〖歩美と剛司 第9話〗
中K〖歩美と剛司 第9話〗
剛司は凄い芝居掛かっているというか、兎に角一人芝居にはまってしまったようで、居酒屋も完全個室のところに僕は連れて行かれます。〔他人に聞かれると、頭おかしいと思われるからな。〕と言っていました。(確かに隆司の頭はおかしいと思う。)
冒頭、〔どうせ見ていたんだろうけど、おれ(剛司)目線で話すから黙って聞いていろ。〕と息巻いていましたけど、僕が「いや実は寝てしまって見なかった。」と言うと、なんか物凄く驚いて複雑な表情をしています。
〔なんだ・・・遥人が見ていると思ったから異常に興奮しちまったのに・・・・おれも変な性癖あるのかな。〕剛司は自分のセックスを他人に見られる事に快感を覚えたようです。僕に匹敵するくらい、おかしな性癖かも知れない。
以下、剛司目線の報告です。
遥人が寝室に消えて間もなく、少しずつ歩美ちゃんの隣ににじり寄って行ったのだけど、ほぼ等間隔で地味に逃げていく歩美。いつまで立ってもその差が縮まらない。おれは酔ってきたってのに、全然酔わない彼女に段々イラつき出し、このままだとおれが潰れるかもと思い、一気に詰めて肩を抱いた。
『うわ!ちょっ!やっぱそう来るんか~い!w』、〔いいじゃないか?触るぐらい。〕、『あ、やだって。もう!遥人君が起きちゃうよ!』、〔ちょっとだけだからさ~。〕、『バカじゃない!』
歩美ちゃんは笑いながらも全力でおれを遠ざけようとする。特に蹴る力が凄くて、結構僕も本気で押さえつけないとマジでケガする位な状況に・・。
まあ、結局おれが上から乗っかったら諦めて大人しくなったのだけど、その時凄く歩美ちゃんが酒臭かったので、あれ?ひょっとして酔っているのかな?と思った。素の歩美ちゃんだったら最後の最後まで全力で抵抗しそうなものだし、《これは結構簡単に落とせるかも?》と思い、取り敢えず〔強引にしてゴメンな。〕と一言謝った。(本当は全然そんな事思っていないのにw)
『何する気?』って歩美ちゃんが怒り顔。
〔何って、決まってるじゃん!〕
『決まってないけど。というか、遥人君が起きちゃうから早くどけてくれない?』
〔大丈夫だよ。起きて来ないから。〕
『そんなことわからないでしょ。どけてよ!早く。』
〔いや、おれ体重軽いだろ?我慢してよ、少しの間だし。〕
『意味わかんないんだけど・・。』
歩美ちゃんはハァハァ言っていたのだけど、これは別に興奮したからとかではなく、単におれが乗っかっていたという事と、どうやらやっぱり少し酔っていたみたいだからみたい。
全然抵抗しなくなったので、おれは隣に肘付いて横になってみたが歩美ちゃんは逃げない。
この時、軽く歩美ちゃんの右手を握ろうとしたのだけど、サッと引っ込めた。
〔でもあれ以来お前ら凄くラブラブなんだろ?いい事じゃん。〕
『え!遥人君から聞いたの?』
歩美ちゃんがギョッとしておれの顔を見る。でも結構近かったからか、少し慌てた感じですぐまた上を向いていた。
〔そうだよ。剛司のお陰で歩美ちゃんの事が益々好きになったって。〕
『え?』って感じで、歩美ちゃんはまたおれの顔を見る。今度は目を逸らさない。
『遥人君がそんな事言ってたの?』
〔うん。好き過ぎてヤバイって。付き合ってから過去最高かも、だってよ。〕
途端に歩美ちゃんはニヤつき出す。おれの視線を感じてすぐに我に帰って素っ気ない表情に戻ったけど、嬉しさが滲み出ていたよ。《ちょっと遥人の事が羨ましかった。》でも多分、おれのこの一言で歩美ちゃんの気持ちは一気にリラックスしたと思う。今思うとこの言葉が無かったら、絶対うまくいかなかった。完全にターニングポイントだった。
2015/01/10
