンの会員証と領収書の束…。破り棄ててやりたい屈辱の離婚届。そして局部アップのみの猥褻で卑猥な10数枚の写真…。私は込み上げる物を抑えながら、努めて冷静に化粧箱の中を再度チェックしてから、綺麗に四つ折に畳んだ赤と黒のスカーフを掛けて、化粧箱の蓋を閉じて南京錠を掛けました。
私はその木製の化粧箱を再び抱えるようにして彩矢の寝室に運びました。気のせいなのでしょうが、午前中にリビングに運んだ時よりも、今、リビングから妻の寝室に戻す時の方が化粧箱は重たく感じられたのです…。
2015/05/23
長G〖救いの手を〗第19回
長G〖救いの手を〗第19回
暫くの間、私(高坂正文)はリビングでTVを見る訳でも無く、何をする訳でも無く、手持ちぶたさの子供が理由無く目の前にある物で遊ぶように、コピーした猥褻な結合写真を見ていました。一枚、二枚、三枚・・・と。何枚目だったでしょうか私の手が止まり、それを見る私の目が釘付けになりました。
後背位から、その長大で極太なペニスがビラビラをめくり上げてヴァギナに深く挿入されている、真下から見上げるようなアングルで写された局部の写真…。後から見て右側の陰唇のビラビラの脇に写る、小さなホクロが二つ…妻である彩矢にも同じ場所にホクロが二つあるのです。
しかし…私の記憶にある二年前までの彩矢のヴァギナとは別物と言わざるを得ない写真に写る卑猥なヴァギナ。充血し肥大した濃いピンクの大玉真珠…ビラビラは厚切りのハムのような厚さになっていて、割れ目などは肛門に向かって信じられないぐらいに伸びているのでした。
でも妻と同じ場所に二連に連なるホクロがあるのです。こんな場所に…それも同じ位置に?私はこれでもかと重なる出来事に、平常心が保てなくなりつつありました。この写真が現在の妻のヴァギナを写した物だとしたら…。
当初はあの10数枚の写真を見る限り、ザーメンを垂れ流すヴァギナを正面からのアングルで写した写真を見た限りは、彩矢のヴァギナでは無いと独りよがりの確信めいた物があっただけに、今一度これらの写真を眺めて、疑惑の一枚を発見してしまった事は痛恨の極みでした。
では、この暴力的とまで思えてしまう、写真に写る巨大なペニスの持ち主は望月の物なのでしょうか? 外国人のペニスと見間違う程の見事な巨根。《おい、おい…質(たち)の悪い冗談…嘘だろ… 望月こんなにデカいのかよ…。》ブツブツと俯き加減で独り言を呟く私。
友人、知人はおろか、AVなどでもこれ程見事なペニスは見た事がありません。《しかし…こんなのでヤラれ続ければ、そりゃアソコの大きさも形も変わるでしょう…。》長さも、太さも私の1.5倍以上はありそうな見事なまでのペニス。
《これじゃ大人と子供だろ?》益々、打ちのめされる私…“ブッ…ブブルッ…ブブルッ…ブルッ…”この時、テーブルに置いた私の携帯電話のバイブレーションが響きます。先程の鍵の業者から、「南京錠の合い鍵をこれから届けに行きます。」との電話でした。
午前中の業者とのやり取りで、合い鍵を持って来る事を急がせた私は、電話口の向こうの業者に丁重にお礼を言い、「届けてくれる合い鍵は新聞受けに入れておいてください。」ってお願いしました。
この鍵の業者からの電話は、ある意味救いの神でした。あのままリビングで土曜日から続いた出来事を考え、思い詰めていれば確実に私の精神は変調をきたしていたのではないかと思われました。それ程までに、この時私は追い詰められていたのです。
37年間の人生で、こんなにも心を引き裂かれるような経験は無かった。きっかけはどうであれ、真実を知りたいが為に自ら望み、進んで行動して得た、ここまでの結果でした。しかもまだこれは現実の入口程度に過ぎない事なのです。我に返った私は、《こんな精神状態では、まともな善後策すら練れない》と、近所のサウナで汗を流し、仮眠を取って仕切り直しする事にしたのでした。
2015/05/27
暫くの間、私(高坂正文)はリビングでTVを見る訳でも無く、何をする訳でも無く、手持ちぶたさの子供が理由無く目の前にある物で遊ぶように、コピーした猥褻な結合写真を見ていました。一枚、二枚、三枚・・・と。何枚目だったでしょうか私の手が止まり、それを見る私の目が釘付けになりました。
後背位から、その長大で極太なペニスがビラビラをめくり上げてヴァギナに深く挿入されている、真下から見上げるようなアングルで写された局部の写真…。後から見て右側の陰唇のビラビラの脇に写る、小さなホクロが二つ…妻である彩矢にも同じ場所にホクロが二つあるのです。
しかし…私の記憶にある二年前までの彩矢のヴァギナとは別物と言わざるを得ない写真に写る卑猥なヴァギナ。充血し肥大した濃いピンクの大玉真珠…ビラビラは厚切りのハムのような厚さになっていて、割れ目などは肛門に向かって信じられないぐらいに伸びているのでした。
でも妻と同じ場所に二連に連なるホクロがあるのです。こんな場所に…それも同じ位置に?私はこれでもかと重なる出来事に、平常心が保てなくなりつつありました。この写真が現在の妻のヴァギナを写した物だとしたら…。
当初はあの10数枚の写真を見る限り、ザーメンを垂れ流すヴァギナを正面からのアングルで写した写真を見た限りは、彩矢のヴァギナでは無いと独りよがりの確信めいた物があっただけに、今一度これらの写真を眺めて、疑惑の一枚を発見してしまった事は痛恨の極みでした。
では、この暴力的とまで思えてしまう、写真に写る巨大なペニスの持ち主は望月の物なのでしょうか? 外国人のペニスと見間違う程の見事な巨根。《おい、おい…質(たち)の悪い冗談…嘘だろ… 望月こんなにデカいのかよ…。》ブツブツと俯き加減で独り言を呟く私。
友人、知人はおろか、AVなどでもこれ程見事なペニスは見た事がありません。《しかし…こんなのでヤラれ続ければ、そりゃアソコの大きさも形も変わるでしょう…。》長さも、太さも私の1.5倍以上はありそうな見事なまでのペニス。
《これじゃ大人と子供だろ?》益々、打ちのめされる私…“ブッ…ブブルッ…ブブルッ…ブルッ…”この時、テーブルに置いた私の携帯電話のバイブレーションが響きます。先程の鍵の業者から、「南京錠の合い鍵をこれから届けに行きます。」との電話でした。
午前中の業者とのやり取りで、合い鍵を持って来る事を急がせた私は、電話口の向こうの業者に丁重にお礼を言い、「届けてくれる合い鍵は新聞受けに入れておいてください。」ってお願いしました。
この鍵の業者からの電話は、ある意味救いの神でした。あのままリビングで土曜日から続いた出来事を考え、思い詰めていれば確実に私の精神は変調をきたしていたのではないかと思われました。それ程までに、この時私は追い詰められていたのです。
37年間の人生で、こんなにも心を引き裂かれるような経験は無かった。きっかけはどうであれ、真実を知りたいが為に自ら望み、進んで行動して得た、ここまでの結果でした。しかもまだこれは現実の入口程度に過ぎない事なのです。我に返った私は、《こんな精神状態では、まともな善後策すら練れない》と、近所のサウナで汗を流し、仮眠を取って仕切り直しする事にしたのでした。
2015/05/27
長G〖救いの手を〗第20回
長G〖救いの手を〗第20回
私(高坂正文)は一旦頭を空っぽにして、サウナでたっぷりと汗を流し、水風呂に入り、サウナに併設されたマッサージルームで気合いの入ったマッサージを受け、2時間程仮眠を取りました。それで先程とは、見違える程に体も精神も楽になった私は、心地良い夜風を浴びながら自宅マンションに向かって歩いていました。
時間は既に21時を過ぎていました。マンションに戻った私は新聞受けから南京錠の合い鍵を取りだしました。テーブルの上に置かれたままの携帯を確認すると、18時、19時と2回に渡り、彩矢(妻)からの着信があり、19時15分にメールも入っていました。
≪お疲れ様です。 まだお仕事なのかな?私は今日の会議が終わりこれから皆さんと夕食です。面倒くさがらずに冷蔵庫に入れてあるシチューを温めて食べて下さいね。明日は出来るだけ早く帰ります。いつもありがとう。 彩矢≫
妻は会議で家を空ける時は、いつもこのようなメールだったり、電話だったりをして来るのです。
結局、今までの私は何ひとつ妻を疑う事も無く、妻からのメールや電話を受けて、「可愛い奴だなぁ…。」などと思っていた訳です。間抜けですよね(苦笑) 。しかし、今回ばかりは、この妻からのメールを読めば読む程に彩矢の空々しさと狡猾さしか感じられませんでした。きっと今頃は、あの望月の巨根を挿入されてヒィヒィ言っているに違い無いのです。(実際、後ほど例のボイスレコーダーを確認したところ、正にこの時間、大変な物が記録されていたのです)
怒りの感情を抱えたまま、私は確認の為に、受け取った南京錠の合い鍵を片手に妻の寝室に向かいました。半開きにしてあった寝室のドアを開け、照明のスイッチを点けます。私はベッドの引き出しをゆっくりと引き、中に嵌め込まれるように収めらた木製の化粧箱に付けられらT南京錠に合い鍵を差し込みました。
【カチッ…ッ… 】何等いびつな感触も無く、スムーズに鍵は回り、解鍵されました。《大丈夫だな… 》 私は安堵して再び施錠して、引き出しを押し込みます。そして、妻のベッドに腰掛けて、改めて寝室を見回しました。《何でも良いのだ…妻の疑惑に関する他の物証に繋がる物は無いのだろうか?》
土曜日の昼間、そして今日の午前中と、頭に血が登った状態でこの部屋を調べていた私でしたが、クールダウンされた今の私は冷静です。クロゼット…机… 本棚…化粧台… 。時間に追われている訳ではありませんから、隅々まで納得が行くまでチェックする余裕がありました。
しかし、寝室の何処を隈なく探しても、何も出て来ません。仕方なく探索を諦めた私は、妻の寝室を後にし、リビングに戻り、明日の計画を練り始めました。まずは、明日の夜、帰宅した妻のバッグからボイスレコーダーを回収しなくてはなりません。正常に作動しているならとんでもない内容が録音されている筈です。おそらくボイスレコーダーの存在はバレてはいないと思うのですが、こればかりは彩矢のバッグを確認するしか調べようがありません。
もう一つは、あの南京錠で固く閉ざされていた化粧箱の中にあった、望月が彩矢にプレゼントした下着のタグと手紙の事です。本当に妻がそのエロチックな下着を身に着けているのかを確認しない訳にはいきません。更にあの産婦人科の診察券と、バッグにあったピンク色の小さな錠剤…綺麗に規則正しくシートに並べられていた錠剤の事も…。
そして…可能ならば、今現在の彩矢のヴァギナをこの目で確かめなくてはならない… 二年間、見る事も触れる事も無かった妻のヴァギナ。そこから香る匂いだけは当時とは劇的に変わっていました。
正常な機能を持つ男ならば、あの香しい濃厚なフェロモン臭の匂いを嗅いだだけで下半身が熱くなってしまうに違いない…。それ程までに思える淫靡な刺激的な匂いでした。だからこそ確認せずにはおれないのです。
私はこれらの事柄を、どの様な形で、失敗する事無く、手際良く処理して行くかを真剣に思案していました。
2015/06/12
私(高坂正文)は一旦頭を空っぽにして、サウナでたっぷりと汗を流し、水風呂に入り、サウナに併設されたマッサージルームで気合いの入ったマッサージを受け、2時間程仮眠を取りました。それで先程とは、見違える程に体も精神も楽になった私は、心地良い夜風を浴びながら自宅マンションに向かって歩いていました。
時間は既に21時を過ぎていました。マンションに戻った私は新聞受けから南京錠の合い鍵を取りだしました。テーブルの上に置かれたままの携帯を確認すると、18時、19時と2回に渡り、彩矢(妻)からの着信があり、19時15分にメールも入っていました。
≪お疲れ様です。 まだお仕事なのかな?私は今日の会議が終わりこれから皆さんと夕食です。面倒くさがらずに冷蔵庫に入れてあるシチューを温めて食べて下さいね。明日は出来るだけ早く帰ります。いつもありがとう。 彩矢≫
