短Ⅲ6[寝取られの森へ迷う]第3回
短Ⅲ6[寝取られの森へ迷う]第3回
第2回
人間なんて勝手なもので、どんなに恵まれている環境でも段々それに感謝しなくなり、飽きてくる。初めてデートした日、初めてキスをした日。そんな時に比べれば、周りからどんなに羨ましいと言われても妻(佐野杏奈:あんな:当時27歳)にときめくかと言われると、そういうわけでもなくなってくる。そんな心の隙間をつかれたのが、あのコンビニでのナンパの話だ。自分が愛する女性が誰か他の男に好奇な目で見られている・・・。
ネットをあてもなく彷徨(さまよ)っているうちに、自分のこの理解不能な心の状態を世間の人たちが<寝取られ願望>こう名付けていることを知る。私(佐野秀一:しゅういち:当時33歳)は何となく、本当に何となくネットショッピングではじめてそういう類のゲームを買ってみた。
[愛する妻 真理子が隣の部屋で抱かれるまで]ヒロインの名を杏奈と換え、自分の名も換えてプレイをしてみた。はじめてAVを観た時もこれほど興奮はしなかっただろう。ゲームの中で“佐野杏奈”と名付けられたヒロインが寝取り男と情事を行う。
ゲームを始めて1週間もしないうちに、秘めた不気味な願望ははっきりとした姿で私に襲い掛かってきた。妻の杏奈が私以外の男性と付き合うところをみたい。それも一度きりではなく、継続して。私もその存在を認める男、妻に彼氏を作らせたい・・・。そして妻が私以外の男と週末の度に、ホテルでSEXを貪(むさぼ)る淫乱女になって欲しい。心の内に一度目覚めた“悪魔”はその後二度と消えることはなかった。
それから私は今まで何の関わりもなかった言葉<寝取られ>を無我夢中で検索していく。
<寝取られ>でヒットするあまりの膨大な数に驚き、そして興味を持ってしまった。何人もの経験者や寝取り男の経験談を通じて、こういう世界が本当にあるのだと認識し、その世界の境界線を彷徨う毎日が続く。
ある日、家に帰ると杏奈の会社の後輩の安井成海(なるみ:当時25歳)がいた。割と家が近いこともあって、何度も家に来ているから、異性だがこちらもすんなり受け入れられる。他愛もない会話をかわしているうちに、杏奈が汗かいたからとシャワーを浴びるため席をはずした。それを境に雰囲気が変わり、ふいに成海が私に語りかけてくる。
〚奥さん孝行していますか?〛
「ん? 何? どういうこと。」
〚杏奈さんね、外に出かけるのが好きだから、土曜、日曜日には外に出た方がいいですよ。〛
「あいつ・・何か言っていた?」
〚杏奈さんは、ご主人の悪口なんて絶対言いません。他の人が言っていても絶対乗りませんから安心してください(笑)。ただ、なんとなくご主人が休みの日は疲れて寝ているだけなんだろうなって感じるんです。〛
「・・・痛いとこ衝くねぇ。」
〚たまにはディズニーランドにでも行ったらどうですか?〛
杏奈はディズニーが大好きだ。グッズの収集などほとんどない部屋でもディズニーのキャラクターだけはいくつか並んでいる。付合い初めのときは、1年に3-4回は行ったものだが、最近はすっかりご無沙汰になっていた。
私は元々出不精なところもある上に、どうもパレードを延々と見て楽しいという感覚がわからない。サッカーのように盛り上がるポイントなどが明確だと、もう少し入りやすいのだが。頭の中で色々と考えていて、つい無言になってしまっていると成海が悪戯っぽく口にした。
〚大事にしていないと、杏奈さんを取られちゃいますよ。モテモテなんだから~。〛
「!?・・・ど、どういうこと?」
〚取引先の人とかが独身と勘違いして結構露骨に誘ってきますよ。この前も横浜駅でナンパされたそうですよ。〛
「えっ!?」
〚だから指輪を早く買わないとダメです。つけているだけで抑止力にはなるんじゃないですか。もう~釣った魚にも餌をあげないと他に釣られちゃいますよ。〛 第4回に続く
2016/07/20
第2回
