中9〖妻の写真集〗 Vol.12
中9〖妻の写真集〗 Vol.12
≪やはり夫として止めるべきだったのか?≫
確かに今回の話は妻(あんり)自身がヌード写真を撮ってみたいと私(水沢修平31歳)に打ち明けて始まったものだったが、私は純粋だった杏璃の気持ちを裏切り、自らの性的な欲求を今回の撮影に託してしまっていました。
30歳を迎え妻の杏璃は、ひっそりと記念の写真を残しておきたかったにすぎなかったのに、美佳さんとご主人である浜崎満さんまで同席させるように仕組み、さらに私は妄想の中で、撮影中に他人に抱かれ悦びの表情をする妻を想像までしていました。そんなことあり得ないのに・・・。
《私は激しく自分を責め続けています。なんて自分は不純な人間なのだと。そのことで、妻の杏璃は、今苦しんでいるのだ。私は頭の中で延々と自分をののしり、責め続けました。》
小松氏が控え室に入ってから10分以上過ぎた頃だったと思います。
《止めさせよう!今妻を助けられるのは夫である自分だけじゃないか!》
私はそう言い聞かせると、意を強くして席を立ちます。それとほとんど同時に控え室のドアが開き、中から小松氏、広田君に続き、ブルーのバスローブに身を包んだ妻が出てきました。《あっ!》私は心の中で叫んでいました。
広田君の後をうつむきながら出てきた妻の杏璃は、スタジオに入る時に顔を上げました。その表情は清楚で、清らかで、凛とした美しさがみなぎっています。広田君は妻の前にしゃがみこむと、妻が穿いていた部屋履きを受け取りました。
バスローブの裾からは、妻の真っ白い生足が伸びています。その素足はやわらかい絨毯を一歩一歩踏みしめ、杏璃はカメラの前に立ちます。広田君が妻の髪などを治すと、すぐに小松氏のカメラがシャッターを切りました。さっきとはうって変わって、小松氏は無言のまま真剣なまなざしで妻にカメラのレンズを向けます。バシッ、バシッと大きなストロボの音がスタジオ中に響いていました。
小松氏の声が、この日一番低い声で響きます。
〚それじゃ杏璃さん、バスローブの帯をほどいて!〛
小松氏は杏璃を見つめてうなずくと、妻もそれに応じてコクリとうなずきました。こわばった表情のまま杏璃は震える手をバスローブの帯の結び目にもっていきましたが、なかなかそれをほどくことができませんでした。
小松氏が静かに広田君に目配せをすると、広田君はそれにこたえ妻の前に行きました。
〔失礼します。〕
広田君の手が杏璃のバスローブの帯の結び目にかかります。
『自分で脱ぎます。』
広田君の手を制した妻の杏璃が、はっきりと口にしました。
〔失礼しました。〕広田君がそう言って静かに下がっていくと、スタジオにいた全ての人間が杏璃の次の行動に注視しました。杏璃の指先に力がこめられると、帯の結び目はやわらかくふくらみ、やがてタオル地がこすれる音がしたのち、結び目が解かれた帯は一本の紐となって足元に落ちていきました。バスローブを締め付けていた帯がなくなると、その襟元は左右に開かれ杏璃の素肌の胸元があらわになりました。
杏璃がいよいよ私たちの前で、その素肌を晒す時がきます。緩めた襟元から妻の細い肩がスタジオのライトに晒されるのと同時に、形の良い乳房、そして薄いアンダーヘアーが現れ、バスローブは妻の背中をつたって足元に落とされました。スタジオ中の人の目がいっせいに杏璃の身体に視線を向ける中、妻の杏璃は、ついに生まれたままの姿をその場に晒したのです。
2015/06/23
≪やはり夫として止めるべきだったのか?≫
確かに今回の話は妻(あんり)自身がヌード写真を撮ってみたいと私(水沢修平31歳)に打ち明けて始まったものだったが、私は純粋だった杏璃の気持ちを裏切り、自らの性的な欲求を今回の撮影に託してしまっていました。
30歳を迎え妻の杏璃は、ひっそりと記念の写真を残しておきたかったにすぎなかったのに、美佳さんとご主人である浜崎満さんまで同席させるように仕組み、さらに私は妄想の中で、撮影中に他人に抱かれ悦びの表情をする妻を想像までしていました。そんなことあり得ないのに・・・。
《私は激しく自分を責め続けています。なんて自分は不純な人間なのだと。そのことで、妻の杏璃は、今苦しんでいるのだ。私は頭の中で延々と自分をののしり、責め続けました。》
小松氏が控え室に入ってから10分以上過ぎた頃だったと思います。
《止めさせよう!今妻を助けられるのは夫である自分だけじゃないか!》
私はそう言い聞かせると、意を強くして席を立ちます。それとほとんど同時に控え室のドアが開き、中から小松氏、広田君に続き、ブルーのバスローブに身を包んだ妻が出てきました。《あっ!》私は心の中で叫んでいました。
広田君の後をうつむきながら出てきた妻の杏璃は、スタジオに入る時に顔を上げました。その表情は清楚で、清らかで、凛とした美しさがみなぎっています。広田君は妻の前にしゃがみこむと、妻が穿いていた部屋履きを受け取りました。
バスローブの裾からは、妻の真っ白い生足が伸びています。その素足はやわらかい絨毯を一歩一歩踏みしめ、杏璃はカメラの前に立ちます。広田君が妻の髪などを治すと、すぐに小松氏のカメラがシャッターを切りました。さっきとはうって変わって、小松氏は無言のまま真剣なまなざしで妻にカメラのレンズを向けます。バシッ、バシッと大きなストロボの音がスタジオ中に響いていました。
小松氏の声が、この日一番低い声で響きます。
〚それじゃ杏璃さん、バスローブの帯をほどいて!〛
小松氏は杏璃を見つめてうなずくと、妻もそれに応じてコクリとうなずきました。こわばった表情のまま杏璃は震える手をバスローブの帯の結び目にもっていきましたが、なかなかそれをほどくことができませんでした。
小松氏が静かに広田君に目配せをすると、広田君はそれにこたえ妻の前に行きました。
〔失礼します。〕
広田君の手が杏璃のバスローブの帯の結び目にかかります。
『自分で脱ぎます。』
広田君の手を制した妻の杏璃が、はっきりと口にしました。
〔失礼しました。〕広田君がそう言って静かに下がっていくと、スタジオにいた全ての人間が杏璃の次の行動に注視しました。杏璃の指先に力がこめられると、帯の結び目はやわらかくふくらみ、やがてタオル地がこすれる音がしたのち、結び目が解かれた帯は一本の紐となって足元に落ちていきました。バスローブを締め付けていた帯がなくなると、その襟元は左右に開かれ杏璃の素肌の胸元があらわになりました。
杏璃がいよいよ私たちの前で、その素肌を晒す時がきます。緩めた襟元から妻の細い肩がスタジオのライトに晒されるのと同時に、形の良い乳房、そして薄いアンダーヘアーが現れ、バスローブは妻の背中をつたって足元に落とされました。スタジオ中の人の目がいっせいに杏璃の身体に視線を向ける中、妻の杏璃は、ついに生まれたままの姿をその場に晒したのです。
2015/06/23
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