中F[愛しい妻と僕の性癖について]その1
(原題:妻を貸し出し 投稿者:不明 投稿日:2009/05/23)
(短編改訂版A『妻の貸し出し』参照)
妻(伊藤恵梨香:いとう・えりか:27歳)は子供の頃からのほぼ幼馴染みたいな付き合いで、僕(伊藤瑛司:いとう・えいじ:29歳)より2歳年下です。僕が26歳の時に結婚をしました。その後、僕が27歳の時に病気を患(わずら)ってしまう。病名はクモ膜下出血でした。元々体が弱かったのだけれど、仕事とストレスによる不規則な生活が大きな要因です。現場復帰までに約1年掛かった。クモ膜下出血は極めて危険な病気で、発症した直後に三分の一の方が命を落とす。さらに、一命をとりとめたとしても、再出血や脳血管攣縮などの合併症が発病し、そのまま帰らぬ人になってしまう方も多いのでした。
さらに、合併症を乗り越えたとしても、後遺症が残って社会復帰が難しいとされます。しかし、僕の場合、病気の方は入院検査と自宅療養(リハビリ)を経た後、まあ仕事は出来る用になって職場にも復帰ができました。幸い目立った後遺症も残らず、普通の社会生活は送れるようになります。但し、正直言って身体は、発症以後、体力が戻らず、軽い運動障害も残りました。すぐに疲れ、体調崩すので絶対に無理できない状態です。結局は前職の営業部には戻れなかった。夫婦仲はずっと良く、妻の恵梨香は僕が病気になってからも本当に親身に世話をしてくれます。幼馴染なだけに、友達っぽいさばさばした付き合いみたいな所もあったのだけど、1年のリハビリ中にも励まして、時には叱咤(もちろん愛情を込めてだが)して、本当に泣ける位に看病と世話をしてくれました。
その1年間、会社から半年間は給与(60%)が出たが、以後は無給となります。治療費もリハビリ費用もあり切詰めた家計状態だったから、妻は看病に専念したかったが仕事を辞められなかった。恵梨香は大手のSIer(システムインテグレーター)にプログラマーとして働いています。僕を支えながら頑張ってくれ、家事も看病も仕事に、愛する僕のために尽くしてくれました。
それなのに病気以降は正直夫婦生活の方がほとんど出来なくなってしまいます。もちろん気持はあるのだけど、勃起がうまくいかない。セックスはもともとそんなに強くないってのもあるけど、病気の影響が大きかった。
それまでは週に2回位だったのだけど、発病以降の半年は全然できません。半年が過ぎて1カ月に1回程度だった。正直妻の恵梨香は美人だし、僕も気持ち的にはあるのだけど、どうしても夜まで体力が持たない。恵梨香の帰宅が午後8時前後で、それから夕食になります。僕は、会社からの配慮で定時の帰社。それでも午後10時頃になるとどうしても起きていられなくなってしまった。
1カ月に1回のセックスが正直今の僕の体力だと限界です。その1回も恵梨香を満足させるってのとは程遠いような状態だった。恵梨香は『Hなんてどうでも良いよ。早く体治そうね。』って、優しく言ってくれるのだけど言われる度に、逆に僕の中で焦りがでてしまいます。なんだか悪循環に陥ってしまうようになった。 その2に続く
2018/10/19
中F[愛しい妻と僕の性癖について]その2
その1 2018/10/19
妻(伊藤恵梨香:いとう・えりか:27歳)は『Hなんてどうでも良いよ。それより早く体治そうね。』って、優しく言ってくれるのだけど言われる度に、逆に僕(伊藤瑛司:いとう・えいじ:29歳)の中で焦りがでてしまいました。なんだか悪循環に陥ってしまうようになるのです。
発病して2年後(現在)、仕事量が増えると、疲労が心身に蓄積して、だんだん上手くいかなくなって、月1回のセックスもうまくいかなくなっていました。セックスレスの状態が続いています。でも僕がやりたくない訳じゃなくて、心ではいろんな妄想もするが、上手くいかないって言う状態でした。
お互いの仲は今までと変わらずというか、寧ろ以前よりも良くなっているのだけれど、それだけに、このことは正直ずっと凄く心に重しが乗っかってきます。入院中とかリハビリ中とか、それから良くなっても、そういう精神状態の時って疑心暗鬼にもなるし、《妻の恵梨香が浮気してないか?》とか、凄く猜疑心の塊みたいになって苦しむようになった。
ハッキリ言って、まともに考えれば恵梨香が浮気なんてする訳は無いのだけど、(気持だけじゃなく、時間的に考えても浮気は無理な生活)少し帰りが遅くなった時とかそう言う時に頭の中で自分の劣等感と合わさって凄くどす黒い気持になるようになります。
そんな気持が1年も続いて、なんとか表面上は恵梨香に気取らせないようにはしていたのだけど、あまりにも疑いすぎて寧ろ浮気してくれた方が、気は楽だと思うくらいに悩んだ。
そういう状態が発病以降、最近まで本当にずっと続いています。正直精神的にはもう壊れていたと思うけれど、表には出さないようにしていた。それで半年位前かな、からだの調子が本当に良くなくて、その時つい“ぽろっ”と恵梨香に、「浮気しても良いよ。」と、言ってしまいます。
そうしたら、妻は『そんな事を考えた事も無いし、絶対しない。』って、云ってくれました。涙が出るくらい嬉しかったけど、正直に言って、《それでも僕のこの気持は解消されないだろうな。》と思う。それで案の定、次の日にはもう鬱みたいな状態になりました。リハビリ中は、一種のEDになったが、頭の中は淫らな妄想で一杯です。その頃、恵梨香がいないときに、インターネットを見ていた中で〖妻の貸し出し〗というワードが琴線(きんせん)に触(ふ)れます。
僕が病気以降ずっと不安に思っていて、怖くて、怖くてしょうがなかったのが、《妻の恵梨香に捨てられたらどうしよう。》という事だった。《発病以降、ずっと一緒にいてくれて、懸命な看病をしてくれた妻を失ったらどうしよう?》と、本気で考えるようになります。
その3へ続く
2018/10/20
中F[愛しい妻と僕の性癖について]その3
その2 2018/10/20
僕(伊藤瑛司:いとう・えいじ:29歳)が病気以降ずっと不安に思っていて、怖くて、怖くてしょうがなかったのが、《妻(伊藤恵梨香:いとう・えりか:27歳)に捨てられたらどうしよう。》という事だったのです。その上にセックスが上手くいかずに、恵梨香を満足させられないとすれば最悪だった。だから、寧ろ僕の把握できる範囲内で、僕自身が判断して浮気してもらった方が良いのかもしれない。それなら僕の見てないところで、恵梨香が離れていくかもしれないっていう恐さは感じないですむかもと思った。
