中K〖歩美と剛司 第16話〗
中K〖歩美と剛司 第16話〗
何か勢いで水流してそのままトイレから出ると、酔っているからなのか、剛司は慌(あわ)てるそぶりも見せずにくっついたままこちらを振り向く。一瞬自分がその場に居たらいけないような雰囲気になり、僕が「あ、ごめん・・・。」と何故か謝る。
剛司は〔遥人よぉ、歩美ちゃん、約束守ってくれないんだけど・・。〕とニヤつきながら訴える。逃れようとする歩美を後ろから少し強めに両腕でガッシリ抱いて僕に目配せする。その目は〔そろそろするから、お前はフェードアウト(その地点から遠ざかっていく)しろ。〕と言っていました。
僕は勃起を気付かれないようにしながら、テーブルの上の車の鍵を取ると「腹減ったからなにか買ってくるわ。時間かかるかも知れないし歩美は先に寝ていろよ。」と言い残して外に出ます。『あ、いや、ちょっと待って。わたしも行く!』という歩美の声が後ろから聞こえましたが僕は無視して出てきました。当然出掛けるわけも無く、車の中で暫く待機。すると間も無く剛司からメールが届いた。
≪悪いな。一応聞いとくけど、いいんだよな?≫
「ああ、いよいよか・・・。」と、落ち込む気分と高まる気分。矛盾だらけですが、これこそが寝取られ体質たる僕の正直な気持ちです。
≪歩美次第。≫とだけ返信。
すると5分位してからリメールがありました。
≪リビングの灯りが消えたらそれが合図。寝室を借りるぞ。≫
僕は慌てて≪歩美はなんて言ってる?≫とメールをしましたが無反応。
何とも言えない悶々とした気持ちで外から窓を見ています。灯りが消えるのがエッチな事が始まる合図かと思うと、胸を掻き毟りたくなる程の嫉妬で眩暈(めまい)がしそうでした。
10分、15分・・・・・時間が経つのが遅くて、遅くて。(なぜ時間って気にすると進まないのだろう?)そこでふと歩美にメールしたくなりました。絶対に剛司は嫌がるだろうな、と思いつつ、どうしてもメールをしたくなり、≪今何してるの?剛司に襲われてない?(笑)≫と入れました。
しかし、五分経っても返信されてきません。イライラは募るばかりです。もう一度メールをするが、でもやっぱり無反応。「何やってんだ!」と独り車の中で叫んで今度は電話をかけようと・・・・その時、窓の灯りが消えました。
呆然と窓を見つめながらフリーズする。事態を飲み込むのに数秒かかりました。僕は車を降りて部屋の前まで行きましたが、ドアを開ける事が出来ない。勇気がないのです。ヘタレでした。再び車に戻り、後部座席で真っ暗な部屋を見つめ、あれこれ妄想をしていました。今頃歩美は唇を奪われ、裸にされて剛司が上に乗っかって・・・・現実逃避をしていました。目で現実を見る勇気がないから妄想という楽な選択肢を選んでいたのです。
その時です。剛司から電話が来ました。まるで優柔不断な僕を見透かしているかのようです。そこからは、やはり、二人の“行為”が聞こえて来ました。
〔チュ・・・・チュチュ、なぁ・・・・。〕
『んふ・・・・チュッ、何?』
〔そんなに・・・キスして・・・・・・いいのかよ・・・。〕
『じゃあやめるよ・・・。』
〔いや、やめんでいい(笑)。〕
二人は完全にキスをしていました。それを僕に知らせる為に剛司は電話してきたようです。部屋でのいちゃつきからしてこうなる事は分かっていましたが、それでもショックは大きくて変な汗が出てきたのを覚えています。
2015/02/28
何か勢いで水流してそのままトイレから出ると、酔っているからなのか、剛司は慌(あわ)てるそぶりも見せずにくっついたままこちらを振り向く。一瞬自分がその場に居たらいけないような雰囲気になり、僕が「あ、ごめん・・・。」と何故か謝る。
剛司は〔遥人よぉ、歩美ちゃん、約束守ってくれないんだけど・・。〕とニヤつきながら訴える。逃れようとする歩美を後ろから少し強めに両腕でガッシリ抱いて僕に目配せする。その目は〔そろそろするから、お前はフェードアウト(その地点から遠ざかっていく)しろ。〕と言っていました。
