〖歩美と剛司 第3話〗
中K〖歩美と剛司 第3話〗
多分、歩美(あゆみ)の中では、やはり納得できない部分がある中での今日だと思います。家を出て行く時の歩美の顔は何か言いたげなのを堪えていた感じでした。
今、歩美が会っているのは、僕と同い年。二人の共通の知り合いの剛司(たけし)です。彼は一年前に劇団を辞めていますが、僕達との交友はずっと続いており、性格的な部分とか『どうせなら。』という歩美の希望で今回お願いするに至りました。
僕的には、この若さでバツイチ〔もう女は懲り懲り。〕と言っていたのも適任かと思っていたし、剛司は中性的な感じの男で、清潔感もある好青年です。今回の話をした時は最初かなり訝(いぶか)しがっていましたけど、結局は〔こんな美味しい事、断るわけがないよ。〕と二つ返事でした。
午後の4時過ぎに歩美から短いメール≪これから帰ります。≫が届く。僕は緊張していた神経が途端にゆるんでしまった。間もなく帰ってくるとなると、心臓がバクバクしてきます。聞きたい事は山ほどあるのですが、そういうのは全て歩美の表情を見てから決めようと思いました。理不尽なことをさせる僕に愛想を尽かしているかもしれません。剛司のテクニックに初回から溺れているかも・・・悪いことが次々と頭に湧いてきます。
6時前に歩美が普通?に帰ってきました。買い物のビニール袋下げて家に入ってきたのだけど、全然いつも通りで僕は拍子抜けしました。歩美の第一声が『今夜餃子なんだけど、ニンニク大丈夫だよね?』ですから・・・・。
僕達の家はリビングと夫々の個室の2LDKです。歩美の希望で、結婚するまでは一応別々の部屋で寝ようという事です。形式的にはそうなのですが、まあやる事はしょっちゅうしていた。昨夜は今日のためにお互いが意識しすぎて出来なかった。
僕だけが変に緊張しまくって、中々核心の部分に行けず。抱かれた時の事を聞けたのは暫く経ってから。しかも、「今日、どうだった?」、『え?あ、うん、まぁ普通に。』のリアクションでした。積極的には話したくないだろうなとは思っていたので、腫れ物に触るように少しずつそっち方面の話に誘導していきます。(このワクワク感と焦りの入り混じったドキドキ感は、ちょっと病み付きになりそう。)
「優しくしてくれた?」と僕は恐る恐るの質問。
『うん、まあ・・・・。』歩美がそっけなく答える。
「気持ち良かった?」
『わかんないけど・・普通・・かな?』
「そうか・・・・・。」
普通って事は結構気持ち良かったんだろうなと割増して思いました。僕的に言えば本当は『よくなかった。』という言葉を期待していたのです。歩美がおまけみたいに、『でもあの人、つまらなかったと思うよ。わたし、全然消極的だったから(笑)。』付け加えた。
まだ夜の9時だったのに、歩美はその後すぐに自分の部屋に引っ込んで寝てしまいます。僕が歩美から聞けたのはこれだけだった。なんか、余計に妄想膨らませる事になってしまった。
2014/11/28
多分、歩美(あゆみ)の中では、やはり納得できない部分がある中での今日だと思います。家を出て行く時の歩美の顔は何か言いたげなのを堪えていた感じでした。
今、歩美が会っているのは、僕と同い年。二人の共通の知り合いの剛司(たけし)です。彼は一年前に劇団を辞めていますが、僕達との交友はずっと続いており、性格的な部分とか『どうせなら。』という歩美の希望で今回お願いするに至りました。
僕的には、この若さでバツイチ〔もう女は懲り懲り。〕と言っていたのも適任かと思っていたし、剛司は中性的な感じの男で、清潔感もある好青年です。今回の話をした時は最初かなり訝(いぶか)しがっていましたけど、結局は〔こんな美味しい事、断るわけがないよ。〕と二つ返事でした。
午後の4時過ぎに歩美から短いメール≪これから帰ります。≫が届く。僕は緊張していた神経が途端にゆるんでしまった。間もなく帰ってくるとなると、心臓がバクバクしてきます。聞きたい事は山ほどあるのですが、そういうのは全て歩美の表情を見てから決めようと思いました。理不尽なことをさせる僕に愛想を尽かしているかもしれません。剛司のテクニックに初回から溺れているかも・・・悪いことが次々と頭に湧いてきます。
6時前に歩美が普通?に帰ってきました。買い物のビニール袋下げて家に入ってきたのだけど、全然いつも通りで僕は拍子抜けしました。歩美の第一声が『今夜餃子なんだけど、ニンニク大丈夫だよね?』ですから・・・・。
僕達の家はリビングと夫々の個室の2LDKです。歩美の希望で、結婚するまでは一応別々の部屋で寝ようという事です。形式的にはそうなのですが、まあやる事はしょっちゅうしていた。昨夜は今日のためにお互いが意識しすぎて出来なかった。
僕だけが変に緊張しまくって、中々核心の部分に行けず。抱かれた時の事を聞けたのは暫く経ってから。しかも、「今日、どうだった?」、『え?あ、うん、まぁ普通に。』のリアクションでした。積極的には話したくないだろうなとは思っていたので、腫れ物に触るように少しずつそっち方面の話に誘導していきます。(このワクワク感と焦りの入り混じったドキドキ感は、ちょっと病み付きになりそう。)
「優しくしてくれた?」と僕は恐る恐るの質問。
『うん、まあ・・・・。』歩美がそっけなく答える。
「気持ち良かった?」
『わかんないけど・・普通・・かな?』
「そうか・・・・・。」
普通って事は結構気持ち良かったんだろうなと割増して思いました。僕的に言えば本当は『よくなかった。』という言葉を期待していたのです。歩美がおまけみたいに、『でもあの人、つまらなかったと思うよ。わたし、全然消極的だったから(笑)。』付け加えた。
まだ夜の9時だったのに、歩美はその後すぐに自分の部屋に引っ込んで寝てしまいます。僕が歩美から聞けたのはこれだけだった。なんか、余計に妄想膨らませる事になってしまった。
2014/11/28
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