『妻の3年』 vol.18〔恐れ〕
中D『妻の3年』 vol.18〔恐れ〕
初めての、夫以外の男性とのセックスは、やはり強烈な後遺症が残りました。とても簡単に割り切れるものではありませんでした。特に伊藤さんとのセックスは、頭が真っ白になるほど翻弄(ほんろう)され、自分を失ってしまいました。
このまま、またこのような経験をしたら、どうなってしまうのだろう…?と、自分で自分を抑えることができなくなるような恐さを感じました。夫に『もう、したくない。』と云ったのは、そんな自分を必死で抑えようとしていたから、口に出すことによって、その気持ちを打ち消そうとしたのです。
自分の気持ちでありながら、複雑で、自分にも理解できないことがあります。伊藤さんとのセックスは良くなかったのか?と問われれば“NO”です。良かったのか?と問われれば“YES”なのです。
でも夫以外の男性とセックスしたくないのか?と訊かれれば“YES”ではありません。では、夫のことを愛していないのか?と言われると、絶対に“NO”です。絶対に愛しているのです。前よりも、ずっと、ずっと愛しているのです。その気持ちを夫に解ってほしくて、毎日、抱いてほしくて、ずっと、一緒にいたくて堪りませんでした。『やっぱり、パパが一番!』なのです。
でも、パパに抱かれている時でも、無意識の中に伊藤さんをイメージしてしまう時があるのです。そんなときは、それを払拭するために自分から積極的に、激しく求めました。くたくたになるまでパパに抱きついていったのです。それでも、完全に払拭(ふっしょく)することはできませんでした。
初めての、夫以外の男性とのセックスは、やはり強烈な後遺症が残りました。とても簡単に割り切れるものではありませんでした。特に伊藤さんとのセックスは、頭が真っ白になるほど翻弄(ほんろう)され、自分を失ってしまいました。
このまま、またこのような経験をしたら、どうなってしまうのだろう…?と、自分で自分を抑えることができなくなるような恐さを感じました。夫に『もう、したくない。』と云ったのは、そんな自分を必死で抑えようとしていたから、口に出すことによって、その気持ちを打ち消そうとしたのです。
自分の気持ちでありながら、複雑で、自分にも理解できないことがあります。伊藤さんとのセックスは良くなかったのか?と問われれば“NO”です。良かったのか?と問われれば“YES”なのです。
でも夫以外の男性とセックスしたくないのか?と訊かれれば“YES”ではありません。では、夫のことを愛していないのか?と言われると、絶対に“NO”です。絶対に愛しているのです。前よりも、ずっと、ずっと愛しているのです。その気持ちを夫に解ってほしくて、毎日、抱いてほしくて、ずっと、一緒にいたくて堪りませんでした。『やっぱり、パパが一番!』なのです。
でも、パパに抱かれている時でも、無意識の中に伊藤さんをイメージしてしまう時があるのです。そんなときは、それを払拭するために自分から積極的に、激しく求めました。くたくたになるまでパパに抱きついていったのです。それでも、完全に払拭(ふっしょく)することはできませんでした。
〔トライアングル〕 第4章の4〖エピソードⅡ-4〗
中Aトライアングル 第4-4〖エピソードⅡ-4〗
話を纏(まと)めると、英人が翠を振ったのは、〔他に好きな娘が出来たから。〕正確に言うと、好きと言うよりも、あっちの相性で興味のある女と出会ったから。その娘ってのが、風俗まではいかないが、〖夜の蝶〗らしい。かなりのMで、英人の要求を何でもしてくれる事にこの上ない快感を覚えたとの事。
〔おれさ、あの頃は一人の女と長く深く、って言うんじゃなくて、沢山の女とヤりたかったしさ。とにかく、数をこなす事しか考えてなかったから。何でも言いなりになる女が楽しくてさ・・・・。翠ちゃんにも頼めばしてくれたかもしれないけど、そっちの女にハマっちゃったんだよ。〕
「その娘に、何したの?」
〔無理!無理!それは言えない。絶対軽蔑される。〕
しつこく聞くと、英人はボソッと〔例えばオシッコちょっと飲ませたりとかさ・・・・。〕と言い始めるが、聞いてられない内容の話だった。
「お前、そんな事を翠がする訳ないだろ!」みたいに、結構怒り混じり、と言うか、俺が馬鹿にしたように英人を怒鳴る。でも、馬鹿にされた英人はムキになって反論した。
〔いや絶対してくれたはずだ。今は智浩の事しか頭にないかもしれないけど、あの時はおれの為なら死んでくれたと思う。〕
それでも、益々馬鹿にする俺に英人は顔を赤くしながら興奮気味に話し始めた。
