〖歩美と剛司 第1話〗
(原題=同棲中の婚約者を抱かせた 原作者=不詳 投稿日=2012/11/10)
僕(遥人:はると)は27歳、歩美(あゆみ)が24歳。歩美とは結婚を約束しています。結婚は1年後の6月になります。歩美は6月11日(ふたご座)が誕生日。僕も6月28日(かに座)が誕生日。
歩美の誕生日にお互いの両親を交えて、ホテルのレストランで誕生会&婚約式を行った。その日に合わせて、一生懸命にお金を貯めて、エンゲージリングを歩美に贈った。
結婚式も歩美の誕生日に決定した。
何故、歩美を結婚前に他の男に抱かせようと思ったのか、その経緯について話します。僕は歩美が大学の1年生の時から付き合って6年になります。歩美は所謂(いわゆる)“美少女コンテスト”に出場してもおかしくない容姿です。そんな女の子がなぜだか僕一筋で『他の男の人には興味がないの。』と言い切る。
歩美は大学1年生からある劇団に所属をしている。僕は劇団員ではないけど、ずっと歩美を応援していたので、自然と仲間達とも仲良くなりました。それで僕達には劇団を通じた共通の友達が多いのですが、その中に歩美と同い年の玲奈という子がいて、特に僕とはウマが合って色々な事を話せる仲でした(歩美に一度ヤキモチを焼かれたことがあったくらい仲は良いですが、当然全く恋愛感情はありません)。
僕達が婚約した後、仲間の飲み会で、玲奈に突然〚歩美はもうちょっと遊んでからでも良かったのにね?〛と言われました。「何それどういう意味?」と聞くと、〚私なら後三年は男経験を積むな。〛って。何故なら〚そうする事で旦那さんに心置きなく尽くす事が出来るからだ。〛と言うのです。
「つまりそれは、一人の男に縛られても悔いが残らないようにそれまでに遊び倒すという事か?」と聞くと、玲奈は〚いやそうではない、男を知らな過ぎると浮気に興味を持つ嫁さんになるよ?〛と言われました。〚歩美はそんな事はないと思うけどね。ま、私の場合だよ(笑)。〛と最後にとってつけた様に言っていましたけど。
玲奈は歩美とは違うタイプで、長い黒髪に大人びた表情をする美人で、僕の偏見かもしれないけど、相当男慣れしているように見受けられます。だからこんな事を言うのかな?とその時はあまり気にしていなかったのですが、普段殆どドラマ等見ない歩美が昼メロを予約録画して、欠かさず見ていた事を発見する。たまたま、歩美がいない時にレコーダーいじっている時にそれを見つけてしまった。
その内容がもう凄いのなんの・・・・・・。くだらない事かもしれませんが、それを見つけた時は結構ショックでした。《あの歩美がこんなドロドロしたドラマ見るなんて。》と、それで玲奈にその事をチラッと話すと、〚ほら見た事か私の言った通りだろ。〛、と少しのドヤ顔がムカついた・・・今思うとそんな事を相談する僕もどうかとは思うが・・・。
〚そんなドラマ、皆普通に見ているから心配する必要ないけど、遥人さんが少しでも思うところがあるのなら、結婚前に男気見せてやれば?遥人さんは歩美の首に縄つけているように見えるからさ。歩美なら心配する必要ないから。〛と言われました。
2014/11/22
〖歩美と剛司 第2話〗
〚遥人(はると)さんが少しでも思うところがあるのなら、結婚前に男気見せてやれば?首に縄つけているように見えるから・・〛玲奈の言葉で僕は、凄く考えてしまいました。「男気ってなんだ?」とか、「僕が歩美(あゆみ)を束縛していたか?」とか。自問自答の嵐。それで、色々考えて今回の結論に至ったわけです。この結論を出す過程で、僕の“寝取られ属性”がかなり作用していたのは言うまでもありません。
あとは歩美にどう話すか、どう説得するか、でしたが、下手をすると嫌われて婚約破棄されかねない、かなりリスキーな話ですから、時間をかけてゆっくりと慎重に口説いた。
歩美は、この6年間は当たり前ですが僕一筋です。それで、この提案は最初から猛烈な反発と拒否にあいました。『わたしのこと好きじゃないの?何か嫌われることした?』
それから2週間ちかく説得工作が続いた。中学から高校まで女子校で恋愛経験のない歩美に「青春時代に思い残す事の無いようにしようよ。」って言っても、歩美が、『私は別に思い残す事なんか無い。』と拒否の姿勢が続く。それで玲奈が側面支援をしてくれる。
〚歩美って無菌状態じゃん。〛と玲奈が語りかける。『えっ?なんのこと。』と問い返す。
玲奈が〚ごめんね。私が遥人さんをけしかけたの。〛と謝った。『そうだったの。変だなと思ったの・・急に彼が変なことを言い出すから・・。』
玲奈は〚生涯遥人さん一人でいいの?純愛すぎない?〛
『何故いけないの?わたしは彼を愛しているし・・。』
〚現代人とは思えない発言ね。昭和かよ!“愛と誠”ね。〛
『え~?あの変なミュージカル映画のこと?』
〚梶原一騎先生の・・・それはどうでもいいわ。遥人さん以外の男と経験するのも必要だよ。これから50年も夫婦でいることになるわけで・・一人じゃつまらないでしょう。〛
『玲奈は経験豊富だものね。』
〚でもね。好きな遥人さんが望んでいるんだから・・叶えてあげなよ。〛
この一言が効いたみたいだ。歩美が僕に『遥人は本当にしてほしいの?これで結婚しないなんて言わない?わたしをずっ~と愛しますって誓える?』云ってくる。ここがチャンスとばかりに「自分でも分かっているんだ。歩美に理不尽なことをさせようとしているのは。でも歩美を誰よりも愛している。どんなことがあっても離さないよ。」と真剣に答えた。すると『結婚と誓いは?』と歩美が睨(にら)む。「もちろん予定通りに結婚をします。一生愛し続けると誓います。」という事で今回の件が決まりました。
2014/11/26
〖歩美と剛司 第3話〗
多分、歩美(あゆみ)の中では、やはり納得できない部分がある中での今日だと思います。家を出て行く時の歩美の顔は何か言いたげなのを堪えていた感じでした。
今、歩美が会っているのは、僕と同い年。二人の共通の知り合いの剛司(たけし)です。彼は一年前に劇団を辞めていますが、僕達との交友はずっと続いており、性格的な部分とか『どうせなら。』という歩美の希望で今回お願いするに至りました。
僕的には、この若さでバツイチ〔もう女は懲り懲り。〕と言っていたのも適任かと思っていたし、剛司は中性的な感じの男で、清潔感もある好青年です。今回の話をした時は最初かなり訝(いぶか)しがっていましたけど、結局は〔こんな美味しい事、断るわけがないよ。〕と二つ返事でした。
午後の4時過ぎに歩美から短いメール≪これから帰ります。≫が届く。僕は緊張していた神経が途端にゆるんでしまった。間もなく帰ってくるとなると、心臓がバクバクしてきます。聞きたい事は山ほどあるのですが、そういうのは全て歩美の表情を見てから決めようと思いました。理不尽なことをさせる僕に愛想を尽かしているかもしれません。剛司のテクニックに初回から溺れているかも・・・悪いことが次々と頭に湧いてきます。
6時前に歩美が普通?に帰ってきました。買い物のビニール袋下げて家に入ってきたのだけど、全然いつも通りで僕は拍子抜けしました。歩美の第一声が『今夜餃子なんだけど、ニンニク大丈夫だよね?』ですから・・・・。
僕達の家はリビングと夫々の個室の2LDKです。歩美の希望で、結婚するまでは一応別々の部屋で寝ようという事です。形式的にはそうなのですが、まあやる事はしょっちゅうしていた。昨夜は今日のためにお互いが意識しすぎて出来なかった。
僕だけが変に緊張しまくって、中々核心の部分に行けず。抱かれた時の事を聞けたのは暫く経ってから。しかも、「今日、どうだった?」、『え?あ、うん、まぁ普通に。』のリアクションでした。積極的には話したくないだろうなとは思っていたので、腫れ物に触るように少しずつそっち方面の話に誘導していきます。(このワクワク感と焦りの入り混じったドキドキ感は、ちょっと病み付きになりそう。)
「優しくしてくれた?」と僕は恐る恐るの質問。
『うん、まあ・・・・。』歩美がそっけなく答える。
「気持ち良かった?」
『わかんないけど・・普通・・かな?』
「そうか・・・・・。」
普通って事は結構気持ち良かったんだろうなと割増して思いました。僕的に言えば本当は『よくなかった。』という言葉を期待していたのです。歩美がおまけみたいに、『でもあの人、つまらなかったと思うよ。わたし、全然消極的だったから(笑)。』付け加えた。
まだ夜の9時だったのに、歩美はその後すぐに自分の部屋に引っ込んで寝てしまいます。僕が歩美から聞けたのはこれだけだった。なんか、余計に妄想膨らませる事になってしまった。
2014/11/28
〖歩美と剛司 第4話〗
僕(遥人:はると)は剛司(たけし)に合って詳しく聞く事にした。そして火曜日の夜、二人で飲みに行きました。剛司は酔わない内から機嫌が良く、しきりに僕にお礼を言っていました。“土曜日のこと”を話しをしたくてウズウズした感じです。でも僕を目の前にしてこの態度、感覚はちょっと理解できませんでしたけど・・・。
僕は最初に「歩美からは聞いたけど、男のお前からも聞きたいから。」って言うと、〔え?歩美ちゃんが?遥人に話したの?〕と怪訝な顔しています。「あいつ、あんま面白くなかったんじゃない?エロくなかっただろ?」剛司は〔あぁ、まぁあんなもんだろ。〕とか云っている。(あんなもんって何だ?)
剛司は僕と同い歳ですが、歩美の接し方は僕とは正反対です。僕と玲奈の関係に少しだけ似ている。歩美はかなり剛司には強く出ます。それこそ皆で飲んでいる時の二人の絡みなんかはもう最高で、剛司はメタメタにやられてしまいます。勿論、剛司自身はそういう関係を楽しんでいるのですが・・。だからと言って歩美が僕に遠慮しているわけではありませんが、剛司に比べると本人曰く『遥人は特別な人だから・・・。』という事で、どこか程よくお互い緊張感を持って接しています。それが新鮮な関係を維持する秘訣だと僕も思っています。
「もっとちゃんと話せよ!」と言うと、〔ぶっちゃけいうと、口止めされているんだ。歩美ちゃんに。だからお前が歩美ちゃんから聞いたって言うのは嘘っぽいなと思っているんだけどな。〕と、いきなりドキッとする事を言われました。
僕がかなり動揺をしているのがバレバレだったと思うのですが、剛司はニヤニヤ笑いながら「でも全部話すよ。そういう約束だしな。でも歩美ちゃんに余計な事を言ったり責めたりはするなよ!〕と念押しをされる。
そこからはベロベロ一歩手前まで飲ませて本音を喋らせました。元劇団員だけあって、一人二役で非常に分かり易く当時の状況を語ってくれました。以下は剛司視点の報告です。
会って先ず、〔茶でも飲もうか?〕と誘ったのだけど、歩美ちゃんが『それはいいから早く行こう。』ってラブホテルに誘われた。オレが〔そんなにエッチしたいのかよ?〕と突っ込むと、『馬鹿じゃないの?二人でいる所を誰かに見られたら嫌だからよ。』って言われた。
ラブホテルに入ると、歩美ちゃんはすぐにシャワーを浴びに行く。『絶対に覗かないでよ!』って言われたので大人しく待っていると、バスローブに包まって出てきた。歩美ちゃんに急(せ)かされて僕もシャワーへ。部屋に戻ると電気が暗くなっていて歩美ちゃんの姿も見えない。〔まさか逃げた?〕と思ったら布団の中にいた(笑)。
2014/12/07
〖歩美と剛司 第5話〗
剛司(たけし)は〔歩美(あゆみ)ちゃんって、結構大胆だよね。〕と褒め言葉にもならない事を言いながらベッドの中へ。すると首のところでグッと布団掴んだまま歩美ちゃんが一言。『私、寝ているだけだからね。キスとかもなし。早く終わらせて。』(オレはやはり歩美ちゃんは気が強い子だと改めて思った。)
バスローブの上から体に触れるとガチガチの超緊張状態。だからギャグ言いながらゆっくりとマッサージするようなスキンシップを続け、いざ前を開こうとすると歩美ちゃんは反射的に手を抑える。
だけどすぐに諦めてくれたので、思い切ってバスローブの前を全開にはだけた。〔凄くショックだった。良い意味だけれど。〕服を着ていると細く見えるのに、予想外の巨乳、スリムなウエストで、寝ていてもメリハリの効きまくっている歩美ちゃんの裸に超勃起をしたw。
歩美ちゃんは目を潤ませてジッとオレを見ていた・・・・・・〔いや、どちらかというと睨(にら)んでいたかな?なんか恥ずかし過ぎてなのか少し泣きそうな顔していた。〕軽く乳首に触れただけで身体を震わせる。〔感度がいいんだな!〕と思いながら、これまで胸の大きい女の子と付き合った事がないオレは、胸を中心に愛撫。その間、歩美ちゃんは親指を中にいれてぐっと拳を握り締めながら耐えている感じ。〔それがめちゃくちゃ可愛かった。〕
歩美ちゃんのあそこに手を伸ばすと内股になって拒(こば)んでいたけど、これもやっぱりすぐに諦めてゆるく開いていたw。指の感触だけで毛は薄いと分かったし、何しろ既にヌルヌルで、オレの愛撫でこうなったかと思うと、嬉しいやら可愛いやら。オレ、〔歩美ちゃん大好きかも。〕と思ってしまった。
クンニリングスも嫌がりながらも受け入れてくれたけど、歩美ちゃんはずっと横向いて俯いていた。髪が乱れて前髪で表情が分からなかったけど、多分感じていたと思う。声は出さなかったけど。
『何もしない。』、と言われていたけど一応聞いてみた。〔フェラとか、だめ?〕と。歩美ちゃん、キッと睨んでいたw。そのままコンドーム付けて挿入しようとすると、歩美ちゃんは微妙に目を逸らしながら聞いてきた。
『本当にしちゃうの?』
〔しちゃうけど。〕
『本当の本当に?』
〔本当に本当!〕
そうして、ついに入れた。コンドーム越しでも歩美ちゃんの中が熱いのが分かった。それに凄く狭かった。しかし、それでも歩美ちゃんは声を出さない。横向いたまま真っ赤な顔している。オレは浅いところを何度も小刻みに出し入れしてからゆっくりと奥まで入れた時、歩美ちゃんが少しだけ背中仰け反らせて、『あぁ・・・。』って声出した。それがまた凄く可愛くてエロくて、萌まくり。〔普段どっちかと言うと男勝りなのに、あんな色っぽい声出すのは反則だ!〕その声聞いて極度に興奮、思わず射精しちゃった・・・。
2014/12/15
〖歩美と剛司 第6話〗
ゆっくり抜くと、ハァハァ言いながらも歩美(あゆみ)ちゃん、安心したみたいな表情していた。やっと終わったか、みたいな。身体も緩んできて、だらしなく足を開いていたw。でも僕のものは全く硬度が落ちない。フル勃起したまま。全然興奮も収まらない僕は、もう一個コンドームを開けながら歩美ちゃんに聞いた。〔ごめん、もう一回、いいかな?〕と告げる。
歩美ちゃん、一瞬ギョッとした顔していたけど何も言わない。それどころか、コンドームを付けている時におれのチンコをジーッと見ていた。やっぱエロい女の子なのかと思ったよ。〔なんでそんなに僕のチンコを見るの?珍しい?〕と聞くと慌てて横を向いた。
再挿入すると歩美ちゃんが手の甲を口元にあてて、俯(うつむ)いているの見て、〔これは少し感じている?〕と思って、ゆっくりじっくり腰を動かした。途中で何度か体位変えようと思ったけどやっぱ拒否られた。あそこから、ぐっちゃぐっちゃと音がする位になった頃、歩美ちゃんはイッた。お腹プルプル痙攣させていたからすぐ分かった。でも声を出さないw。
おれも射精しようと思ってピストン激しくする。〔やべ~逝くかも?〕とおれが言った時に歩美ちゃんも微(かす)かに声を出してくれていた。僕に合わせてくれたのかな?