妻は会議で家を空ける時は、いつもこのようなメールだったり、電話だったりをして来るのです。
結局、今までの私は何ひとつ妻を疑う事も無く、妻からのメールや電話を受けて、「可愛い奴だなぁ…。」などと思っていた訳です。間抜けですよね(苦笑) 。しかし、今回ばかりは、この妻からのメールを読めば読む程に彩矢の空々しさと狡猾さしか感じられませんでした。きっと今頃は、あの望月の巨根を挿入されてヒィヒィ言っているに違い無いのです。(実際、後ほど例のボイスレコーダーを確認したところ、正にこの時間、大変な物が記録されていたのです)
怒りの感情を抱えたまま、私は確認の為に、受け取った南京錠の合い鍵を片手に妻の寝室に向かいました。半開きにしてあった寝室のドアを開け、照明のスイッチを点けます。私はベッドの引き出しをゆっくりと引き、中に嵌め込まれるように収めらた木製の化粧箱に付けられらT南京錠に合い鍵を差し込みました。
【カチッ…ッ… 】何等いびつな感触も無く、スムーズに鍵は回り、解鍵されました。《大丈夫だな… 》 私は安堵して再び施錠して、引き出しを押し込みます。そして、妻のベッドに腰掛けて、改めて寝室を見回しました。《何でも良いのだ…妻の疑惑に関する他の物証に繋がる物は無いのだろうか?》
土曜日の昼間、そして今日の午前中と、頭に血が登った状態でこの部屋を調べていた私でしたが、クールダウンされた今の私は冷静です。クロゼット…机… 本棚…化粧台… 。時間に追われている訳ではありませんから、隅々まで納得が行くまでチェックする余裕がありました。
しかし、寝室の何処を隈なく探しても、何も出て来ません。仕方なく探索を諦めた私は、妻の寝室を後にし、リビングに戻り、明日の計画を練り始めました。まずは、明日の夜、帰宅した妻のバッグからボイスレコーダーを回収しなくてはなりません。正常に作動しているならとんでもない内容が録音されている筈です。おそらくボイスレコーダーの存在はバレてはいないと思うのですが、こればかりは彩矢のバッグを確認するしか調べようがありません。
もう一つは、あの南京錠で固く閉ざされていた化粧箱の中にあった、望月が彩矢にプレゼントした下着のタグと手紙の事です。本当に妻がそのエロチックな下着を身に着けているのかを確認しない訳にはいきません。更にあの産婦人科の診察券と、バッグにあったピンク色の小さな錠剤…綺麗に規則正しくシートに並べられていた錠剤の事も…。
そして…可能ならば、今現在の彩矢のヴァギナをこの目で確かめなくてはならない… 二年間、見る事も触れる事も無かった妻のヴァギナ。そこから香る匂いだけは当時とは劇的に変わっていました。
正常な機能を持つ男ならば、あの香しい濃厚なフェロモン臭の匂いを嗅いだだけで下半身が熱くなってしまうに違いない…。それ程までに思える淫靡な刺激的な匂いでした。だからこそ確認せずにはおれないのです。
私はこれらの事柄を、どの様な形で、失敗する事無く、手際良く処理して行くかを真剣に思案していました。
2015/06/12
長G〖救いの手を〗第21回
長G〖救いの手を〗第21回
ここまでの段階で、妻の彩矢(あや)は間違い無く私(高坂正文)の事を舐めきって、油断している筈です。勿論、浮気相手と思われる望月統括部長もです。だからこそ、その油断を盾に、アドバンテージは私にある事だけは確かです。
ならば…ならばです。いにしえからの諺にも【急(せ)いては事を仕損(しそん)じる(何事も焦ってやると失敗しがちだから、急ぐときほど落ち着いて行動せよという戒め。)】と言う素晴らしい格言があります。一気に全てを片付けるには、まだまだ調べなくてはならない事もあります。そして、段取りしなくてはならない事も・・・。
私は妻の彩矢が帰って来て、ボイスレコーダーや下着の件などを思惑通り処理出来たとしても、私自身は馬鹿で間抜けな、お人善しな亭主をとことん演じきり、その間に積み重ねた物証を元にあの二人に、ぐうの音の出ない程に制裁を…社会的制裁を与えてやりたいと考えたのです。
私は妻の日常の習性、体質、少なくとも私と結婚してからの彩矢の行動パターンなどを思い返していました。彩矢は、ある種類のアルコールに弱く、それを一定量越えて摂取して
しまうと、一気に酔いが回り、睡魔が襲うのです。
その味や香りなどは大好きなようですが、彩矢は何故かそれを摂取すると睡魔が襲い、眠りについたら最後、ちょっとやそっとでは眠りから覚める事はありませんでした。私は妻のこの体質に着目したのです。そう…ワインに弱い妻の体質をです。
明日帰宅した妻の彩矢に、友人から貰ったとでも理由をつけて、高級ワインを飲ませて、酔い潰してしまおうとの作戦です。在り来りで単純な作戦ですが、最も効果的であると思われました。
用心の為に明日、掛かり付けのドクターの元へ行き、不眠を理由に睡眠剤を処方して貰い、それをすり鉢を使い細かく砕いて、二杯、三杯と杯を重ね、妻が酔いが回った頃にワインに混入させて確実に眠らせようと思います。これはある種の犯罪かも知れませんが、これはこれで致し方ない事と割り切りました。
【ズルッッ…ズボッ…ッ…ズボッ…ッッ…ズルッッ…】
『あん…っ… いぃ…あっ…あっ…大きいぃ…当たるぅ…当たるのぉぉ…もっとぉぉ …。』
【グチュッ…ッ…グチュッ…ッ…グチョッ…】
〔彩矢っ…何が好きなんだ…えっ?聞こえないな…言わないなら抜くぞ?…いいのか?…〕
『いやっ…いやん…部長の…部長の…。』
【ズルッ…ルッルッ… 】
〔何?…聞こえないな…ほら…抜けるぞ…。〕
正常位で望月の巨大なペニスを余す事なく根元まで受け入れて、ヨガり狂う彩矢が、その巨大なペニスを抜かれそうになり、苦悶の表情で懇願するように抜かれてはたまらないとばかりに、下から腰を持ち上げ気味にして、より深く、より奥へと、巨大なペニスを追い掛け、離すまいと締め付けている…。『いやん…抜かないでぇ…ぶ、部長の大きいチンポが好き…チンポが好き…。』
「止めろ…止めろ!お前達、俺の前で何をやっているんだ! ふざけるな!彩矢…。」
“ハァ…ハァ…ハァ…” 私は荒い呼吸と共に、跳ねるように起きた。《あぁ…これは夢か?…夢なのか…》どうやら私は、これからの方策を練っているうちにリビングのソファで寝てしまってようです。額は脂汗でギトギトになり、着ていたTシャツは汗でベタベタになり背中に張り付いていました。それにしてもリアルで鮮明な夢でした…。
2015/06/20
ここまでの段階で、妻の彩矢(あや)は間違い無く私(高坂正文)の事を舐めきって、油断している筈です。勿論、浮気相手と思われる望月統括部長もです。だからこそ、その油断を盾に、アドバンテージは私にある事だけは確かです。
ならば…ならばです。いにしえからの諺にも【急(せ)いては事を仕損(しそん)じる(何事も焦ってやると失敗しがちだから、急ぐときほど落ち着いて行動せよという戒め。)】と言う素晴らしい格言があります。一気に全てを片付けるには、まだまだ調べなくてはならない事もあります。そして、段取りしなくてはならない事も・・・。
私は妻の彩矢が帰って来て、ボイスレコーダーや下着の件などを思惑通り処理出来たとしても、私自身は馬鹿で間抜けな、お人善しな亭主をとことん演じきり、その間に積み重ねた物証を元にあの二人に、ぐうの音の出ない程に制裁を…社会的制裁を与えてやりたいと考えたのです。
私は妻の日常の習性、体質、少なくとも私と結婚してからの彩矢の行動パターンなどを思い返していました。彩矢は、ある種類のアルコールに弱く、それを一定量越えて摂取して
しまうと、一気に酔いが回り、睡魔が襲うのです。
その味や香りなどは大好きなようですが、彩矢は何故かそれを摂取すると睡魔が襲い、眠りについたら最後、ちょっとやそっとでは眠りから覚める事はありませんでした。私は妻のこの体質に着目したのです。そう…ワインに弱い妻の体質をです。
明日帰宅した妻の彩矢に、友人から貰ったとでも理由をつけて、高級ワインを飲ませて、酔い潰してしまおうとの作戦です。在り来りで単純な作戦ですが、最も効果的であると思われました。
用心の為に明日、掛かり付けのドクターの元へ行き、不眠を理由に睡眠剤を処方して貰い、それをすり鉢を使い細かく砕いて、二杯、三杯と杯を重ね、妻が酔いが回った頃にワインに混入させて確実に眠らせようと思います。これはある種の犯罪かも知れませんが、これはこれで致し方ない事と割り切りました。
【ズルッッ…ズボッ…ッ…ズボッ…ッッ…ズルッッ…】
『あん…っ… いぃ…あっ…あっ…大きいぃ…当たるぅ…当たるのぉぉ…もっとぉぉ …。』
【グチュッ…ッ…グチュッ…ッ…グチョッ…】
〔彩矢っ…何が好きなんだ…えっ?聞こえないな…言わないなら抜くぞ?…いいのか?…〕
『いやっ…いやん…部長の…部長の…。』
【ズルッ…ルッルッ… 】
〔何?…聞こえないな…ほら…抜けるぞ…。〕
正常位で望月の巨大なペニスを余す事なく根元まで受け入れて、ヨガり狂う彩矢が、その巨大なペニスを抜かれそうになり、苦悶の表情で懇願するように抜かれてはたまらないとばかりに、下から腰を持ち上げ気味にして、より深く、より奥へと、巨大なペニスを追い掛け、離すまいと締め付けている…。『いやん…抜かないでぇ…ぶ、部長の大きいチンポが好き…チンポが好き…。』
「止めろ…止めろ!お前達、俺の前で何をやっているんだ! ふざけるな!彩矢…。」
“ハァ…ハァ…ハァ…” 私は荒い呼吸と共に、跳ねるように起きた。《あぁ…これは夢か?…夢なのか…》どうやら私は、これからの方策を練っているうちにリビングのソファで寝てしまってようです。額は脂汗でギトギトになり、着ていたTシャツは汗でベタベタになり背中に張り付いていました。それにしてもリアルで鮮明な夢でした…。
2015/06/20
長G〖救いの手を〗第22回
長G〖救いの手を〗第22回
妻のヴァギナに出し入れする望月部長の巨大なペニスに、妻の彩矢(あや32歳)から溢れ出た愛液が泡立っように絡み、白濁色に変色して行く様までが脳裏に残像のように残っていました・・・。
そして鼻腔の奥には、むせるような体液と体液が混ざり合った猥褻な残り香まで染み付いているような錯覚・・・。私(高坂正文37歳)は悲しい事に勃起をしてしまっていたのです。それも忘れかけていた10代後半の頃の硬さと大きさで・・・。私は、自分のそんな生理現象が悔しくて、悲しくて、何よりも情けなかったのでした。
私は彩矢と望月統括部長の関係を受け入れてしまったような気分になり、慌ててバスルームに入り、冷たいシャワーを浴びました。身を切るように冷たいシャワーを浴びても、浴びても、容易には私の体からは、二人の残像は消えませんでした。
午前8時過ぎに妻の彩矢からメールが入りました。
≪おはよう。朝御飯食べたの? コーヒーだけ飲んで、何も食べないとかはダメよ。晩御飯楽しみにしていてね。≫
妻からのメールの一文、一句が、《余りに白々しい・・・》 嘘で塗り固められているように感じてしまう私でした。
私は午前中のうちに、やるべき事を終わらせようと、睡眠薬を処方して貰う為に病院に向かいました。掛かり付けの病院であった為に、あっさりと睡眠薬を処方して貰う事が出来た私は、その足でリカーショップに立ち寄り、若いけれど濃密な味わいのブルゴーニュワインを二本購入しました。
妻の彩矢が戻るまでに為さねばならない事をあらかた済ましてしまった私は、手持ちぶたさから近所の公園で時間を潰していました。こんな事の為に無駄にするには、勿体ない程の陽気でした。
平日の人もまばらな公園で、ブランコに座り、緩やかに体を揺らしながら、《何でこんな事になってしまったのか・・・私にも到らぬ事があったのだろう・・・もう少し前に気付いていれば、違うやりようもあったのだろうな・・・》妻との楽しかった思い出ばかりが胸に去来します。
彩矢と同年代の子供連れのママさん達がベンチで楽しげにおしゃべりしています。本当ならば、彩矢も子供を連れて公園デビューとかしていたんだろうな・・・。諦めずに子作りに励めば良かったのだろうか?
