長6≪MとS≫ 第14話
長6≪MとS≫ 第14話
第13話
映像は妻(桐山成美:きりやま・なるみ:33歳)の顔が見えるように浅尾琢己(あさお・たくみ:49歳)さんの右斜め後ろあたりから撮られている。浅尾さんは左手で引き寄せている為、成美の大きな胸が浅尾さんの腹部辺りに押し付けられているのが見えた。
不思議な光景である。自分の妻(成美)がその日初めて会った男(浅尾)に抱き寄せられているのだ。それも隙間などないくらいの密着度で。私(桐山直哉:きりやま・なおや:36歳)が望んでいたとことは言えだが、「くそっ・・・。」と思わず声を漏らしてしまったのは仕方のないことだろう・・・と私は思う。
その言葉が聞こえたのか、後ろに居る成美は私の背中に顔を埋めてきた。体勢は画面の中とは違う。画面の中では浅尾さんの胸の中。しかし今は私の背中。それでも成美はどちらも違わない同じ様な体勢になっていただろう。
画面の中では、暫くただ抱き合っているままの映像が続いた。そんな中、突然画面の中の成美がびくっと身体を動かす。「何があったのか?」それはすぐに分かることとなる。ゆっくりと和田敏彦(わだ・としひこ:44歳)さんのカメラが2人の周りを回り成美の背後へと移動していった。
《あぁ・・・・触られている・・・・。》成美の背後に回ったカメラが映した光景は、腰に回した手を下に下げ、胸に比例するように肉つきのいい成美の臀部を撫で回す浅尾さんの手だった。スカートの上からその肉付を確かめるように動く卑猥な手つき。左右の肉を撫でるように交互に触り、やがてその中心へと手が添えられる。わずかに沈み込ませている中指は、成美のヒップの割れ目に添えられている証だった。
カメラはその手つきをアップに映し出す。沈み込ませるように添えている中指をそのままに今度は手を上下に動かした。しつこいくらいに動かされる手。おそらく浅尾さんの頭の中ではすでに成美のヒップの形が出来上がっていただろう。そう思えるくらい確かめるように何度も撫で回しているのだ。
カメラはゆっくりと回り元の場所に戻る。浅尾さんの斜め後ろの方向だ。そこから見える成美は浅尾さんの胸の中で下を向いていた。そんな成美の顔を浅尾さんは左手で臀部を撫で回しながら、余った右手を成美の顎に添え上を向かせる。
何をしようとしているのかはわかった。「キスは成美が嫌がらなければOKです。」と、浅尾さんに話をした自分の言葉を思い出す。浅尾さんがゆっくりと顔を近づけていく。成美は少し顔を背けるようにして近づく浅尾さんの唇から逃げた。・・・断った・・・それは私にとって残念とも安心とも取れる成美の行動である。しかし、そんな私のちょっとした安堵感は浅尾さんの言葉によって簡単になくなってしまった。
〔成美さん・・・キスが嫌だったら私はそれで構いませんよ。桐山さんからも成美さんが嫌がることはしないでくださいと言われています。でもね・・・きっと桐山さんは成美さんが他の男に唇を奪われるところを見て喜んでくれると思いますよ。怖がることはありません・・・成美さんは今桐山さんが望むことをしようとしているのです。さあ・・・目を閉じて・・・。〕
顎に手を添えられたままの成美の唇が微かに震えている。恐怖という震えではないだろう。
これ以上ないと言うほどの緊張。私が喜ぶ顔と初めて会った男に唇を奪われることの葛藤。
おそらくいろんな感情が混ざった振るえであったのだろう。そして成美は答えを出す。当然抱かれることを承諾してここに居る成美だ。その答えは特別不思議なものではなく、成美は唇を震わせたままゆっくりと目を閉じたのだ。 第15話へ
2017/07/26
第13話
映像は妻(桐山成美:きりやま・なるみ:33歳)の顔が見えるように浅尾琢己(あさお・たくみ:49歳)さんの右斜め後ろあたりから撮られている。浅尾さんは左手で引き寄せている為、成美の大きな胸が浅尾さんの腹部辺りに押し付けられているのが見えた。
不思議な光景である。自分の妻(成美)がその日初めて会った男(浅尾)に抱き寄せられているのだ。それも隙間などないくらいの密着度で。私(桐山直哉:きりやま・なおや:36歳)が望んでいたとことは言えだが、「くそっ・・・。」と思わず声を漏らしてしまったのは仕方のないことだろう・・・と私は思う。
その言葉が聞こえたのか、後ろに居る成美は私の背中に顔を埋めてきた。体勢は画面の中とは違う。画面の中では浅尾さんの胸の中。しかし今は私の背中。それでも成美はどちらも違わない同じ様な体勢になっていただろう。
画面の中では、暫くただ抱き合っているままの映像が続いた。そんな中、突然画面の中の成美がびくっと身体を動かす。「何があったのか?」それはすぐに分かることとなる。ゆっくりと和田敏彦(わだ・としひこ:44歳)さんのカメラが2人の周りを回り成美の背後へと移動していった。
《あぁ・・・・触られている・・・・。》成美の背後に回ったカメラが映した光景は、腰に回した手を下に下げ、胸に比例するように肉つきのいい成美の臀部を撫で回す浅尾さんの手だった。スカートの上からその肉付を確かめるように動く卑猥な手つき。左右の肉を撫でるように交互に触り、やがてその中心へと手が添えられる。わずかに沈み込ませている中指は、成美のヒップの割れ目に添えられている証だった。
カメラはその手つきをアップに映し出す。沈み込ませるように添えている中指をそのままに今度は手を上下に動かした。しつこいくらいに動かされる手。おそらく浅尾さんの頭の中ではすでに成美のヒップの形が出来上がっていただろう。そう思えるくらい確かめるように何度も撫で回しているのだ。
カメラはゆっくりと回り元の場所に戻る。浅尾さんの斜め後ろの方向だ。そこから見える成美は浅尾さんの胸の中で下を向いていた。そんな成美の顔を浅尾さんは左手で臀部を撫で回しながら、余った右手を成美の顎に添え上を向かせる。
何をしようとしているのかはわかった。「キスは成美が嫌がらなければOKです。」と、浅尾さんに話をした自分の言葉を思い出す。浅尾さんがゆっくりと顔を近づけていく。成美は少し顔を背けるようにして近づく浅尾さんの唇から逃げた。・・・断った・・・それは私にとって残念とも安心とも取れる成美の行動である。しかし、そんな私のちょっとした安堵感は浅尾さんの言葉によって簡単になくなってしまった。
〔成美さん・・・キスが嫌だったら私はそれで構いませんよ。桐山さんからも成美さんが嫌がることはしないでくださいと言われています。でもね・・・きっと桐山さんは成美さんが他の男に唇を奪われるところを見て喜んでくれると思いますよ。怖がることはありません・・・成美さんは今桐山さんが望むことをしようとしているのです。さあ・・・目を閉じて・・・。〕
顎に手を添えられたままの成美の唇が微かに震えている。恐怖という震えではないだろう。
これ以上ないと言うほどの緊張。私が喜ぶ顔と初めて会った男に唇を奪われることの葛藤。
おそらくいろんな感情が混ざった振るえであったのだろう。そして成美は答えを出す。当然抱かれることを承諾してここに居る成美だ。その答えは特別不思議なものではなく、成美は唇を震わせたままゆっくりと目を閉じたのだ。 第15話へ
2017/07/26
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