ちんこを抜いて、お互いが呼吸を整えている時に、歩美ちゃんは立ち上がってヨロヨロとシャワー室に入った。それから二人とも着替えるとその後一言二言、エッチと全然関係ない会話してラブホテルを出た。多分一時間も居なかったと思う。〔気持ち良かった?〕って聞いても、はぐらかしてばかり。でも、その態度というか表情にめちゃ萌えたw。
友人の剛司(たけし)の一人芝居はこんな感じでした。上手で分かりやすいんだけど、時たま酔っているせいなのか正確性を疑う箇所もあった。そして何より歩美の喘ぎ声を真似した時は寒気がした。〔あんな子と結婚したら身体もたないだろ?〕って訊かれたが、俺は、「歩美とはそれなりに付き合い長いし、お前みたいに早撃ちしないから。」と言ったら背中殴られましたw。そうしたら、〔リベンジさせろ!〕と。これは保留にした。
その夜から昨夜まで、毎日歩美を抱いている。それもかなり濃厚に。歩美は剛司との事があって僕が興奮しているのは分かっているみたいですが、今のラブラブモードには単純に喜んでくれている。
歩美を剛司に抱かせてからというもの、僕達は付き合い始めた頃みたいにいつもベッタリ。わざわざ寝室を分けたのに、殆ど毎日僕の部屋で朝を迎える感じです。剛司との一件が作用している事は歩美もよく理解しており、そんな異常なことをしたことについて、今はそれなりに前向きには捉えているようではあります。
ただ最近、歩美は、『わたし早く結婚したい。』と、そればかり言っています。俺が「来年まで待てよ。」と言っても、『早く籍だけでも入れようよ!』と、ウザいほどに言ってきます。これはこれで可愛いいいなとは感じるのですが、仕事の関係等諸々考えるとやはり来年がベストだと思う。
その後、何度か剛司からの〔リベンジさせてくれ!〕コールに僕の寝取らせ性癖が後押しされ、やはりそれまでまた抱かせたいと思ってしまうのです。それで実行をしました。ただし僕の出した条件は、「やっているところを見せろ!」でした。最初、剛司は凄い勢いで拒否していたけど、結局性欲の方が優ったようで、渋々了解をした。
2014/12/22
〖歩美と剛司 第7話〗
ただ、婚約者の歩美(あゆみ)をどうやって説得するか・・・一回目も凄く苦労をしたのです。それで友人の剛司(たけし)と飲みながら作戦を考えて出した答え。それは、僕たちの部屋か剛司の部屋で、三人が飲んで、酔ったドサクサで・・・という実に単純なもの。
唯一ネックなのは、歩美は酒好きではないのですが滅法強いという事。なかなか酔わないのです。逆に僕は弱い。剛司は並だけど。だから、歩美を酔わせていい気持ちにして・・・という流れは気を付けないと、先に僕と剛司が潰れる可能性があるのです。だから、剛司にはそこをうまくやって貰って先に歩美を酔わせてもらい、僕は「飲み過ぎた~」とか適当な事を言って寝室から覗く、という(出たとこ勝負的な)作戦を立てました。
「土曜の夜に、三人で食事をしよう。」と僕が歩美に提案した時の話ですが、一瞬歩美の表情が変わりました。まぁ一度はセックスをしている仲ですから、意識してしまったのでしょうけど。でもそのほんの一瞬の表情にメチャ萌えてしまいました。
「まさか・・・だよね?」との僕の言葉を歩美は微妙な表情で聞いてきましたが、意味が分かったのか、みるみる顔が赤くなっていきます。それは怒りではなく、ややはにかんだ表情でそれが恥ずかしさによるものだとすぐに分かりましたので、「まあ現実あいつは期待しているかもしれないけど、無視していいよ。」と返し、その後はひたすら説得を重ね、取り敢えず了承してもらいました。
さて、当日の話ですが、結局剛司の部屋で鍋をやる事にし、二人で買い物をしてから向かいました。外壁がピンクのマンションの前にくるとニヤつき出す歩美。そして剛司の部屋に入った瞬間、堪えきれずに爆笑し出しました。『剛司君、実はオカマなんじゃないの?』
僕もちょっと驚いた剛司の部屋ですが、パステルカラーを基調とした部屋の中は、どこをどう見ても男が住んでいるとは思えないメルヘンチックなものでした。剛司はよく言えば武田真治風のルックスで色も白く、ナヨナヨしています・・・でもまさか部屋までこんなになっているとは僕も思わず、思わず二人で爆笑してしまいました。
後から聞いた話ですが、これは〔全部前の奥さんが置いて行ったもの。〕との事でした。まあ剛司自身、〔気にならないからそのままにしているのもあるのだけど・・・。〕とは言っていましたけど。
その時は何も知らない歩美は、『オカマ!オカマ!』と連呼しながら楽しそうに鍋の準備をしていました。宴もたけなわとなりましたが、やはり歩美は全然酔っ払わない。それで少し焦った剛司が変な日本酒を持ってきたのですが、これがかなり効いた。
2015/01/03
〖歩美と剛司 第8話〗
僕はアルコールが弱くて、これ以上この日本酒を飲むと酔いが回りそうだったので、剛司に目配せしながら先に寝室に引っ込む事にしました。ここまでは計画通りだった。それが夜の九時前だったと思います。剛司のベッドに寄っかかりながら二人の会話に聞き耳を立てます。〔遥人(はると)は酒弱いけれろ・・歩美ちゃんはね・・つえいなぁ~。〕と剛司の呂律が回らなくなってきた雰囲気です。
しかも歩美は、『この日本酒は凄くおいしいわ。剛司君も飲みなさいよ。』やっぱり酔ってない。これでは剛司が先に潰れるという最悪な事態に?と思った瞬間、なんと突然に僕は酔いが回り寝落ちしてしまいました。
僕がどれくらい眠っていたかは分からないが、目が覚めたのは、『うわ!ちょっ!やっぱそう来るんか~い!w』、〔いいじゃないか?触るぐらい。〕、『あ、やだって。もう!遥人君が起きちゃうよ!』、〔ちょっとだけだからさ~。〕、『バカじゃない!』という、楽しそうな二人の会話が聞こえたからだ。いよいよ始まるのか?と思って体を起こそうとしたものの、鉛のように全く動かない。いよいよ本格的に目が回り、まさかの二度寝落ち・・・。
次に目が覚めると、時計は12時を差していた。二人はセックスをしている最中かもしれない、そう思うと、アルコールのせいもあって、ヤバイくらいに心拍数があがっていきました。それでも僕は音を立てないようにリビングの方に近付くと、テレビの音と二人の笑い声が聞こえてきます。僕は落胆とも安堵とも言えない、兎に角一気に力が抜けるのを感じていました。《あぁ、何も無かったのだ・・・。》と、なんとか立ち上がり、普通に寝室のドアを開けてリビングに入っていきました。
「あ~、ごめん、少し寝たらすっきりしたわ。」そう演技をしながらリビングに入ると、床で後ろから剛司に抱きかかえられるようにして座る二人がいました。歩美は僕に気付くと跳ねるようにして飛び起きていたけど、僕ははっきり見ました、剛司の両腕が歩美の体に巻きつくように後ろから抱いていた所をです。そして歩美は何故か上着を脱いでシャツ一枚になっており、裾がめくれ上がってお腹が出ていました。
二人がピッタリくっ付いた状態でテレビを見ていたという事実は、酔いで感覚の鈍くなった股間を一気に硬くし、同時に凄い落胆を感じます。台所にお茶を出しに俯きながら小走りで目の前を横切る歩美を某然と眺め、その向こうでは僕に剛司が親指を立てて満面の笑顔を見せています。それからの三人は気まずい雰囲気になり、僕と歩美はタクシーで家に帰り、なぜか別々の部屋に分かれて眠りました。
翌日、剛司からメールが届きます。≪遥人ちゃんと見てた?おれの方が興奮してたかも。また頼むわ!≫さすがに歩美には訊けない。(訊いても僕には離さないだろう。)それで、出来れば今週中に詳細を剛司から聞きたいのですが、かなり忙しいらしく、予定は未定です。まずは剛司に詳しく聞いてから歩美に訊きたいので、今は我慢していますが、悶々とした気持ちで今にも爆発しそうです・・・・・・。
2015/01/07
〖歩美と剛司 第9話〗
剛司は凄い芝居掛かっているというか、兎に角一人芝居にはまってしまったようで、居酒屋も完全個室のところに僕は連れて行かれます。〔他人に聞かれると、頭おかしいと思われるからな。〕と言っていました。(確かに隆司の頭はおかしいと思う。)
冒頭、〔どうせ見ていたんだろうけど、おれ(剛司)目線で話すから黙って聞いていろ。〕と息巻いていましたけど、僕が「いや実は寝てしまって見なかった。」と言うと、なんか物凄く驚いて複雑な表情をしています。
〔なんだ・・・遥人が見ていると思ったから異常に興奮しちまったのに・・・・おれも変な性癖あるのかな。〕剛司は自分のセックスを他人に見られる事に快感を覚えたようです。僕に匹敵するくらい、おかしな性癖かも知れない。
以下、剛司目線の報告です。
遥人が寝室に消えて間もなく、少しずつ歩美ちゃんの隣ににじり寄って行ったのだけど、ほぼ等間隔で地味に逃げていく歩美。いつまで立ってもその差が縮まらない。おれは酔ってきたってのに、全然酔わない彼女に段々イラつき出し、このままだとおれが潰れるかもと思い、一気に詰めて肩を抱いた。
『うわ!ちょっ!やっぱそう来るんか~い!w』、〔いいじゃないか?触るぐらい。〕、『あ、やだって。もう!遥人君が起きちゃうよ!』、〔ちょっとだけだからさ~。〕、『バカじゃない!』
歩美ちゃんは笑いながらも全力でおれを遠ざけようとする。特に蹴る力が凄くて、結構僕も本気で押さえつけないとマジでケガする位な状況に・・。
まあ、結局おれが上から乗っかったら諦めて大人しくなったのだけど、その時凄く歩美ちゃんが酒臭かったので、あれ?ひょっとして酔っているのかな?と思った。素の歩美ちゃんだったら最後の最後まで全力で抵抗しそうなものだし、《これは結構簡単に落とせるかも?》と思い、取り敢えず〔強引にしてゴメンな。〕と一言謝った。(本当は全然そんな事思っていないのにw)
『何する気?』って歩美ちゃんが怒り顔。
〔何って、決まってるじゃん!〕
『決まってないけど。というか、遥人君が起きちゃうから早くどけてくれない?』
〔大丈夫だよ。起きて来ないから。〕
『そんなことわからないでしょ。どけてよ!早く。』
〔いや、おれ体重軽いだろ?我慢してよ、少しの間だし。〕
『意味わかんないんだけど・・。』
歩美ちゃんはハァハァ言っていたのだけど、これは別に興奮したからとかではなく、単におれが乗っかっていたという事と、どうやらやっぱり少し酔っていたみたいだからみたい。
全然抵抗しなくなったので、おれは隣に肘付いて横になってみたが歩美ちゃんは逃げない。
この時、軽く歩美ちゃんの右手を握ろうとしたのだけど、サッと引っ込めた。
〔でもあれ以来お前ら凄くラブラブなんだろ?いい事じゃん。〕
『え!遥人君から聞いたの?』
歩美ちゃんがギョッとしておれの顔を見る。でも結構近かったからか、少し慌てた感じですぐまた上を向いていた。
〔そうだよ。剛司のお陰で歩美ちゃんの事が益々好きになったって。〕
『え?』って感じで、歩美ちゃんはまたおれの顔を見る。今度は目を逸らさない。
『遥人君がそんな事言ってたの?』
〔うん。好き過ぎてヤバイって。付き合ってから過去最高かも、だってよ。〕
途端に歩美ちゃんはニヤつき出す。おれの視線を感じてすぐに我に帰って素っ気ない表情に戻ったけど、嬉しさが滲み出ていたよ。《ちょっと遥人の事が羨ましかった。》でも多分、おれのこの一言で歩美ちゃんの気持ちは一気にリラックスしたと思う。今思うとこの言葉が無かったら、絶対うまくいかなかった。完全にターニングポイントだった。
2015/01/10
中K〖歩美と剛司 第10話〗
〔おれなんかで良ければいつでも力になるからさ。だからさ・・・。〕
剛司はそう言って右手を歩美のお腹に乗せたら、逃げるように腰を捻り始めた。
『〔だからさ〕って、意味わかんないんだけど。』
〔結婚までの間だけだろ?遥人を喜ばしてやりたくないの?〕
『言ってる事、変じゃない?w』
〔あいつ、益々歩美ちゃんの事大事にすると思うよ。〕
そう言いながら、もう一度歩美ちゃんの右手を握ろうとすると、今度は逃げなかった。それで、前回出来なかったキスをしようと顔近づけたときだった。ガバッと起きて向こう向いちまった。でも、もう一度押し倒したw。つぎは、あまり反応しない歩美ちゃん。
(剛司の一人芝居は紀伊國屋演劇賞を貰える!)