子供が出来ない諦めからのセックスレスでした。たかがセックス、されどセックス・・・。私は淡泊だから、セックスレスが平気であったし、慣れてもしまったのでしょう。しかしながら考えて見れば、彩矢は“ヤリ頃ヤラレ頃な三十路前半”なのです。私は無理を強要してしまっていたのかも知れません。
心地良かった陽射しが、黒々とした雲に隠れ、急に雨粒が落ちて来ました。私は取り戻せない時間を悟り、感傷を捨てました。本降りになっては大変とばかりに、小走りでマンションに戻り、キッチリ頭を切り替えた私でした。
後は妻の帰宅を待つだけです。言い知れない悪意の混じった高揚感が私を痺れさせていました。あの二人から見れば、騙し易く扱い易い私などは、小さいネズミぐらいに思っているのかも知れません。しかし、窮鼠猫を噛むの言葉もあります。きっちりと償って、落とし前をつけて貰う為の序章は始まりました。
2015/06/27
妻のヴァギナに出し入れする望月部長の巨大なペニスに、妻の彩矢(あや32歳)から溢れ出た愛液が泡立っように絡み、白濁色に変色して行く様までが脳裏に残像のように残っていました・・・。
そして鼻腔の奥には、むせるような体液と体液が混ざり合った猥褻な残り香まで染み付いているような錯覚・・・。私(高坂正文37歳)は悲しい事に勃起をしてしまっていたのです。それも忘れかけていた10代後半の頃の硬さと大きさで・・・。私は、自分のそんな生理現象が悔しくて、悲しくて、何よりも情けなかったのでした。
私は彩矢と望月統括部長の関係を受け入れてしまったような気分になり、慌ててバスルームに入り、冷たいシャワーを浴びました。身を切るように冷たいシャワーを浴びても、浴びても、容易には私の体からは、二人の残像は消えませんでした。
午前8時過ぎに妻の彩矢からメールが入りました。
≪おはよう。朝御飯食べたの? コーヒーだけ飲んで、何も食べないとかはダメよ。晩御飯楽しみにしていてね。≫
妻からのメールの一文、一句が、《余りに白々しい・・・》 嘘で塗り固められているように感じてしまう私でした。
私は午前中のうちに、やるべき事を終わらせようと、睡眠薬を処方して貰う為に病院に向かいました。掛かり付けの病院であった為に、あっさりと睡眠薬を処方して貰う事が出来た私は、その足でリカーショップに立ち寄り、若いけれど濃密な味わいのブルゴーニュワインを二本購入しました。
妻の彩矢が戻るまでに為さねばならない事をあらかた済ましてしまった私は、手持ちぶたさから近所の公園で時間を潰していました。こんな事の為に無駄にするには、勿体ない程の陽気でした。
平日の人もまばらな公園で、ブランコに座り、緩やかに体を揺らしながら、《何でこんな事になってしまったのか・・・私にも到らぬ事があったのだろう・・・もう少し前に気付いていれば、違うやりようもあったのだろうな・・・》妻との楽しかった思い出ばかりが胸に去来します。
彩矢と同年代の子供連れのママさん達がベンチで楽しげにおしゃべりしています。本当ならば、彩矢も子供を連れて公園デビューとかしていたんだろうな・・・。諦めずに子作りに励めば良かったのだろうか?
子供が出来ない諦めからのセックスレスでした。たかがセックス、されどセックス・・・。私は淡泊だから、セックスレスが平気であったし、慣れてもしまったのでしょう。しかしながら考えて見れば、彩矢は“ヤリ頃ヤラレ頃な三十路前半”なのです。私は無理を強要してしまっていたのかも知れません。
心地良かった陽射しが、黒々とした雲に隠れ、急に雨粒が落ちて来ました。私は取り戻せない時間を悟り、感傷を捨てました。本降りになっては大変とばかりに、小走りでマンションに戻り、キッチリ頭を切り替えた私でした。
後は妻の帰宅を待つだけです。言い知れない悪意の混じった高揚感が私を痺れさせていました。あの二人から見れば、騙し易く扱い易い私などは、小さいネズミぐらいに思っているのかも知れません。しかし、窮鼠猫を噛むの言葉もあります。きっちりと償って、落とし前をつけて貰う為の序章は始まりました。
2015/06/27
長G〖救いの手を〗第23回
長G〖救いの手を〗第23回
私(高坂正文37歳)はベランダから望む夕闇を見ながら、数時間後に迫った対決に、ときめきにも似た興奮を覚えていました。《恋い焦がれた初恋の相手に会える・・・》感覚的にはそんな感じだったのです。
勿論、憎しみや怒り、不信感と様々な感情が渦巻く精神状態でいた事は言うまでもありません。しかし、確かめたい事柄がボイスレコーダーの中身であったり、彩矢が身に着けている下着であったり、肉体的な変化であったりする訳ですから、この時の私の中には歪んだ欲望もあったのだと思います。
あの土曜日に妻(彩矢:あや32歳)の愛液に塗れたエロチックな下着を見付け、思わず匂いを嗅いで、その強烈なフェロモン臭に衝撃を受け、南京錠に閉ざされた疑惑の化粧箱の中をあらためて、数々の生々しい疑惑のカードを目の当たりにし、今まで体験した事の無いジェラシーを感じ、私自身の中に眠っていた形の見えない性癖が頭を擡げ始めていたのかも知れません。
ベランダからリビングに戻り、時計を確認すると時刻は18時30分を示していました。《あと1時間ちょっとか・・・いよいよだな・・・》と思っていたら、“ピンポーン・・・ピンポーン・・・ピンポ・・・ン”この時、不意にインターホンが鳴り響きます。《誰だろう?》私はインターホンの受話器を取りました。
『ただいまぁ・・・早く終わったの・・・。』
驚いた事に、予定より早く妻の彩矢(あや32歳)が帰って来たのです。
“ガチャ・・・ッ・・・ガチャ・・・バタン・・・ッ・・・”
玄関からは妻の帰宅を告げる音がします。
『あなた、ただいまぁ・・・早く終わったの・・・すぐに夕飯を作るからね。』
両手いっぱいに買い物袋を下げ、肩からは例のボイスレコーダーを仕込んだバッグを下げている。心なしか普段より血色が良く艶のある表情の妻。
「あぁ・・・お帰り・・・早く終わったんだ? どうだった?会議は・・・。」
私は努めて平静に答える。
『うん・・・ 全体の売上げが落ちているから雰囲気は最悪だった・・・でも結局みんな、やるしかないからね・・・。』
彩矢が明るく笑顔で答える。
『じゃあ私は着替えてから、御飯作っちゃうね・・・お腹空いたでしょ?』
スーツを通してでも不思議な色香が伝わって来る妻。《一体、何発やられて来たのか?》妻の言葉に、私は大袈裟に手を振り、
「まぁ、そのまま座っていろよ・・・昨日さ、帰り際に来栖(くるす)先輩にバッタリ会ってさ・・・いいワインがあるから持ってけって・・・。たまに可愛い嫁さんと一緒に飲めよって・・・。」
私は、わざとらしくキッチンから二本のワインを持って来て見せました。
「せっかく自慢の綺麗な奥様がビシッと化粧をしてキメているんだから・・・俺はそれを肴に、この戴いた上等なワインを飲みたいよ。」
妻の彩矢は一瞬、キョトンとした表情をしましたが、
『えぇ~ どうしたの?珍しい・・・ そんな歯の浮くような事を言うなんて・・・。そうなんだ・・・来栖さん、ワインくれたんだ・・・ 。 でも・・・ワインは私、酔っちゃうわよ。』
「別にいいじゃないか?まだ時間は早いんだし・・・今日この後、資料整理とかしなくてはならないのか?」
『ううん・・・今日は別に何も・・・。』
「じゃあ決まりだ。久々に飲もうじゃないか。」
彩矢は、仕方ないわね・・・といった表情で肩に下げていたバッグをサイドボードの上に置き、こくりと頷いた。
『じゃあ、パパッと、おつまみ作っちゃうわね。』と、彩矢がスーツの上からエプロンをしてキッチンに立つ。私はサイドボードの上の例のバッグを気にしながら、ワイングラスを出して、ワインのコルクを抜きました。
妻は、食欲のそそる匂いをさせながら手際良く、何品かのおつまみを作っている。エプロンから覗く彩矢の後ろ姿・・・スカート越しのヒップライン、膝下から伸びるストッキングに包まれた形の良いふくらはぎが妙に眩しい。
『はい、出来たわよ。足りなかったら言ってね。違う物も作るから・・・。』
エプロンを外しながら、彩矢がリビングのテーブルにおつまみを運ぶ。
「ありがとう・・・さぁ座れよ。良いワインらしいから美味しく戴こう・・・。」
私は妻のワイングラスにワインを注ぎます。
「乾杯・・・。」
明るく優しい笑顔の仮面の裏側を晒して、妻の本性を見極めたい・・・。いよいよ長い夜が始まりました。
2015/07/20
私(高坂正文37歳)はベランダから望む夕闇を見ながら、数時間後に迫った対決に、ときめきにも似た興奮を覚えていました。《恋い焦がれた初恋の相手に会える・・・》感覚的にはそんな感じだったのです。
勿論、憎しみや怒り、不信感と様々な感情が渦巻く精神状態でいた事は言うまでもありません。しかし、確かめたい事柄がボイスレコーダーの中身であったり、彩矢が身に着けている下着であったり、肉体的な変化であったりする訳ですから、この時の私の中には歪んだ欲望もあったのだと思います。
あの土曜日に妻(彩矢:あや32歳)の愛液に塗れたエロチックな下着を見付け、思わず匂いを嗅いで、その強烈なフェロモン臭に衝撃を受け、南京錠に閉ざされた疑惑の化粧箱の中をあらためて、数々の生々しい疑惑のカードを目の当たりにし、今まで体験した事の無いジェラシーを感じ、私自身の中に眠っていた形の見えない性癖が頭を擡げ始めていたのかも知れません。
ベランダからリビングに戻り、時計を確認すると時刻は18時30分を示していました。《あと1時間ちょっとか・・・いよいよだな・・・》と思っていたら、“ピンポーン・・・ピンポーン・・・ピンポ・・・ン”この時、不意にインターホンが鳴り響きます。《誰だろう?》私はインターホンの受話器を取りました。
『ただいまぁ・・・早く終わったの・・・。』
驚いた事に、予定より早く妻の彩矢(あや32歳)が帰って来たのです。
“ガチャ・・・ッ・・・ガチャ・・・バタン・・・ッ・・・”
玄関からは妻の帰宅を告げる音がします。
『あなた、ただいまぁ・・・早く終わったの・・・すぐに夕飯を作るからね。』
両手いっぱいに買い物袋を下げ、肩からは例のボイスレコーダーを仕込んだバッグを下げている。心なしか普段より血色が良く艶のある表情の妻。
「あぁ・・・お帰り・・・早く終わったんだ? どうだった?会議は・・・。」
私は努めて平静に答える。
『うん・・・ 全体の売上げが落ちているから雰囲気は最悪だった・・・でも結局みんな、やるしかないからね・・・。』
彩矢が明るく笑顔で答える。
『じゃあ私は着替えてから、御飯作っちゃうね・・・お腹空いたでしょ?』
スーツを通してでも不思議な色香が伝わって来る妻。《一体、何発やられて来たのか?》妻の言葉に、私は大袈裟に手を振り、
「まぁ、そのまま座っていろよ・・・昨日さ、帰り際に来栖(くるす)先輩にバッタリ会ってさ・・・いいワインがあるから持ってけって・・・。たまに可愛い嫁さんと一緒に飲めよって・・・。」
私は、わざとらしくキッチンから二本のワインを持って来て見せました。
「せっかく自慢の綺麗な奥様がビシッと化粧をしてキメているんだから・・・俺はそれを肴に、この戴いた上等なワインを飲みたいよ。」
妻の彩矢は一瞬、キョトンとした表情をしましたが、
『えぇ~ どうしたの?珍しい・・・ そんな歯の浮くような事を言うなんて・・・。そうなんだ・・・来栖さん、ワインくれたんだ・・・ 。 でも・・・ワインは私、酔っちゃうわよ。』