あとこれも本当の話しなのだけど、恵梨香に劣等感も感じています。《多分、“セックスに満足して無いだろうな。”“男として夫としてどうなのだろ?”》ということをずっと考えていた。それで、何回も何回も考えて、1カ月以上ずっと考えて、恵梨香へついに全部を告
白します。発病以降自分がどう考えているかとか、何を怖れているのかとか、それがどうしても払拭できない事とか。決して恵梨香を嫌いになったわけじゃないって事も、寧ろこの事で離れていかれたらその方が怖いって事も全部伝えます。
僕が「正直に言ってセックスには満足して無いだろ?」と、言ったら、恵梨香は『ごめんね、確かに満足はしてないかもしれない。でもそんなのは関係ないよ。わたし瑛司君の事が好き。』って言ってくれます。「でも、それじゃ僕は心苦しいんだ。寧ろ僕の事を考えないでセックスをして欲しい。その上で気持は僕の方を向いていて欲しい。それは凄く我侭な話かもしれないけれど僕を助けて欲しい。」と、懸命に説得をした。
しかし、最初のほう恵梨香は、『馬鹿なこと考えないで。』『セックスだけが夫婦じゃないはずよ。』って、言います。それでも真剣に話したら、僕の言う、〖恵梨香にはセックスを満足して欲しい。〗但し、〖気持は僕の方を向いていて欲しい。〗っていうのを少し理解してくれるようになってきました。「君が責められる“浮気”じゃない。寧ろ楽しんでくれれば僕の気持も満足するから。」と、付け加えます。
それでも恵梨香は1週間考えて、結論を出してきます。『やっぱりセックスするのは嫌だし怖いわ。でも、それだと瑛司君が満足しないから、“デート”であれば一度だけならやってみてもいいかな。』って、但し、『いくら瑛司君の云う事でも、やっぱり嫌な人だったらもう2度としない。』『その代わりに、瑛司君が疑心暗鬼にならないくらい一緒にいるからね。』って、答えを出してくれた。
「ちょっと中途半端な結論(笑)だけど、恵梨香に楽しんで欲しいだけだから。それでいいよ。」この日を境にして、久しぶりに新婚時代の感覚が蘇り、セックスはしないが、一緒にお風呂に入ったり、ベッドでも裸でいちゃつきます。そして、お互いの意思が固まったので、次は具体的なことを進めなければならない。恵梨香はどうすれば良いのか判らないから、『瑛司(えいじ)君が決めてくれれば良いよ。』って言ったけど、僕は、「本当に楽しんで欲しい。」「極端な例えだが、男が風俗で遊ぶとかそういう気持ちでいいから。」、『私はもっと清純な人がいいですけど。』って、冗談で返す。そういうこともあり、二人は本気で“デート相手”を探す事にした。 その4へ続く
2018/12/27
中F[愛しい妻と僕の性癖について]その4
その3 2018/12/27
次は具体的なことを進めなければならない。妻(伊藤恵梨香:いとう・えりか:27歳)はどうすれば良いのか判らなかったから、『瑛司(えいじ)君が決めてくれれば良いよ。』って言ったので話し合った末に二人は本気で“デート相手”を探す事にします。やはり、インターネットでそういう相手を探す(出会い系・相手募集の掲示板など)ことにしたが、結局のところ知らない人は怖いねっていう話になってしまった。
そんな会話をしていたら、恵梨香がぽろっと、『職場の主任(名前は皆藤大夢:かいとう・ひろむ)さんから、実は良く食事とか誘われている。』『でも全部断っているよ。だって上司だからね。』って、僕(伊藤瑛司:いとう・えいじ:29歳)に告白してきた。
「恵梨香が結婚しているのは知ってるよね?」
『もちろんよ。私は結婚指輪もしてるもん。』
「歳はいくつくらい?」
『そうね?皆藤主任は瑛司君より少し上かな?』
「背格好は?」
『身長は高いし、スポーツマンタイプ。』
「恵梨香はどう思ってるの?」
『え~? 何それ? 何とも思ってませんよ。』
「仕事はできるの?」
『そうね。かなりできる方かな。私も時々サポートしてもらってるの。』って、笑顔で答えます。
僕はそのとき、《恵梨香は、その主任が嫌いじゃないんだ。むしろ好意をもってそうだ。それに上司なら部下の恵梨香を奪ったりしないのでは。純粋に遊びとしてセックスしてくれるんじゃないか?》と、“どす黒い”考えが頭をかすめた。
ならばと思い切って、「その人とセックスしてみたいとか思う?」と、尋ねたら最初は、『ええっ? ない、ないよ!』って否定していたけど、「デートならいい?」と訊ねたら、『会社の上司だから嫌だな。』って、言っていたけど、正直恵梨香も、知っている人の方がインターネットの出会い系よりは良いと思ったようだ。(もちろんこの時点では皆藤さんはセックスの対象ではなかっただろう。)
何度もしつこく聞いた結果、僕が「第一段階として食事や飲みならどう?」、『もし次に誘われたら、食事や飲み会程度なら有りかも・・。』ってと軟化してきます。正直その答えに、現実に1歩近づいた気がして、凄く心はつらくなったのだけど、恵梨香がちょっとでも良いなって思う男な訳だから、「じゃぁ食事に行っといでよ。」と口説いてみました。 その5へ続く
2018/12/28
中F[愛しい妻と僕の性癖について]その5
その4 2018/12/28
何度もしつこく聞いた結果、僕(伊藤瑛司:いとう・えいじ:29歳)が「第一段階として食事や飲みならどう?」と問うと、『もし次に誘われたら、食事や飲み会程度なら有りかも・・。』ってと軟化してきました。正直その答えに、現実に1歩近づいた気がして、凄く心はつらくなったのだけど、恵梨香がちょっとでも良いなって思う男な訳だから、「じゃぁ食事に行っといでよ。」と口説いてみます。
すると、『瑛司君は平気なの? 私が男の人と二人きりなるんだよ?』って僕をまっすぐにみうえると、「そりゃ本音を言いうと嫌だし、嫉妬もするだろうけど、恵梨香にはもっと楽しんでもらいたいんだ。」と答えました。『私は瑛司君といて十分楽しいよ。不満なんてないから。』と反論。
「恵梨香には、この2年間凄い苦労を掛けてきたよね、本当にありがとう。だから、今も仕事に家事にそれに僕の世話で働き詰めなんだし、遊びにもろくに行ってない。おしゃれもさせてあげられない。セックスでも満足をしてもらっていない。ごめんな。それが苦しいんだよ。情けないんだよ。」と、胸の内を吐露しているうちに涙が溢れてきます。