人間なんて勝手なもので、どんなに恵まれている環境でも段々それに感謝しなくなり、飽きてくる。初めてデートした日、初めてキスをした日。そんな時に比べれば、周りからどんなに羨ましいと言われても妻(佐野杏奈:あんな:当時27歳)にときめくかと言われると、そういうわけでもなくなってくる。そんな心の隙間をつかれたのが、あのコンビニでのナンパの話だ。自分が愛する女性が誰か他の男に好奇な目で見られている・・・。
ネットをあてもなく彷徨(さまよ)っているうちに、自分のこの理解不能な心の状態を世間の人たちが<寝取られ願望>こう名付けていることを知る。私(佐野秀一:しゅういち:当時33歳)は何となく、本当に何となくネットショッピングではじめてそういう類のゲームを買ってみた。
[愛する妻 真理子が隣の部屋で抱かれるまで]ヒロインの名を杏奈と換え、自分の名も換えてプレイをしてみた。はじめてAVを観た時もこれほど興奮はしなかっただろう。ゲームの中で“佐野杏奈”と名付けられたヒロインが寝取り男と情事を行う。
ゲームを始めて1週間もしないうちに、秘めた不気味な願望ははっきりとした姿で私に襲い掛かってきた。妻の杏奈が私以外の男性と付き合うところをみたい。それも一度きりではなく、継続して。私もその存在を認める男、妻に彼氏を作らせたい・・・。そして妻が私以外の男と週末の度に、ホテルでSEXを貪(むさぼ)る淫乱女になって欲しい。心の内に一度目覚めた“悪魔”はその後二度と消えることはなかった。
それから私は今まで何の関わりもなかった言葉<寝取られ>を無我夢中で検索していく。
<寝取られ>でヒットするあまりの膨大な数に驚き、そして興味を持ってしまった。何人もの経験者や寝取り男の経験談を通じて、こういう世界が本当にあるのだと認識し、その世界の境界線を彷徨う毎日が続く。
ある日、家に帰ると杏奈の会社の後輩の安井成海(なるみ:当時25歳)がいた。割と家が近いこともあって、何度も家に来ているから、異性だがこちらもすんなり受け入れられる。他愛もない会話をかわしているうちに、杏奈が汗かいたからとシャワーを浴びるため席をはずした。それを境に雰囲気が変わり、ふいに成海が私に語りかけてくる。
〚奥さん孝行していますか?〛
「ん? 何? どういうこと。」
〚杏奈さんね、外に出かけるのが好きだから、土曜、日曜日には外に出た方がいいですよ。〛
「あいつ・・何か言っていた?」
〚杏奈さんは、ご主人の悪口なんて絶対言いません。他の人が言っていても絶対乗りませんから安心してください(笑)。ただ、なんとなくご主人が休みの日は疲れて寝ているだけなんだろうなって感じるんです。〛
「・・・痛いとこ衝くねぇ。」
〚たまにはディズニーランドにでも行ったらどうですか?〛
杏奈はディズニーが大好きだ。グッズの収集などほとんどない部屋でもディズニーのキャラクターだけはいくつか並んでいる。付合い初めのときは、1年に3-4回は行ったものだが、最近はすっかりご無沙汰になっていた。
私は元々出不精なところもある上に、どうもパレードを延々と見て楽しいという感覚がわからない。サッカーのように盛り上がるポイントなどが明確だと、もう少し入りやすいのだが。頭の中で色々と考えていて、つい無言になってしまっていると成海が悪戯っぽく口にした。
〚大事にしていないと、杏奈さんを取られちゃいますよ。モテモテなんだから~。〛
「!?・・・ど、どういうこと?」
〚取引先の人とかが独身と勘違いして結構露骨に誘ってきますよ。この前も横浜駅でナンパされたそうですよ。〛
「えっ!?」
〚だから指輪を早く買わないとダメです。つけているだけで抑止力にはなるんじゃないですか。もう~釣った魚にも餌をあげないと他に釣られちゃいますよ。〛 第4回に続く
2016/07/20
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