『ねぇ・・・本当に、遥人君が言ってたの?』って歩美ちゃんが訊ねる。
〔言ってた。好きで好きで堪らないって。〕
『・・・ふふ。』
〔嬉しそうじゃんw〕
『当たり前よ。』
〔だから、な?いいだろ?。〕
『ん、もう・・・・本当にそれも遥人言ってたの?』
〔は?何を?。〕
『だから・・・また、剛司君にって・・・。』
モジモジする歩美ちゃんの姿が可愛かった。
〔ああ、言ってたよ。後で聞いてみろよ。嘘じゃないよ。〕
『うん・・・・・。』
〔それで明日からもっともっとラブラブになればいいじゃん。〕
『言ってること、おかしいよw」
この頃は歩美ちゃんの手を握り放題、でも彼女は返してくれなかったけど、嫌がってもいなかった。おれはここで一気に落とそうと思った。
〔でもお前さ、本当にまつ毛長いよな。それ、つけまつげ?〕
『違うし。地毛だしw』
〔ほんと地毛?w〕
『だから、地毛w』
〔本当に綺麗な目をしているよ。髪の色に合ってるわ・・・。〕
『・・・・・そう?』
(結構支離滅裂な会話だった。)
ゆっくり顔を近付けてキスしようとしたけど、寸前で『だから、ダメだって。』と言われて背けられた。でもそのついでに歩美ちゃんの耳たぶを唇で挟んだw。もう、思いっきり身体ビクってさせていたよ。軽く逃げようとしたけど、ガッチリホールドして耳ばかり攻めた。するとおれの右手を強く握り返してきた。そのままずっと耳と首筋に唇を這わせていると、ハァハァしながら歩美ちゃんがまた言った。
『本当に・・・本当に遥人君がいいって?』
〔何を?〕
『剛司君に・・・私を抱けって。』
〔うん、言ってたよ。〕
あ、落ちたなって思ったよ。なんだかんだ言ってやっぱり歩美ちゃんも酔っていたのだと思う。それで、おれは、なし崩し的にプレイに突入した。
2015/01/22
中K〖歩美と剛司 第11話〗
首筋をハムハムしながら服の上から胸揉むとすぐに手を重ねてブロックをしてきた。だけど〔手をどけろよ。〕って言うと歩美ちゃんは素直にどける。最後の意地なのかな、涙が溢れそうな目で僕を睨むんだよね。一回目の時もそうだったけど、抵抗したいのに出来ないみたいな。こういう表情する歩美ちゃんって、マジ萌える。
下の方からおれが手をいれて後ろでブラのホック外す時なんか、微妙に背中浮かせて協力してくれる。上着をたくし上げて、胸がボヨンッ!て弾け出てくる時なんかは、〔遥人!有難う!〕って叫びたいくらいだった。それからしつこい位に胸を弄んだのだけど、『ちょっと痛い。』って言われた。
『剛司君だけ、ズルいよ。』と言われ、おれも上半身裸になった。歩美ちゃんのジーンズを脱がせてパンツ一枚だけにした時、抵抗もしないけど、また睨まれる。それで、ソファの椅子の部分に上半身うつ伏せにさせて、後ろから胸揉みまくった。こうやって胸の大きい女を後ろから好きにするの、おれの夢でもあった。
最高に勃起しちゃって、股間痛かったからおれもジーンズ脱いだのだけど、その時パンツ越しのチンコを歩美ちゃんはチラッと見ていたよ。お互いにパンツ一丁で一方的におれが歩美の身体を触れていたら、『本当に遥人君は起きてこない?』って気が気じゃないみたいな感じ。でもパンツの真ん中、くっきりシミができる位濡らしていた。
おれが歩美ちゃんのパンツの上から割れ目をなぞった時に一瞬手で隠そうとしていたけど、無視して指を入れた。あそこ全体がヌルヌルで大変な事になっていた。ソファに顔を押し付けて我慢しているみたいだったけど、乱れた髪の毛で表情が全然見えない。手マンをしながら片手で髪の毛かき分けて赤く火照った顔を覗くと、『やだぁ・・・。』もう声が震えていておれは思わず射精しそうな位に萌えた。
取り敢えずおれもパンツを脱いでコンドームを付けたけど、その間歩美ちゃんは四つん這いのまま黙って待っていてくれた。お尻を両手で開くように鷲掴みにすると、顔起こして後ろを向いた。『だから・・・こういうのヤダって・・・・。』バックでするのが恥ずかしという意味なのだろうけど、そう言いながら歩美ちゃんの尻の割れ目に挟むようにしていたおれのチンコをまたガン見していた。
〔またおれのチンコ見てるし。お前、本当はスケベだろ?〕と言ったら、焦って顔ブンブン横に振っていたよ。で一気に挿入すると、思いっきり『あんっ!』って声を出す。こんなにはっきりとした喘ぎ声を聞いたのは初めてだった。
2015/01/27
中K〖歩美と剛司 第12話〗
歩美ちゃんの背骨のライン、括(くび)れた腰を上から見るとメッチャエロくて、もう尻を鷲掴みにして最初から全力ピストン。いや、おれ自身コントロールできなかった。頭からヤバイ液が出まくりだったと思う。
背中仰け反らせて声を我慢する歩美ちゃん、両手を前に回してちょっと乳首つねるようにしたら暫くしてブルブルって腰周りを痙攣させていた。あっという間に逝ったみたい。でも逝く瞬間、やっぱり絶対に声出さないんだよな。喉の奥から絞り出すような呼吸だけ。無理しなくていいのにと思った。
おれもすぐ出そうだったけど、やっぱり歩美ちゃんの顔を見ながらいきたいなと思って床に寝かせる。正常位でチンコをあそこの入口にあてがうと、なんとも言えない表情でおれの事見ているんだよ。もうトロトロに溶けたというか、涙目みたいな感じだった。
〔入れて欲しい?〕
『・・・・・。』
〔入れない方がいい?〕
歩美ちゃんがまた睨(にら)む。だけど目力はゼロだ。完全に雄に征服された雌の顔になる。おれ、征服欲ってあまり無いのだけど、この時だけはこの女をめちゃくちゃにしてやりたいと思った。ごめん、遥人。言い過ぎだよな。
一気に奥まで入れてまた全力でピストン。円を描くように胸がぶるんぶるんする光景、エロビデオでしか見たことなかった。歩美ちゃんはクッションを手探りで取ると両手で顔に押し付けていた。そこまで声出したく無いのかよと思った。
おれも腰振りながらさっきみたいに乳首つねりあげてやったら、歩美ちゃんがクッション顔に当てたままブリッジみたいに思いっきり弓なりになってまた逝っていた。本当によく逝くと言うか、感度が良い女だよ。遥人、これは褒め言葉。
おれもそのままコンドームで中出し。相当に出たと思う。チンコいれたまま、少しして歩美ちゃんからクッション取り上げると、目が完全に蕩けていた。ゾクッとしたね。
今ならいけるかもと思ってゆっくり顔を近づけていった。おれを虚ろな眼差しで見つめたまま動かない歩美ちゃん。〔これはマジでキスできるかも!〕と思った。でも唇が触れる瞬間にまた横を向かれてしまった・・・・。
その後別にシャワー浴びるわけでもなく、二人とも無言で何となく服を着て何となくテレビを付けた。女の子座りして無言でテレビを見る歩美ちゃんのポジションに違和感があったので、思い切って後ろから抱き付いておれの胡座の中に入れるが、最初少しだけ抵抗したけ。でも、すぐ諦めたみたい。そのまま笑いながらテレビを見始めていた。本当は〔おれとのエッチどうだった?〕とか色々聞きたかったのに、そのタイミングで遥人が登場。
剛司の話はこんな感じでした。実際には剛司の一人芝居はかなり中身が濃く、もっともっと色々喋っていましたが、とても全ては覚えられませんでした。
2015/01/30
中K〖歩美と剛司 第13話〗
飲みながら剛司(たけし)から〔歩美ちゃんって普段Sっぽいけど、やっぱりM性あるとて思ってたわ。〕と告げられました。あと〔あれだけ逝きまくってくれると男冥利につきるね。抱き甲斐があるよ。〕と(婚約者を前にして平気でいうか。)
《普段、どちらかと言うと優しいセックスが主体の俺は、歩美の事をSだのMだのと意識した事はありませんでしたし、逝きやすい、というのも正直“?”でした。そういう発見があるのも他人に抱かれてこそ、だと思うので前向きに捉えていますが。まあ、鬱勃起には間違いありません。》
さて、僕は一昨日この話を聞いて、その後、帰ってからベッドの中で歩美に訊きました。「こないだやっぱ剛司に抱かれたんだってな?」と、あれ以来始めて話題にしました。歩美は顔を真っ赤にして、『だって・・・・・。』と言って黙っちゃいました。もう僕もそれ以上は訊きませんでしたけど、寝落ちする寸前に歩美から訊かれました、『私の事好き?』って。普段あまりこんな事を言う女じゃないのに。勿論、僕は「死ぬほど好きだよ。」、と返事をしました。
次は年内にもう一度出来れば良いかな、とは思いますが、12月は色々とイベントもありますから、無理をせず確実にいこうと思います。僕的にはもう少し大胆になって欲しいのですが、剛司的には少しずつ、焦らしながら、がいいみたいです。なんか、繰り返しプレイをする気満々なので腹がたちます。
そんな中、先週の土曜日、僕達の家で、三人で飲みました。本当は剛司に女の子紹介するつもりで歩美の女友達を呼ぶ予定だったんですが、急な用事で来られなくなりました。(だからプレイの事は考えていなかった。)剛司に女の子を紹介する・・・・これは、歩美が言い出した事です。剛司からではありません。
歩美から直接聞いたわけではありませんが、剛司に彼女を作って欲しかったのでしょうね。つまり、自分にはもう関わって欲しくないのだろうなと。僕なりにそう理解をしています。ただ、剛司本人は単なる三人の飲み会ではなく、あわよくば以前みたいに歩美を抱ける、と思っているみたいで、最初からテンション高めでした。
だけど夜11時になっても一向にその気配がない事に剛司が徐々に落ち着きを無くし始める。それを察知して先回りした歩美が、『剛司君、終電前には帰ってね。』と告げると、剛司は大げさに落胆した表情で僕を見つめてきます。〔なんか歩美ちゃんがおれを追い出そうとしているよ・・・。〕泣き真似しながら訴えてきます。『何嘘泣きしてんの?あと一時間でお開きだからね。』と、歩美が意地悪な眼差しでほくそ笑む。
僕はどちらでも良かったので、目で助け舟を懇願する剛司を無視してニヤニヤしていました。すると剛司がいきなり〔なぁ王様ゲームしようぜ!〕と提案してきます。歩美は、『男二人に女一人で不公平だし、絶対何か企んでいるから嫌だ!』と抵抗しますが、〔30分だけ、それ終わったら絶対大人しく帰るから。〕、という剛司に押されて、結局夜11時半くらいからゲームを開始する。
本当に当たり障りのないゲームだったので、僕は眠くなって欠伸(あくび)をしましたが、それを見た剛司が僕達に出した命令は〔二人でキスしろ。〕それで、一気に酔いと眠気が吹き飛び、歩美の顔を見ると、これがまたニヤニヤとなんか嬉しそうで、『いいじゃん、見せつけてやろうよ。』と耳元で囁きながら、僕に抱きついてきました。
いつになく大胆な歩美は今思うと結構酔っていたと思います。思いっきり舌を絡める濃厚なキスに、時折『アフッ、ンフッ。』と悩ましい声まであげていました。横目でチラッと剛司を見ると、こちらをガン見している・・・終わった後に、〔お前ら・・・凄くエロいキスするんだな。〕と、興奮をしていた。
2015/02/08
中K〖歩美と剛司 第14話〗
次に僕が歩美に出した命令は一分間剛司にくすぐられの刑です。“えー”と思い切り嫌な顔する歩美に対して、神様を見るかのような僕に対する剛司の眼差し。それで剛司がくすぐりだすと、敏感な歩美は最初から全開で笑い転げていました。本当に隣近所から苦情が来るんじゃ?と思うレベル。でもこの時、剛司の頭の回転の早さというか、執念に驚かされました。
剛司が少し力を緩めると、〔やめて欲しければ僕とキスしろ!〕全てをそちら方面に繋げる剛司の変わり身の早さ。でも答える余裕のない歩美。今度は剛司がくすぐりを強くすると、『わ、分かった!分かったからヤメテー!』と、歩美は呆気なく陥落しました。
ハァハァ言いながら微妙な間を挟んでから歩美が一言。『これって、マジずるくない?』半分笑いながら、でも半分怒りながら抗議する歩美。でも笑い過ぎて少しよだれが垂れています。しかも暴れたせいか、酔いが回ったみたいで珍しく真っ赤な顔もしてました。
〔ゲームだからあんま気にするなって。さ、早くキスして!〕
『・・・・・・。』
〔遥人とする時みたいなエロいのじゃなくていいからさ。〕
『・・・・・・あの、マジで言ってるの?』ときれかかっている。
〔大マジ。〕
今度は歩美が僕に助け舟を求める視線を投げかけてきましたので、「なんかそれ、僕も嫌だな。」と言うと、ホッとする表情の歩美に対し、目を見開いて抗議の表情の剛司。ヤケクソになったのか、いきなり歩美に飛びついてくすぐりを再開。その途端、『分かった!分かったから!するから!』歩美はあっという間にまた落とされていました・・・・・・。