「別にいいじゃないか?まだ時間は早いんだし・・・今日この後、資料整理とかしなくてはならないのか?」
『ううん・・・今日は別に何も・・・。』
「じゃあ決まりだ。久々に飲もうじゃないか。」
彩矢は、仕方ないわね・・・といった表情で肩に下げていたバッグをサイドボードの上に置き、こくりと頷いた。
『じゃあ、パパッと、おつまみ作っちゃうわね。』と、彩矢がスーツの上からエプロンをしてキッチンに立つ。私はサイドボードの上の例のバッグを気にしながら、ワイングラスを出して、ワインのコルクを抜きました。
妻は、食欲のそそる匂いをさせながら手際良く、何品かのおつまみを作っている。エプロンから覗く彩矢の後ろ姿・・・スカート越しのヒップライン、膝下から伸びるストッキングに包まれた形の良いふくらはぎが妙に眩しい。
『はい、出来たわよ。足りなかったら言ってね。違う物も作るから・・・。』
エプロンを外しながら、彩矢がリビングのテーブルにおつまみを運ぶ。
「ありがとう・・・さぁ座れよ。良いワインらしいから美味しく戴こう・・・。」
私は妻のワイングラスにワインを注ぎます。
「乾杯・・・。」
明るく優しい笑顔の仮面の裏側を晒して、妻の本性を見極めたい・・・。いよいよ長い夜が始まりました。
2015/07/20
長G〖救いの手を〗第24回
長G〖救いの手を〗第24回
ソファにもたれ掛かるようにして脚を組み、美味しそうにワイングラスを口に運ぶ妻(彩矢:あや32歳)。色白な顔が、ほんのり紅をさしたように薄桃色に染まり、その瞳はワインのせいで熱を帯び、色っぽく潤んでいます。
「どう?来栖先輩から戴いた、このワイン美味いだろ?」
彩矢は私(高坂正文37歳)の問いに頷くようにして
『美味しいわぁ・・・ワインなんて久しぶり。でも‥回るのも早いよぉ・・・。』と、両手を頬に当てました。口あたりが良いせいか、ピッチが上がり、気が付けば一本目のワインは空になっていました。
『私・・・酔っちゃったよぉ・・・ トイレ・・・トイレ・・・おしっこして来るね・・・。』
と、足元をふらつかせながらトイレに立つ彩矢。気が逸(はや)り、ボイスレコーダーの事が気になる私は、このタイミングで妻のバッグからボイスレコーダーを抜き取る事にしました。
私はトイレの方向に気を配りながら、サイドボードの上のバッグを開き、慎重にバッグの中敷きをめくり上げて、仕込んだボイスレコーダーを型紙代わりの段ボールごと引き抜きます。 そして、引き抜いた折りのバッグの中の乱れを、トイレの方向に聞き耳を立てながら、綺麗に元通りに直し、私は急ぎバッグを閉じました。
手にしたボイスレコーダーの表示を確認するとカウンターは動いたままです。私は録音が為されている事に安堵し、型紙にしていた段ボールと一緒にボイスレコーダーをカーテンの裏側に隠しました。
やがてトイレから水を流す音が聞こえて、妻の彩矢が戻って来ました。
『あなた‥あなたは飲んでるのぉ?・・・』
すっかりご機嫌モードの妻はドスンとソファに転がり込むように座り、タイトスカートが、ずり上がって太腿があらわになってしまっています。
《もう少しで出来上がるな・・・》
私はキッチンに二本目のワインを取りに行き、種類が変わるからと、新しいワイングラスを出して、妻のワイングラスに事前に細かく粒子状に砕いてあった睡眠薬を入れ、ワインを注ぎました。
彩矢はすっかり酔いが回り、睡眠薬入りのワインを何の疑いも無く口にします。
『はぁ・・・ん・・・気持ちいい・・・あぁ・・・。』
熱い吐息を漏らしながら妻がワイングラスを傾けている。
《コイツって、こんなに色っぽかったかな?》
すっかり酔いが回り、ガードが下がっているのでしょう。彩矢はタイトスカートが捲れ上がっているにも関わらず、脚を大きく広げてしまい、暑いのでしょうか?いつの間にか、ブラウスのボタンも一つ外しています。
胸元からはゴールドのブラジャー?のような物が見えて、捲れたスカートからはデルタ部分が微かに伺え、ここもまたゴールド地のショーツ?らしき物が見えてしまっています。
(これが望月(統括部長)にプレゼントされた下着なのだろうか?)
セーブ気味に飲んでいる私でしたが、彩矢のムンムンとした熱を感じる色香と、ワインの軽い口あたりに酔いが回って来ていました。私は、先に妻を酔い潰さなくてはと、ボトルを片手に妻のワイングラスに新たにワインを継ぎ足します。
『あなたぁ・・・飲んでるぅ?・・・ 飲んでるのぉ?私をこんなに酔わしてどうするのぉ?・・・ 』 そう言いながらも、グラスを差し出す彩矢は、既に限界に近付いているようでした。妻の瞼も、酔いと睡魔でかなり重そうになって来て、おそらく、このまま静かにしていれば、数分で眠りにつく筈です。
2015/07/28
ソファにもたれ掛かるようにして脚を組み、美味しそうにワイングラスを口に運ぶ妻(彩矢:あや32歳)。色白な顔が、ほんのり紅をさしたように薄桃色に染まり、その瞳はワインのせいで熱を帯び、色っぽく潤んでいます。
「どう?来栖先輩から戴いた、このワイン美味いだろ?」
彩矢は私(高坂正文37歳)の問いに頷くようにして
『美味しいわぁ・・・ワインなんて久しぶり。でも‥回るのも早いよぉ・・・。』と、両手を頬に当てました。口あたりが良いせいか、ピッチが上がり、気が付けば一本目のワインは空になっていました。
『私・・・酔っちゃったよぉ・・・ トイレ・・・トイレ・・・おしっこして来るね・・・。』
と、足元をふらつかせながらトイレに立つ彩矢。気が逸(はや)り、ボイスレコーダーの事が気になる私は、このタイミングで妻のバッグからボイスレコーダーを抜き取る事にしました。
私はトイレの方向に気を配りながら、サイドボードの上のバッグを開き、慎重にバッグの中敷きをめくり上げて、仕込んだボイスレコーダーを型紙代わりの段ボールごと引き抜きます。 そして、引き抜いた折りのバッグの中の乱れを、トイレの方向に聞き耳を立てながら、綺麗に元通りに直し、私は急ぎバッグを閉じました。
手にしたボイスレコーダーの表示を確認するとカウンターは動いたままです。私は録音が為されている事に安堵し、型紙にしていた段ボールと一緒にボイスレコーダーをカーテンの裏側に隠しました。
やがてトイレから水を流す音が聞こえて、妻の彩矢が戻って来ました。
『あなた‥あなたは飲んでるのぉ?・・・』
すっかりご機嫌モードの妻はドスンとソファに転がり込むように座り、タイトスカートが、ずり上がって太腿があらわになってしまっています。
《もう少しで出来上がるな・・・》
私はキッチンに二本目のワインを取りに行き、種類が変わるからと、新しいワイングラスを出して、妻のワイングラスに事前に細かく粒子状に砕いてあった睡眠薬を入れ、ワインを注ぎました。
彩矢はすっかり酔いが回り、睡眠薬入りのワインを何の疑いも無く口にします。
『はぁ・・・ん・・・気持ちいい・・・あぁ・・・。』
熱い吐息を漏らしながら妻がワイングラスを傾けている。
《コイツって、こんなに色っぽかったかな?》
すっかり酔いが回り、ガードが下がっているのでしょう。彩矢はタイトスカートが捲れ上がっているにも関わらず、脚を大きく広げてしまい、暑いのでしょうか?いつの間にか、ブラウスのボタンも一つ外しています。
胸元からはゴールドのブラジャー?のような物が見えて、捲れたスカートからはデルタ部分が微かに伺え、ここもまたゴールド地のショーツ?らしき物が見えてしまっています。
(これが望月(統括部長)にプレゼントされた下着なのだろうか?)
セーブ気味に飲んでいる私でしたが、彩矢のムンムンとした熱を感じる色香と、ワインの軽い口あたりに酔いが回って来ていました。私は、先に妻を酔い潰さなくてはと、ボトルを片手に妻のワイングラスに新たにワインを継ぎ足します。
『あなたぁ・・・飲んでるぅ?・・・ 飲んでるのぉ?私をこんなに酔わしてどうするのぉ?・・・ 』 そう言いながらも、グラスを差し出す彩矢は、既に限界に近付いているようでした。妻の瞼も、酔いと睡魔でかなり重そうになって来て、おそらく、このまま静かにしていれば、数分で眠りにつく筈です。
2015/07/28
長G〖救いの手を〗第25回
長G〖救いの手を〗第25回
私(高坂正文37歳)は物音を立てぬように洗面所へ行き、冷水で顔を洗い、気持ちを引き締めてリビングに戻りました。妻の彩矢(あや32歳)は軽い寝息を漏らしながら寝てしまったようです。しかし、万が一に眠りが浅かった場合を考慮して、私は、暫く様子を見る事にしました。
妻の寝息を聞きながら、今、私が為さなくてはならない優先順位を考えていました。先ず、はボイスレコーダーだが、録音している時間は約50時間。これを綿密に聴き取り、内容を確認するには最低でも4~5時間はかかるでしょう。次に彩矢の下着姿を確認するのは、今この状態を見る限り、とても簡単な作業であるように思えます。そして、あの写真にあったヴァギナ・・・ はたして本当に、現在の妻のヴァギナなのでしょうか?
これについても、目の前で酔って爆睡している妻のショーツを、少しばかり横にずらせば簡単に確認出来そうに思えてしまいます。ワインで少しばかり酔ったせいなのでしょうか?私は普段では考えられない大胆な行動に出ました。
些細な事から、先週末の土曜日に見つけてしまった私の知らない【発情した牝としての妻の形跡】・・・子は無くとも温かく幸せであると思われた夫婦としての生活・・・。しかし、たった一つ見つけた疑惑が引き金となり、短期間にこれでもかと疑惑の種が湧き出る。
私自身は盤石だと信じていた夫婦としての年月の土台が、音を立てて崩れていくような錯覚に陥るような不安と恐怖感・・・。自分の手の内にあると安心しきっていた物を失うのでは?という焦燥感・・・。疑いに対しての裏付けを取る事は【失望と安堵のロシアンルーレット】のような物である事は、私も自覚はしていました。
自宅リビングのソファに崩れるようにして眠りつく妻の姿・・・。この目を逸らしてはならない、この先にある現実を見て、私は確実に弾が込められている最後の弾倉だと分かっているのに、自らのこめかみに銃身を押し当て、引き金を引こうとしているのです・・・。
彩矢はソファで酔い潰れ、見るも露な恰好で深い眠りについている。二日間に渡り、不倫相手である望月に愛され続けたからなのでしょうか?寝息を立てる妻からは、甘酸っぱいフェロモン臭が匂い立っていました。私は彩矢が深い熟睡である事を確認します。
これなら今迄のパターンからも朝まで目覚める事は、まず無いでしょう。私は用意してあったイヤホンを例のボイスレコーダーに繋ぎ、左耳だけにイヤホンを着けて、早送りで再生しました。そして、ボイスレコーダーの再生と並行して、デジタルカメラによる、真実の妻の姿の撮影を敢行したのです。
2015/08/07
私(高坂正文37歳)は物音を立てぬように洗面所へ行き、冷水で顔を洗い、気持ちを引き締めてリビングに戻りました。妻の彩矢(あや32歳)は軽い寝息を漏らしながら寝てしまったようです。しかし、万が一に眠りが浅かった場合を考慮して、私は、暫く様子を見る事にしました。
妻の寝息を聞きながら、今、私が為さなくてはならない優先順位を考えていました。先ず、はボイスレコーダーだが、録音している時間は約50時間。これを綿密に聴き取り、内容を確認するには最低でも4~5時間はかかるでしょう。次に彩矢の下着姿を確認するのは、今この状態を見る限り、とても簡単な作業であるように思えます。そして、あの写真にあったヴァギナ・・・ はたして本当に、現在の妻のヴァギナなのでしょうか?