恵梨香も泣きだし、『そんなのは苦労じゃないよ。夫婦だもの。二人で一緒に頑張って行けばいいじゃない。』って言う。それでも僕が「恵梨香は妻として完璧だよ。こんな僕を支えてくれてありがたいと思っている。でもね女としてはどうかな? 輝いて、もっと輝いてほしいんだ。」、『あなたの気持ちはがわかったわ。・・でも絶対に私からはそんな事(食事)を持ちかけられない・・・。』
「そうだね。職場のことだから、自然の流れでいいんじゃない。」、恵梨香は僕を下から覗き込み、『瑛司君。これはあくまでも“練習”だよ。変に期待しないでね。私は今でも十分幸せなんだからね。』次に恵梨香は皆藤(大夢:かいとう・ひろむ)さんに食事に誘われたら、断らないでOKをして付き合うっていう事を決めました。
そして、実際に妻(伊藤恵梨香:いとう・えりか:27歳)が皆藤さんから誘われたのが今年のGW前です。あれから1カ月経っていた。GWに入る直前の火曜日に、皆藤さんから、〔金曜日の夜に飲みませんか?』と誘われたと、恵梨香が僕に告げてきます。
恵梨香は、『ねぇ? 瑛司(えいじ)君、この前の話は、本気なの? 皆藤主任から飲みに誘われたけれど、返事はどうしたら良いいの?』って答えを聞いてきます。聞いた瞬間、はっきりいって辛くて、辛くてちょっと吐きそうになりました。
でもなんだろ。ちょっと“安心感”みたいなものを感じています。それは、《これで恵梨香が浮気するかもしれないという悩みは無くなるかもしれない。僕の知っているところで僕の把握している範囲でだけ浮気してくれる。》と、いう感じ。それで、「いいんじゃない。行ってきなよ。」と言葉に出してしまっていた。 その6へ続く
2019/01/02
中F[愛しい妻と僕の性癖について]その6
その5 2019/01/02
妻(伊藤恵梨香:いとう・えりか:27歳)が、『ねぇ? 瑛司(えいじ)君、この前の話は、本気なの? 皆藤(大夢:かいとう・ひろむ)主任から飲みに誘われたけれど、返事はどうしたら良いいの?』って答えを聞いてきました。僕(伊藤瑛司:いとう・えいじ:29歳)は、それで、「いいんじゃない。行ってきなよ。」と言葉に出してしまいます。
恵梨香は切ない顔を僕に向けて、『ただの飲み会だよ。瑛司君がいいって言うなら行くけど・・。』、『夕食はどうしよう? 待てるなら何か買ってくるけど・・。』って言うので、「僕の事は気にしないで良いよ。」「時間のことは気にせずに楽しんでこいよ。」と言いました。『わかったわ。主任には行きますって返事するわ。それでいいのね?』、「おしゃれして行けば?」、恵梨香が顔を真っ赤にして、『そんなこと言ってたら・・どうなるか分からないよ。』の反撃に心臓がギュッとなると同時に異様な興奮を覚えます。
次の日は祝日で、朝から二人でショッピングモールへ行きました。恵梨香は今、27歳で“女盛り”ですが、ここ2年は経済的に厳しかったのと、僕が疲れやすく歩行にも軽度の障害が残っていたので外出も減っています。
この件がはじまり、恵梨香に少しずつ、僕の“性癖”をカミングアウト(人に知られたくないことを告白すること。)していた。それが、妻の思い遣りと合わさって、心に塵積もった〖重荷〗が取り除かれ、精神的に軽くなった故かも知れません。
ただ、焦りもあった。恵梨香からの伝聞だけど、皆藤さんはイケメン(かっこいい男性を意味する。)らしい。離婚経験(いわゆるバツ1)があり、子供は別れた奥さんが親権を持っています。それでも独身だから職場の女子には凄く人気があるらしい。イケメンの“ハロー効果”=一般的に、見た目の良い人はモテる。見た目が良いと、性格などの内面も優れているに違いないという心理が働き、良い評価をしてしまう傾向が強い。=ゆえにバツ1でも人気がありました。ちなみに主任の結婚式に出た同僚からは、[恵梨香が別れた奥さんと容姿が似ている。]と言われたらしい。
つまり皆藤さんが食事などに誘うのは完全な“恋愛対象”として恵梨香を見ているわけだ。職場恋愛や不倫騒動、セクハラは社会人として〖危ない遊戯〗なのに、それでもモーションを起こすのは、【好きになったらとまらない】気質は同じ男としては分かります。
ショッピングモールでは1時間ほど恵梨香に自由な時間を与えました。「僕は本屋へ行って、あとコーヒーでも飲んでいるから、恵梨香はひとりで好きなもの買いなよ。」と告げ、「これ軍資金な。」と5万円を渡した。『えっ? そんなのいらないよ。』って驚くが、僕が「明後日に準備が必要だろう。凄い下着を買ってもいいぞ。」と耳元で囁き、驚いている恵梨香をその場に残して離れます。 その7に続く
2019/01/03
中F[愛しい妻と僕の性癖について]その7
その6 2019/01/03
ショッピングモールでは1時間ほど妻(伊藤恵梨香:いとう・えりか:27歳)に自由な時間を与えます。「恵梨香はひとりで好きなもの買いなよ。これ軍資金な。」と5万円を渡しました。『えっ? そんなのいらないよ。』って驚くが、僕(伊藤瑛司:いとう・えいじ:29歳)が「明後日に準備が必要だろう。凄い下着を買ってもいいぞ。」と耳元で囁きます。驚いている妻をその場に残して離れました。
結局、黒のヘプラム(ウエスト部分から裾が広がっているデザイン)フレアードレスを買ったよと、報告があるものの、『あとは内緒ね。瑛司君は秘密の方がいいんでしょ?』って、2万円を返金してくれます。
当日の金曜日は会社に有給休暇を申請して僕は家にいることにした。恵梨香には、もし嫌になったらすぐに帰って来ていいよ。と、言おうとしたが、やっぱりそれを理由にして恵梨香がやめても、やめなくてもどっちにしても嫌な気持になるかもしれないと思って言いません。出掛ける際に、「恵梨香が皆藤(大夢:かいとう・ひろむ)さんと楽しんでほしい。でも我儘とは思うが気持は僕の方を向いていて欲しいし、僕は恵梨香の事を愛している。」恵梨香は『解ってるわ。私も瑛司君を愛してるよ。』って言ってくれた。
「あとそれで、メールでいいから報告だけは欲しいんだけどいいかな?」と、それに明るく恵梨香は『いいとも!』って言い残して出社していきます。自分がそう仕向けているのに、妻が仕事に行ってからずっと気持が塞いでいた。後悔もあり、今なら恵梨香に「やめてほしい。」とメールもできます。その一方で、清純な妻が上司に口説かれることへの性的な興奮もありました。この中ぶらりんな気持ちで悶々する間に夕方になります。