その後、完全に酔った歩美と剛司でグダグダの展開となったのですが、結局キスはその日はお預けとなり、その代わり〔今度またデートをさせろ!〕というオチになりました。その間、僕が口を挟む隙は全くなし。二人だけで次のプレイが決まってしまいました。二人とも酔っているとは言え、いとも簡単に次の約束が決まってしまった事が結構ショックでした・・・・・・。
翌朝、歩美はバツが悪そうに昨夜の事を話してきました。『微(かす)かに覚えているけど、とんでもない約束してしまった。』って。それに今度のプレイがなんとクリスマス前の22日なのです。
一昨日、やり終えてからのピロートークで歩美から聞いた話です。剛司のセックスについてだけど、相当激しいみたいです。これまで間接的に聞いていた感じでは普通だったので凄く意外でした。それで、ちょっと鬱だったのは、「そういう激しいの、歩美的にはどうだった?」の問いに対して、『ありかも。』」と答えたことだった。
そういう嗜好は歩美には無縁だと思っていたので、何気に鬱勃起ポイントでした。いや、鬱の方が大きかったかも、です。大体、『体が浮き上がるくらい。』激しいのって、どんなんでしょうね・・・・・・。
2015/02/13
中K〖歩美と剛司 第15話〗
《12月22日の話です。今回は遂に自分の目で見ることが出来ました。でも、その後の嫉妬が酷すぎて。「本気(まじ)で泣きたくなる。」程の嫉妬です。》
年末年始に関西に旅行に行くので今回のクリスマスは自宅でマッタリする予定だったのですが、22日の件があって嫉妬で如何ともし難く、当初の計画を変更し23~24日は歩美と無理矢理プチ旅行をしてしまいました。色んな意味で剛司の匂いを消す為にです。実際に見てしまうと焦りみたいのが半端なく、家に二人でジッとしていられませんでした。
さて22日ですが、当初は『プレイをするならホテル。』というのが歩美の希望でしたが、それでは僕としても意味がないし、またそういう僕の気持ちを剛司も察知してくれて、結局前回同様、僕の家で晩飯食べながら、という事になりました。最初歩美は不満そうでしたけど、剛司の〔おれが飯作ってあげるから。〕の一言で決定する。しかし、これがまた中々の料理の腕前で、剛司曰く〔元嫁よりも料理は上手かったぜ。〕との事。歩美は『やっぱオカマじゃん。』と、機嫌を直してくれました。
食事を終えてからは、ビールはすっ飛ばして剛司持参のワインや焼酎を歩美はがぶ飲み。僕だけ烏龍茶(笑)です。歩美は、心配になる位ペースが早い。僕も剛司もちょっと呆気に取られる位でしたが、これは「多分照れ隠しだな。」と思いました。大袈裟かもしれませんが、「正気ではいられない。」という事かと。だから、いくら酒が強いと言っても歩美は完全に出来上がってしまいます。
すると、シラフの僕に歩美が陽気な感じで絡んでくる。ここまで酔うのも珍しく、僕は半分おちょくる感じで歩美の事をからかい始めました。お互いに擽(くすぐ)り擽られ、を繰り返している内に剛司の存在を忘れそうになりましたが、剛司の〔おれも混ぜて!〕の声で歩美と同時に振り向くと、真っ赤になってもろ酔っ払いの顔。
その後の二人のやり取り見ていて、僕は“酔ってないのは自分だけ”という何とも言えない置いてけぼり感。でもここで無理をして飲んでしまうと前の失敗を繰り返す事になるので我慢しました。
僕は飲めないので、只管(ひたすら)食べてばかりいたらお腹の調子が悪くなり、ちょっとトイレに“爆弾落とし”に行った時の事です。その間多分5分位。「まさか」とは思いましたが•••。流す水の音で気付かれるとマズイので、その前にこっそりドアを開けてリビングの方を覗いてみると、この前みたいに座って後ろから歩美を抱く剛司。嫌がっていたけど、どことなく楽しそう。それ見て思いっきりブルーになると同時に勃起してしまいました•••。
トイレから出るタイミングを逸して、と言うかヘタレなんで勇気がない僕は出るに出られず。またこっそり覗いてみることしか出来ませんでした。
〔なあ、いいだろう。〕
『だぁめ。嫌だよ(笑)。』
〔この前約束したじゃん。〕
剛司が強引にキスしようとしていますが、歩美は笑いながらも拒んでいます。それは「辛うじて」って感じ。もっと強引にされれば「絶対に奪われる。」と僕は思いました。
2015/02/20
中K〖歩美と剛司 第16話〗
何か勢いで水流してそのままトイレから出ると、酔っているからなのか、剛司は慌(あわ)てるそぶりも見せずにくっついたままこちらを振り向く。一瞬自分がその場に居たらいけないような雰囲気になり、僕が「あ、ごめん・・・。」と何故か謝る。
剛司は〔遥人よぉ、歩美ちゃん、約束守ってくれないんだけど・・。〕とニヤつきながら訴える。逃れようとする歩美を後ろから少し強めに両腕でガッシリ抱いて僕に目配せする。その目は〔そろそろするから、お前はフェードアウト(その地点から遠ざかっていく)しろ。〕と言っていました。
僕は勃起を気付かれないようにしながら、テーブルの上の車の鍵を取ると「腹減ったからなにか買ってくるわ。時間かかるかも知れないし歩美は先に寝ていろよ。」と言い残して外に出ます。『あ、いや、ちょっと待って。わたしも行く!』という歩美の声が後ろから聞こえましたが僕は無視して出てきました。当然出掛けるわけも無く、車の中で暫く待機。すると間も無く剛司からメールが届いた。
≪悪いな。一応聞いとくけど、いいんだよな?≫
「ああ、いよいよか・・・。」と、落ち込む気分と高まる気分。矛盾だらけですが、これこそが寝取られ体質たる僕の正直な気持ちです。
≪歩美次第。≫とだけ返信。
すると5分位してからリメールがありました。
≪リビングの灯りが消えたらそれが合図。寝室を借りるぞ。≫
僕は慌てて≪歩美はなんて言ってる?≫とメールをしましたが無反応。
何とも言えない悶々とした気持ちで外から窓を見ています。灯りが消えるのがエッチな事が始まる合図かと思うと、胸を掻き毟りたくなる程の嫉妬で眩暈(めまい)がしそうでした。
10分、15分・・・・・時間が経つのが遅くて、遅くて。(なぜ時間って気にすると進まないのだろう?)そこでふと歩美にメールしたくなりました。絶対に剛司は嫌がるだろうな、と思いつつ、どうしてもメールをしたくなり、≪今何してるの?剛司に襲われてない?(笑)≫と入れました。
しかし、五分経っても返信されてきません。イライラは募るばかりです。もう一度メールをするが、でもやっぱり無反応。「何やってんだ!」と独り車の中で叫んで今度は電話をかけようと・・・・その時、窓の灯りが消えました。
呆然と窓を見つめながらフリーズする。事態を飲み込むのに数秒かかりました。僕は車を降りて部屋の前まで行きましたが、ドアを開ける事が出来ない。勇気がないのです。ヘタレでした。再び車に戻り、後部座席で真っ暗な部屋を見つめ、あれこれ妄想をしていました。今頃歩美は唇を奪われ、裸にされて剛司が上に乗っかって・・・・現実逃避をしていました。目で現実を見る勇気がないから妄想という楽な選択肢を選んでいたのです。
その時です。剛司から電話が来ました。まるで優柔不断な僕を見透かしているかのようです。そこからは、やはり、二人の“行為”が聞こえて来ました。
〔チュ・・・・チュチュ、なぁ・・・・。〕
『んふ・・・・チュッ、何?』
〔そんなに・・・キスして・・・・・・いいのかよ・・・。〕
『じゃあやめるよ・・・。』
〔いや、やめんでいい(笑)。〕
二人は完全にキスをしていました。それを僕に知らせる為に剛司は電話してきたようです。部屋でのいちゃつきからしてこうなる事は分かっていましたが、それでもショックは大きくて変な汗が出てきたのを覚えています。
2015/02/28
中K〖歩美と剛司 第17話〗
〔遥人が帰ってくるかもよ?〕と剛司(たけし)の声。
『あ・・・やだ・・・・・・。』
〔あ、ちょっと待った、すぐ、すぐだから。〕
『もう・・・・・・。』
ガサゴソと衣擦れの音がした後、歩美の『あっ!』という声が聞こえ、微かに、でもゆっくりとベッドが軋む音も聞こえてきました。
興奮はマックスでしたが、何故か冷静に剛司が“早撃ち(早漏)野郎”だった事を思い出し、慌てて車の外へ出ました。「早く行かないと終わってしまう。」そう思って全力ダッシュです。でもドアの前に立つとやっぱり腰が引ける情けない僕・・・ゆっくりゆっくり、音を立てないようにドアを開ける時、心臓が喉付近まで上がっているような錯覚を覚えました。
廊下の先のリビングに入って右へ行くと僕の寝室、左へ行くと歩美の寝室でした。剛司が〔部屋を借りるぞ。〕と言っていたのを思い出し、迷わず右の僕の寝室へ向かおうとリビングのドアを開けると、左からあの時の声が聞こえてきます。
リビングは灯りが完全に消され、カーテン越しの月明かりのみ。目が慣れて始めてボンヤリ見える程度でしたが、歩美の部屋は薄暗いダウンライト(天井に埋め込んで取り付ける照明器具のうち、小型のもの。)が点いていて、その灯りが微かに開いたドアの隙間から零れていました。これも剛司が気を利かせたのでしょう。
その隙間からは絶え間無く歩美の苦しそうな声が聞こえました。苦しい、我慢するような声です。あと一歩踏み出せば二人がセックスしている所が見られる。そう思うと逆に尻込みをしてしまいます。ずっとそう願っていた事なのに・・・。
『あん、はっ、はっ、はっ!』と歩美の犬みたいな息遣いが大きくなり、もうすぐ逝きそうな感じです。僕は慌てて隙間から覗きました。窓際のベッドの上に、正常位で重なる二人の姿がはっきりと見えました。
歩美は大きく足を広げ、両手で枕の端を握りながら目をギュッと瞑(つむ)っています。何度も何度も妄想した光景が、現実のものとして僕の目に入ってきた瞬間です。馬鹿みたいな話ですが“念願が叶った”記念すべき瞬間だったはずです。
でも・・・・・・薄暗いシチュエーションも手伝ったのか、少し夢を見ている感覚というのか、現実感がありません。正直に言うと、歩美の声だけを聴いていた時の方が興奮度が高かったような気もしました。まあ、衝撃的過ぎて、免疫の全く無い僕には興奮する術が無かったのかもしれません。普段から妄想ばかりしていたので、現実を受け入れる度胸や準備が出来ていなかった。
しかし、そんな気持ちはある時を境に猛烈な嫉妬へと変わり、そしてそれがこの世の中でこれ以上の興奮があるのか?と思わせる程の、痛い程の興奮へと一気に変化してしまいました。歩美は眉間に皺を寄せながら、初めは控え目にしていた声を徐々に解放してゆきました。『あっ!あっ!あっ!あっ!いや・・・いや・・・・・・・・・あっ!』
剛司は“早撃ち野郎”どころか余裕があるようで、時折汗を拭いながら比較的ゆっくりと腰を動かしていました。何の前触れもなく歩美は背中を大きく仰け反らせると、息を引きつかせながら逝き始めました。
2015/03/22
中K〖歩美と剛司 第18話〗
歩美(あゆみ)は逝くと足の指を思いっきり開くのですぐに分かります。枕が引きちぎれる程に渾身の力を込めて握りながら、身体をガクガクと痙攣させていました。《ああ、逝かされている・・・。》これが僕のその時の気持ちです。若干の落胆と、寂寥感にみまわれながらその光景を見ていました。
剛司は歩美が落ち着くまでじっとしていましたが、歩美がグッタリするのを見て鼻でクスっと笑うと、横を向いている歩美の頬に左手を優しく添えると自分の方に向かせました。僕の中の何かを呼び起こしたのはこれです。この繊細な剛司の行動でした。
歩美は剛司とセックスしている間、恥ずかしいのかずっと横を向いていました。それで逝った後に剛司によって正面を向けさせられたのですが、その眼差しは完全に雄に魅了された雌の表情をしていました。
剛司が顔を近付けて唇が触れる瞬間、微かに歩美も顎を上げて迎い入れていたように見えました。軽くキス、そしてもう一度キス。
「歩美ちゃんのキス、やっぱエロいw」
『・・・・・・』
今度はしっかりと口づけ、お互い口をモグモグさせるような、かなり深いキスです。剛司は枕を握っていた歩美の両腕を掴んで自分の首に回すようにすると、されるがままに両腕で剛司を抱き寄せるようにしていました。この行為を一部始終見ていた僕は気が変になりそうなくらい嫉妬し、そして一瞬で硬く勃起してしまいました。さっきまでとは違い、生きている実感に漲っていました。
キスをしながらゆっくり腰を動かし始める剛司。少しずつ唇を離しながら、本格的なピストン運動に入っていきました。今度は剛司の方が目を瞑りながら腰をリズミカルに動かし続け、それを歩美はうっとりしながら見つめています。
早撃ちのはずの剛司なのに、さっきから結構時間がたっています。酒の力でしょうか?
