長W《妻との性的関係》第1節第5章その4 20
長W《妻との性的関係》第1節第5章その4 20
友人の浅田信行(あさだ・のぶゆき:38歳)が帰った後、妻(蓮見栞:はすみ・しおり:35歳)に掛布団を掛け、私(蓮見邦弘:くにひろ:37歳)は妻には触れずに、さっきまで友人と妻が一緒に座っていた正面のソファで寝ることにする。栞は酔ったせいで、友人の家と自分の家を混同してしまっていたのだろう。私は妻が友人とキスをしていたことより、浅田が妻の胸を触り続けていたにもかかわらず、自分が妻に触れていないことに自分自身で興奮を覚えていた。
日曜日の朝、ソファで目を覚ました私にはブランケットが掛けられている。テーブルはきれいに片づけられ、部屋も掃除されており、妻は洗濯をしていた。私が「おはよう。」と、ソファから声を掛けた。栞も『起きたの?』って風呂場にある洗濯機の前から答える。「うん起きた。」、『昨日は酔っぱらっちゃったよ。』、「ああ、酔っぱらっちゃってたね。」
私は、ぼーっとした頭のまま、ベランダに行き外の風に当たった。既に午前10時を回っている。私は特に昨日の夜のことを、朝から妻と話す気にはなれずに、今夜話してみようと考えた。その日は、何をして過ごしたか覚えていないけど、とりあえず夜までは何も考えないように、DVDレンタルショップで何枚かのDVDを借りてきて、日常とはかけ離れた映画にのめりこんで1日を過ごしたのだと思う。
夜がやってきた。寝室に入り妻がすでに横になっているベッドに入ったところからは、鮮明に記憶が残っている。
「昨日、本当に酔っぱらってたよね。」
『どうやってベッドまで来たかも覚えてないわ。』
「そうだよね、ぐっすりだったよ。」
『私が寝てる間に、浅田さんは帰っちゃったんだね」
「うん、そうだよ。ベッドまで浅田が運んでくれたんだよ。」
『そうなの?』
「うん。」
『ええ! やばい! ひどいことになってなかった?』
「うん、何もなかったよ。」
『よかった~。でも起こしてくれればよかったのに・・。』
「うん、そうだね。昨日はそうしたほうがいいかなと思ってさ。」
妻は、朝になり自分が下着をつけてなかったのも知っているはずだ。そして、浅田が気遣って、それを私に悟られないように、運んでくれたのだと考えたに違いない。特に意味深な私の言葉には返事をしてこなかった。
「なぁ、昨日、あいつおまえの胸が触れて、相当うれしかったみたいだぜ。」
『あぁ、手が当たったって騒いでいたね。』
「ううん、じゃなくて、お前が酔っぱらって、あいつに寄りかかってたの覚えている?」
『ううん、全然覚えてない。』
「その時に、お前を支えるために浅田が胸をつかんじゃったんだよ。」
『そうなの?』
「それで、〔ごめん、触っちゃったよ〕と、謝ってきたから、大丈夫だよって言ったよ。」
『え! そうなの?」
「うん。〔まじで?〕と聞いてきたから、いいよって答えた。」
『だめって言わなかったの?』
「いやだった?」
『浅田さんだし、いやじゃないけど・・。』
「そうか、よかった。浅田もすごく喜んでいたよ。」
私は、適当な話をでっちあげて、栞さえ嫌じゃなければ、自分は気にしてないってことを、なんとか伝えようとした。 第1節第6章その1 21へ続く
2016/12/22
友人の浅田信行(あさだ・のぶゆき:38歳)が帰った後、妻(蓮見栞:はすみ・しおり:35歳)に掛布団を掛け、私(蓮見邦弘:くにひろ:37歳)は妻には触れずに、さっきまで友人と妻が一緒に座っていた正面のソファで寝ることにする。栞は酔ったせいで、友人の家と自分の家を混同してしまっていたのだろう。私は妻が友人とキスをしていたことより、浅田が妻の胸を触り続けていたにもかかわらず、自分が妻に触れていないことに自分自身で興奮を覚えていた。