何か今まで経験しない“足元が崩れ去る”ような不安感がどんどん膨らんで吐き気とかすらしたけど、ずっと耐えていた。そこへ恵梨香からメールの着信があります。午後6時15分だった。『瑛司(えいじ)君、夕食はもう済ませたの? ほったらかしでごめんなさい。ここから本題ね。やっぱり皆藤主任と行くことになりました。会社の人が行かない□□ホテルのレストランで7時に予約を入れているそうです。これから別々に移動します。なるべく早く帰るね。』
僕が、「これから食べるよ。恵梨香とは格差があるけどな。□□ホテルって高級だね。おいしいもの一杯食べて、飲んで、楽しんできて。」と、少し嫉妬交じりの返信メール。すると、直ぐに、『また後でメールしますね。それから瑛司君妬いてる?』敵の方が一枚上手だ。独り言で「お主なかなかやるな。」とつぶやく。
僕は夕食のカップラーメンを食べて、それから休憩しようと、ベッドに行ったのだけど寝ることはできなかった。そのあと何時間も、《恵梨香が皆藤さんに抱かれているかもしれない・・・。》という妄想が、寝返りをうちながら頭の中を何回も何回も駆け巡ります。 その8に続く
2019/01/05
中F[愛しい妻と僕の性癖について]その8
その7 2019/01/05
午後8時半過ぎに、恵梨香から『食事が終りました。それで皆藤(大夢:かいとう・ひろむ)主任から次に誘われているんだけど、いいかな?』ってメールが届きます。それで僕(伊藤瑛司:いとう・えいじ:29歳)は一安心はするが、次に孤独な憔悴感と身を焦がす嫉妬感が半端じゃなかった。頭の回転が回らないまま、「いいよ、楽しんでおいで。」と短く、いかにも余裕のあるふりをして返信をします。
メールをしてから、後悔の気持ちが増してきた。《なぜ早く帰ってこいと言えなかったのか? それとは逆に、次にいくところはホテルの部屋じゃないのか? そこで恵梨香は抱かれるのじゃないのか?》まるで、“天使と悪魔”の会話でした。頭がどうにかなりそうなくらいなのに、普段は反応が鈍い自分自身(ペニス)が硬くなっています。
妻(伊藤恵梨香:いとう・えりか:27歳)から、9時半過ぎに、『おそくなって、ごめんなさい。おなか減ってない? 明日のお買いものして帰るから先に寝ていてください。おやすみ。』って、メールが届いた。僕は今度も短く、「了解です。気を付けて帰ってきて。」と返信するが、いつもなら睡魔が襲ってくる時間なのに少しも眠たくなる気配はありません。
夜の10時半過ぎに恵梨香が帰って来た。結局僕は寝られずに待っていたのだけど、妻は僕が起きているのでおどろいたが、今日の出来事を報告してくれました。恵梨香(えりか)は、僕が“今夜のこと”を気にして起きていることが分かったので、冷蔵庫から冷たいお茶を取り出し、2人分のカップを持ってリビングのソファーに座る僕の横ですぐに語りだします。
アルコールが入って、白い肌がピンクに上気(のぼせて顔が赤くなる。)した顔を僕に近づけて、『やっぱり瑛司(えいじ)君のそばがいいな。』って、恵梨香が甘えた声を出した。いつもの妻なら、遅く帰宅すると夕食の手間がなければ先ずは、お風呂に入るのがスタンダード(定番)ではあったが、今夜はそうしなかったので、フローラルな香水の香りがします。それは新鮮な感覚とは別に“嫉妬”を呼び起こすものだった。
恵梨香が一気にお茶を飲み干すと、『瑛司君、どこから話せばいいの?』って真剣な顔をします。僕は「はい最初からおねがいします。」とまじめに応じると、恵梨香が『もぅー!』って吹きだした。「なんだよ?」、『だって瑛司君の顔が怖すぎる!』って笑顔で答えます。『ごめんなさい。瑛司君の希望には半分しか出来ませんでした。』、「えっ! なに? 半分って?」
『そんなに慌てないでよ。落ち着こう。』なんだかこうなると、どちらが年上か分からなくなっていた。『最初から話すけど、いい?』、「いいよ。ポパイの大好物だね。」、『何それ?』って聞いてきます。「ホウレンソウだよ。社会人なら常識だろ!」恵梨香は笑いながら、『報告・連絡・相談でしょ! それじゃなくてポパイってなに?』、「アメリカの昔のコミックヒーロで・・・。また今度説明するよ。」これで僕はリラックスをした。 その9へ続く
2019/01/06
中F[愛しい妻と僕の性癖について]その9
その8 2019/01/06
『ごめんなさい。瑛司君の希望には半分しか出来ませんでした。』
「えっ! なに? 半分って?」
『そんなに慌てないでよ。落ち着こう。最初から話すけど、いい?』
「いいよ。」
『17時頃に主任(皆藤大夢:かいとう・ひろむ)からメールがスマホに届いたの。』
「メアド(Eメールアドレスの略)をなんで知ってるの?」
『ホントに瑛司君って焼き餅やきだね(笑)。プログラムって突発的にダウンしたりするから、主任は部下を呼び出したりしなけりゃならないの。わかった(笑)。』
そういえば休日でも妻(伊藤恵梨香:いとう・えりか:27歳)のスマホにメールの着信がよくあった。(だから恵梨香はマナーモードにしていなかったのだ。)
『も~全然進まないから、質問は最後にしてね。』って、呆れかえられます。「ごめん。」『それでね。食事する場所の名前と地図が添付されてたの。最後に〔ご主人に内緒でもいいのですか?誘っておいてなんですが、ダメならメールをください。〕とあったのね。』僕(伊藤瑛司:いとう・えいじ:29歳)はいろいろと質問をしたかったけれど我慢をしました。
妻の恵梨香が着ている黒のヘプラムのドレスはひざ上5センチの丈で、それほどのミニでもないがドキドキします。いつもはパンツルックか膝小僧くらいのタイトスカートだった(それはそれで色っぽい)から。「オシャレをしてほしい。」と言って買わせたのだが、よくみると凄く可愛い。こんなに僕は焼き餅やきなのに、妻を“貸し出し”しようとしていました。
続けて恵梨香が『ホテルというのが気になったけれど、瑛司君のリクエストだし(笑)、最初から変なことにはなら・・・。ごめんね。わたしは全然そんな気持ちがないから。それで、嘘だけど夫には内緒です。ちょっと罪悪感がありますが、何度も誘っていただいているので、1度だけ行きます。失礼ですが割り勘でよろしくお願いします。』って返信したの。すると皆藤主任から、〔ありがとう。1度だけと言わずにね。今夜はもちろんお誘いした私が負担します。給料は伊藤さんよりはすこし多く貰っているので大丈夫ですよ。ただ、ご主人に内緒は悪いと思いますがドキドキもします(すいません)。集合は現地でいいですか? 申し訳ないけど別々に行きましょう。〕とあったの。』