『遥人君が戻ってくるから・・・・・・早くして・・。』
声を上ずらせながら歩美が言いました。さっき逝ったばかりなのにもう、かなり感じ始めているようでした。
〔歩美ちゃん、また逝けそう?〕
『わかんない・・・けど、剛司君の好きにしなよ。』
剛司は何も言わずに激しく腰を振り始めました。それは歩美の身体がオモチャのように揺すぶられる程で、もう歩美には声をかける余裕は一切ない感じ。
『あっ!あっ!ひっ!・・・・ん!ん!あああああああっ!あっ!あっ!あああああっ!』
歩美が言っていた通り、剛司の動きは激しすぎる程激しく、只管(ひたすら)自分が射精するためだけにピストンしているようでした。剛司は身体全体をしならせるようにして腰をむちゃくちゃに動かすと、低く呻きながら射精していました。
ほぼ同時に歩美の身体も痙攣し始めていましたが、お構い無しに射精中は歩美の身体がずり上がる程に大きく速く激しく、兎に角凄い腰の動かし方で、ベッドが壊れそうな程でした。僕と歩美のセックスとは180度違うセックス。剛司のは、射精するためなら相手の身体が壊れても構わない、という位の激しいセックスです。
歩美が『激しいのもいいかも。』と言っていた言葉を思い出し、あんなに身体を揺すぶられ、赤く腫れあがりそうなほど肌と肌をぶつけ合うセックスを受け入れている事実に深く嫉妬してしまいました。
それにしてもあの細い身体からは想像も出来ないほど力強いセックスをする剛司、普段の姿とあまりに違い過ぎます。女もですが、男も見た目じゃ分かりません・・・女と二人きりになると雄の本能が出るんでしょう。自分の方が剛司よりよっぽど女々しいと感じてしまい、この瞬間から少し剛司を見る目が変わってしまいました。
2015/04/05
中K〖歩美と剛司 第19話〗
『ちょっと重いんだけどw』歩美(あゆみ)の言葉でやっと身体を離す剛司でしたが、歩美の膣から抜けた瞬間にお腹に貼り着くほどに、まだガチガチの勃起状態でした。このまま二回目に楽勝で突入できそうな状態。素直に僕は「凄い!」と思ってしまった・・・。歩美は気だるそうに身体を起こすと、余韻に浸っていたのかベッドに腰掛けて少しボーッとしています。
〔おれとキスしちゃったねw〕
『も~最悪だよw』
〔約束だしw。つうか、やっぱエロいキスするよな、歩美ちゃんは。〕
『はい、はい。』
〔ぶっちゃけ、おれとのエッチってどうよ?〕
『えっ?何?』
〔いや、結構おれSっぽいからさ、たまに怒られたりするんだけど・・。〕
『元カノさんに?』
〔そうそう。〕
『はははは、分かる分かるw。』
この前と全然違って、二人はかなり和気藹々(楽しい気分)に会話する。ここで剛司が思わぬ事を言いました。〔さっき遥人からメール届いていたわ。まだ後三十分くらいかかるって。だからさ、もう一回、いい?〕
《はっ?何言ってんだ?と、怒りが湧いてきます。そんなメール送っていませんから》
でもこれは後に分かるのですが、僕が途中から部屋に戻っている事に剛司は気付いていて、それで僕に対するサービスであんな事を言ったとの事でした。
歩美がベッドの端に腰掛ける。剛司は後ろから肩越しに顔を伺う。でも歩美は黙ったまま返事をしませんでした。
〔なあ、もう一回。いいだろ?〕
『なんか・・・調子・・・乗ってない?』
歩美のその声は僅かにふざけた感じは含んでいたものの、結構ドスが効いたものです。僕なら歩美を怒らせたと思い、前言撤回して土下座する位のものでしたが、剛司は全く気にしない。と言うか、上手くあしらうスキルがあるのでしょうね。そんな歩美の発言には全く臆してはいませんでした。
〔恐ええな、歩美ちゃん、そんな怒んなよw。〕
そう言いながら後ろから覆いかぶさって歩美の前でクロスさせた手で微妙に胸を揉むようにしていました。歩美はその手を振り解(ほど)こうとしていましたが、明らかに本気ではない感じ。そして、なんとそのまま横を向かされて、ちょっと強引でしたが剛司とまたキスをしていました。はたから見ると、手を握り合いながらキスする仲の良いカップルにしか見えませんでした・・・・・・。
2015/04/20
中K〖歩美と剛司 第20話〗
〔なぁ・・・なら頼むよ・・・これで我慢するから・・。〕小さな声で囁く友人の剛司(たけし)は、そのまま大の字で横になります。最初、その意味が分かりませんでしたが、少し躊躇する僕(遥人:はると)の彼女の歩美(あゆみ)が、『絶対これっきりだからね。』と言いながら剛司の足の間に体を捻(ひね)り、うつ伏せになって行った時、僕にも、やっとその意味が分かりました。
こちらからは歩美のお尻と剛司の足の裏しか見えませんが、その向こう側で微かに上下する歩美の頭が見えた時、僕は一瞬自分の股間に手を触れた瞬間に射精してしまいました。
歩美が他の男にフェラチオをしている光景は、言葉では言い表せないほどの興奮でしたが、すぐに押し寄せてくる後悔の念・・・歩美の動きは徐々に速くなり、ジュルッジュルッという音がはっきり聞こえてきましたが、僕はその光景を魂が抜けたようにボーッと見ていました。
恐らく5分以上はフェラチオが続いていたと思います。剛司が〔あ、出そう!〕と言った後、忙(せわ)しなく剛司の両足が動き回り、そして二人とも動かなくなりました。剛司が手渡したティッシュに歩美が何かを吐き出すと、『うぇ、苦っ!』と言う。そして下から歩美を抱きしめる剛司。
〔歩美ちゃん、実はテクニシャンじゃんw〕
『うるさい馬鹿w』
ふざけ合いながら、剛司が離れる歩美に後ろから声を掛ける〔こんないい女だったらおれも結婚に失敗しなかったのにな~。〕と。歩美は、『ば~か。』と言っていましたが、どこか楽しそうです。
僕はこっそり外へ出て剛司にメールを送りました。
≪「見ちゃったよ。」≫
≪〔知ってるよ。覗いているの見えてたよ。〕≫
剛司はやっぱり僕に見られているのを知っていて、色々と剛司なりに工夫したそうです。
≪〔キスは絶対やろうと思ってたけど、フェラまで行くとは思わなかった。やっぱ歩美ちゃん少し酔っていたかもな。おれ的にはラッキーだったよ。〕≫
何てリメールしようかと僕が考えあぐねていると、今度は剛司から電話が来ました。
〔歩美ちゃん今シャワー浴びてるよ。後10分位で遥人戻ってくるって言っといたから。〕
「ああ、そう・・・・。」
〔ん?お前、元気出せよw〕
「俺は元気さ!」
僕は負け惜しみを言いました。でも剛司の次の一言で膝がガクッと崩れそうになります。
〔それからさ、来年早々、また会う事になったからな。〕
「はぁ?」
〔1月の5日か6日位だと思うけどな。〕
「え?・・・歩美がいいって言ったのか?」
〔ああ、言ったよ。遥人に聞かなくていいのか?って聞いたんだけど、『うるさい』だって。まぁ後で歩美ちゃんから話あると思うけど・・。〕
昨日、年末から行っていた旅行から戻り、明日は仕事です。でも剛司との件は今のところ、歩美の方からは一切話がありません。《まさかこのまま僕に内緒でプレイをするのでしょうか?まあ、それはないか。と思っているけど・・・・。》
2015/06/02
中K〖歩美と剛司 第21話〗
結局歩美(あゆみ24歳)から僕(遥人:はると27歳)には何の話もなく、金曜日は普通に出勤しました。剛司(たけし27歳)から連絡があったのは昼でした、歩美からメールが来たと。それを頼んでもいないのに転送してきてくれます。歩美:≪週末は無しという事で≫のたった一言だけ。そしてすぐに剛司から音声着信あり。
〔遥人、歩美ちゃんから話あった?〕
「いや、何も無かったよ。」
〔あ、そう。てっきり遥人が行くなって言ったのかと思ったわ。〕
「どうするの、お前?」
〔うん、まぁ後でまた連絡するよ。〕
剛司の事なので、すぐ歩美に理由を聞くんだろうなと思いつつ、正直嬉しくて午後ずっと顔がニヤケテしまいました。歩美が、僕に黙っていたのは、初めから剛司に会うつもりは毛頭なかったからだと思いました。
午後6時前に、今日は早く帰って金土日は歩美といちゃつこうかな、なんて考えていると剛司からのメールが届き、歩美とのその後のやり取りが転送されてきました。
〔無しになったのはなんで?約束したじゃん。〕
『無しは無しなの。』
〔理由を教えてよ。別に無理して会おうなんて言わないからさ。遥人に何か言われた?〕
『全然。それに遥人には何も言ってないし。』
〔じゃあなんで?〕
『しつこいよ。』(ほんと剛司は粘着質だな!)
