中Ⅱ26『妻の貸し出し(改作)』第8話
中Ⅱ26『妻の貸し出し(改作)』第8話
第7話
「雰囲気は良かった?」って訊ねると、『うん。ピアノの生演奏があったわ。え~と、ワインがおいしかった。ワインを飲んでチーズの盛り合わせを食べたわ。フルコースの後だからお腹がいっぱいになっちゃった(笑)。』(天音はお酒がそれほど強くはない。今夜はかなり飲んだみたい。それでよく喋る。)
僕(前島真悟:まえじま・しんご:30歳)は疲れてきたので、「ね、天音そろそろ“半分”のことを報告してくれない?」と催促をする。妻(前島天音:まえじま・あまね:28歳)が『ごめんなさい。ちょっとハイになっちゃった。続けるね。食べて飲んでおしゃべりしていたら9時半になってたので焦ったわ。』
『それでね。ラインを真悟君に送ったの。(それが、天音からの『ごめんなさい。おそくなっちゃった。明日のお買いものして帰るから先に寝ていてください。おやすみ。』だった。)主任さんには、『主人の看病しないといけないので・・・。』ってお断りをする。
村瀬憲二(むらせ・けんじ:33歳)さんが〔遅くなったね。ごめん。〕と、すぐに会計を済ませた。最上階から降りるエレベーターの中で、主任から〔今夜はたのしんでもらえた?〕と尋ねられたので、『はい楽しかったです。』って答えると、〔前島さん、また誘ってもいいかな?〕と言われ、『わたし返事をしなかったの。』
僕が、「なんで答えなかったの?」と聞くと、『やっぱり職場の上司だから。それと真悟君に相談したかったの。』って真面目な顔で言われる。実は、この時に妻の天音と村瀬さんに“ある事”が起こっていたのだけど、その事実を僕が知るのは、もう少し後になってであった。
結局、その夜は、天音と村瀬さんが“楽しいデート”をしたことを確認(それだけの報告でも嫉妬感が半端でなかった。)しただけである。僕が「天音、しんどくなったので眠るよ。」と告げると、ちょっと不満そうな顔をしたが、すぐに『そうだね。もう晩(おそ)いから、わたしはお風呂に入ってからにするわ。』、僕はその雰囲気を察して、「今後のことは明日話し合おう。それでいい?」と同意を求めると、『うん。わかったわ。おやすみなさい。』って言い残して自分の部屋へ着替えにいった。
身体的には疲れていなかったけど、僕の頭と心は“無意味な回転”でオーバーヒート(熱し過ぎた状態)になっていた。天音の報告を聞いていた時、ひとつひとつの事柄が棘のように突き刺さる。《このまま進展をしたらどうなるのだろう?》とか、《自分が天音にやらせておいて卑怯者だ。》あるいは、《〔また誘ってもいいですか?〕に何と解答を出せば良いのか?》やはり《もうこんなことはやめよう。》と迷いに迷う。それですぐには眠らねなかった。
その葛藤の隙間に悪魔(自らの性癖)が囁く、【天音が村瀬さんとセックスをする。僕が味合わすことのできない快感・快楽の悦びに浸る。背徳感を持ちながらも身体を占有され、身体を重ねていき、次第に罪悪感が薄れ心まで奪われる。】そんな歪んだM(寝取られ・寝取らせ)の心が自分の歓びとなっていく。 第9話へ
2017/09/01
第7話
「雰囲気は良かった?」って訊ねると、『うん。ピアノの生演奏があったわ。え~と、ワインがおいしかった。ワインを飲んでチーズの盛り合わせを食べたわ。フルコースの後だからお腹がいっぱいになっちゃった(笑)。』(天音はお酒がそれほど強くはない。今夜はかなり飲んだみたい。それでよく喋る。)
僕(前島真悟:まえじま・しんご:30歳)は疲れてきたので、「ね、天音そろそろ“半分”のことを報告してくれない?」と催促をする。妻(前島天音:まえじま・あまね:28歳)が『ごめんなさい。ちょっとハイになっちゃった。続けるね。食べて飲んでおしゃべりしていたら9時半になってたので焦ったわ。』
『それでね。ラインを真悟君に送ったの。(それが、天音からの『ごめんなさい。おそくなっちゃった。明日のお買いものして帰るから先に寝ていてください。おやすみ。』だった。)主任さんには、『主人の看病しないといけないので・・・。』ってお断りをする。
村瀬憲二(むらせ・けんじ:33歳)さんが〔遅くなったね。ごめん。〕と、すぐに会計を済ませた。最上階から降りるエレベーターの中で、主任から〔今夜はたのしんでもらえた?〕と尋ねられたので、『はい楽しかったです。』って答えると、〔前島さん、また誘ってもいいかな?〕と言われ、『わたし返事をしなかったの。』
僕が、「なんで答えなかったの?」と聞くと、『やっぱり職場の上司だから。それと真悟君に相談したかったの。』って真面目な顔で言われる。実は、この時に妻の天音と村瀬さんに“ある事”が起こっていたのだけど、その事実を僕が知るのは、もう少し後になってであった。
結局、その夜は、天音と村瀬さんが“楽しいデート”をしたことを確認(それだけの報告でも嫉妬感が半端でなかった。)しただけである。僕が「天音、しんどくなったので眠るよ。」と告げると、ちょっと不満そうな顔をしたが、すぐに『そうだね。もう晩(おそ)いから、わたしはお風呂に入ってからにするわ。』、僕はその雰囲気を察して、「今後のことは明日話し合おう。それでいい?」と同意を求めると、『うん。わかったわ。おやすみなさい。』って言い残して自分の部屋へ着替えにいった。
身体的には疲れていなかったけど、僕の頭と心は“無意味な回転”でオーバーヒート(熱し過ぎた状態)になっていた。天音の報告を聞いていた時、ひとつひとつの事柄が棘のように突き刺さる。《このまま進展をしたらどうなるのだろう?》とか、《自分が天音にやらせておいて卑怯者だ。》あるいは、《〔また誘ってもいいですか?〕に何と解答を出せば良いのか?》やはり《もうこんなことはやめよう。》と迷いに迷う。それですぐには眠らねなかった。
その葛藤の隙間に悪魔(自らの性癖)が囁く、【天音が村瀬さんとセックスをする。僕が味合わすことのできない快感・快楽の悦びに浸る。背徳感を持ちながらも身体を占有され、身体を重ねていき、次第に罪悪感が薄れ心まで奪われる。】そんな歪んだM(寝取られ・寝取らせ)の心が自分の歓びとなっていく。 第9話へ
2017/09/01
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