『今夜は特別に御馳走になります。ありがとうございます。でも人妻を誘う主任は悪い人ですね。冗談ですよ。遅れないよう向かいますが、集合はレストランの前ですか?って打ったのね。ごめんなさい・・ノリだからね・・。』「大丈夫。今夜の事は僕のリクエストなんだから話を続けて。」
『すぐに皆藤さんから返信があって、〔人妻を誘惑ですかそれもいいな(冗談)。レストランは22階です。先に着かれたら皆藤の名前で予約してあるので中で待っていてください。〕と、あったのでわかりましたって返信したわ。』ここまで恵梨香はスマホの画面を見ながら話していました。 その10へ続く
2019/01/07
中F[愛しい妻と僕の性癖について]その10
その9 2019/01/07
『すぐに皆藤(大夢:かいとう・ひろむ)さんから返信があってね、〔人妻を誘惑ですかそれもいいな(冗談)。レストランは22階です。先に着かれたら私の名前で予約してあるので中で待っていてください。〕と、あったのでわかりましたって返信したの。』
『はじめて行くホテルだったので結局、わたし(伊藤恵梨香:いとう・えりか:27歳)の方が遅かったの。ごめんなさい、って謝ると、〔心変わりして来てくれないかと、スマホをずっとみてました。〕と言われた。それからは、食事はフルコース(写真もみせてくれた=レストランの許可は得たらしい)で、もの凄くおいしかったわ。』
「僕(伊藤瑛司:いとう・えいじ:29歳)はラーメンだったけどね・・・。」
『ごめんね。今度は二人で食べに行きましょうよ。』って慰められます。
『コースに食前酒やワインもついてきて、飲んだわ。話しは社内の噂で盛り上がったかな。コースも終了して紅茶を飲んでいたら、主任が〔もう少し付き合ってもらってもいいかな?〕と尋ねてきて、〔最上階にワインバーがあるから、そこに行きましょう。〕と、誘われたの。』
(それが僕宛ての『食事が終りました。次に誘われているんだけど、いいかな?』だった。)
〔ご主人にはメールをしたの?〕
『はい。残業がもう少しかかると嘘ついてしまいました。』
〔いけない人妻さんですね。〕
『ひどい! もう帰ります。』って言ったわ。
恵梨香はまた、冷蔵庫にお茶をとりに行きました。「それからどうなったの?」と僕が急かすと、『焦らない、焦らない。』って平然としています。今夜はふたりの力関係が逆転していた。『帰るなんて言ったのは冗談だったのに、主任は本気にして、「ごめん。言い過ぎた。何度でも謝るよ。機嫌直してください・・。」と必死に謝ったわ。余りの真剣さに笑ってしまったの。』
『それで仲直りしてエレベーターで最上階へ、ワインバーはGW前の週末金曜日なので込んでいたけど、すぐに係の人の誘導で窓際の席へ案内されたのね。そこから見える高層ビル群の夜景が凄く美しかった。ここもリザーブ(予約)していたんですか? って聞くと、すると主任は、〔女性と二人だけの食事は2年ぶりだから、準備するのが当然だろう。〕と言ったわ。』
「雰囲気は良かった?」と訊ねると、『うん。ピアノの生演奏があったの。え~と、ワインがおいしかった。ワインを飲んでチーズの盛り合わせを食べたわ。フルコースの後だからお腹がいっぱいになっちゃった(笑)。』
(恵梨香はお酒がそれほど強くはない。今夜はかなり飲んだみたい。それでよく喋る。)
僕は疲れてきたので、「ね、恵梨香そろそろ“半分”のことを報告してくれない?」と催促をした。『ごめんなさい。ちょっとハイになっちゃった。続けるね。食べて飲んでおしゃべりしてたら9時半になってたので焦ったの。』 その11に続く
2019/01/08
中F[愛しい妻と僕の性癖について]その11
中F[愛しい妻と僕の性癖について]その12
中F[愛しい妻と僕の性癖について]その12
その11 20190109
2回3回と続けられる“逢瀬(男女がひそかに会う機会)”によって、親しみが増し、恋《少なくとも皆藤大夢(かいとう・ひろむ)さんのほうは恵梨香が好きだろう。)から愛(お互いが好きになる。)に変化するかもしれないと、僕(伊藤瑛司:いとう・えいじ:29歳)は深夜の2時まで悶々とします。
その頃、妻(伊藤恵梨香:いとう・えりか:27歳)は、夫(瑛司君)への罪悪感で胸が押しつぶされそうになっていた。エレベーターの中で皆藤主任から〔また誘ってもいいですか?〕と言われて、返答が出来ずに、ロビー階へ到着、ドアが開く直前に急にキスをされます。あまりの突然なことで、心の動揺が大きかった。
ふたりはロビーの椅子に腰を掛け、話し合います。皆藤主任が〔ごめんなさい。伊藤君とお別れしたくないと思ったら・・つい・・すまなかった。〕、わたしは『困ります。こんなことをされたら・・もう会いません。』って抗議しました。〔伊藤君が嫌なことや困ることはもう絶対しないと誓うよ。だから次もあってほしい。〕と主任に頼みこまれます。『分かりました絶対ですよ。今夜はごちそう様でした。』って告げると、ほっとした顔になった皆藤主任は、〔今日はタクシーで帰ってください。〕と、チケットを渡され、乗車の間際には、〔楽しかった。でも、伊藤君さっきのことは二人の秘密だよ。〕と囁かれた。
わたしは、夫の瑛司君に【キスのこと】を正直に打ち明けようとして、秘密をもつこととキスされたことへの罪悪感を打ち消そうと、それ以外で今夜あったことを必死になって語ります。ただ、“半分”の〖次回へ誘われた〗ことしか言えなかった。
《何故云えなかったのだろう? 瑛司君の希望(性癖)に応えるため? 皆藤主任といることが楽しかったから?》主任に耳元で囁かれた〔二人の秘密だよ。〕が頭の中でリフレイン(繰り返し)します。 その13に続く
2019/01/28
中F[愛しい妻と僕の性癖について]その13
中F[愛しい妻と僕の性癖について]その13
その12 20190128
恵梨香と僕(伊藤瑛司:いとう・えいじ)は、近所に住む幼馴染でした。それから彼女の家族は僕が高校2年生の時に隣県に引っ越しをします。ところが偶然にも大学で再会をして、自然に付き合い始めました。恵梨香は恋愛に大変奥手で、『瑛司君が初めての交際相手です。』って、告白してくれた。今どきの女性にしては保守的・古風な考え方をする。ただ、思い込んだら一途だし好きな人には献身的。僕の両親にもそこまでやらなくてもと、思うほど尽くします。