〔理由くらい教えてくれてもいいだろ?〕
『わたし仕事中だから。』
次に転送されたメールの時刻を見ると、一時間後に歩美からのメールで始まっていました。
『嫌なんです。』
〔え?何いきなり(笑)。何が?〕
『だから週末に会わない理由よ!』
〔はい、その話ね。〕
『なんかマジムカつくんだけど(-_-#)。』
〔ごめん。何が嫌なの?おれの事が嫌いになった?〕
また30分位してから、再度剛司がメールをしていました。それの転送です。
〔ねえ、メール見てる?おれの顔も見たくないって事?だとしたら、結構落ち込むわ・・・。〕
『そうじゃないけど。』
〔そうじゃないって事は、おれ嫌われてないって事?〕
『知らないよ。』
〔じゃあなんで?なんで?〕
『剛司ってしつこいなぁ。自己嫌悪だからよ。』
〔こないだの事?〕
『そうです。もうこの話はおしまい。』
〔じゃあ、最後に。今度はいつ?〕
『は?!』
〔週末が延期になったのだから、今度はいつ?〕
『ほんと何言っているのだか?延期じゃなくて中止です!』
〔嘘だろ!いや、マジ頼みますよ~。〕
『ウザイ(-。-;もう仕事に戻るから、じゃサイナラ~。』
〔ちょっと待った!遥人がいいって言えば?〕
『さあね?』
〔遥人がいいって言えば会ってくれよ!〕
『遥人は言わないと思うけど。』
〔じゃあ、歩美ちゃんは遥人がOKって言ったらいいという事ね!〕
『もう仕事に戻りまーす。』
転送されてきたメールは以上です。しかし、その後、催促の電話も剛司からはありませんでした。僕に一任する、会ってもいいし会わなくてといいし、という事なのだろうなと勝手に解釈しました。自宅に帰ってからも歩美からは特にこの件では相談が一切なし。今回のことは、本当に酔った勢いだったのだろうなと僕は確信しました。
2015/07/07
中K〖歩美と剛司 第22話〗
土曜日、僕(遥人:はると27歳)と歩美(あゆみ24歳)は一日中買い物をしていました。しかし、この日は歩美が珍しくスマホをチョコチョコ弄っていました。普段は家にいる時含め、あまり携帯は触らない方なんでちょっと気になり、トイレに行ったついでに剛司(たけし27歳)に電話をしてみました。
案の定、歩美とやり取りをしていました・・・ 。ただ、本当に下らないやり取りだけのようでしたが・・。でも、フィアンセの僕とデートをしている時に歩美が他の男とメールしているのは、正直なところ、ちょっとイラつきましたけど・・・。
夜になって、剛司からその日やり取りしたメールが全て転送されてきました。沢山あるので割愛をしますが、基本は劇団の話が中心で、たまに僕の話とかがありました。≪今遥人君と□□町なんだけど、近くに中華の美味しいお店あるって言ってなかったっけ?教えて≫みたいのとか。本当に他愛のないものでしたが、でも逆に《用も無いならわざわざ自分といる間にメールなんかすな!》とちょっとムカつきます。
その夜は歩美に、『どうしたの??』と言われる位、激しく歩美を抱きました。なんかゼェゼェ言うくらい激しかったのに、歩美は普通に冷静なのが気になりましたけど。やっぱ僕には激しいのは無理なのかもしれない。終わった後、歩美に訊かれました。『こないだ激しいのも嫌いじゃないかも・・って言ったのを気にしてる?w』って言われ、僕はこんな事言われると、自分じゃ満足してないのかなって、ちょっと心配になります・・・ 。
ピロートーク(セックスの事後に余韻に浸りながら行うおしゃべり)で自然に結婚式の話とか仕事の話とかしていたのですが、その中に剛司の事とかもたまに出てきていたりしたのですが、なんか次回のプレイに対して微妙に肯定的な歩美の態度もあり、《僕に歩美と剛司の背中を押して貰いたいのか?》と錯覚してしまいます。
「歩美は剛司とプレイをしたいの?」
『そんなわけないじゃん。でも遥人が「どうしてもしてよ」、って言うから仕方なく・・。』
「えっ仕方なく?」
『そう。仕方なく、だよ。』
こんな感じで、次のプレイは月内に、という事になりました。
なんか最近、歩美が僕の知らないところで他の男とメールしていると考えるだけで勃起してしまいます・・・物凄くムカついているのに・・・。歩美の事で嫉妬するだけで異常に興奮してしまいます。寝取られMになってきたのかな・・・。
前回の報告のすぐ後、剛司と二人で飲みに行ったのだけど、話題は当然、歩美の事になるわけで、酔った剛司がボソッと言ったことが原因で終電間際になるくらい議論、思わぬ展開になる。
〔オレ、歩美ちゃんならマジで落とせるぜ!〕
この一言が僕をムキにさせます。
「なにを急に言い出すんだ!」
〔何となくだけど・・・。〕
剛司は真っ赤な顔をしながら、でも自信満々な表情。
「でも歩美と僕は、ラブラブなんだよ。」
〔知ってるけどねw〕
「は?何が言いたいのか分からん・・・?」
剛司はニヤニヤしながら続けます。
〔でもよ、おれと歩美ちゃんが仲良く手を繋いで歩いているところ想像してみろよ。〕
「なんだ、それ?」
と、言いつつも、僕は頭の中で想像して何だか胸がざわめいてしまいました。嬉しそうな笑顔の歩美、《剛司の腕に自分の腕を絡ませる歩美・・・・何故か二人が出来るだけ仲良く歩く姿を妄想したがる僕。つまり、嫉妬をしたい僕なんだと・・・。》
〔なんか、おまえ興奮しないか?〕
嬉しそうに僕に訊く剛司。
「・・・・・・」
〔人の女取るのって、オレ凄く興奮するんだ。〕
「・・・・・・」
〔でも遥人は逆だろ?〕
「・・・・・・」
僕は何も言い返せません。図星でした。歩美が剛司と仲良くする光景を想像すると、二人が裸で抱き合っていた姿を見た時と同じくらいかそれ以上に興奮してしまうのだ。
2015/07/12
中K〖歩美と剛司 第23話〗
剛司(たけし27歳)はバツイチだけど、その性格不一致で別れた元嫁には離婚後間も無く新しい彼氏が出来たらしいのです。そしてその話を剛司が自虐混じりに僕(遥人:はると27歳)に話した時のことを思い出しました。
その時、剛司は〔オレはまだ完全に立ち直れていない。もう、女は信じられない。〕と、そんな事を言いながら自棄(やけ)酒を飲んでいたのだけど、僕はそんな剛司の姿を見て《まだ元嫁に未練があるのかな?》と思いました。
今思うと、剛司はひょっとするとあの時、今の僕と同じように、元嫁を他の男に取られて嫉妬と興奮を感じていたのかも知れません。 そして今度はその男の立場になろうとしているのかも知れません。歩美(あゆみ24歳)で復讐するつもりなのか?
歩美が寝取られる妄想で嫉妬と焦りを感じながらも、どうしようもない位に興奮もしてしまう僕は剛司に言います。「だったら本気で落としてみろよ!」 すると剛司はハハッと笑いながら、〔おまえならそう言うと思ったよ。〕終電の時間が近づいた頃、話は纏まった。
〔じゃあマジで落としてみるわ。だけど、本当に本気で落ちそうになったら辞める。オレは二人の友達を失くしたくないしな(笑)〕剛司の自信たっぷりな闘争宣言を聞いて、僕はけしかけたことを半分は後悔したけど、あと半分は胸が張り裂けそうな妙な気分になります。「仮に歩美が落ちたとしても僕はあいつが好きだから絶対に取り返す。今はお前に貸しているだけだ。」それを聞いて、剛司は屈託無く笑っていました・・・。
その夜、僕は歩美を抱いた。剛司を意識し過ぎて相変わらずぎこちない動きだったかもしれないが、力の限り激しく強く抱いた。セックスの後、歩美は相変わらず優しく微笑んでくれる。しかし満足しているのか分かりません。以前に歩美が僕の質問に『そんな事を訊いてどうするの?貴方に抱かれるだけで満足しているよ。』と言われたことがあったので同じ問いかけはできません。
翌日に早速、剛司からこないだの件でメールが来ました。≪今日歩美ちゃんの仕事が終わったらデートに誘うけど、いいよな。≫ 僕は慌てて、剛司に電話すると、〔午後から半休取って、歩美が仕事を終えた夕方からデートに誘うつもりだ。〕と言います。《落とすという事はこういう事なんだな・・・》と思いつつ、歩美のリアクションが気になり出す。
そして夕方、歩美からもメールが届く。
≪なんか剛司君がデートしようって言ってきたけど、なんかした?≫
≪別になにも。≫と僕は返信した。
≪そう・・・まあ断ったからいいんだけど。なんか最近の剛司って君調子乗ってるよね。≫
僕はそれでホッとした反面、なぜか落胆もしたのも、これは隠し様のない僕の性癖かも。
2015/07/31
中K〖歩美と剛司 第24話〗
こんな感じで剛司(たけし:27歳)から歩美(あゆみ:24歳)への誘いは毎日続いた。そして、一週間後ついに二人は外で会う事になります。〔デート〕、という誘いではなく、〔買い物に付き合って欲しい!〕、というものだったらしい。
『しつこいから一回だけ行ってあげるけど、遥人(はると:27歳)はいいよね?』
「付き合うお礼に何かご馳走してもらえ!」
『そ~だね、分かった。奢(おご)らせるわw』
デートの夜に剛司から僕(遥人:はると:27歳)に電話があり〔歩美ちゃんを今返したけど、何度かキスしちゃった。〕と告げられます。〔驚いていたけど、結構強引に1回すると、2回目、3回目は比較的楽に出来た。〕とも言いました。〔キスしたおれが言うのもなんだが、歩美ちゃんの罪悪感が酷いみたいだったから、絶対に遥人に言うなって言っといた。〕そうだ。
なんとも言えない気分で僕は歩美を迎えましたが、明らかに挙動不審な歩美。でもそこが少し可愛かったりもする。《やっぱりこいつは嘘つけないのかな?》って。だけど結局何も言わずに自分の部屋に入ってしまいました。
僕は歩美の寝室に入り、後ろから彼女に抱き付いたが、付き合って初めてセックスも拒まれます。『ちょっと今日は眠いかも・・・・ゴメン。』と。歩美に拒否されたこの瞬間に、僕は異常に興奮してしまった。
歩美が寝静まるのを待ち、本格的に寝息を立て始めた頃、そっと布団をめくって歩美のお尻を出してみましたが、起きない。それで、ゆっくりとパジャマも下げてみたけど全く起きる気配はない。 パンツを下ろし、ハンケツ状態の歩美のお尻を見ながらチンコを扱いてしまった・・・・。
自室に戻って、自分が真性のMである事を再認識して、引き返す事のできない深みに嵌まっていく覚悟をしました。 いつの間にか「歩美の為」にと思っていたのが「自分の為」になりつつあります。ひょっとして僕って自分の事を一番愛しているのかも、とかキモい事を考えた。
二月にある三連休のどこかでプレイ(ただプレイと言っても、今回、僕には内緒という前提で剛司と歩美が会う)を剛司に提案をします。僕の許可をもらった剛司が結構気合いれて歩美を連休お泊まりデートに誘おうとあれこれ頑張ったのだけど、僕自身がその翌週に三日間の出張が入り、その事を歩美に報告。すると、その夜に≪遥人君が出張あるみたいだから一切何も無しね。≫と剛司にメールが入ったとの事です。
剛司からは、≪あともう一押しだったのに!たった三日の出張に負けた!≫と僕宛に即メールがあった。この辺はどのように剛司が歩美を誘っていたのか一切聞いてなかったので、剛司が言う〔もう一押し〕というのは眉唾かと思っている。本当のところは剛司の思い込みで歩美自身全くその気が無かったかもしれないと勝手に消化した。
それで、可哀そうになり、軽い気持ちで、剛司に「僕が出張行っている間に内緒で誘ってみろよ。」、と言ってみた。本当に、本当に軽い気持ちで唆(そそのか)す。
2015/11/03
中K〖歩美と剛司 第25話〗
《第24話》
僕(遥人:はると:27歳)は翌週水曜日の夜、家に一度戻って三泊分の出張の用意をして午後7時半の新幹線で大阪へ。新大阪駅まで二時間半。丁度駅に着く直前に剛司(たけし:27歳)から転送メールが入った。それは剛司と歩美(あゆみ:24歳)とのメールのやり取りです。
≪ちゃんと仕事してるかね?(っ`∀´)っァヒャヒャヒャ≫
という絵文字が入った歩美のメールから始まっていた。
〔もう帰るところだよ。どうしたの?おれとお泊まりする気になった?〕
『馬っ鹿じゃないの!まだ言ってるよ。遥人君が出掛けちゃったから暇でメールしただけだよ~。』
〔なら遥人にメールすればいいじゃん。〕
『遥人は一生懸命働いているのに申し訳ないわよ~。そんなの暇人の剛司(たけし)君で充分。』
〔相変わらず酷い扱いだなw明日も明後日も寂しいね。〕
『本当だよ。さっき出かけたばっかだけど、もう帰って来て欲しい!』
〔じゃあさ、明日会おうぜ。おれがそっちに行くからさ。〕
『だからダメだって。無理、無理。』
〔一緒に外食しようよ。飯食べるだけだから。〕
『嘘ばっかり。』
〔嘘じゃないって。一人より二人の方が美味いでしょ。〕
『はいはい、気持ちだけご馳走様。じゃ、寝るから、もうメールしてこないでねw』
そこで遥人から追加のメールが届く。≪お前の将来の嫁、ムカつくんだけどw≫僕は安心感とガッカリ感が半ば。でも顔はにやけていたと思う。新幹線を降りて地下鉄で移動、ホ
テルの部屋に入った時に剛司から電話が来た。剛司の名前が携帯の画面に映し出された時、直感で色々と分かる。もう大体剛司の行動パターンは読めていたからだ。電話に出ると嬉しそうな剛司の声。
〔やっぱり明日歩美ちゃんと晩飯行くからなw〕まあこんな事だろうなと僕は思ったけど。〔ダメ元で歩美に直電したらあっさりOKが出た。〕との事。〔歩美ちゃん、別にどっちでも良かったんだよ。最初からなw〕それで、歩美からは『必ず遥人(僕)に言っておいて。』と頼まれたらしいけど、剛司が〔自分で言えばいいだろ。〕と言うと『恥ずかしいからあんた(剛司)が言え。』との事らしかった。
