短Ⅲ21《交わり》10回
9回 20190328
過ぎてみれば早い一週間、ついに当日を迎えます。妻(南野佐智子:みなみの・さちこ:36歳)も私(南野孝之:みなみの・たかゆき:36歳)も緊張の色は隠せませんでした。朝早くから風呂に入り、佐智子が念入りに腋毛の手入れをします。そして下着は新調した物を身に付けていました。
私のワゴン車で森下(聡史:もりした・さとし:37歳)を迎えに行きます。迎えに行くまでの車内では、妻はほとんど喋りませんでした。ただ一つだけ、『どうしても嫌になったら、止めて良いんだよね・・?』妻のすがるような目が印象に残っています。
森下は大型パチンコ店の駐車場に自らの車を停め、私達を待っていました。その場でお互いにぎこちない挨拶を交わします。佐智子は、森下が私と同じ職場に居た頃に、飲み会で私の送迎をした時に何度か顔を見た事を思い出したようでした。
私は妻と森下が、少しでも打ち解けられればと考え、車に乗る際に後部座席に二人が座るように勧めます。妻は恥ずかしがりましたがそれほど嫌がる事も無く、二列目のシートを荷物置きにしていたので、一番後ろのシートに森下と乗り込みました。
普段は控え目な佐智子ですが、《妻なりに何か意を決しているのかな・・?》そんな風に思えます。温泉旅館までの道程、初めこそ無言の妻と森下でしたが、少しずつ二人の会話する声が聞こえてきました。運転席と距離があるため内容までは聞き取れませんが、何か言いながら笑い合う二人を見て、私の嫉妬心も盛り上がってきます。
温泉旅館に着いたのは夕方でした。夕食まで一時間程度あったので、私は森下を館内の温泉に誘います。
〔南野、ここまで来てなんだけど・・本当に俺で良いのか?〕
「あぁ・・。それより実物のカミさんを見てどうだ?」
私は努めて冷静を装うのに必死でした。
〔良い女だよ。〕
「そっか、とりあえずカミさんには森下に任せてあるって話してあるからな。カミさんが嫌がる事以外だったら、森下がリードして進めてくれ。」
〔リードって言ってもな・・まぁ頑張ってみるよ。実はさ、南野からこの話があってから嫁さんとやってないんだ。俺なりに気持ちの準備っていうのか・・なんだか佐智子ちゃんにも嫁さんにも悪いような気がして・・。まっ、そのせいで結構溜まってて、全然持たなかったりしてな・・。〕
森下の告白に、私は興奮しました。佐智子とセックスするために、奥さんとせず精を溜めて・・そんな森下のペニスを、妻はもう少しで受け入れます・・。私はペニスが勃起しているのを、何故か森下に見られまいと、タオルで隠していました。 11回へ続く
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