長G〖救いの手を〗第11回
長G〖救いの手を〗第11回
いつもは妻(彩矢)の寝室に置かれている携帯を入れているビジネスバッグはリビングに置いたまま…。こんなチャンスは滅多にある物じゃありません。私は彩矢の浮気疑惑の解明よりも《妻の秘密が見れる》という事が単純に嬉しく、胸が押し潰されるような高揚感が全身を痺れさせていました。
私はこっそりと音を立てぬようにバスルームに近付き、耳を凝らせます。“バシャッ‥ッ‥バシャッ‥チャポッ‥”高音でエコーの掛かったような音が響いていました。《大丈夫だな…》私は安心してリビングに戻ろうとしました。
その時、脱衣籠の中にあった妻の脱ぎたてのブルーカラーのショーツが目に入ります。土曜日以前の私ならば、例え彩矢のそれを目にしても興味を示す事など無かったでしょう。しかし今となっては全てが疑惑へ繋がる材料であり興味となってしまっていました。
私は気配を消しながら彩矢のショーツを脱衣籠から取り出します。妻にしては比較的珍しい色目であり、デザインも切れ込みがやや深いタイプの物でした。私は裏返してクロッチ部分を確認します。《うぅ‥っ…濡れている…》彩矢の脱ぎたてのショーツは驚いた事に青地のクロッチ部分を縦長に幅広く濡らしていたのです。
私は驚きの中で恐る恐るその部分に触って見ました。白身がかった透明の粘り気のある妻の愛液…。そこを触れた私の指に糸を引くように愛液が絡み付いて来ます。私は躊躇する事なく、そのまだ妻の温もりを感じる部分に鼻面を近付け、深く鼻腔で吸い込みました。
《ズキン‥ッ‥ムわっっ…っッ…》洗濯機の中にあった彩矢のショーツとは明らかに違う香り。妻の寝室にあったエロチックな下着に付着していたフェロモン臭に似た香り…。私はショックでした。彩矢は既に明日の交尾の為に牡を迎え入れる牝としての準備を始めていたのでしょう。嫉妬心で血が上り、一瞬目の前が暗くなってしまいました。
彩矢がバスタブに浸かっていなければ…妻がそこに居なければ、私は立ちくらみにも似た感覚で倒れていたかも知れません。《こんな事をしている場合ではない!早く妻の携帯を調べなくては!》私は音を細く気付かれぬよう深呼吸をして、気持ちを静めながら牝のフェロモンの染み付いたショーツを脱衣籠に戻し、リビングに戻りました。
私はおもむろにリビングに置かれたままの妻のバッグの中からパールホワイトの携帯を取
り出します。私と同じタイプの色違いの物でした。《フゥ…ゥ…ゥ…》私は緊張感から微妙に震える指先を叱咤するように強い吐息を吐き出すと同時に彩矢の携帯を開きます。
私は意を決して携帯を開いた。何と待受画像には驚いた事に私と並んで写る妻の写真です…。何か私は気勢を削がれた気持ちになりました。送受信メールを調べようとプッシュボタンを押します。《妻がバスルームから出て来るまでに見つけなくては!》私は焦る気持ちを抑えながらひたすら浮気の証拠を捜す。
しかし…見れど探せど何一つ怪しい物証は出て来ない…。《何故だ…何故?…》業務に関連する多数のメール…。送受信の先は様々…。しかし何の疑惑も湧かない通常の内容。友人関係のメールのやり取りにも不審な点は無い。
でも何か変だ…。奇妙な違和感を覚える…。それは統括部長の望月氏からの業務関連のメールも勿論通常のメールも。無い… 無いのです…。私は通話発信履歴、着信履歴も調べて見ました。ここにも望月氏からの物が一切無い…。いくら何でも不自然過ぎないだろうか?