結局、翌日は本当にご飯だけで何もなかった。その一因は、剛司の残業が遅くなり、腹をすかして待ちきれなくなった歩美が剛司の会社の側まで突撃、近所の中華料理店に行った。
そこは剛司の会社が接待でたまに使う高級なお店である。
≪聞いていると思うけど、剛司君にご馳走になったよ!超おしいかった!でもいいよね、これ位は。いつもお世話しているんだしwでもお礼は言っといてね!≫
と、夜メールがあった。その直後くらいに剛司からもメールが届く。
≪さっき別れたところ。最悪!二枚飛んだし、遠いからって歩美ちゃんとっとと帰っちまったから収穫はゼロ。お前の将来の嫁、なんとかしてくれ(泣)それでも仕事帰りの格好の歩美ちゃんと一緒に歩けたので、結構鼻が高かったわ。≫
こういう時、僕はいつも嬉しさと落胆の微妙な気持ちになる。
2016/03/04
中K〖歩美と剛司 第26話〗
第1話から
≪歩美を落とすとか言っていたんだから、その位で諦めるなよ(笑)。≫と僕(遥人:はると:27歳)がメールをしました。すると、翌日の昼、剛司(たけし:27歳)から来たメールには〔今日、飲み行く事になった。歩美ちゃんがまた、遥人に言っとけって言うから報告する。今日は本気だすぞ。〕と書いてあった。
でも、その日も玉砕する。それで僕は笑いながら剛司に電話をする。
「剛司、歩美になんかしたんじゃないの? 思いっきり避けられてない?」
〔何もしてないよ! オレなんか歩美ちゃんに弄(もてあそ)ばれているかも。遥人いつこっち戻ってくる?〕
「金曜日はこっちに泊まるから帰るのは土曜日の昼かな。」
〔分かった。じゃあ明日がラストチャンスだな。マジで本気出すわ。〕
そういう剛司の声には元気がなくて、自身喪失気味な感じ。
翌日歩美(あゆみ:24歳)から電話が来た。
『今夜も剛司くんから誘われたので、飲みに行くけどいい?』
「行っといでよ。」
『遥人君、嫌じゃない?』
「大丈夫。それより、なんか剛司落ち込んでいたぞ(笑)。」
『ふふふ、だってあのひと下心丸出しなんだもん。キモイッて(笑)。』
やっぱり夕方になって剛司からもメールが入った。
≪今夜ラストチャンスで歩美ちゃんと行ってくるから。絶対落としてやるぞ!≫
凄く気合の入ったメールだったので、僕がアドバイス。
「下心丸出しだと引かれるぞ。ちょっと弱々しくいってみれば。」
これを実行したのかどうか分からないけど、夜10時過ぎに〔これから抱かせてもらうぜ。〕と剛司よりメールが入った。シャワーをしようと思っていた時だったので、慌てて服を脱いで浴室へ、5分で洗い終えて戻るとメールがまた一通。そこには写メが一枚添付されている。ドキドキしながらそれを開くと、女物の脱ぎ散らかされた下着が写っていた。
それは白なのだけど、見るからに面積の小さなもの。《そんなの歩美は持っていたっけ?》と思いながらも、《ひょっとして歩美も今夜はこうなる事を予想して新しい勝負下着を着けていったのか?》と。久しぶりに何とも言えない嫉妬と興奮の混ぜこぜになった気分になる。
そのままジッと携帯を眺めながら小一時間音声連絡を待っていた。いつもならもう来てもいい頃なのに、結局メールが一通だけです。
〔遥人、明日何時に帰ってくる?〕
「朝11時頃には着けると思うけど。なんで?」
〔出来ればゆっくり帰って来てくれればなと。昼過ぎとか。〕
「分かったけど、つまりそれまで歩美と一緒って事か?」
〔そうなんだ。悪いな。〕
結局それっきりでメールも電話も一切なかった。僕(遥人:はると:27歳)は落胆すること半端なくなる。剛司(たけし:27歳)にはああは言ったものの、今すぐにでも歩美(あゆみ:24歳)を抱きしめたくて、絶対に朝一の新幹線で帰ろうと思った。 第27話へ続く
2016/06/29
中K〖歩美と剛司 第27話〗
第26話
実際、結構早めの新幹線で戻ったのだけど、家の最寄りの駅に着いた時、確か午前10時を過ぎていた。ただ、それでも《今戻ると絶対に剛司がいるよな。》と思ってそこからはわざとゆっくり歩いた。(ヘタレです。)
結局既に剛司(たけし:27歳)は帰った後だった。何気に部屋を見渡しても生々しさとか一切なく、僕(遥人:はると:27歳)が家を出た時と同じ状態。歩美(あゆみ:24歳)もいつもと全く変わる事なく、その後僕達は買い物に出掛け、晩ご飯を作って風呂に入って、といつもの生活をする。
夜寝る時、歩美にちょっと聞いてみたけど、『だって剛司君しつこいから。』と笑いながら言われてその話は終わった。かと言って特にその話題に触れられるのが嫌という感じではなく、自然に流された感じ。ある意味もう慣れてしまったのだろうなと思える程。
数日後、当然剛司からその日の事を聞いたけど、〔歩美ちゃんもだいぶ慣れてきたよ。それで、以前までのような固さはなくなっていた。〕との事。〔歩美ちゃん、積極姿勢が見られて進化していたわ(笑)。〕とも言っていた。
そして翌週の月曜日、なんと僕に辞令が交付される。半年後の異動予定のための事前異動。簡単に言うと、住むところは現在のままで、仕事自体は現地担当として週替わりで出張しながら、というもの。現地の金融機関と一緒に仕事をするので、半年かけて徐々に仕事に慣れていかそう、という会社の方針だった。
最初この話を歩美にした時は、『中途半端ね、いっそ異動が早まってくれれば一緒に行けるのに。』って不満たっぷりに文句を言われる。それを剛司に電話で話すと〔遥人的には好都合だろ? 僕的にも半分は僕の嫁として付き合えるし(笑)。〕と嬉しそうだった。
正直1週間も家を空ける事に抵抗感はある。単純に歩美が剛司に抱かれ放題になるかも? という事ではなく、防犯という意味の方だった(この頃はそう思っていた)。《歩美は若いしそれなりに目立つので、仕事の帰りに変質者に後を付けられたら・・・とか、強盗に入られたら・・・とか、一人の時に具合が悪くなったら・・・》考え出したらキリがない位にである。
そんな僕の不安な気持ちを剛司に吐露した時、〔じゃあ、おれがちゃんとボディガードをやってやるよ。〕と一言。最近はずっと“剛司イコール歩美のエッチ相手”の構図が出来上がっていたから、剛司(たけし)のこの一言は目から鱗だった。そういえば元々二人は劇団仲間で、気心が知れた仲。用心棒代わりにもなる便利な奴だと思い、自分がいない間の事を頼んでしまう。 第28話へ続く
2016/08/04
中K〖歩美と剛司 第28話〗
〔いや~、おれとしては毎晩歩美ちゃんの飯食えると思うとマジ嬉しいわ。〕
「お前、同棲するつもりかよ?」
〔てか、それくらいじゃないとボディガードじゃないだろ。あの広い部屋に若い女の子一人って、危ないだろ~(笑)。〕
剛司(たけし:27歳)はそんなことを言いながら凄く嬉しそう。
歩美(あゆみ:24歳)自身はこの話を最初は嫌がっていたけど、むやみやたらな剛司の煽り〔一人だと怖いぞ! お化けが出るかも!〕等々幼稚な脅しで渋々承諾、ご飯作ってあげる時は食費を入れさせる約束を取り付けていた(笑)。あくまでビジネスライクな関係を、という事らしい。一食100円だけど・・。
また、エッチ関係については、僕達の部屋でのお泊まりは無し。プレイはその都度考えるけど基本は無し。という事になった。結構アバウト。
出張のサイクルは、基本日曜の夜に出て金曜の夜に帰る。みたいな感じ。それを隔週でこなす。というわけで、早速二月の第四週目から出張に出る事になった。新幹線を降りて仙台市のビジネスホテルに入った時、剛司からメールが。≪初日は異常なし! 歩美ちゃん、もう寝るってさ。≫後日訊くと、剛司は夜部屋に行ったみたいだけど、歩美が中に入れてくれなかったとの事。
でも剛司は全く不貞腐れる事なく、玄関先で歩美の姿を確認するとニコニコしながら帰ったそう。これは歩美に聞いた事。〔お前の大事な将来の嫁さんだしな。おれだっていつもいつも盛(さか)っている訳じゃないし(笑)。」
僕(遥人:はると:27歳)はこれを聞いて本当に剛司には感謝をした。
「歩美を抱きたくなったら必ず事前に言えよ!」
〔分かってるよ。でもそれ逆だろ。遥人が歩美ちゃん抱かせたくなったら僕に言えよ(笑)。」
調子に乗ってそんなやり取りをしたと思う。
翌日からの仕事だけど、想像以上に厳しいもので、正直なところ夕方にひと段落つくまでは歩美や剛司の事を考える余裕もない程。体力的にもそうだけど、考える事が多過ぎて精神的に疲れ果てる感じ。ただ、やり甲斐はあった。こんなペーペーの僕がここまで責任のある重要な仕事をしていいのだろうか? と勘ぐりたくなるレベル。
昼休みもままならなかった僕が剛司からのメールに気付いたのもその時。
≪今夜は職場の女の子と飲みだってさ。おれが一応見届けようか?≫
僕はさすがに、そこまで剛司に頼むのは申し訳ないし、そこまで歩美を信用していないわけでもない。だからその申し出は断り、逆に≪明日は飯作ってもらえよ。僕からも歩美に言っておくから≫とメールをした。
歩美にその旨を連絡すると難なく了承してくれる。そして夜遅くに剛司から帰るメールと歩美の確認メールが入ってきていて、一切身体に触れてない旨も書いてあった。僕は疲れから来る睡魔と戦いながら、紳士的な剛司の振る舞いに感謝するとともに、《歩美に飽きたのかな?》位の事を考えている内に眠ってしまう。 第29話へ続く
2016/10/11
中K〖歩美と剛司 第29話〗
第28話
翌日からの仕事も激務が続き、僕(遥人:はると:27歳)は日中に来るメールを見る事が出来なかった。それで結局金曜日までずっと目が回る程の忙しさで、でも仕事の楽しさを実感する事も出来、自分的には今後のビジョンが開けてきたような感じがして、就職して始めてと思うくらいに没頭できたと思う。
そして、この一週間に歩美達に何も無かったかのか、と言うとやはりそんな事はなく、水曜日と木曜日と連続で歩美(あゆみ:24歳)は剛司(たけし:27歳)に抱かれた。夕方位に剛司から≪今夜歩美ちゃんの部屋へ行ってくる。いいよな?≫というメールが入り、それを夜になって読むというパターン。いつもは何度も歩美とメールや電話のやり取りをするのだけど、剛司が会いに行く時は一切連絡が無くなる。
前回電話での報告がなかった事で剛司を咎(とが)めたので、この2回とも剛司はしっかりと電話をしてきた。僕は他人によって出される歩美の喘ぎ声を聞きながらペニスを勃起させ、帰ってからの歩美とのセックスを妄想しながらオナニーをする。僕が射精した後も延々と続く歩美の甘い声を聞きながら、敗北感とも嫉妬とも取れる情けない気持ちで一杯になった。
翌週からはこちらでの仕事だったが、やはり以前とは違い相当仕事にのめり込んでしまった。よくおじさん達が[仕事が僕のロマン]とか言っているのを聞いて鼻で笑っていたものだが、まさに今の自分がそのような状態になっており、寝食を忘れて、とまではいかないものの、気付いたら終電間際なんて事も度々あった。
歩美もそんな僕の変化に気付いており、食事も栄養価の高いものを用意してくれるようになったし、以前にも増して甲斐甲斐しくあれこれと色々と世話を焼いてくれるようにもなった。
今思うと仕事の疲れで無愛想な態度を取っていた事もあるはずだが、そんな時でも歩美は笑顔を絶やさずに接してくれ、本当に心と身体の隅々までも癒してくれた。そう、敢えて言うなら、[微妙な歯車の狂い]が生じ始めたのはこの頃からかもしれない。
以前は歩美との夜の生活は二日空ける事は無かったと思う。メリハリが効いたエロい歩美の身体は、思い出しただけでもガチガチに勃起する位だったし、僕以外の男と経験してからは、女らしさとエロさを内面から溢れ出させるような官能さも持ち合わせるようになったと思う。
セックスをしている間の蕩けそうな表情をしている綺麗な歩美の顔を見ているだけで射精してしまう程、魅力的な女になった歩美を放っておけるわけが無かった。しかし、仕事に没頭して、仕事から納得感と満足感を充分得られるようになると、心地良い疲労感もあってか、夜が少し「弱く」なっていく。
全てが満たされ、熟睡できる環境はある意味理想的かもしれない。僕は一日の大半を過ごす仕事でこれほどの満足感を得られるなんて当然始めての事だから、余計なことは考えずにいようと思ったけど・・・・・・。 第30話に続く
2016/10/25
中K〖歩美と剛司 第30話〗
第29話
結局、次の出張まで歩美(あゆみ:24歳)を抱く事は無かった。(と云うより抱けなかった。)僕(遥人:はると:27歳)は東京での仕事を終えて東北へ向かう新幹線の中でその事に気付き、少しだけブルーな気持ちになった。そしてタイミングよく剛司(たけし:27歳)から電話が掛かってきた。デッキに移動して電話を耳に押し当てた。
〔遥人今日からまた一週間出張だよな。今週もおれがボディガードする?〕その声に邪(よこしま)な考えが浮かぶ僕。いや、その時は少なくとも「邪な」とは思っていなかった。単に夜の相手をしてあげられなかった歩美への罪滅ぼし程度にしか考えていなかったと思う。
「ボディガードの件はまた頼むわ。それで、あとあっちの話なんだけどさ・・・。」
〔え! いいのか?〕
「あ~、うん。」
僕は一週間歩美を抱いて無かった事を話すと、剛司は信じられない、といった感じだったけど、二度返事で承諾していた。
〔今日これからもあり?〕既に時計は午後9時を回っていたのに、性欲の塊のような剛司の提案は拒否しなかった。「コンドームはしろよ!」と一応釘をさす。思えば歩美と付き合い始めた頃の自分もそうだった。歩美の処女を破ってから、殆ど猿のように会う度にセックスしていた。何度してもの足りなかった。今の剛司はあの時の僕だと思った。