これについても、目の前で酔って爆睡している妻のショーツを、少しばかり横にずらせば簡単に確認出来そうに思えてしまいます。ワインで少しばかり酔ったせいなのでしょうか?私は普段では考えられない大胆な行動に出ました。
些細な事から、先週末の土曜日に見つけてしまった私の知らない【発情した牝としての妻の形跡】・・・子は無くとも温かく幸せであると思われた夫婦としての生活・・・。しかし、たった一つ見つけた疑惑が引き金となり、短期間にこれでもかと疑惑の種が湧き出る。
私自身は盤石だと信じていた夫婦としての年月の土台が、音を立てて崩れていくような錯覚に陥るような不安と恐怖感・・・。自分の手の内にあると安心しきっていた物を失うのでは?という焦燥感・・・。疑いに対しての裏付けを取る事は【失望と安堵のロシアンルーレット】のような物である事は、私も自覚はしていました。
自宅リビングのソファに崩れるようにして眠りつく妻の姿・・・。この目を逸らしてはならない、この先にある現実を見て、私は確実に弾が込められている最後の弾倉だと分かっているのに、自らのこめかみに銃身を押し当て、引き金を引こうとしているのです・・・。
彩矢はソファで酔い潰れ、見るも露な恰好で深い眠りについている。二日間に渡り、不倫相手である望月に愛され続けたからなのでしょうか?寝息を立てる妻からは、甘酸っぱいフェロモン臭が匂い立っていました。私は彩矢が深い熟睡である事を確認します。
これなら今迄のパターンからも朝まで目覚める事は、まず無いでしょう。私は用意してあったイヤホンを例のボイスレコーダーに繋ぎ、左耳だけにイヤホンを着けて、早送りで再生しました。そして、ボイスレコーダーの再生と並行して、デジタルカメラによる、真実の妻の姿の撮影を敢行したのです。
2015/08/07
長G〖救いの手を〗第26回
長G〖救いの手を〗第26回
早送りで再生されるボイスレコーダー・・・。それは、妻の高坂彩矢(あや32歳)が会議に向かう前夜に私(高坂正文37歳)が仕掛けた物です。あの屈辱の地下駐車場での出来事に辿り着くまでは、まだまだ時間を要する事でしょう。そして究極の核心に行き着く事も・・・。
私はソファで深い眠りに就いている妻に近付き、小刻みに震える手で妻のブラウスのボタンを外します。起きる事は無いと確信していても、【もし、作業の間に目覚めてしまったら?】の不安感が指先に付き纏います。
2つ・・・3つ・・・と、ぎこちない手つきでボタンを外して行く私。そして、ようやく4番目のボタンを外した時、私は、深く息を吸い込み、息を止めるようにしながら、妻のブラウスを左右に開きました。
そこに現れたのは、(眩しさとエロチックが同居したような、ゴールド地に精巧な胡蝶蘭をモチーフにした刺繍が施されたビスチェタイプのデザイン)私はそれを見て息を飲む・・・。 【これが・・・望月が妻に贈ったランジェリーなのか?】
この時、私は《盗聴と盗撮が合間った》異様な空間の雰囲気に毒された為なのか、先程までのワインが効いていた為なのか、或は、この至近距離で伝わる、妻の男女のまぐわいの後の危険な牝の残り香が私を強く刺激していたのかも知れません。
私は、この妻のエロチックな肢体に抑え切れない欲情を感じ、ソファに凭れて眠る妻の腰に手を回し、ぎこちない手つきでタイトスカートのホックを外しました。この時、私は本当に悔しかったのだと思います・・・。望月からプレゼントされた、エロチックなランジェリーを身に着けた彩矢の肢体を目の当たりにして激しく嫉妬していたのだと思います。
様々な事柄が重なっていた事も間違いありません。しかし、日常の私では考えらぬ程の大胆な行動に突き動かしたのは、望月に対する強烈な嫉妬心のなせる業だったのです。
ソファに凭(もた)れるように眠る妻の、タイトスカートのホックを外した私は、彩矢の傍らに座り、妻の体を私の側に向けて、その体を慎重に私に預けさせるように密着させると、慎重に、そして緩やかに、タイトスカートのファスナーを下ろします。
間近で伝わる、妻の髪の匂いとワインの香りが悩ましい・・・ジッ‥ジジジッ‥ッ‥ジ‥ッ・・・私は、左腕で妻の彩矢を支えながら、右手でゆっくりと、ゆっくりとタイトスカートを、その引き締まった形の良いヒップから脱がして行きました。
彩矢の足元に紺色のタイトスカートが、ツルツルとした肌触りのストッキングの上を滑り落ちるようにして落ちました。【おぉ・・・ぉっ・・・・ 】私は妻の下半身に目をやり驚き・・・そして激しく欲情してしまいました。
【こんな風に、まじまじと妻の肢体を見るのはいつ以来だろう?・・・】彩矢の上半身をセクシーに彩っていたそのビスチェ状の物からはガーターが伸びて、吊られた肌色のストッキングが妻の形の良い脚を際立たせています。
そして、妻のヴァギナ(性器)を覆う、そのゴールド地のハイレグショーツは、ビスチェと同じように、中央に黒い胡蝶蘭の精巧な刺繍をあしらった刺激的なデザインの物でした。私の体からは、早鐘のような動悸が響き、いくら深呼吸をして整えようとしても呼吸は息苦しく、頭には、こめかみが痛む程に血が昇ったままです。こんなにも欲情し、興奮している事は、私の生涯で初めての事でした。
2015/08/15
早送りで再生されるボイスレコーダー・・・。それは、妻の高坂彩矢(あや32歳)が会議に向かう前夜に私(高坂正文37歳)が仕掛けた物です。あの屈辱の地下駐車場での出来事に辿り着くまでは、まだまだ時間を要する事でしょう。そして究極の核心に行き着く事も・・・。
私はソファで深い眠りに就いている妻に近付き、小刻みに震える手で妻のブラウスのボタンを外します。起きる事は無いと確信していても、【もし、作業の間に目覚めてしまったら?】の不安感が指先に付き纏います。
2つ・・・3つ・・・と、ぎこちない手つきでボタンを外して行く私。そして、ようやく4番目のボタンを外した時、私は、深く息を吸い込み、息を止めるようにしながら、妻のブラウスを左右に開きました。
そこに現れたのは、(眩しさとエロチックが同居したような、ゴールド地に精巧な胡蝶蘭をモチーフにした刺繍が施されたビスチェタイプのデザイン)私はそれを見て息を飲む・・・。 【これが・・・望月が妻に贈ったランジェリーなのか?】
この時、私は《盗聴と盗撮が合間った》異様な空間の雰囲気に毒された為なのか、先程までのワインが効いていた為なのか、或は、この至近距離で伝わる、妻の男女のまぐわいの後の危険な牝の残り香が私を強く刺激していたのかも知れません。
私は、この妻のエロチックな肢体に抑え切れない欲情を感じ、ソファに凭れて眠る妻の腰に手を回し、ぎこちない手つきでタイトスカートのホックを外しました。この時、私は本当に悔しかったのだと思います・・・。望月からプレゼントされた、エロチックなランジェリーを身に着けた彩矢の肢体を目の当たりにして激しく嫉妬していたのだと思います。
様々な事柄が重なっていた事も間違いありません。しかし、日常の私では考えらぬ程の大胆な行動に突き動かしたのは、望月に対する強烈な嫉妬心のなせる業だったのです。
ソファに凭(もた)れるように眠る妻の、タイトスカートのホックを外した私は、彩矢の傍らに座り、妻の体を私の側に向けて、その体を慎重に私に預けさせるように密着させると、慎重に、そして緩やかに、タイトスカートのファスナーを下ろします。
間近で伝わる、妻の髪の匂いとワインの香りが悩ましい・・・ジッ‥ジジジッ‥ッ‥ジ‥ッ・・・私は、左腕で妻の彩矢を支えながら、右手でゆっくりと、ゆっくりとタイトスカートを、その引き締まった形の良いヒップから脱がして行きました。
彩矢の足元に紺色のタイトスカートが、ツルツルとした肌触りのストッキングの上を滑り落ちるようにして落ちました。【おぉ・・・ぉっ・・・・ 】私は妻の下半身に目をやり驚き・・・そして激しく欲情してしまいました。
【こんな風に、まじまじと妻の肢体を見るのはいつ以来だろう?・・・】彩矢の上半身をセクシーに彩っていたそのビスチェ状の物からはガーターが伸びて、吊られた肌色のストッキングが妻の形の良い脚を際立たせています。
そして、妻のヴァギナ(性器)を覆う、そのゴールド地のハイレグショーツは、ビスチェと同じように、中央に黒い胡蝶蘭の精巧な刺繍をあしらった刺激的なデザインの物でした。私の体からは、早鐘のような動悸が響き、いくら深呼吸をして整えようとしても呼吸は息苦しく、頭には、こめかみが痛む程に血が昇ったままです。こんなにも欲情し、興奮している事は、私の生涯で初めての事でした。
2015/08/15
長G〖救いの手を〗第27回
長G〖救いの手を〗第27回
この時の私(高坂正文:こうさか・まさふみ:37歳)は、イヤホンから伝わる核心には程遠い雑音などは耳に入らない状態でした。目の前ではソファに凭(もた)れかかるようにして眠る、妖艶な下着に身を包み、匂い立つような成熟した牝のフェロモンを放射する妻(高坂彩矢:こうさか・あや:32歳)の姿。
私は痛い程の心臓の鼓動と、これまた、痛い程に脈打ち、固く勃起している自身のペニスに驚きながらデジタルカメラを構えました。一枚、二枚、三枚とアングルを変えながらシャッターを押し続ける。シャッターを押す指先が震える程、ファインダーを通して望む妻の肢体は官能的でした。
だらし無く左右に開かれた妻の脚の付け根の部分・・・ゴールドのハイレグショーツに覆われた妻の股間に私は、ファインダーを向けます。
《えぇ~っ‥っ?? な‥な‥何?‥コレ?・・・す、凄っぉっ!!‥》
ゴールドのTバックのクロッチ部分が引っ張られるようにして妻のヴァギナに食い込み、その陰唇の形をクッキリと浮かび上がらせていた!!