剛司は凄い芝居掛かっているというか、兎に角一人芝居にはまってしまったようで、居酒屋も完全個室のところに僕は連れて行かれます。〔他人に聞かれると、頭おかしいと思われるからな。〕と言っていました。(確かに隆司の頭はおかしいと思う。)
冒頭、〔どうせ見ていたんだろうけど、おれ(剛司)目線で話すから黙って聞いていろ。〕と息巻いていましたけど、僕が「いや実は寝てしまって見なかった。」と言うと、なんか物凄く驚いて複雑な表情をしています。
〔なんだ・・・遥人が見ていると思ったから異常に興奮しちまったのに・・・・おれも変な性癖あるのかな。〕剛司は自分のセックスを他人に見られる事に快感を覚えたようです。僕に匹敵するくらい、おかしな性癖かも知れない。
以下、剛司目線の報告です。
遥人が寝室に消えて間もなく、少しずつ歩美ちゃんの隣ににじり寄って行ったのだけど、ほぼ等間隔で地味に逃げていく歩美。いつまで立ってもその差が縮まらない。おれは酔ってきたってのに、全然酔わない彼女に段々イラつき出し、このままだとおれが潰れるかもと思い、一気に詰めて肩を抱いた。
『うわ!ちょっ!やっぱそう来るんか~い!w』、〔いいじゃないか?触るぐらい。〕、『あ、やだって。もう!遥人君が起きちゃうよ!』、〔ちょっとだけだからさ~。〕、『バカじゃない!』
歩美ちゃんは笑いながらも全力でおれを遠ざけようとする。特に蹴る力が凄くて、結構僕も本気で押さえつけないとマジでケガする位な状況に・・。
まあ、結局おれが上から乗っかったら諦めて大人しくなったのだけど、その時凄く歩美ちゃんが酒臭かったので、あれ?ひょっとして酔っているのかな?と思った。素の歩美ちゃんだったら最後の最後まで全力で抵抗しそうなものだし、《これは結構簡単に落とせるかも?》と思い、取り敢えず〔強引にしてゴメンな。〕と一言謝った。(本当は全然そんな事思っていないのにw)
『何する気?』って歩美ちゃんが怒り顔。
〔何って、決まってるじゃん!〕
『決まってないけど。というか、遥人君が起きちゃうから早くどけてくれない?』
〔大丈夫だよ。起きて来ないから。〕
『そんなことわからないでしょ。どけてよ!早く。』
〔いや、おれ体重軽いだろ?我慢してよ、少しの間だし。〕
『意味わかんないんだけど・・。』
歩美ちゃんはハァハァ言っていたのだけど、これは別に興奮したからとかではなく、単におれが乗っかっていたという事と、どうやらやっぱり少し酔っていたみたいだからみたい。
全然抵抗しなくなったので、おれは隣に肘付いて横になってみたが歩美ちゃんは逃げない。
この時、軽く歩美ちゃんの右手を握ろうとしたのだけど、サッと引っ込めた。
〔でもあれ以来お前ら凄くラブラブなんだろ?いい事じゃん。〕
『え!遥人君から聞いたの?』
歩美ちゃんがギョッとしておれの顔を見る。でも結構近かったからか、少し慌てた感じですぐまた上を向いていた。
〔そうだよ。剛司のお陰で歩美ちゃんの事が益々好きになったって。〕
『え?』って感じで、歩美ちゃんはまたおれの顔を見る。今度は目を逸らさない。
『遥人君がそんな事言ってたの?』
〔うん。好き過ぎてヤバイって。付き合ってから過去最高かも、だってよ。〕
途端に歩美ちゃんはニヤつき出す。おれの視線を感じてすぐに我に帰って素っ気ない表情に戻ったけど、嬉しさが滲み出ていたよ。《ちょっと遥人の事が羨ましかった。》でも多分、おれのこの一言で歩美ちゃんの気持ちは一気にリラックスしたと思う。今思うとこの言葉が無かったら、絶対うまくいかなかった。完全にターニングポイントだった。
2015/01/10
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