結局、僕が出張に行っている間は、なんと剛司は毎日歩美を抱いたのです。暗黙の了解と言うか、歩美と電話で話す事があっても剛司の事には一切触れなかった。やや饒舌でいつもよりも明るい歩美の声を聞いて、僕はそれまで抱えていた一抹の不安が取越し苦労であり、剛司のお陰で僕達二人の関係は益々良い方向に向かっているとさえ感じる。
週の中頃、剛司が歩美の中のM属性を確信し、〔調教のし甲斐がある。〕なんて事を言っていた。僕はそれを拒まなかったし、剛司自身によって剛司が二人に付け入る隙がどんどん無くなっていると思っていた僕は、「調教できるもんならやってみろ(笑)。落とせるもんなら落としてみろ(笑)。」と笑いながら挑発する。仕事の疲れから、夜剛司からかかってくる報告の電話にも二回に一度は出なくなった僕は、歩美との絆を強く感じ、全てがうまくいっている、と思っていた。
金曜日に戻った夜、僕は歩美を抱く。ほぼ二週間ぶりの歩美の身体、大きな胸は寝ていても僅かに横に流れるだけで殆ど形を崩さず、ウエストのラインは綺麗に括れ、肉付きの良いお尻からスラッとした脚までのラインは相変わらず、いや、以前にも増して官能的で、僕は五分と持たずに射精してしまった。
歩美の細く“むちっ”とした太腿に、ドロドロに粘性のある精液を射精すると、歩美は潤んだ目で僕を見つめながら、人差し指で太腿の上に散らされた精液を丸く円を描くようにかき混ぜると、それを僕の亀頭にぬらぬらと擦り付ける。そして人差し指と親指でカリの下の凹に集中的に塗りたくられると思わず腰が引けた。
今まで歩美にそんな事をされた事のない僕は、亀頭への刺激もありすぐに復活、妊娠の心配が頭をよぎったものの、我慢できずに精液まみれのペニスをそのまま歩美のあそこに挿入しようとする。それを歩美はやんわり両手で僕の腰を押しながら挿入を拒否すると、起き上がってフェラをし始めた。 第31話に続く
2016/12/25
中K〖歩美と剛司 第31話〗
第30話
歩美(あゆみ:24歳)がベッドに正座している僕(遥人:はると:27歳)の股間に顔を埋め、睾丸あたりから先に向けて何度も舌で舐め上げるようにし、最後は音を立てながら激しく吸って大きくストロークさせている。目の前で四つん這いになった歩美のお尻がゆるやかに揺れていた。《これらの技は全て剛司(たけし:27歳)に教えられたものなのだろう。“調教”なんだろうな。》と頭の片隅でそうぼんやり考えていると『綺麗になった・・・いいよ、きて。』って、歩美は後ろに倒れ、優しい笑みを浮かべながら両手を僕に差し出した。《これはエロい。エロ過ぎる・・・・》
僕は白くベットリと濡れた歩美の陰毛から顔を出す勃起したクリトリスに、亀頭を二~三回擦り付けてから一気に奥まで貫いた。歩美は瞬間グッと仰け反るように顎を突き出す。
そして僕の首に両手を回し、文字通り目と鼻の先で潤む瞳で僕を見つめてくる。半開きになった唇から赤い舌先が見えた瞬間、僕は自分を見失う程興奮し、自分の舌をねじ込んで絡めつかせようとした。それに応えるように歩美も舌を絡めてくる。
少し驚く程下品な位に僕の口中を弄(いじ)る歩美の舌。興奮しきっているからか、次から次へと唾液が分泌され、お互い溢れる涎を何度飲み込んでも歩美の口から頬を伝って枕を濡らしていた。《剛司ともこんなキスをしているのだろうか?》・・・・そんな事が頭を過った瞬間、一気に高まってしまい、僕は二度目を歩美のお腹の上に射精する。一回目程ではないが、さっきと同じ程の量の水っぽい精液が歩美の大き目のお臍を満たしていった。
一回目同様五分も経っていない。僕が射精している間中、歩美は優しい笑顔で僕の事を見つめていてくれた。それはどこか母親が子供を暖かく見守る表情にも見える。『すごくよかったよ・・・・・。』歩美はそう言ってくれたが、性的に満足、つまり全然イッていない事は明らかだった。
日曜日の夜、家を出る時に歩美が寂しそうに言う。
『もっと一緒にいたいな・・・。』
思わず手を引いて一緒に連れて行きそうになったけど、どっちにしろまた一週間後はこちらの生活に戻る。勿論歩美もそんな事は分かっていた。普段僕を心配させるような事は絶対に言わない歩美らしからぬ発言だった。そしてそこからの一週間、また歩美は剛司に毎日抱かれる。
こんな生活が一カ月半位経った頃だったと思う。金曜の日中、歩美からのメールにこう書いてあった。
『今夜サプライズあるよ! びっくりしないでね!』
《誕生日でもないしな》・・・・・・全く見当がつかない。恐る恐る家のドアを開けると、ニヤニヤしながら歩美が出てきた。家の中なのに、ニットの帽子を被っている。
《帽子を買った? それがサプライズ? え?》と思っていると、歩美が凄く恥ずかしそうにはにかみながら帽子を一気に取る。僕は思わず「えぇ~っ!」と声を出してしまった。確かに驚いた。ほぼ金髪、が歩美のトレードマークでもあったのに・・歩美の金髪は、真っ黒な黒髪になっている。歩美の小さな頭が益々小さく見えたけど、でも似合っていた。
僕は絶句のまま、ニヤニヤしだすと、二ヘラ~となる歩美。『引かれると思った。良かった!』そう言うと飛び跳ねるように台所に行く。よくよく見るといつの間にか肩の下まで髪の毛が伸びている。『ただの気分転換よ。』って、の事だったが、僕は新たな魅力を発見した気がして単純に嬉しかった。 第32話へ続く
2017/12/20
中K〖歩美と剛司 第32話〗
第31話
翌週の月曜日、僕(遥人:はると:27歳)は剛司(たけし:27歳)から飲みに誘われた。確認したい事があるとの事で。ビールで乾杯、すぐに剛司が聞いてくる。
〔酔う前に聞きたいんだけどさ、ぶっちゃけ歩美ちゃんと、どうなの?〕
「え? 何それ? 意味わからんよ。もう酔ってる?」
〔だから! 酔う前に確かめときたいんだよ。遥人、歩美(あゆみ:24歳)ちゃんと結婚するんだろうな?〕
「勿論」
〔それなら、どう思ってんの? 歩美ちゃんの事を?〕
剛司のこの質問に、《ちょっと今更何を言い出すんだ?》と思ってしまった。
「はあ~、それはないだろ今更。抱かせる理由はお前も理解していただろ? それを今更咎めるとかってあり得ないけど。」
〔違う違う、そんなつもりじゃないよ。抱かせて貰っている理由は理解しているよ。そうじゃなくてさ。〕
「じゃあ何だよ!」
僕は大袈裟に嫌な顔をしてダルそうに剛司に言った。
〔遥人さ、最近僕からの報告、全然聞いてこないじゃん。電話をしても出ない時あるだろ? なんで? 意味ないだろ?」
「・・・・・・・・・・。」
〔それにあんま歩美ちゃんを抱いてやってないみたいだし」
「・・・・・・・・・・。」
一瞬言葉に詰まってしまう。図星なのだ。一口ビールを口にしてから正直に答える。
「いや、仕事が結構キツイんだよ。キツイだけじゃなくて、メチャクチャやり甲斐あってさ。」
〔全然関係ないだろ!〕
剛司が強く言い切る。
それから僕は時間をかけてゆっくり説明した。就職してはじめて仕事にやり甲斐を感じて
いる事。精神的にも肉体的にも酷使するので、部屋に戻るとやり切った感から、結構抜け殻みたくなる事。仕事でこの上ない満足感、達成感を得ることが出来るので、色々な意味で満たされている事。その分他の欲求が減退しているかもしれないけど等々。
剛司は何と無く理解してないような感じだったので、今僕がやっている仕事、どれだけプレッシャーがあり、どれだけ責任が重く、どれだけ自分の裁量が物事を大きく左右するのか、を再度熱心に語るが剛司は大きく溜息をつく。
〔まあ、それは分かったけど・・・・今まで通りでいいんだな?〕
「勿論だよ。ボディガードもやってくれて感謝してるよ。」
はっきり言って少し強がりはあった。でもそれ以上に自信もあったから、真剣な眼差しで確認してくる剛司に答えた。
〔だけど「仕事の方が大切」みたいな事にはなるなよ。〕
そう言われてこの件の話は終了。 第33話に続く
2018/01/03
中K〖歩美と剛司 第33話〗
第32話 2018/01/03
翌日、僕(遥人:はると:27歳)は歩美(あゆみ:24歳)とセックスをする。もはや言い訳だが、ただでさえ何日も射精していない事に加え、歩美の裸が魅力的過ぎて、如何に仕事が充実して欲求が満たされた状態とはいえ、挿入するとやはり五分も持たなかった。
歩美は相変わらず優しく僕を下から抱きしめてくれ、耳元で『凄く良かった・・・。』、『愛してる。』等を呟いてくれた。しかし、この週はこの一度きりである。そして日曜夜には東北行きの新幹線の中だった。
頭の中では歩美の事ではなく、仕事の事ばかり考えるようになっている。それは決して彼女に対しての愛情が薄れた、という事ではなく、仕事に対する自分の姿勢の変化から来るものだと思った。これから会社を支える世代になっていくという事はこういう事なのだと思っていたし、それが正常な男の進化だと思っている。
剛司(たけし:27歳)の方はというと相変わらずで、僕が出掛けた日曜の夜から歩美の部屋に行っていた。当初ふざけて言っていた半同棲生活と言っても差し支えない状態にあったのかもしれないが、それでも僕は仕事の事で頭が一杯で、危機感みたいなものはあまり感じていないのである。
そして四月も半ばの夕方、剛司から携帯に連絡があった。僕の会社の前に来ているから30分でいいから時間をくれと。忙しかったので夜にしてくれと言ったら、なら来るまでそこで待っていると言う。よほど大事な話でもあるのかと訝しげに思った僕は、社の応接室を取ってから剛司に上に上がって来るように連絡をした。
応接室にお茶を出しに来た事務員が出て行って二人きりになると、剛司は大きく溜息をついてからゆっくりと話し始める。〔歩美ちゃんの事なんだけど、今のこの状態、よくないと思うんだ、お互いに・・。〕そんなこと僕は剛司に言われなくてもよく分かっていたつもりだった。歩美の事をあまりに剛司に頼り過ぎていたと思うし、この三人の関係は冷静に考えれば誰が見ても不健全だったし。《ただ今更。》という気持ちもこの時あったのも事実。
〔遥人はおれに、歩美ちゃんを堕とせるものなら落としてみろよ、とか調教してもいいよ、みたいに言うけど、本当はそんな事思ってないだろ?〕剛司のこの言葉にほんの少し不快感を覚えた。本気になればもう簡単に堕とせるぞ、みたいな上から目線というか。お節介かよ、とも思ったのである。
「大丈夫だよ。歩美は堕ちないし、自信あるよ僕は(笑)。」と、明るく答えても剛司の表情は和らがない。少しの沈黙の後、剛司は鞄から封筒を取り出した。〔おれさ、遥人も歩美ちゃんも大好きなんだ。これからも一生仲良く付き合いたいと思っているんだよ。〕A4サイズが半分に折りたたまれた封筒をテーブルに置くと、剛司は硬い表情を崩さないまま続けた。 第34話へ続く
2018/12/16
中K〖歩美と剛司 第34話〗
第33話 20181216
少しの沈黙の後、剛司(たけし:27歳)は鞄から封筒を取り出す。〔おれさ、遥人も歩美ちゃんも大好きなんだ。これからも一生仲良く付き合いたいと思っているんだよ。〕A4サイズが半分に折りたたまれた封筒をテーブルに置いた。〔お前は楽観的過ぎなんだよ。おれだって男だ。お前に止めてもらわないと、自信持てない事もある・・・・。〕
僕(遥人:はると:27歳)は背筋がザワっとする。変な汗が背骨を伝っていくような気がした。
〔とにかく、歩美(あゆみ:24歳)ちゃんのいないところでこれを見てくれ。情けない話だけど、おれはお前に助けて欲しいのかも・・。〕
剛司はそう言って一枚のDVDケースを置いて部屋を出て行く。
何と無く中身は察しがついた。明るくいつものノリで渡されたなら、ひょっとすると喜んで勃起させていたかもしれない。しかし、剛司のあの思い詰めたような表情で渡されると、正直勃起どころでは無かった。デスクに戻っても仕事に集中出来ない。当初は出張先のビジホで見ようかとも考えたけど、とてもそれまで精神的に持ちそうもない。
僕はいつもより相当早く会社を出てその足で漫画喫茶に向かった。個室でヘッドホンを掛けて一切の音からシャットダウンされた世界に入り混むと、何故か震える手でPCにDVDをセットする。大きく深呼吸してから中を開いた。動画は三つ入っている。一本目、剛司の寝室のベッド横からの映像。誰も居ない部屋に歩美が一人で入って来た。そしてベッドの上に無造作に広げられている剛司のジャケットを慣れた手つきでハンガーに掛け、そこ
に腰掛ける。
少しうな垂れるように座る歩美の表情は見えないが、少なくとも楽しんでいるようには見えず、寧ろ落ち込んでさえいるような佇まい。外から帰ってきた感じですぐに剛司が現れて、被っていたキャップを歩美の頭に無造作に被せ、隣に腰掛けて肩に手を回した。歩美は俯いたままだけど、肩に掛けられた剛司の手を握り、ゆっくり顔を向ける。そしてどちらともなく唇を合わせた。
少し歩美に戸惑いが見られるけど、この自然な流れは恋人同士の雰囲気である。僕は想定よりも二人はかなり親密な感じになっていて早速凹み始めた。しかもキスしながらお互いの服を脱がし始めるのだが、その時の歩美の手際の良さにも驚かされる。少なくとも僕は歩美に服を脱がされた事もないし、脱がせてもらおうとした事もない。歩美は本来始終受け身であって、最近でこそ剛司に抱かれる事によって僅かに積極性も出てきた、位にしか思っていなかった。 第35話につづく
20190610
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