更には、そのクロッチ部分が、明らかに濡れて変色し、艶やかなゴールド地が、赤銅色に染まっていたのです。酔い潰れて眠る妻が、ソファに浅く凭(もた)れている為に、ゴールドのハイレグショーツのヒップ部分が、ソファの生地に密着し引っ張られるようになってしまっていた為に、深く食い込んでしまっていた。
私は我を忘れ、シャッターを押し続けます。 そう・・・まるで引き寄せられるように・・・。気付けば、ファインダー越しに私は、妻の食い込んだワレメから50センチぐらいの距離にまで近付き、興奮の中でシャッターを押し続けていました。
『あふぅ・・・ん・・・ んん・・・ 』
妻は甘い寝息と共に体をよじる。
この時、体をよじる事によって一瞬、その引き締まったヒップを浮き上がらせた妻のヴァギナから、生々しい牝の匂いが漂い、目と鼻の距離の私の鼻腔を擽りました。この瞬間、私の中で何かが弾け、私はデジタルカメラを左手に握ったまま、妻のゴールドのハイレグショーツのクロッチ部分に指先を掛けます。
牡を欲情させ引き寄せる、妻のヴァギナから香る牝の刺激臭。私は彩矢のゴールドのハイレグショーツの濡れて赤銅色の変色したクロッチ部分に、欲情して震える指を掛けました。早鐘のように心臓を打つ鼓動。私は口の中が渇き、喉がカラカラになっている。
指先に軽く力をかけ、クロッチ部分を左方向に引っ張り、妻の発情の源であるヴァギナを露わにしようとしたのですが、濡れたクロッチ部分がヴァギナに張り付くように密着している為に思うようになりません。
ままならぬ作業と、この非日常的な雰囲気に、私は頭に血が上り、より興奮を募らせた私は、冷静さを欠きながら、クロッチの裏側に指を滑り込ませ、半ば強引にハイレグショーツを引っ張り上げるようにしていました。
“ヌルッ‥ヌルリッ‥ッ・・・”
右手人差し指に生温かいローテーションのようなヌルヌルとした感触が伝わり、そのヌメリで滑った私の人差し指が妻のクリトリスにしたたかに触れてしまいます。
『あっ・・・ん‥う‥ふん・・・。』
眠りながら悩まし気に体をくねらせる彩矢・・・。私は、《妻を起こしてしまったのではないのか?》と、瞬間的にクロッチ部分に滑り込ませた指を引き抜き、跳び下がるようにして窓際のカーテンの陰に身を隠し、様子を伺いました。 第28回へ続く
2016/11/06
この時の私(高坂正文:こうさか・まさふみ:37歳)は、イヤホンから伝わる核心には程遠い雑音などは耳に入らない状態でした。目の前ではソファに凭(もた)れかかるようにして眠る、妖艶な下着に身を包み、匂い立つような成熟した牝のフェロモンを放射する妻(高坂彩矢:こうさか・あや:32歳)の姿。
私は痛い程の心臓の鼓動と、これまた、痛い程に脈打ち、固く勃起している自身のペニスに驚きながらデジタルカメラを構えました。一枚、二枚、三枚とアングルを変えながらシャッターを押し続ける。シャッターを押す指先が震える程、ファインダーを通して望む妻の肢体は官能的でした。
だらし無く左右に開かれた妻の脚の付け根の部分・・・ゴールドのハイレグショーツに覆われた妻の股間に私は、ファインダーを向けます。
《えぇ~っ‥っ?? な‥な‥何?‥コレ?・・・す、凄っぉっ!!‥》
ゴールドのTバックのクロッチ部分が引っ張られるようにして妻のヴァギナに食い込み、その陰唇の形をクッキリと浮かび上がらせていた!!
更には、そのクロッチ部分が、明らかに濡れて変色し、艶やかなゴールド地が、赤銅色に染まっていたのです。酔い潰れて眠る妻が、ソファに浅く凭(もた)れている為に、ゴールドのハイレグショーツのヒップ部分が、ソファの生地に密着し引っ張られるようになってしまっていた為に、深く食い込んでしまっていた。
私は我を忘れ、シャッターを押し続けます。 そう・・・まるで引き寄せられるように・・・。気付けば、ファインダー越しに私は、妻の食い込んだワレメから50センチぐらいの距離にまで近付き、興奮の中でシャッターを押し続けていました。
『あふぅ・・・ん・・・ んん・・・ 』
妻は甘い寝息と共に体をよじる。
この時、体をよじる事によって一瞬、その引き締まったヒップを浮き上がらせた妻のヴァギナから、生々しい牝の匂いが漂い、目と鼻の距離の私の鼻腔を擽りました。この瞬間、私の中で何かが弾け、私はデジタルカメラを左手に握ったまま、妻のゴールドのハイレグショーツのクロッチ部分に指先を掛けます。
牡を欲情させ引き寄せる、妻のヴァギナから香る牝の刺激臭。私は彩矢のゴールドのハイレグショーツの濡れて赤銅色の変色したクロッチ部分に、欲情して震える指を掛けました。早鐘のように心臓を打つ鼓動。私は口の中が渇き、喉がカラカラになっている。
指先に軽く力をかけ、クロッチ部分を左方向に引っ張り、妻の発情の源であるヴァギナを露わにしようとしたのですが、濡れたクロッチ部分がヴァギナに張り付くように密着している為に思うようになりません。
ままならぬ作業と、この非日常的な雰囲気に、私は頭に血が上り、より興奮を募らせた私は、冷静さを欠きながら、クロッチの裏側に指を滑り込ませ、半ば強引にハイレグショーツを引っ張り上げるようにしていました。
“ヌルッ‥ヌルリッ‥ッ・・・”
右手人差し指に生温かいローテーションのようなヌルヌルとした感触が伝わり、そのヌメリで滑った私の人差し指が妻のクリトリスにしたたかに触れてしまいます。
『あっ・・・ん‥う‥ふん・・・。』
眠りながら悩まし気に体をくねらせる彩矢・・・。私は、《妻を起こしてしまったのではないのか?》と、瞬間的にクロッチ部分に滑り込ませた指を引き抜き、跳び下がるようにして窓際のカーテンの陰に身を隠し、様子を伺いました。 第28回へ続く
2016/11/06
長G〖救いの手を〗第28回
長G〖救いの手を〗第28回
第27回
重苦しく張り詰めたようなような雰囲気のリビングには、私(高坂正文:こうさか・まさふみ:37歳)の荒い呼吸音のみが聞こえています。ソファの妻(高坂彩矢:こうさか・あや:32歳)は、幸いにも目覚める訳で無く、何事も無かったように静かに寝息を立てていました。
私は安堵の溜息をつき、冷静さを取り戻す為に深呼吸を繰り返します。それで仕切り直しとばかりに、音を立てぬように、セクシィなゴールドの下着姿で眠る妻に近付きました。先程の失敗は繰り返すまいと、私は首を斜めに擡(もた)げ、無防備に大きく脚を広げたままの彩矢に、音立てぬように近寄ります。
妻の息吹、体温、そして微妙な匂いまでがダイレクトに伝わるその距離で、私はしゃがみ込み、深く息を吸い込み、呼吸を止めるようにして、左手の中指と人差し指を妻のヴァギナを覆うゴールドのハイレグショーツのクロッチ部分に滑り込ませ、指先にクロッチ部分の湿り気を感じながら、ゆっくり、ゆっくりとずらして行きました。
(ツン‥ッ・・・)と、淫靡な牝である事を主張するようなフェロモン臭と共にそれは現れます。ずらしたクロッチ部分から、発達した見事なまでに肉厚な陰唇のビラビラが飛び出しました。(ゴクリ‥ッ・・・)私は思わず喉を鳴らす。
視線が、そこに釘づけになりながら、更にクロッチ部分を横にずらすと、ついにその全貌が露わになりました。《あぁ‥やはり‥あの化粧箱に納められていたヴァギナの写真と同じだ‥》私は落胆と驚きが交差する。
あの可憐で小振りだったクリトリスは、見る影も無く肥大して真珠のようになり、ビラビラは厚切りのハムと見紛う程に発達して、左右に大きく蝶が羽を広げているようになってしまい、アナルに向かって伸びる膣口は、パックリと口を開け、泡立つような白濁色の蜜を滴らせていました。
私はそれを目の当たりにして、その変わり果てた彩矢のヴァギナから視線を外す事が出来ないままでいます。《何故ここまで変わってしまったのだ・・・?)私は妻の変貌したヴァギナを見つめ続けていた。 第29回へ
2017/10/15
第27回
重苦しく張り詰めたようなような雰囲気のリビングには、私(高坂正文:こうさか・まさふみ:37歳)の荒い呼吸音のみが聞こえています。ソファの妻(高坂彩矢:こうさか・あや:32歳)は、幸いにも目覚める訳で無く、何事も無かったように静かに寝息を立てていました。
私は安堵の溜息をつき、冷静さを取り戻す為に深呼吸を繰り返します。それで仕切り直しとばかりに、音を立てぬように、セクシィなゴールドの下着姿で眠る妻に近付きました。先程の失敗は繰り返すまいと、私は首を斜めに擡(もた)げ、無防備に大きく脚を広げたままの彩矢に、音立てぬように近寄ります。
妻の息吹、体温、そして微妙な匂いまでがダイレクトに伝わるその距離で、私はしゃがみ込み、深く息を吸い込み、呼吸を止めるようにして、左手の中指と人差し指を妻のヴァギナを覆うゴールドのハイレグショーツのクロッチ部分に滑り込ませ、指先にクロッチ部分の湿り気を感じながら、ゆっくり、ゆっくりとずらして行きました。
(ツン‥ッ・・・)と、淫靡な牝である事を主張するようなフェロモン臭と共にそれは現れます。ずらしたクロッチ部分から、発達した見事なまでに肉厚な陰唇のビラビラが飛び出しました。(ゴクリ‥ッ・・・)私は思わず喉を鳴らす。
視線が、そこに釘づけになりながら、更にクロッチ部分を横にずらすと、ついにその全貌が露わになりました。《あぁ‥やはり‥あの化粧箱に納められていたヴァギナの写真と同じだ‥》私は落胆と驚きが交差する。
あの可憐で小振りだったクリトリスは、見る影も無く肥大して真珠のようになり、ビラビラは厚切りのハムと見紛う程に発達して、左右に大きく蝶が羽を広げているようになってしまい、アナルに向かって伸びる膣口は、パックリと口を開け、泡立つような白濁色の蜜を滴らせていました。
私はそれを目の当たりにして、その変わり果てた彩矢のヴァギナから視線を外す事が出来ないままでいます。《何故ここまで変わってしまったのだ・・・?)私は妻の変貌したヴァギナを見つめ続けていた。 第29回へ
2017/10/15
長G〖救いの手を〗第29回
長G〖救いの手を〗第29回
第28回
第1回
私(高坂正文:こうさか・まさふみ:37歳)の記憶の中での妻(高坂彩矢:こうさか・あや:32歳)のヴァギナは 可憐な蕾のようであった。しかし今、目の前にしているヴァギナは妖艶に開花した牡丹のようであったのです。紅く匂い立つように咲く美しい花弁・・・けれど‥ その蜜に危険な香りがした・・・ 。
私は、その危険な香りの妻のヴァギナに引き込まれるように膝まずき、紅く開いた牡丹の花弁に顔を近付けます。見れば見る程に猥褻に形を変えてしまった妻のヴァギナ。深い眠りにつく彩矢の意思とは関係なく、時おり膣口が(ピクッ‥ ッ・・・ ピクッ‥ ッ‥)と、ヒクついていた。思い切って、私はその距離を更に縮めました。
口での呼吸を意識して止めていたので、鼻から息を吸い込む度に、私の理性を破壊し、牡の本能を刺激する。濃厚なフェロモン臭が鼻腔を突き抜けるように後頭部を痺れさせるのでした。
《こんなにも‥ こんなにも‥あの男が、望月(淳也:もちづき・じゅんや:46歳)統括部長が、妻の彩矢を私の色から望月の色に染め上げて、変えてしまったと言うのか!!》
再び沸き上がる強い嫉妬心。
私の顔は、舌を伸ばせば妻のヴァギナに届きそうな距離まで近付いていました。(カキュ‥カキュ・・・ パパーン・・・)この時、イヤホンに繋がれた、早送りで再生されているボイスレコーダーから、急にボリュームが上がった如く金属音にも似た音が耳を刺しました。その音に驚き、慌てた私は、咄嗟に立ち上がりボイスレコーダーの再生ボタンを停止させます。私はその音が何を意味するのかをすぐに理解しました。そうです‥ あの地下駐車場‥ 望月統括部長が妻を迎えに来た場面であることを。