日曜日の朝、ソファで目を覚ました私にはブランケットが掛けられている。テーブルはきれいに片づけられ、部屋も掃除されており、妻は洗濯をしていた。私が「おはよう。」と、ソファから声を掛けた。栞も『起きたの?』って風呂場にある洗濯機の前から答える。「うん起きた。」、『昨日は酔っぱらっちゃったよ。』、「ああ、酔っぱらっちゃってたね。」
私は、ぼーっとした頭のまま、ベランダに行き外の風に当たった。既に午前10時を回っている。私は特に昨日の夜のことを、朝から妻と話す気にはなれずに、今夜話してみようと考えた。その日は、何をして過ごしたか覚えていないけど、とりあえず夜までは何も考えないように、DVDレンタルショップで何枚かのDVDを借りてきて、日常とはかけ離れた映画にのめりこんで1日を過ごしたのだと思う。
夜がやってきた。寝室に入り妻がすでに横になっているベッドに入ったところからは、鮮明に記憶が残っている。
「昨日、本当に酔っぱらってたよね。」
『どうやってベッドまで来たかも覚えてないわ。』
「そうだよね、ぐっすりだったよ。」
『私が寝てる間に、浅田さんは帰っちゃったんだね」
「うん、そうだよ。ベッドまで浅田が運んでくれたんだよ。」
『そうなの?』
「うん。」
『ええ! やばい! ひどいことになってなかった?』
「うん、何もなかったよ。」
『よかった~。でも起こしてくれればよかったのに・・。』
「うん、そうだね。昨日はそうしたほうがいいかなと思ってさ。」
妻は、朝になり自分が下着をつけてなかったのも知っているはずだ。そして、浅田が気遣って、それを私に悟られないように、運んでくれたのだと考えたに違いない。特に意味深な私の言葉には返事をしてこなかった。
「なぁ、昨日、あいつおまえの胸が触れて、相当うれしかったみたいだぜ。」
『あぁ、手が当たったって騒いでいたね。』
「ううん、じゃなくて、お前が酔っぱらって、あいつに寄りかかってたの覚えている?」
『ううん、全然覚えてない。』
「その時に、お前を支えるために浅田が胸をつかんじゃったんだよ。」
『そうなの?』
「それで、〔ごめん、触っちゃったよ〕と、謝ってきたから、大丈夫だよって言ったよ。」
『え! そうなの?」
「うん。〔まじで?〕と聞いてきたから、いいよって答えた。」
『だめって言わなかったの?』
「いやだった?」
『浅田さんだし、いやじゃないけど・・。』
「そうか、よかった。浅田もすごく喜んでいたよ。」
私は、適当な話をでっちあげて、栞さえ嫌じゃなければ、自分は気にしてないってことを、なんとか伝えようとした。 第1節第6章その1 21へ続く
2016/12/22
- 関連記事
-
- 長W《妻との性的関係》第1節第4章その3 13 (2016/06/15)
- 長W《妻との性的関係》第1節第4章その4 14 (2016/07/03)
- 長W《妻との性的関係》第1節第4章その5 15 (2016/07/12)
- 長W《妻との性的関係》第1節第4章その6 16 (2016/07/15)
- 長W《妻との性的関係》第1節第5章その1 17 (2016/07/28)
- 長W《妻との性的関係》第1節第5章その2 18 (2016/08/11)
- 長W《妻との性的関係》第1節第5章その3 19 (2016/12/07)
- 長W《妻との性的関係》第1節第5章その4 20 (2016/12/22)
- 長W《妻との性的関係》第1節第6章その1 21 (2017/01/10)
- 長W《妻との性的関係》第1節第6章その2 22 (2017/11/07)
- 長W《妻との性的関係》第1節第6章その3 23 (2017/11/08)
- 長W《妻との性的関係》第1節第6章その4 24 (2017/11/30)
- 長W《妻との性的関係》 第1節 25 (2017/12/01)
- 長W《妻との性的関係》第1節 26 (2018/06/25)
- 長W《妻との性的関係》第1節 27 (2018/06/27)
コメント
コメントの投稿