だから、僕が発病して、入院、そして退院してからのリハビリ、その期間は感謝しても感謝しきれないくらいのケア(世話や配慮、気配り)をしてくれた。看護、病院の付添いをはじめ家事、そして財政的には仕事で支えてくれます。看護も、1年位は神経症と運動障害で家に閉じこもる僕を、優しくかつ『たまには運動も必要よ。』って無理やりに外へ連れ出す愛情のある厳しい面もみせた。
結婚3年の大半をそんな生活にさせてしまった責任を重く感じています。そして、夫婦生活のうちでお互いの愛を直接に感じられる〖セックス〗が約1年あまりできなかった。回復してきた今でさえ、本当の意味では“満足”させてあげられていない。それだけに、失った恵梨香の〔時間〕を取り返してあげたい。そんな気持ちからの“提案”だった。
ただ、最近になって、《恵梨香と皆藤さん》の事を考えると、嫉妬で胸を焦がすのだが、それとは逆に淫らな妄想が一つの快感にもなっています。そのことは妻(伊藤恵梨香:いとう・えりか:27歳)には言えないことなのだ。自分の範囲・管理の枠外での“恵梨香の浮気”は耐えられない(つまり【寝取られ】は嫌なのだ。)、僕が知っていて、恵梨香をコントロールしながら“浮気”をさせる=〖寝取らせ〗をしようとしています。
歪んだ心に恥じる反面、重荷(恵梨香に背負わせていた負担)を軽くできる安堵感があった。それと副産物のように、〖寝取らせ〗を考えているときは、身体に活力が蘇り、普段なら“すぐに疲れて何もする気がなくなる。”のがないのだ。
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20191129
中F[愛しい妻と僕の性癖について]その14
中F[愛しい妻と僕の性癖について]その14
その13 20191119
昨晩、伊藤恵梨香(いとう・えりか:27歳)は中々眠ることができません。皆藤(大夢:かいとう・ひろむ)主任からの【突然のキス】に恵梨香は動揺します。キスは人生で2番目のことでした。夫婦別々の寝室にしてあるのが救いです。それは夫(伊藤瑛司:いとう・えいじ:29歳)が退院して帰ってきたが、体調が悪く痛みを伴う神経障害に悩まされる日々が続く。「二人で寝ていると君(恵梨香)に気を使う。申し訳ないけれど寝室を別々にしてくれない?」と、頼まれたからだった。
家の間取りは2LDK。リビングは12畳と少し広め、寝室は洋室で8畳、もうひとつの部屋も洋室で5.5畳を収納室にしていたが、瑛司君の新しい寝室をここにしてシングルベッドを購入します(まだ夫の会社から少ないが給料が支払われていた。)。それ以来は、別々に寝ていた。
恵梨香は小さいころから近所に住む“お兄ちゃん”が大好きで、よく一緒に遊んでもらった記憶があります。中学生になると瑛司(えいじ)さんは自分にとってのアイドルとなっていた。憧れの人に変化した頃に、父親の転勤で隣の県に引っ越しすることになり、無性に悲しくなり1週間ほど泣き明かします。ところが大学生になり、偶然にキャンパスで“お兄ちゃん”に出会いました。
それから、暫くしてわたしの方から交際を申し込みます(前の日からガチガチで当日の事はほとんど覚えていない。)。季節が過ぎ、わたしの誕生日に、彼から「誕生日おめでとう。」とともにプレゼントを戴きます。そして、急に真剣な眼差しで「恵梨香愛してる。」といってもらった。言われた瞬間から体が“ふわふわ”し、とどめのように、瑛司さんから〖キス〗(生まれて初めてだったので歯が当たってしまった。)漸(ようや)く恋人になります。
皆藤主任はそれ以来の、キスだったのでショックであったのと瑛司君への【裏切り】に心が痛みました。《明日は話せるかな? 自信がない。》でも、ここ1カ月は瑛司君の体調も良く、それまでほとんどなかった二人での入浴がほぼ毎日続いています。その中での会話を想いだしました。
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20200225
中F[愛しい妻と僕の性癖について]その15
ここ1カ月は夫(伊藤瑛司:いとう・えいじ:29歳)の体調も良く、それまでほとんどなかった二人での入浴がほぼ毎日続いていました。その中での会話を想いだします。それで瑛司君が浴槽で私(伊藤恵梨香:いとう・えりか:27歳)を背後から抱きしめるかたちで、「恵梨香をほかのおとこに抱かせる空想をするんだ。」、「それで、恵梨香は快感で身悶える。」と告白してきました。
お椀のよう(これは瑛司君が言う)な乳房を揉む。《そんなことをされると感じてしまう。》
『瑛司君はそうしてほしいの?』、「うん。そうなんだけど、恵梨香を愛してないわけじゃないよ・・。」と言い訳をします。「恵梨香のきれいなからだをみせて自慢したい気持ちだし、僕とはちがうものを味わってもほしい・・・。」と言った。私が、『ほかの人とHをしてほしいの?』って何度も尋ねます。
「こんなに好きな恵梨香のアソコに(と言いながら指をいれてくる。)入るかと思うと、苦しい焦るよ。でも、それも快感なんだ・・わかってはもらえないかも・・・。」、『そんなことをかんがえてるんだ。あっあっ! ダメ、うごかしちゃ。感じるよ。』ってと喘ぎ声をだしてしまった。「ほら恵梨香も想像してるんだろう?」私は必死になって、『そんなこと思わない。ああっああっ・・イキそう・・瑛司君だけでいい・・の。』
でも恵梨香は心の中で《一瞬だけ皆藤(大夢:かいとう・ひろむ)主任を想像する。いけない・・・ 主任の指が・・自分のあそこに・・そんなこと・・・ わたしは瑛司君の妻だよ・・気持ちいいかな・・・ なんて淫らな・・。》思ってしまう。
僕が「逝かせてやらないぞ!(Sっぽくなる)指抜いちゃうよ。」と脅すと、『ああ~んダメ、このままでイキたい・・。』今まで言ったこともないフレーズの言葉が出てきた。僕は「ほかのおとこのちんこがほしい。と言えよ、」と強制、恵梨香は『言えないよ。あっあっ・・もっと動かして・・おねがい・・。』って哀願します。「じゃ、言えよ。」と冷たく言うt、『わかったわ。ほんとうはちがうよ。ほかのひとの・・“おちんこ”いれ・・て・・ください。はずかしいよ。』っていうこんな会話も毎日続けられた。
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20200226