私の顔が、妻のヴァギナに吸い寄せられるように近付き、その卑猥な蜜壷に舌を伸ばせば
届きそうな距離になった時に、ボイスレコーダーに繋いだイヤホンから聞こえた金属音にも似た特徴的な音。私は、すぐそれがあの駐車場での場面であると直感しました。彩矢の体に宿り出した牝の魔力に引き込まれ、屈っする寸前の私でしたが、鮮明に脳裏に残る屈辱の地下駐車場での記憶が、私を現実の世界に引き戻します。
《今すぐに聞かねばならない‥ あの後の妻と望月の会話を。》
あの場面に居合わせた時に覚えた、怒りと嫉妬心が私を揺さ振りました。ボイスレコーダーの再生ボタンを一旦停止させた私は、ゴールドのハイレグショーツを脇にずらされたままで剥き出しになったの妻のヴァギナにデジタルカメラを向けて、これも証拠とばかりにシャッターを数回切ります。それから逸る気持ちを抑えながら、妻の寝室のドアを開けに行きました。 第30回へ
2018/04/02
第28回
第1回
私(高坂正文:こうさか・まさふみ:37歳)の記憶の中での妻(高坂彩矢:こうさか・あや:32歳)のヴァギナは 可憐な蕾のようであった。しかし今、目の前にしているヴァギナは妖艶に開花した牡丹のようであったのです。紅く匂い立つように咲く美しい花弁・・・けれど‥ その蜜に危険な香りがした・・・ 。
私は、その危険な香りの妻のヴァギナに引き込まれるように膝まずき、紅く開いた牡丹の花弁に顔を近付けます。見れば見る程に猥褻に形を変えてしまった妻のヴァギナ。深い眠りにつく彩矢の意思とは関係なく、時おり膣口が(ピクッ‥ ッ・・・ ピクッ‥ ッ‥)と、ヒクついていた。思い切って、私はその距離を更に縮めました。
口での呼吸を意識して止めていたので、鼻から息を吸い込む度に、私の理性を破壊し、牡の本能を刺激する。濃厚なフェロモン臭が鼻腔を突き抜けるように後頭部を痺れさせるのでした。
《こんなにも‥ こんなにも‥あの男が、望月(淳也:もちづき・じゅんや:46歳)統括部長が、妻の彩矢を私の色から望月の色に染め上げて、変えてしまったと言うのか!!》
再び沸き上がる強い嫉妬心。
私の顔は、舌を伸ばせば妻のヴァギナに届きそうな距離まで近付いていました。(カキュ‥カキュ・・・ パパーン・・・)この時、イヤホンに繋がれた、早送りで再生されているボイスレコーダーから、急にボリュームが上がった如く金属音にも似た音が耳を刺しました。その音に驚き、慌てた私は、咄嗟に立ち上がりボイスレコーダーの再生ボタンを停止させます。私はその音が何を意味するのかをすぐに理解しました。そうです‥ あの地下駐車場‥ 望月統括部長が妻を迎えに来た場面であることを。
私の顔が、妻のヴァギナに吸い寄せられるように近付き、その卑猥な蜜壷に舌を伸ばせば
届きそうな距離になった時に、ボイスレコーダーに繋いだイヤホンから聞こえた金属音にも似た特徴的な音。私は、すぐそれがあの駐車場での場面であると直感しました。彩矢の体に宿り出した牝の魔力に引き込まれ、屈っする寸前の私でしたが、鮮明に脳裏に残る屈辱の地下駐車場での記憶が、私を現実の世界に引き戻します。
《今すぐに聞かねばならない‥ あの後の妻と望月の会話を。》
あの場面に居合わせた時に覚えた、怒りと嫉妬心が私を揺さ振りました。ボイスレコーダーの再生ボタンを一旦停止させた私は、ゴールドのハイレグショーツを脇にずらされたままで剥き出しになったの妻のヴァギナにデジタルカメラを向けて、これも証拠とばかりにシャッターを数回切ります。それから逸る気持ちを抑えながら、妻の寝室のドアを開けに行きました。 第30回へ
2018/04/02
長G〖救いの手を〗第30回
長G〖救いの手を〗第30回
第29回 2018/04/02
妻(高坂彩矢:こうさか・あや:32歳)のヴァギナにデジタルカメラを向けて、証拠とばかりにシャッターを数回切りました。それから私(高坂正文:こうさか・まさふみ:37歳)は、ゴールドの下着姿のままソファで眠る彩矢を起こさぬように慎重に抱きかかえて寝室に運び、静かにベッドに横たわらせます。
寝室のベッドで心地良さそうに寝息を立てて眠る妻。余程ワインが効いているのでしょうか?それとも望月(淳也:もちづき・じゅんや:46歳)統括部長に激しく愛された為の心地良い疲れからなのでしょうか?彩矢はピクリともせず、深い眠りから覚める事なく寝息を立てていました。私はベッドの脇に、わざとに妻が穿いていたタイトスカートを乱雑に脱ぎ散らかしたようにして置きます。
明日の朝、妻が目覚めた時、彩矢は自分の寝起きの姿、室内の状況を見てどのように感じるのでしょうか?私としたたかにワインを飲んだ事を思い出して、酔って眠くなり、自力で自分の寝室まで来て、倒れ込むように寝てしまった・・・。このように考えるでしょうか?答は否です。
浮気も何もしていない貞淑な妻ならばそのように考えるでしょう。しかし、彩矢は間違い無く浮気をしている訳でした。おそらく、昨日も今日も望月と激しく濃厚なセックスを繰り返していた筈なのです。
妻の中に内在する、少なからずある(浮気がバレては困る。)という気持ちが、(私、昨日酔ってしまって途中からの出来事を覚えていない・・・。)となればどうなのでしょう。(夫が、酔い潰れた私をベッドまで運び、スーツを脱がして寝かしつけてくれたのだろうか? では今、身に着けている下着姿を見られてしまった!? 望月統括部長から贈らたこの下着を・・・。)そのように考えるのではないだろうか。
何しろ妻の彩矢は、他のエロチックな下着も私に見つからないように細心の注意を払って来た訳なのですから・・・。妻は明日の朝、不安を抱きながら自分が酔い潰れた状況を尋ねて来る事でしょう。私は、そんな彩矢の不安を見透かしながら思わせぶりに答えてやれば良いのでした。「ソファで寝てしまっていたから起こしたら、自分で起きて、私の手を借りる事も無く、ご機嫌で寝室へ行ったんだよ。」と・・・。それは私から妻へのささやかな嫌がらせです。 第31回に続く
2018/08/29
第29回 2018/04/02
妻(高坂彩矢:こうさか・あや:32歳)のヴァギナにデジタルカメラを向けて、証拠とばかりにシャッターを数回切りました。それから私(高坂正文:こうさか・まさふみ:37歳)は、ゴールドの下着姿のままソファで眠る彩矢を起こさぬように慎重に抱きかかえて寝室に運び、静かにベッドに横たわらせます。
寝室のベッドで心地良さそうに寝息を立てて眠る妻。余程ワインが効いているのでしょうか?それとも望月(淳也:もちづき・じゅんや:46歳)統括部長に激しく愛された為の心地良い疲れからなのでしょうか?彩矢はピクリともせず、深い眠りから覚める事なく寝息を立てていました。私はベッドの脇に、わざとに妻が穿いていたタイトスカートを乱雑に脱ぎ散らかしたようにして置きます。
明日の朝、妻が目覚めた時、彩矢は自分の寝起きの姿、室内の状況を見てどのように感じるのでしょうか?私としたたかにワインを飲んだ事を思い出して、酔って眠くなり、自力で自分の寝室まで来て、倒れ込むように寝てしまった・・・。このように考えるでしょうか?答は否です。
浮気も何もしていない貞淑な妻ならばそのように考えるでしょう。しかし、彩矢は間違い無く浮気をしている訳でした。おそらく、昨日も今日も望月と激しく濃厚なセックスを繰り返していた筈なのです。
妻の中に内在する、少なからずある(浮気がバレては困る。)という気持ちが、(私、昨日酔ってしまって途中からの出来事を覚えていない・・・。)となればどうなのでしょう。(夫が、酔い潰れた私をベッドまで運び、スーツを脱がして寝かしつけてくれたのだろうか? では今、身に着けている下着姿を見られてしまった!? 望月統括部長から贈らたこの下着を・・・。)そのように考えるのではないだろうか。
何しろ妻の彩矢は、他のエロチックな下着も私に見つからないように細心の注意を払って来た訳なのですから・・・。妻は明日の朝、不安を抱きながら自分が酔い潰れた状況を尋ねて来る事でしょう。私は、そんな彩矢の不安を見透かしながら思わせぶりに答えてやれば良いのでした。「ソファで寝てしまっていたから起こしたら、自分で起きて、私の手を借りる事も無く、ご機嫌で寝室へ行ったんだよ。」と・・・。それは私から妻へのささやかな嫌がらせです。 第31回に続く
2018/08/29
長G〖救いの手を〗第31回
長G〖救いの手を〗第31回
第30回 2018/08/29
酔い潰れ眠る妻(高坂彩矢:こうさか・あや:32歳)を、寝室に抱きかかえるようにして運んだ私(高坂正文:こうさか・まさふみ:37歳)は、カラカラに渇いた喉を潤す為に、冷蔵庫から冷えた缶ビールを取り出し、喉を鳴らしながら一気に飲み干しました。
「フゥ・・・。」
ドカッとソファに座り込み一心地ついた私でしたが、瞼には妻の変貌したヴァギナが焼き付き、鼻腔の奥には、あの目眩がする程に濃厚な、牝のフェロモン臭が染み付いたままです。
《もう彩矢は私の手の届かない場所に居るのかも知れない・・・。》
一心地ついた気の緩みなのでしょうか?それとも脳裏に残る先程までの妻の姿、鼻腔に染み付いた匂いが、妻の情事をより鮮明に想像させたからなのでしょうか?私は不覚にも涙が零れ落ちていました。感情が高ぶりを抑えきれなくて慟哭するような鳴咽を漏らす訳でも無く、無表情な頬を、只、只、涙だけがとめどなく伝わって行きます。
時計を見ると既に時刻は23時を回っていました。私は無様に流れる涙を拭い、テーブルの上に置いたボイスレコーダーに目をやります。
《きっと、残酷な結果になるのだろうな・・・。》
それが分かっているのに聞かずにおれない私は、イヤホンを耳に嵌め、折れつつある心に鞭を入れるようにしてボイスレコーダーの再生ボタンを押したのでした。
折れそうになっている心に鞭を入れるようにしてボイスレコーダーの再生ボタンを押した私でした。そして、イヤホンからは、いきなりの妻の声が聞こえてきます。
『ごめんね・・・。‥今、出掛けたわ・・・。うん・・・。今降りて行くね・・・。』
彩矢の慌ただしく出掛ける様子が伝わって来ました。
カツ‥ッ‥、カツ‥ッカツ‥ッ‥ カツ‥ッ‥、パンプスがマンションの廊下を打つ音が響きます。やがて低く唸るようなエレベーターの下降する音が聞こえて、ぐもったような停止する音・・・。エレベーターの扉が開きました。パパァァー‥ンッ‥ッ‥。、その瞬間、イヤホン越しに鼓膜を裂くように響くクラクションの音がします。私には、自宅マンションの地下駐車場で目撃した驚愕のシーンが鮮明に思い出されていました。
ガチャッ‥ッ‥ バタン‥ッ・・・。高級外車の助手席側のドアの閉開する音。
〔おはよう‥。〕
聞き覚えのある望月(淳也:もちづき・じゅんや:46歳)統括部長の声がした。
『うん‥おはよう‥ごめんね‥遅くなっちゃったね‥。』
〔いいよ気にしなくても‥さて行くか‥。〕
地下駐車場にタイヤの鳴る音がして、望月の高級外車は発進したようだ。
第32回へ続く
2018/08/30
第30回 2018/08/29
酔い潰れ眠る妻(高坂彩矢:こうさか・あや:32歳)を、寝室に抱きかかえるようにして運んだ私(高坂正文:こうさか・まさふみ:37歳)は、カラカラに渇いた喉を潤す為に、冷蔵庫から冷えた缶ビールを取り出し、喉を鳴らしながら一気に飲み干しました。
「フゥ・・・。」
ドカッとソファに座り込み一心地ついた私でしたが、瞼には妻の変貌したヴァギナが焼き付き、鼻腔の奥には、あの目眩がする程に濃厚な、牝のフェロモン臭が染み付いたままです。
《もう彩矢は私の手の届かない場所に居るのかも知れない・・・。》