僕は勃起を気付かれないようにしながら、テーブルの上の車の鍵を取ると「腹減ったからなにか買ってくるわ。時間かかるかも知れないし歩美は先に寝ていろよ。」と言い残して外に出ます。『あ、いや、ちょっと待って。わたしも行く!』という歩美の声が後ろから聞こえましたが僕は無視して出てきました。当然出掛けるわけも無く、車の中で暫く待機。すると間も無く剛司からメールが届いた。
≪悪いな。一応聞いとくけど、いいんだよな?≫
「ああ、いよいよか・・・。」と、落ち込む気分と高まる気分。矛盾だらけですが、これこそが寝取られ体質たる僕の正直な気持ちです。
≪歩美次第。≫とだけ返信。
すると5分位してからリメールがありました。
≪リビングの灯りが消えたらそれが合図。寝室を借りるぞ。≫
僕は慌てて≪歩美はなんて言ってる?≫とメールをしましたが無反応。
何とも言えない悶々とした気持ちで外から窓を見ています。灯りが消えるのがエッチな事が始まる合図かと思うと、胸を掻き毟りたくなる程の嫉妬で眩暈(めまい)がしそうでした。
10分、15分・・・・・時間が経つのが遅くて、遅くて。(なぜ時間って気にすると進まないのだろう?)そこでふと歩美にメールしたくなりました。絶対に剛司は嫌がるだろうな、と思いつつ、どうしてもメールをしたくなり、≪今何してるの?剛司に襲われてない?(笑)≫と入れました。
しかし、五分経っても返信されてきません。イライラは募るばかりです。もう一度メールをするが、でもやっぱり無反応。「何やってんだ!」と独り車の中で叫んで今度は電話をかけようと・・・・その時、窓の灯りが消えました。
呆然と窓を見つめながらフリーズする。事態を飲み込むのに数秒かかりました。僕は車を降りて部屋の前まで行きましたが、ドアを開ける事が出来ない。勇気がないのです。ヘタレでした。再び車に戻り、後部座席で真っ暗な部屋を見つめ、あれこれ妄想をしていました。今頃歩美は唇を奪われ、裸にされて剛司が上に乗っかって・・・・現実逃避をしていました。目で現実を見る勇気がないから妄想という楽な選択肢を選んでいたのです。
その時です。剛司から電話が来ました。まるで優柔不断な僕を見透かしているかのようです。そこからは、やはり、二人の“行為”が聞こえて来ました。
〔チュ・・・・チュチュ、なぁ・・・・。〕
『んふ・・・・チュッ、何?』
〔そんなに・・・キスして・・・・・・いいのかよ・・・。〕
『じゃあやめるよ・・・。』
〔いや、やめんでいい(笑)。〕
二人は完全にキスをしていました。それを僕に知らせる為に剛司は電話してきたようです。部屋でのいちゃつきからしてこうなる事は分かっていましたが、それでもショックは大きくて変な汗が出てきたのを覚えています。
2015/02/28
- 関連記事
-
- 〖歩美と剛司 第9話〗 (2015/01/10)
- 中K〖歩美と剛司 第10話〗 (2015/01/22)
- 中K〖歩美と剛司 第11話〗 (2015/01/27)
- 中K〖歩美と剛司 第12話〗 (2015/01/30)
- 中K〖歩美と剛司 第13話〗 (2015/02/08)
- 中K〖歩美と剛司 第14話〗 (2015/02/13)
- 中K〖歩美と剛司 第15話〗 (2015/02/20)
- 中K〖歩美と剛司 第16話〗 (2015/03/01)
- 中K〖歩美と剛司 第17話〗 (2015/03/22)
- 中K〖歩美と剛司 第18話〗 (2015/04/05)
- 中K〖歩美と剛司 第19話〗 (2015/04/20)
- 中K〖歩美と剛司 第20話〗 (2015/06/02)
- 中K〖歩美と剛司 第21話〗 (2015/07/07)
- 中K〖歩美と剛司 第22話〗 (2015/07/12)
- 中K〖歩美と剛司 第23話〗 (2015/07/31)
コメント
コメントの投稿