私は閃(ひらめ)く物を感じ携帯のアドレス帳を調べて見ました。マ行…に何故無いんだ?望月氏の名前が…。タ行の統括部長でもハ行の部長でも調べて見たのですが登録がありません。《シークレット機能か?》もし彩矢が望月氏をシークレットで登録していたなら、もうこれは流石に私にはどうにも出来ない…。
私は彩矢の携帯電話から情報を引き出す事を諦めて、置き時計の時間を確認し、バスルームから漏れて来る音に聞き耳を立てながら、《何でも良い…どんな小さな物でも良い…》そんな気持ちで妻のバッグの中を必死に探しました。
2015/04/13
いつもは妻(彩矢)の寝室に置かれている携帯を入れているビジネスバッグはリビングに置いたまま…。こんなチャンスは滅多にある物じゃありません。私は彩矢の浮気疑惑の解明よりも《妻の秘密が見れる》という事が単純に嬉しく、胸が押し潰されるような高揚感が全身を痺れさせていました。
私はこっそりと音を立てぬようにバスルームに近付き、耳を凝らせます。“バシャッ‥ッ‥バシャッ‥チャポッ‥”高音でエコーの掛かったような音が響いていました。《大丈夫だな…》私は安心してリビングに戻ろうとしました。
その時、脱衣籠の中にあった妻の脱ぎたてのブルーカラーのショーツが目に入ります。土曜日以前の私ならば、例え彩矢のそれを目にしても興味を示す事など無かったでしょう。しかし今となっては全てが疑惑へ繋がる材料であり興味となってしまっていました。
私は気配を消しながら彩矢のショーツを脱衣籠から取り出します。妻にしては比較的珍しい色目であり、デザインも切れ込みがやや深いタイプの物でした。私は裏返してクロッチ部分を確認します。《うぅ‥っ…濡れている…》彩矢の脱ぎたてのショーツは驚いた事に青地のクロッチ部分を縦長に幅広く濡らしていたのです。
私は驚きの中で恐る恐るその部分に触って見ました。白身がかった透明の粘り気のある妻の愛液…。そこを触れた私の指に糸を引くように愛液が絡み付いて来ます。私は躊躇する事なく、そのまだ妻の温もりを感じる部分に鼻面を近付け、深く鼻腔で吸い込みました。
《ズキン‥ッ‥ムわっっ…っッ…》洗濯機の中にあった彩矢のショーツとは明らかに違う香り。妻の寝室にあったエロチックな下着に付着していたフェロモン臭に似た香り…。私はショックでした。彩矢は既に明日の交尾の為に牡を迎え入れる牝としての準備を始めていたのでしょう。嫉妬心で血が上り、一瞬目の前が暗くなってしまいました。
彩矢がバスタブに浸かっていなければ…妻がそこに居なければ、私は立ちくらみにも似た感覚で倒れていたかも知れません。《こんな事をしている場合ではない!早く妻の携帯を調べなくては!》私は音を細く気付かれぬよう深呼吸をして、気持ちを静めながら牝のフェロモンの染み付いたショーツを脱衣籠に戻し、リビングに戻りました。
私はおもむろにリビングに置かれたままの妻のバッグの中からパールホワイトの携帯を取
り出します。私と同じタイプの色違いの物でした。《フゥ…ゥ…ゥ…》私は緊張感から微妙に震える指先を叱咤するように強い吐息を吐き出すと同時に彩矢の携帯を開きます。
私は意を決して携帯を開いた。何と待受画像には驚いた事に私と並んで写る妻の写真です…。何か私は気勢を削がれた気持ちになりました。送受信メールを調べようとプッシュボタンを押します。《妻がバスルームから出て来るまでに見つけなくては!》私は焦る気持ちを抑えながらひたすら浮気の証拠を捜す。
しかし…見れど探せど何一つ怪しい物証は出て来ない…。《何故だ…何故?…》業務に関連する多数のメール…。送受信の先は様々…。しかし何の疑惑も湧かない通常の内容。友人関係のメールのやり取りにも不審な点は無い。
でも何か変だ…。奇妙な違和感を覚える…。それは統括部長の望月氏からの業務関連のメールも勿論通常のメールも。無い… 無いのです…。私は通話発信履歴、着信履歴も調べて見ました。ここにも望月氏からの物が一切無い…。いくら何でも不自然過ぎないだろうか?
私は閃(ひらめ)く物を感じ携帯のアドレス帳を調べて見ました。マ行…に何故無いんだ?望月氏の名前が…。タ行の統括部長でもハ行の部長でも調べて見たのですが登録がありません。《シークレット機能か?》もし彩矢が望月氏をシークレットで登録していたなら、もうこれは流石に私にはどうにも出来ない…。
私は彩矢の携帯電話から情報を引き出す事を諦めて、置き時計の時間を確認し、バスルームから漏れて来る音に聞き耳を立てながら、《何でも良い…どんな小さな物でも良い…》そんな気持ちで妻のバッグの中を必死に探しました。
2015/04/13
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