一心地ついた気の緩みなのでしょうか?それとも脳裏に残る先程までの妻の姿、鼻腔に染み付いた匂いが、妻の情事をより鮮明に想像させたからなのでしょうか?私は不覚にも涙が零れ落ちていました。感情が高ぶりを抑えきれなくて慟哭するような鳴咽を漏らす訳でも無く、無表情な頬を、只、只、涙だけがとめどなく伝わって行きます。
時計を見ると既に時刻は23時を回っていました。私は無様に流れる涙を拭い、テーブルの上に置いたボイスレコーダーに目をやります。
《きっと、残酷な結果になるのだろうな・・・。》
それが分かっているのに聞かずにおれない私は、イヤホンを耳に嵌め、折れつつある心に鞭を入れるようにしてボイスレコーダーの再生ボタンを押したのでした。
折れそうになっている心に鞭を入れるようにしてボイスレコーダーの再生ボタンを押した私でした。そして、イヤホンからは、いきなりの妻の声が聞こえてきます。
『ごめんね・・・。‥今、出掛けたわ・・・。うん・・・。今降りて行くね・・・。』
彩矢の慌ただしく出掛ける様子が伝わって来ました。
カツ‥ッ‥、カツ‥ッカツ‥ッ‥ カツ‥ッ‥、パンプスがマンションの廊下を打つ音が響きます。やがて低く唸るようなエレベーターの下降する音が聞こえて、ぐもったような停止する音・・・。エレベーターの扉が開きました。パパァァー‥ンッ‥ッ‥。、その瞬間、イヤホン越しに鼓膜を裂くように響くクラクションの音がします。私には、自宅マンションの地下駐車場で目撃した驚愕のシーンが鮮明に思い出されていました。
ガチャッ‥ッ‥ バタン‥ッ・・・。高級外車の助手席側のドアの閉開する音。
〔おはよう‥。〕
聞き覚えのある望月(淳也:もちづき・じゅんや:46歳)統括部長の声がした。
『うん‥おはよう‥ごめんね‥遅くなっちゃったね‥。』
〔いいよ気にしなくても‥さて行くか‥。〕
地下駐車場にタイヤの鳴る音がして、望月の高級外車は発進したようだ。
第32回へ続く
2018/08/30
長G〖救いの手を〗第32回
長G〖救いの手を〗第32回
第31回 2018/08/30
地下駐車場にタイヤの鳴る音がして、望月淳也(もちづき・じゅんや:46歳)の高級外車が発進します。車中には、耳障りの良い懐かしい洋楽がBGMとして流れていた。妻(高坂彩矢:こうさか・あや:32歳)のバックに仕掛けたボイスレコーダーは、私(高坂正文:こうさか・まさふみ:37歳)の想像を超えた性能で音を取り込み、良質な再生音を伝えていました。
〔しかし‥ 彩矢の旦那は何も言わないのか? ‥と言うか‥会議と言えば疑う事なんてないんだろ?〕
『そうね‥何も疑っていないわ‥あの人は・・・。私も用心しているもん・・・。』
〔ふっ・・・ 悪い女だな彩矢は・・・。知らぬは旦那ばかりとは・・・。〕
『イヤな人! 言わないで! こんな女にしたのは貴方じゃない・・・。』
〔ハッハッハ‥ゴメン‥ゴメン‥もう言わないよ・・・。〕
《あぁ‥やはりそうなのか‥。》二人の親しい距離感がイヤホンを通して伝わって来ます。
その後は暫く、二人の間に取り留めのない会話が続きました。会議の事、他の地域のマネージャー達の事、望月統括部長から彩矢に様々な業務に関するアドバイスなど・・・。この妙な親しさが余計に私を苛立たせます。
〔そう言えば‥彩矢‥僕がプレゼントした、あのランジェリーは着てきたの?〕
核心に迫る望月の言葉が聞こえて来ました。
『イヤ‥ん・・・。あ、危ないでしょ‥あふ‥ぅ‥ん‥ん‥運転中なんだから‥あ‥ん‥前に集中して・・・。お願い・・・。』
〔分かった‥分かった・‥。イイ娘だね、彩矢は‥ちゃんと僕の言い付けを守ってあの下着を着けて来たんだね‥・。〕
『だってぇ‥ぇ・‥。』
甘えて媚びるような妻の声・・・。
一体、運転中に何をしているのだ。姿が見えないだけに、伝わる音声がリアルな想像を掻き立てて行く。
〔会議は明日の午前中だし、15時までに向こうに着けば良いんだから軽くして行くか‥? なぁ‥どうする? 彩矢?〕
《えっ? 何だって?? 会議は明日?? 妻は私に今日の午後から会議だと言っていたのに・・・。》
私の心に今更ながら、入道雲のような黒々とした不信と言う名の暗雲が広がって行きました。 第33回へ続く
2018/08/31
第31回 2018/08/30
地下駐車場にタイヤの鳴る音がして、望月淳也(もちづき・じゅんや:46歳)の高級外車が発進します。車中には、耳障りの良い懐かしい洋楽がBGMとして流れていた。妻(高坂彩矢:こうさか・あや:32歳)のバックに仕掛けたボイスレコーダーは、私(高坂正文:こうさか・まさふみ:37歳)の想像を超えた性能で音を取り込み、良質な再生音を伝えていました。
〔しかし‥ 彩矢の旦那は何も言わないのか? ‥と言うか‥会議と言えば疑う事なんてないんだろ?〕
『そうね‥何も疑っていないわ‥あの人は・・・。私も用心しているもん・・・。』
〔ふっ・・・ 悪い女だな彩矢は・・・。知らぬは旦那ばかりとは・・・。〕
『イヤな人! 言わないで! こんな女にしたのは貴方じゃない・・・。』
〔ハッハッハ‥ゴメン‥ゴメン‥もう言わないよ・・・。〕
《あぁ‥やはりそうなのか‥。》二人の親しい距離感がイヤホンを通して伝わって来ます。
その後は暫く、二人の間に取り留めのない会話が続きました。会議の事、他の地域のマネージャー達の事、望月統括部長から彩矢に様々な業務に関するアドバイスなど・・・。この妙な親しさが余計に私を苛立たせます。
〔そう言えば‥彩矢‥僕がプレゼントした、あのランジェリーは着てきたの?〕
核心に迫る望月の言葉が聞こえて来ました。
『イヤ‥ん・・・。あ、危ないでしょ‥あふ‥ぅ‥ん‥ん‥運転中なんだから‥あ‥ん‥前に集中して・・・。お願い・・・。』
〔分かった‥分かった・‥。イイ娘だね、彩矢は‥ちゃんと僕の言い付けを守ってあの下着を着けて来たんだね‥・。〕
『だってぇ‥ぇ・‥。』
甘えて媚びるような妻の声・・・。
一体、運転中に何をしているのだ。姿が見えないだけに、伝わる音声がリアルな想像を掻き立てて行く。
〔会議は明日の午前中だし、15時までに向こうに着けば良いんだから軽くして行くか‥? なぁ‥どうする? 彩矢?〕
《えっ? 何だって?? 会議は明日?? 妻は私に今日の午後から会議だと言っていたのに・・・。》
私の心に今更ながら、入道雲のような黒々とした不信と言う名の暗雲が広がって行きました。 第33回へ続く
2018/08/31
長G〖救いの手を〗第33回
長G〖救いの手を〗第33回
第32回 2018/08/31
〔会議は明日の午前中だし、15時までに向こうに着けば良いんだから軽くして行くか‥? なぁ‥どうする? 彩矢?〕
《えっ? 何だって? 会議は明日? 妻(高坂彩矢:こうさか・あや:32歳)は私(高坂正文:こうさか・まさふみ:37歳)に今日の午後から会議だと言っていたのに・・・。》
〔なぁ‥どうするんだ? 寄って行くだろ?〕
再び、望月淳也(もちづき・じゅんや:46歳)統括部長の声。
『でも・・・。こんな時間からなんて・・・。午前中は業務連絡もたくさん入って来る筈だし・・・。
あん‥っ‥イヤっ‥前を見て‥っ‥・。あふッ‥っ‥ダメ‥危ないから‥あぁ‥ぁ‥分かっ
たから・・・。分かりましたからぁ・・ぁ。』
妻の悩ましい声が響いた。
〔最初からそう言えばいいじゃないか? もうグショグショだぞ。本当は、欲しい癖に・・・。〕
『だってぇ‥分かっている癖にぃ‥。』
望月と妻の言葉が、イヤホン越しの私を逆上させました。
それから10分程度経過して、妻を乗せた望月の車が目的地に到着した気配が伝わって来ます。(ボイスレコーダーのカウンターから逆算して、時刻は午前10時半。)昼下がりの情事が始まるようでした。 ボイスレコーダーを聞く私の鼓動は激しくなり、煙草を持つ指先は、私の意に反して不規則に震えます。
いよいよ禁断の扉が開きました。マネージャー会議の名を借りた逢瀬。妻の彩矢は私に、
この日の午後から会議があると出掛けて行ったのに・・・。実際は会議は翌日で、この日は簡単なミーティング程度で事足りる話だったのです。きっと以前から、マネージャー会議とは名ばかりで、知らぬは私ばかりなりと、二人は肉欲に塗れた時を過ごしていたのでた。
再生されるボイスレコーダーは、リアルで哀しいまでの坦々とした現実を伝えて来ます。
〔さ、さあ‥脱いで見せてくれ‥。〕
ラブホテルの一室と思われる室内から伝わる、望月の興奮気味に上擦った声。BGMが消されたその空間。
(カサッ‥ッ‥パサッ‥ッ)
沈黙の中で、微かに衣服の擦れ合うような音が聞こえました。
〔うおぉ‥ォォ・・・。思った通りだ‥彩矢、似合うよ。もっとこっちに来てくれ・・・。〕
言葉を発せぬ妻が、望月に近付いて行く気配がします。
〔あぁ‥素晴らしい‥彩矢のこの見事な体が際立つようだ‥豊かで形の良い胸も‥この引き締まり括れたウエストも‥桃を思わせる綺麗なお尻も・・・。〕
『あ‥ん‥くぅぅっ‥んふ‥ぅぅ・・・。』
望月が、撫で回すように妻の肢体を触っているのでした。 第34回に続く
2018/09/24
第32回 2018/08/31
〔会議は明日の午前中だし、15時までに向こうに着けば良いんだから軽くして行くか‥? なぁ‥どうする? 彩矢?〕
《えっ? 何だって? 会議は明日? 妻(高坂彩矢:こうさか・あや:32歳)は私(高坂正文:こうさか・まさふみ:37歳)に今日の午後から会議だと言っていたのに・・・。》
〔なぁ‥どうするんだ? 寄って行くだろ?〕
再び、望月淳也(もちづき・じゅんや:46歳)統括部長の声。
『でも・・・。こんな時間からなんて・・・。午前中は業務連絡もたくさん入って来る筈だし・・・。
あん‥っ‥イヤっ‥前を見て‥っ‥・。あふッ‥っ‥ダメ‥危ないから‥あぁ‥ぁ‥分かっ
たから・・・。分かりましたからぁ・・ぁ。』
妻の悩ましい声が響いた。
〔最初からそう言えばいいじゃないか? もうグショグショだぞ。本当は、欲しい癖に・・・。〕
『だってぇ‥分かっている癖にぃ‥。』
望月と妻の言葉が、イヤホン越しの私を逆上させました。
それから10分程度経過して、妻を乗せた望月の車が目的地に到着した気配が伝わって来ます。(ボイスレコーダーのカウンターから逆算して、時刻は午前10時半。)昼下がりの情事が始まるようでした。 ボイスレコーダーを聞く私の鼓動は激しくなり、煙草を持つ指先は、私の意に反して不規則に震えます。
いよいよ禁断の扉が開きました。マネージャー会議の名を借りた逢瀬。妻の彩矢は私に、
この日の午後から会議があると出掛けて行ったのに・・・。実際は会議は翌日で、この日は簡単なミーティング程度で事足りる話だったのです。きっと以前から、マネージャー会議とは名ばかりで、知らぬは私ばかりなりと、二人は肉欲に塗れた時を過ごしていたのでた。
再生されるボイスレコーダーは、リアルで哀しいまでの坦々とした現実を伝えて来ます。
〔さ、さあ‥脱いで見せてくれ‥。〕
ラブホテルの一室と思われる室内から伝わる、望月の興奮気味に上擦った声。BGMが消されたその空間。
(カサッ‥ッ‥パサッ‥ッ)
沈黙の中で、微かに衣服の擦れ合うような音が聞こえました。
〔うおぉ‥ォォ・・・。思った通りだ‥彩矢、似合うよ。もっとこっちに来てくれ・・・。〕
言葉を発せぬ妻が、望月に近付いて行く気配がします。
〔あぁ‥素晴らしい‥彩矢のこの見事な体が際立つようだ‥豊かで形の良い胸も‥この引き締まり括れたウエストも‥桃を思わせる綺麗なお尻も・・・。〕
『あ‥ん‥くぅぅっ‥んふ‥ぅぅ・・・。』
望月が、撫で回すように妻の肢体を触っているのでした。 第34回に続く
2018/09/24
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