中F[愛しい妻と僕の性癖について]その16
今年のGWは5連休。私(伊藤恵梨香:いとう・えりか:27歳)としては初日から【重い会話】は嫌だった。皆藤(大夢:かいとう・ひろむ)さんからの〔つぎへの誘い〕に夫(伊藤瑛司:いとう・えいじ:29歳)はOKだろうと思う。〔また誘ってもいいですか?〕は瑛司君の《性癖》を擽(くすぐ)るだろうから【キス】も同じような気もするが、伝えるのはやはり怖かった。言葉では、「僕の事を考えないでセックスをして欲しい。」と、瑛司君は言うけれど・・・・。
《瑛司君が何かしゃべっている。》それを気付かなかったので凄く焦る。『あの、あの・・。』って、自分でも〘意味不明〙。「恵梨香? 大丈夫?」と、心配をされた。『おはよう。朝ごはんの用意をするね。』、「うん。ありがとう。その前にシャワーを浴びてくるわ。」と浴室に夫が去っていく。
◇◇◇
《どうしたのかな?》妻の様子がおかしかった。《皆藤主任の事を考えていたのだろうか?》僕は恵梨香が〖浮気をする〗ことに本当に耐えられるのか?細見のわりに豊満で真っ白な胸をほかの男に遊ばせる。薄い恥毛の奥へ侵入を許すのか?僕だけが知っている、僕だけしか知らない恵梨香のからだを差し出すことを・・・・。
【寝取らせ】が机上のことから現実になることで、僕は正直耐えられるか?まさに昨夜聞いた皆藤さんの誘いは、【現実】だった。まだ食事の段階でさえ、嫉妬の塊なのに、次に二人が会えばどうなるかは予測できる。恵梨香の性格上、僕の期待に応えようと努力するだろう。そのときシャワーを浴びている〖自分自身〗が異様に硬くなっているのに気付いた。
突然に、浴室のドアが開いた。僕は咄嗟の出来事に“えっ?!”となる。裸の恵梨香が『瑛司君! 凄い!』って笑う。僕の男性自身は勃起したままだったから、妻香に完全に直視されていた。「どうしたの?」と尋ねるのがやっとだった。『変なこと考えてたでしょ? 私のことかな?』って、裸の恵梨香が問う。
「いや、そんな、なんにも・・・。」と言うものの、しっかりと今度は恵梨香に握られた。僕が〖性癖〗を告白してから、以前は交際中も結婚してからも、どちらかというと亭主関白(家庭内で、夫が支配権を持っていること。)だったのが、徐々に妻との力関係が逆転してきている。
『朝から元気でうれしいわ。』って扱(しご)き出した。「だめだよ。そんなことしちゃ。」と恵梨香の手を押さえる。『洗ってあげる。』ってボディシャンプーを全身につけた。漸く落ち着いた僕も反撃に出る。シャワーを乳房に思い切りかけた。『やだ。くすぐったいよ。』ってふざけ合うことになる。
中F[愛しい妻と僕の性癖について]その17
中F[愛しい妻と僕の性癖について]その17
《くよくよしても仕方ないわ。》って思う。でも、【キス】のことはもう少しあとにしよう。ところで恵梨香は最近の夫(伊藤瑛司:いとう・えいじ:29歳)の告白に、最初は戸惑いがあったが、インターネットでこっそり調べていくうちに、そうした“寝取らせのような性癖”の持ち主が案外多いという事実に驚いた。《瑛司君がそれほど特別じゃないんだ。もちろん社会の少数派には違いない。決して妻や恋人が嫌いではないのだ。逆に好きすぎて、愛している人を他人に抱かせることに快感を持つらしい。》
そうした性癖はすこし理解しても、その気持ちはよく分からない。でも1カ月前あたりから瑛司君が元気になったので、それは精神的に落ち込んでいた原因を私に話し、楽になったのと、やはり“性癖の告白”が彼の心身に良い方に影響したのだろう。
正直に言えば、この2年余りは大変だった。特に退院してからの半年は瑛司君が精神的に【壊れる】のではと懼(おそ)れた。あまりの落ち込み様に、【自殺する】ことが毎日毎日が心配だった。経済的なこともあったし、夫がご両親の手助けを嫌がった(自分の弱さを親といえども見せたくなかったらしい。)ので私(伊藤恵梨香:いとう・えりか:27歳)は心配ではあったが会社へいかざるを得なかった。
途中で電話をしてもメールをしても瑛司君は出ようとはしない。それほど神経が参っていたの、当然なことにセックスもなかったけど、その頃はそれどころではなかった。ようやく1年が過ぎたころから彼の体調が回復をしてくる。並行してセックスも完全なかたちではなかったが、出来るようになった。不満がなかったと言えば嘘になるが、瑛司君の健康の方が気にかかる。
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20200313
中F[愛しい妻と僕の性癖について]その18
中F[愛しい妻と僕の性癖について]その18
その17← 20200313
《やっぱり、夫(伊藤瑛司:いとう・えいじ:29歳)は(いい意味の)変態さんだと思う。でも健康を取り戻しつつあるということだから安心をした。セックス体験は瑛司君ひとりだけだから、比べることなんては出来ないけれど、瑛司君のセックスは優しい。私(伊藤恵梨香:いとう・えりか:27歳)を包み込むような優しさに溢れていた。》
《今の時点で、夫以外の人とセックスをしたいと全然思わない。しかい、皆藤(大夢:かいとう・ひろむ)主任との〖食事〗は新鮮だった。それとは別に、瑛司君が喜ぶなら私にそうしてほしいなら叶えて上げたいと思っている。でもそうなったときに夫は本当に私を愛してくれるのだろうか?》
『瑛司君。また皆藤主任と二人きりで会ってもいいの?』って耳元で囁くと、また握っていたペニスが硬くなった。『もう変態さんなんだからうちの旦那様は。』って笑う。
浴室へ突然に入ってきた妻には驚いた。そして、僕のペニスを握る行為に更に驚かされた。
妄想の途中で硬くなっていることを恵梨香に指摘(『変なこと考えてたでしょ? 私のことかな?』)される。落ち着いてじゃれ合っていると、ふいに僕の耳元で、『瑛司君。また皆藤主任と二人きりで会ってもいいの?』って告げられ、思わず興奮してしまった。
妻と皆藤さんの関係が進展するのを期待してしまうのと嫉妬が同居している。《この真っ白な裸の恵梨香を男が抱くのか?》と想像するとペニスが硬くなってしまった。〖寝取らせ〗を告白して以来、夫婦の立場が主客転倒(本来の立場・順序・軽重などが逆転すること。)している。妻に、『もう変態さんなんだからうちの旦那様は。』って云われてしまった。
◇◇◇
シャワーのあと、朝食を二人で食べている際にも、私はちょっと夫をからかってみる。『瑛
