短Ⅲ30 友人と友人の夢そして僕 第2話
短Ⅲ30 友人と友人の夢そして僕 第2話
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僕(田所裕平:たどころ・ゆうへい:36歳:独身) 友人(青山啓一郎:あおやま・けいいちろう:36歳) 友人の嫁(青山果穂:あおやま・かほ:29歳)
僕も青山のことが気になっていたからそれまでよりも多く連絡するようにしていた。僕はあまり自動車事故のことは触れずに普通に接するようにしています。友達もその話はしなかったが僕もなんて言っていいか判らないから探り探りの所もあった。
ある時ちょっとしたシモネタとか話していた時に青山がぽつっとつぶやきます。
〔あんまヤらなくなったからなぁ…。〕
《あ、でもSEXは出来んだ・・。》
「僕も最近結構ヤってねえよ。」
段々青山がその手の話するようになって、
僕も聞き手に回ってよくよく聞いていたら、
嫁さんの浮気が心配って話をしたいみたいだった。
青山は普通に仕事はしていたけれど残業とか出来る状態じゃなかったし、
色々と出費も多いから家計もけっこう厳しい感じみたいです。だからか果穂ちゃんも結構頑張って働いてて客先とかにも結構行くハードな仕事だから夜遅くなることが多いみたいでした。
実際果穂ちゃんの方が収入も多くて、青山としては忸怩たる思いもあったみたいです。《青山自身も大きな会社だったから余計そういうのもあったのかな。》その気持ちは何となく僕も判るって思いながら聞いていた。
このとき青山はかなり言いづらそうに話していたけれど、僕がじっくり話聞いてたらぽつぽつとそんな話をし始め、話としてはかなりとっちらかっていました。
〔おれが遊びにもあんまり連れてってやれないし、嫁が結構夜遅くなることもあって、
家に一人でいると何か気が滅入るっていうか。〕
青山はそういう言い方をしながら、徐々に
〔嫁も結構飲みとか誘われたりするからさ。〕とか脈絡なく挟んできます。《ああ、こいつ果穂ちゃんが浮気してるかどうか気にしてるんだな。》って思った。
「その手のことは気にするとキリがねえよ。」
〔…まあ、そうだよな。〕
その会話の後にぽつっと
〔お前、嫁とデートしたいって思う?〕
「ん?」
〔あー、デートっていうかおれが遊びとかに連れていけねえから、映画とかまあ、ちょっと連れてって貰ったりとかだけど。〕
「いや、僕は良くても果穂ちゃんがいいかどうかは判んないだろ?」
〔あ、うん、まあ、嫁には聞いとくけどさ。〕
「え、それ決定なの?」って感じで畳み込まれます。
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20210311
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