『10年目の愛』 VOL13
名D『10年目の愛』 VOL13
その晩、私は一人で夕飯を作っていた。といっても、即席ラーメンです。妻の愛がいない夜、それは私が事故を起こし、病院に入院して以来のことだ。《本当にこれでよかったのだろうか。いやこれでいいんだ。これで・・・。》何度も自分に言い聞かせ、愛を送り出したが・・、ひょっとすると愛は帰ってこないのでは・・そんな不安も頭をかすめる。
そして、英樹君が来た1カ月間を思い出していた。私より一回り、愛より10歳若い英樹君にあえぎ声を出しながら抱かれた愛、二人で浴室に入り私に聞こえんばかりにいちゃついていた愛、そして私に隠れ英樹君のものを口で咥え、口の中に精液を出されたとき私に見つかってうろたえていた愛、私に抱かれながら下半身だけは英樹君に向けていた愛、そして英樹君の物で突かれ私の目の前でよがりいきまくっていた愛、そんな愛が今夜は英樹君と二人だけで過ごしている。
今頃何をしているのだろう?二人で露天風呂に入っているのだろうか?それとも、もう布団に入って抱き合っているのだろうか?いろいろな妄想が沸いてくる。翌日もいつもより早く目が覚めた。右手を横に伸ばしてみても妻の愛には当たらなかった。
その日は仕事が手につかず、パソコンのキーボードを叩いてもミスばかり。(愛、早く帰ってきてくれ、愛)そんなことを考えていると玄関に愛の姿を見つける。
『あなた、ただいま。』
「愛、帰ってきてくれたんだね。」
私は目に涙を溜め、愛を見つめた。
『当たり前じゃないですか。私の帰るところはあなたがいるここしかないんですから。』
「ありがとう。英樹君はどうした?」
『彼はもうここには戻ってきません。もう約束の期間が来たので帰っていきました。あなた宛てに、手紙を預かってきました。』
私は愛から英樹君の手紙をもらった。その手紙を愛にも読み聞かせる・・・。
〔古沢さん、挨拶もなく去っていくことをお許しください。この1カ月間、楽しい日々を過ごさせていただきました。古沢さんの心中を考えると、こんな言葉は不謹慎かもしれませんが、お許しください。でも、古沢さんから愛さんへの愛情、愛さんから古沢さんへの愛情がひしひしと伝わってきました。古沢さんには若い私が生意気なことばかり言って申し訳ありませんでした。今後ともお二人の幸せを祈っています。会うと別れがつらくなるので、手紙で失礼します。
あっ、それともうひとつ。今回の愛さんと私の旅行、本当にありがとうございました。愛さんと楽しい2日間を過ごさせていただきました。古沢さんには本当に申し訳ないのですが、私の記念にと愛さん承諾の元で愛さんの陰毛を剃らせていただきました。この陰毛は私の宝物として生涯持っています。あしからずご了承ください。愛さんには私が無理を言ってのことなので、責めないでください。では失礼します。 英樹〕
手紙を読み終えると、愛が下を向き、
『あなた、あの・・。』と、言いにくそうに呟いた。
「実は、愛に黙っていたが、私が英樹君に無理しなくてもいいけどと断って頼んだことなんだ。愛には恥ずかしい思いをさせてすまなかった。それは今晩じっくりと見せてもらうから・・それより、帰ってきたところで申し訳ないが、おなかが空いてしまって・・、何か作ってくれないか?」
私がそう言うと、愛は笑って台所に走って行く。愛が立ち去った後、私はこれでよかったのだと胸を撫でおろした。
2014/11/28
その晩、私は一人で夕飯を作っていた。といっても、即席ラーメンです。妻の愛がいない夜、それは私が事故を起こし、病院に入院して以来のことだ。《本当にこれでよかったのだろうか。いやこれでいいんだ。これで・・・。》何度も自分に言い聞かせ、愛を送り出したが・・、ひょっとすると愛は帰ってこないのでは・・そんな不安も頭をかすめる。
そして、英樹君が来た1カ月間を思い出していた。私より一回り、愛より10歳若い英樹君にあえぎ声を出しながら抱かれた愛、二人で浴室に入り私に聞こえんばかりにいちゃついていた愛、そして私に隠れ英樹君のものを口で咥え、口の中に精液を出されたとき私に見つかってうろたえていた愛、私に抱かれながら下半身だけは英樹君に向けていた愛、そして英樹君の物で突かれ私の目の前でよがりいきまくっていた愛、そんな愛が今夜は英樹君と二人だけで過ごしている。
今頃何をしているのだろう?二人で露天風呂に入っているのだろうか?それとも、もう布団に入って抱き合っているのだろうか?いろいろな妄想が沸いてくる。翌日もいつもより早く目が覚めた。右手を横に伸ばしてみても妻の愛には当たらなかった。
その日は仕事が手につかず、パソコンのキーボードを叩いてもミスばかり。(愛、早く帰ってきてくれ、愛)そんなことを考えていると玄関に愛の姿を見つける。
『あなた、ただいま。』
「愛、帰ってきてくれたんだね。」
私は目に涙を溜め、愛を見つめた。
『当たり前じゃないですか。私の帰るところはあなたがいるここしかないんですから。』
「ありがとう。英樹君はどうした?」
『彼はもうここには戻ってきません。もう約束の期間が来たので帰っていきました。あなた宛てに、手紙を預かってきました。』
私は愛から英樹君の手紙をもらった。その手紙を愛にも読み聞かせる・・・。
〔古沢さん、挨拶もなく去っていくことをお許しください。この1カ月間、楽しい日々を過ごさせていただきました。古沢さんの心中を考えると、こんな言葉は不謹慎かもしれませんが、お許しください。でも、古沢さんから愛さんへの愛情、愛さんから古沢さんへの愛情がひしひしと伝わってきました。古沢さんには若い私が生意気なことばかり言って申し訳ありませんでした。今後ともお二人の幸せを祈っています。会うと別れがつらくなるので、手紙で失礼します。
あっ、それともうひとつ。今回の愛さんと私の旅行、本当にありがとうございました。愛さんと楽しい2日間を過ごさせていただきました。古沢さんには本当に申し訳ないのですが、私の記念にと愛さん承諾の元で愛さんの陰毛を剃らせていただきました。この陰毛は私の宝物として生涯持っています。あしからずご了承ください。愛さんには私が無理を言ってのことなので、責めないでください。では失礼します。 英樹〕
手紙を読み終えると、愛が下を向き、
『あなた、あの・・。』と、言いにくそうに呟いた。
「実は、愛に黙っていたが、私が英樹君に無理しなくてもいいけどと断って頼んだことなんだ。愛には恥ずかしい思いをさせてすまなかった。それは今晩じっくりと見せてもらうから・・それより、帰ってきたところで申し訳ないが、おなかが空いてしまって・・、何か作ってくれないか?」
私がそう言うと、愛は笑って台所に走って行く。愛が立ち去った後、私はこれでよかったのだと胸を撫でおろした。
2014/11/28
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