司君は主任とどうしても“浮気”をさせたいの?』ハムエッグを頬張っていた彼がむせる。「いゃ・・恵梨香が楽しめたら・・いいだけだょ・・。」と口籠もった。『でもね? 最近元気じゃない! こっちが・・うっふ。』、「えっ? そうかな?」、『私に浮気させて、瑛司君も若い子と遊ぼうとか? 思ってない?』って強めの口調で問い質すと、更にあわてだした。「そんな君を裏切るようなこと・・・しない。」なんだかSの気分になって、『でも私は瑛司君を裏切ってもいいのね。』ってほほ笑んだ。
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20200624
中F[愛しい妻と僕の性癖について]その19
僕(伊藤瑛司:いとう・えいじ:29歳) 妻(伊藤恵梨香:いとう・えりか:27歳)
『私(恵梨香)に浮気させて、瑛司君も若い子と遊ぼうとか? 思ってない?』
「そんな君を裏切るようなこと・・・しない。」
『でも私は瑛司君を裏切ってもいいのよね。』
僕は内心、《わぁ~朝から恵梨香のやつ、凄い勢いだな。この“計画”は慎重に進めなきゃな。》と思った。だから「心は僕に置いていてほしいんだ。僕の我儘だけど・・。」と返答するのが精いっぱいである。『私のからだは主任さんのものなの?』ってまた攻められた。「いやいや。僕が満足させてあげれないから・・。」と言い訳する。
妻は美人だが、だから僕は顔も好きだが、その可愛らしい声としっとりとした女性らしい仕草が気に入っていた。恵梨香よりもスタイルが良くて顔だちも美人な人はいるけれど、どうしても耳障りな声が嫌だったり、ふとした立ち振る舞いが乱暴な人はどれほどきれいな女性でも好きになれない。妻は内容が辛辣な言葉でもその声で聞き入ってしまった。
『今日はどこへ行く? 買い物に付き合ってね。』すこしほっとして、「あ・いいよ。」と答える。お昼前に車で少し距離はあったが大型ショッピングモールへ出かけた。やはり連休
で混んではいたが予想したよりは少ない。快晴だったので行楽地へ行く人の方が多い。早めの昼食を済ませ、買い物をした後で、併設されているシネマコンプレックス(複合映画館)で話題の作品を観た。久しぶりに心も体もリラックス・リフレッシュできる。
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20201101
中F[愛しい妻と僕の性癖について]その20
中F[愛しい妻と僕の性癖について]その20
その19←
妻(伊藤恵梨香:いとう・えりか:27歳) 僕(伊藤瑛司:いとう・えいじ:29歳)
食事が終わり後片付けを二人でしている時。恵梨香が僕に、『ね~ 瑛司君。AMAZONで買い物してもいいかな?』って甘えてきた。「良いけど。何か買うの?」とたずねると、『ちょっと恥ずかしいな・・・。』って言い渋る。
「良いけど。何か買うの?」
『ちょっと恥ずかしいな・・・。』
「言ってみてよ。」
『ほら瑛司君はプライム会員(年会費を払うとお急ぎ便などが無料になる。)だから、今日たのんだら明後日までには届くじゃない。』
「そんなに急ぐの?」
『うん。連休中に欲しいなと思ったの。』
「分かったよ。」
僕は部屋からノートパソコンを持ってきてリビングのテーブルで、AMAZONのサイトを開いた。実はこの2年間の半分は体が思うように動かせず、また雑踏の中を歩いて目的の店を探したり、車の運転(その時は運転に自信がなかったし、恵梨香は免許を持っていない。)が出来なかったので遠くに買い物が行けない。そんなとき唯一の楽しみになっていたのが、インターネットで、(恵梨香には知られたくないサイトもあったが)、AMAZONは妻の了解(財政的に苦しかったので恵梨香のカードを使用。)で良く利用していた。
『ごめん。一人で注文したいから、瑛司君はソファで座っていてくれる。』って妻にお願いされ、「なんだよ? 何買うの?」と言いながらも、ソファへ移動する。その時、ふいにパソコンの〔ファイル〕を思い出した。恵梨香に知られないように、〔営業―新規開拓①〕とニセのタイトルにしてあるが、本当は同人ゲーム《ヤブヌマ》というのだった。
主人公の浅岡智(とも)と妻の咲美(さくみ)は結婚5年目で、3歳の娘(智美)もいるごく普通の夫婦。ある夜に、街で偶然にも咲美のパート先の上司である藪沼幹夫(やぶぬま・みきお)と出会った。藪沼は小太りで〔醜い男〕はいわゆるスワッピング(夫婦交換)の愛好者だった。その日から智は【ヤブヌマに咲美を抱かせてみたい。】という歪(ゆが)んだ妄想(もうそう)を抱くようになる。
それは、〘この日、自分の中に芽生えた狂気。あるいは藪沼∐=ヤブヌマでなければ、こんな妄想は生まれなかったかも知れない。僕は咲美のことを分かっているつもりだ。彼女の性格も、好みも。気が強く口は少し悪いが、心根は優しく、僕と娘だけを愛し、清廉で、間違ったことは他人事にも口をはさむ性格で、浮気なんてもってのほか。そう、藪沼のような男は、咲美のもっとも嫌うタイプである。だからこそ僕は……、藪沼と咲美が…………交わるた。〙という妄想。
あらゆる可能性を探り、妻の咲美とヤブヌマを結ばせようと試みるのだが、勘の鋭い咲美はこれに気づき、激怒の末に家出をしてしまう。“離婚の危機”とも言える別居状態が続いた。 ところが、ある日帰ってきた咲美が告げた。『わたし、ヤブヌマに抱かれる。』それは夫の『智の“願望”を叶(かな)えるためではなく、“夫の愛”を確かめるため。』だ。
しかし、智はあれだけ望んでいたはずだった【妄想の実現】に戸惑っている。いざ実現しそうになると心が掻き毟(むし)られ、狂おしい嫉妬に耐え切れない思いだった。しかし、咲美の決意は固く、温泉宿で智を部屋に残して、ついに妻の咲美はヤブヌマに身体を開く。しかも、約束の時間になっても夫が待つ部屋には戻らず、朝方までヤブヌマに貫かれ続けた。
ヤブヌマが咲美には内緒で撮影をしたDVDには、凄(すさ)まじいセックスの様子が写されていた。咲美は我を忘れ、オルガスムス(男女性交の際,性快感が次第に増大し,極点に達した状態。)と引き換えに、【再会】の約束を了承してしまう。
そんな内容だった。と記憶している。
その21へ
20210414
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