超短Ⅱ10〖パートの妻〗その2
超短Ⅱ10〖パートの妻〗その2
その1
友人(斎藤孝之:さいとう・たかゆき:31歳)から[気を付けろ]と注意されたものの、僕(岡部和人:おかべ・かずと:31歳)は何をすればいいのか? それに妻(岡部咲奈:おかべ・さな:31歳)には何も変わった点も見られない。そういえば、斎藤が[携帯を覗いてみたら意外と秘密があるもんだよ。]との言葉を思い出し、咲奈の入浴中にこっそり見ることにします。
いざ見ようとすると、こんなにドキドキするものかと実感しましたが、意を決して見てみました。僕とは違う機種のため、使い方に戸惑ってしまいますが、なんとかメールのところを開き、最近の送受信のところを見てみると、僕からのメールや共通の知人からのもの以外に、門倉(裕也:かどくら・ゆうや:44歳)専務という名前が数回混ざっています。いきなりでビックリしましたが、業務的なものというか仕事でメールを交わしているものばかりで内容に心配するようなものはありませんでした。
しかし考え過ぎかもしれませんが、僕の知らないところで、いくら業務用とはいえ時々専務とメールをしている事実、何かのタイミングでアドレスを交換したのかと思うと、それだけで興奮するのが分かります。妻の携帯を覗くことや操作にも慣れ、簡単にメールを開けるようになりました。
毎日のように、妻の咲奈が携帯から離れた隙に、主に風呂に入っている時ですが・・読むようにしています。当分の間は、さほど気にすることもないメールでしたが、ある日のメールで、あの門倉専務から〔あれはセクハラになるのかな?〕と気になる文章がありました。
急いで妻の返信を見てみると、『はい、完全なセクハラだと思います(怒)。』僕は《一体セクハラとは何をされたのか?》という思いと、妻がセクハラされたのに(怒)マークを返すということは、そこまで怒ってないよ!という咲奈の態度に怒りが起こりましたが、冷静に考えてみると、《そんなにもセクハラをされてないんでは?》という思いがないまぜになります。
そんなことを妻に聞けるわけもなく、僕は悶々として朝を迎えました。どんなセクハラか? 期待と不安があったのですが、なぜか期待の方が強くなっている自分に少し不思議な感じがしてきました。その日から、欠かさず携帯チェックが始まりましたが、専務は咲奈に〔可愛い!〕、〔頭がいいよ。〕、〔品があるね。〕等々、褒め言葉の毎日です。
妻もそんなことを言われて嫌な気がしなかったのでしょうか、その返信に少しづつ変化が見られてきました。最初のうちは、専務からの半分口説きのような言葉には直接答えず、仕事のことだけに答えるような文面だったのが、やがて、『ありがとうございます。そんなことは久しく言われたことがありません。』とか、『主人は今では絶対言ってくれません。』というふうにちゃんとコメントを返すようになっていました。 その3に続く
2018/07/05
その1
友人(斎藤孝之:さいとう・たかゆき:31歳)から[気を付けろ]と注意されたものの、僕(岡部和人:おかべ・かずと:31歳)は何をすればいいのか? それに妻(岡部咲奈:おかべ・さな:31歳)には何も変わった点も見られない。そういえば、斎藤が[携帯を覗いてみたら意外と秘密があるもんだよ。]との言葉を思い出し、咲奈の入浴中にこっそり見ることにします。
いざ見ようとすると、こんなにドキドキするものかと実感しましたが、意を決して見てみました。僕とは違う機種のため、使い方に戸惑ってしまいますが、なんとかメールのところを開き、最近の送受信のところを見てみると、僕からのメールや共通の知人からのもの以外に、門倉(裕也:かどくら・ゆうや:44歳)専務という名前が数回混ざっています。いきなりでビックリしましたが、業務的なものというか仕事でメールを交わしているものばかりで内容に心配するようなものはありませんでした。
しかし考え過ぎかもしれませんが、僕の知らないところで、いくら業務用とはいえ時々専務とメールをしている事実、何かのタイミングでアドレスを交換したのかと思うと、それだけで興奮するのが分かります。妻の携帯を覗くことや操作にも慣れ、簡単にメールを開けるようになりました。
毎日のように、妻の咲奈が携帯から離れた隙に、主に風呂に入っている時ですが・・読むようにしています。当分の間は、さほど気にすることもないメールでしたが、ある日のメールで、あの門倉専務から〔あれはセクハラになるのかな?〕と気になる文章がありました。
急いで妻の返信を見てみると、『はい、完全なセクハラだと思います(怒)。』僕は《一体セクハラとは何をされたのか?》という思いと、妻がセクハラされたのに(怒)マークを返すということは、そこまで怒ってないよ!という咲奈の態度に怒りが起こりましたが、冷静に考えてみると、《そんなにもセクハラをされてないんでは?》という思いがないまぜになります。
そんなことを妻に聞けるわけもなく、僕は悶々として朝を迎えました。どんなセクハラか? 期待と不安があったのですが、なぜか期待の方が強くなっている自分に少し不思議な感じがしてきました。その日から、欠かさず携帯チェックが始まりましたが、専務は咲奈に〔可愛い!〕、〔頭がいいよ。〕、〔品があるね。〕等々、褒め言葉の毎日です。
妻もそんなことを言われて嫌な気がしなかったのでしょうか、その返信に少しづつ変化が見られてきました。最初のうちは、専務からの半分口説きのような言葉には直接答えず、仕事のことだけに答えるような文面だったのが、やがて、『ありがとうございます。そんなことは久しく言われたことがありません。』とか、『主人は今では絶対言ってくれません。』というふうにちゃんとコメントを返すようになっていました。 その3に続く
2018/07/05
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