短Ⅲ4〖嫁と彼と夫〗その4
短Ⅲ4〖嫁と彼と夫〗その4
その3
“デート”までの数日間、嫁(土本美鈴:つちもと・みすず:37歳)に別段変わったようなところもないが、私(土本賢太郎:つちもと・けんたろう:41歳)に『デートをするわ。』と言った報告もありません。しかし秘密にされているということに興奮を覚えます。
美鈴のデート当日、私は仕事だったのですが、ソワソワして仕事どころではなかったのを覚えています。朝から美鈴に変わった様子がなかったことがより一層不安を煽りました。丁度昼休憩の時に携帯が鳴ります。私はすぐにメールを開くと堀江智樹(ほりえ・ともき:20歳)君からでした。
≪昼前に美鈴さんと待ち合わせをして、ランチに来ています。今日は何もないと思いますよ。たぶん( ´∀` )≫
〔今日は〕ということはいずれはそういう事も考えているのでしょう。だから昼からの仕事もどこかフワフワした感じで手に着きませんでした。結局その日は仕事にならず。定時で上がり急いで帰宅をする。ドアを開けると『あら! 早かったのね。』っていつもと変わらない美鈴の姿がありました。
それで私は正直ほっとします。しかし、どこかで残念な気持ちもありました。食事の後で堀江君からのメールを確認する。
〔今日はランチのあとはカフェでおしゃべりしていました。〕
と来ていたので
「それじゃ今日は何もなかったのか?」
と返信をすると
〔はい。でも来週も会う約束をしました。〕
これが胸にズンと重いものを感じましたが、少し興奮もします。
「来週もランチなのか?」
〔いえ、話の流れで来週は僕の家でお昼ご飯を作ってくれるみたいです。もし土本さんがダメだったら言ってください。〕
「ダメじゃない。だけど報告はしてくれよ。」
〔もちろんです! 来週はちょっと攻めてみようと思います!((´∀`))〕
最後の文面だけでかなり興奮したことを覚えています。身からでた錆ですが、それからの一週間は生きた心地がしませんでした。しかし美鈴はというと本当に何事もなく過ごしているように見えます。女性の怖さを見た気がしました。
次の週も同じく仕事の私は携帯がいつ鳴るのかずっと気になります。堀江君からメールが来たのは結局夕方5時を回ってからでした。メール内容は簡潔です。
〔すいません。キスをしました。〕
頭の中がグゥアングゥアンと揺さぶられます。それで私は直接話が聞きたくなり、すぐ堀江君に≪これから会えないか?≫とメールをしました。すぐに堀江君は承諾してくれ、前回と同じ珈琲店で待ち合わせることになりました。 その5に続く
2016/08/05
その3
“デート”までの数日間、嫁(土本美鈴:つちもと・みすず:37歳)に別段変わったようなところもないが、私(土本賢太郎:つちもと・けんたろう:41歳)に『デートをするわ。』と言った報告もありません。しかし秘密にされているということに興奮を覚えます。
美鈴のデート当日、私は仕事だったのですが、ソワソワして仕事どころではなかったのを覚えています。朝から美鈴に変わった様子がなかったことがより一層不安を煽りました。丁度昼休憩の時に携帯が鳴ります。私はすぐにメールを開くと堀江智樹(ほりえ・ともき:20歳)君からでした。
≪昼前に美鈴さんと待ち合わせをして、ランチに来ています。今日は何もないと思いますよ。たぶん( ´∀` )≫
〔今日は〕ということはいずれはそういう事も考えているのでしょう。だから昼からの仕事もどこかフワフワした感じで手に着きませんでした。結局その日は仕事にならず。定時で上がり急いで帰宅をする。ドアを開けると『あら! 早かったのね。』っていつもと変わらない美鈴の姿がありました。
それで私は正直ほっとします。しかし、どこかで残念な気持ちもありました。食事の後で堀江君からのメールを確認する。
〔今日はランチのあとはカフェでおしゃべりしていました。〕
と来ていたので
「それじゃ今日は何もなかったのか?」
と返信をすると
〔はい。でも来週も会う約束をしました。〕
これが胸にズンと重いものを感じましたが、少し興奮もします。
「来週もランチなのか?」
〔いえ、話の流れで来週は僕の家でお昼ご飯を作ってくれるみたいです。もし土本さんがダメだったら言ってください。〕
「ダメじゃない。だけど報告はしてくれよ。」
〔もちろんです! 来週はちょっと攻めてみようと思います!((´∀`))〕
最後の文面だけでかなり興奮したことを覚えています。身からでた錆ですが、それからの一週間は生きた心地がしませんでした。しかし美鈴はというと本当に何事もなく過ごしているように見えます。女性の怖さを見た気がしました。
次の週も同じく仕事の私は携帯がいつ鳴るのかずっと気になります。堀江君からメールが来たのは結局夕方5時を回ってからでした。メール内容は簡潔です。
〔すいません。キスをしました。〕
頭の中がグゥアングゥアンと揺さぶられます。それで私は直接話が聞きたくなり、すぐ堀江君に≪これから会えないか?≫とメールをしました。すぐに堀江君は承諾してくれ、前回と同じ珈琲店で待ち合わせることになりました。 その5に続く
2016/08/05
- 関連記事
-
- 短Ⅲ4〖嫁と彼と夫〗その2 (2016/07/07)
- 短Ⅲ6[寝取られの森へ迷う]第2回 (2016/07/09)
- 短Ⅲ7〚普通の夫婦〛第1話 (2016/07/19)
- 短Ⅲ4〖嫁と彼と夫〗その3 (2016/07/19)
- 短Ⅲ6[寝取られの森へ迷う]第3回 (2016/07/20)
- 短Ⅲ7〚普通の夫婦〛第2話 (2016/07/31)
- 短Ⅲ6[寝取られの森へ迷う]第4回 (2016/08/03)
- 短Ⅲ4〖嫁と彼と夫〗その4 (2016/08/05)
- 短Ⅲ6[寝取られの森へ迷う]第5回 (2016/08/09)
- 短Ⅲ8〔変態に染められた嫁〕第1回 (2016/08/14)
- 短Ⅲ6[寝取られの森へ迷う]第6回 (2016/08/17)
- 短Ⅲ6[寝取られの森へ迷う]第7回 (2016/08/25)
- 短Ⅲ4〖嫁と彼と夫〗その5 (2016/08/27)
- 短Ⅲ9[二人の願望]第1章 (2016/09/02)
- 短Ⅲ10〖あなたのじゃなきゃダメ!〗第1話 (2016/09/11)
コメント
コメントの投稿