〔これはあんまり話したくないけど言うわ。その代わり、お前が言わせるのだからな、怒るなよ!〕そして、英人はお茶を一気飲みすると、あるエピソードを眈々と話し始めた。
夜の蝶、以外の女との浮気でうつされた病気を、何と翠にもうつしてしまった事があったとの事。別れを覚悟して翠に全てを話した時、こう言われたらしい。
『英人が浮気しないように、私もっと頑張らなくちゃだね・・・・。何でもするから言ってね。貴方の為なら私大丈夫だよ。』
この話を聞いた時、俺は呼吸が出来なくなった。動揺を懸命に堪えていると、尚も英人は話し続ける。
〔翠ちゃんって、久しぶりに逢った時、凄く痩せて綺麗になったと思わなかった?あれ、おれのお陰だよ。〕
「・・・・・・・。」英人の云っている意味が分からない。
〔付き合って間も無い頃、おれがはっきり翠ちゃんに言った。デブは嫌いだって。そしたらさ、どっかからお金借りてきて翌日からエステ通いを始めていたよ。あぁ、この子可愛いかもって、素直に思ったよ。〕
「・・・・・・。」俺はそれが理解できずにいたけど、事実なんだろうと思った。
〔でもさ、そんなとこ通うよりも、毎日おれの上に乗って腰振りまくれって言ったんだよ。そしたらちゃんとそうしていた・・・。〕
「・・・・分かった・・・・。もういい・・・・。」
俺は呼吸が出来ず、切なくて悲しくて、頭が変になる寸前だった。そんな翠の過去を知らなくてもよかった。英人の話を聞いて、本気で後悔した。何故ならば、翠はそれだけの愛情を俺には向けてくれた事は無いような気がしたからだ。女に愛されるってのは、英人のような事なのかと思った。
話を纏(まと)めると、英人が翠を振ったのは、〔他に好きな娘が出来たから。〕正確に言うと、好きと言うよりも、あっちの相性で興味のある女と出会ったから。その娘ってのが、風俗まではいかないが、〖夜の蝶〗らしい。かなりのMで、英人の要求を何でもしてくれる事にこの上ない快感を覚えたとの事。
〔おれさ、あの頃は一人の女と長く深く、って言うんじゃなくて、沢山の女とヤりたかったしさ。とにかく、数をこなす事しか考えてなかったから。何でも言いなりになる女が楽しくてさ・・・・。翠ちゃんにも頼めばしてくれたかもしれないけど、そっちの女にハマっちゃったんだよ。〕
「その娘に、何したの?」
〔無理!無理!それは言えない。絶対軽蔑される。〕
しつこく聞くと、英人はボソッと〔例えばオシッコちょっと飲ませたりとかさ・・・・。〕と言い始めるが、聞いてられない内容の話だった。
「お前、そんな事を翠がする訳ないだろ!」みたいに、結構怒り混じり、と言うか、俺が馬鹿にしたように英人を怒鳴る。でも、馬鹿にされた英人はムキになって反論した。
〔いや絶対してくれたはずだ。今は智浩の事しか頭にないかもしれないけど、あの時はおれの為なら死んでくれたと思う。〕
それでも、益々馬鹿にする俺に英人は顔を赤くしながら興奮気味に話し始めた。
〔これはあんまり話したくないけど言うわ。その代わり、お前が言わせるのだからな、怒るなよ!〕そして、英人はお茶を一気飲みすると、あるエピソードを眈々と話し始めた。
夜の蝶、以外の女との浮気でうつされた病気を、何と翠にもうつしてしまった事があったとの事。別れを覚悟して翠に全てを話した時、こう言われたらしい。
『英人が浮気しないように、私もっと頑張らなくちゃだね・・・・。何でもするから言ってね。貴方の為なら私大丈夫だよ。』
この話を聞いた時、俺は呼吸が出来なくなった。動揺を懸命に堪えていると、尚も英人は話し続ける。
〔翠ちゃんって、久しぶりに逢った時、凄く痩せて綺麗になったと思わなかった?あれ、おれのお陰だよ。〕
「・・・・・・・。」英人の云っている意味が分からない。
〔付き合って間も無い頃、おれがはっきり翠ちゃんに言った。デブは嫌いだって。そしたらさ、どっかからお金借りてきて翌日からエステ通いを始めていたよ。あぁ、この子可愛いかもって、素直に思ったよ。〕
「・・・・・・。」俺はそれが理解できずにいたけど、事実なんだろうと思った。
〔でもさ、そんなとこ通うよりも、毎日おれの上に乗って腰振りまくれって言ったんだよ。そしたらちゃんとそうしていた・・・。〕
「・・・・分かった・・・・。もういい・・・・。」
俺は呼吸が出来ず、切なくて悲しくて、頭が変になる寸前だった。そんな翠の過去を知らなくてもよかった。英人の話を聞いて、本気で後悔した。何故ならば、翠はそれだけの愛情を俺には向けてくれた事は無いような気がしたからだ。女に愛されるってのは、英人のような事なのかと思った。