短Ⅳ15〚情婦〛第6話
短Ⅳ15〚情婦〛第6話
第5話 2018/06/30
ある日、私(服部則之:はっとり・のりゆき:41歳)は有紀子に石井卓司(いしい・たくじ:41歳)の転勤の話をする。しかし、妻(服部有紀子:はっとり・ゆきこ:37歳)はまったく気にしてない様子だった。というか不自然なくらい無関心を装っています。
「今度、送別会をやろうと思うんだ。石井は俺を後任に推薦してくれたし、過去のことは水に流して、送り出してやりたいんだ。石井は、もう東京には戻ってこないつもりらしいよ。だから石井をここに呼んで送別会をやってやりたいんだ。」
『なんで? ここじゃないとダメなの? 外でやればいいじゃない。』
「無理するなよ、俺はもう気にしてない。最後に会っておきたいだろ。」
『私はべつに・・・。』
「とにかく、そういうことで招待してあるから、料理とか頼むよ。」
『・・もう勝手なんだから・・・。』
《妻は不機嫌な表情をつくっていたが、内心は喜んでいるはずだ。》
私の妄想は現実に近づきつつある。妻は渋々ながら送別会をやることを承諾しました。
その夜も私は妻を抱きます。さきほどは石井の送別会を自宅でやることに反対だったはずなのに、抱いている最中、石井とのセックスを思い出させる質問をすると、有紀子の体は激しく反応しました。やはり妻は石井に抱かれることを望んでいます。自分の口からは決して言おうとしないが、体は正直でした。
私は何度も有紀子に同じことを言わせます。
「やっぱり君、石井に抱かれたいんだな。あいつのアレが欲しいんだな。」
『うん、欲しい。だからもっと激しくして・・・。』
妻は嫉妬心を煽って私を興奮させようとしてくれます。私のツボ(性癖)を理解しているのだった。しかし、有紀子は私を興奮させるためだけじゃない、本当は石井に抱かれたいはずなのだ。
石井の送別会の前日、私があえて何も言わないでいます。
『ねぇ、明日の支度は何人分準備しとけばいいの?」
やっぱり。妻は忘れていなかったというより、明日が来るのを心待ちにしていたのだ。
「あれ、言ってなかったっけ? 3人分でいいよ。」
『3人だけなの? 少ないわね。じゃあ私とあなたを入れて5人分用意すればいいのね?』
「いや、3人分でいい。全部で3人だ。石井と君と俺の分だけ。」
『え? そうなの。だったら送別会にならないじゃない。』
「それだけで充分じゃないか。俺たちにとって石井の存在は大きかったんだから。」
『まだ私を責めるつもり?』
「そんなつもりじゃないさ。君、あいつとちゃんと別れてなかったんだろ? 石井から聞いたよ。石井は本社での仕事を選び、地方に転勤した君を捨てた。仕事ができた石井のことだ。当時は田舎に行った君など構ってられなかったんだろうな。」
『・・・・・・。』
「君はそんな時に俺と会って結婚した。まだ石井とちゃんと別れていなかったのにな。だから、明日はそういう意味も含めて送別会だ。俺たちはもう子供じゃない。全部水に流して見送ってやろう。君にとってもその方がいいに決まっている。」
『勝手に変なこと決めつけないでよ!』
明日、石井が家にやって来る。それだけで妻は嬉しいはずだ。大勢の客がいたら話はあまりできない。最後だから・・・。有紀子はゆっくり話してみたいと思っているはずだ。 第7話に続く
2018/07/24
第5話 2018/06/30
ある日、私(服部則之:はっとり・のりゆき:41歳)は有紀子に石井卓司(いしい・たくじ:41歳)の転勤の話をする。しかし、妻(服部有紀子:はっとり・ゆきこ:37歳)はまったく気にしてない様子だった。というか不自然なくらい無関心を装っています。
「今度、送別会をやろうと思うんだ。石井は俺を後任に推薦してくれたし、過去のことは水に流して、送り出してやりたいんだ。石井は、もう東京には戻ってこないつもりらしいよ。だから石井をここに呼んで送別会をやってやりたいんだ。」
『なんで? ここじゃないとダメなの? 外でやればいいじゃない。』
「無理するなよ、俺はもう気にしてない。最後に会っておきたいだろ。」
『私はべつに・・・。』
「とにかく、そういうことで招待してあるから、料理とか頼むよ。」
『・・もう勝手なんだから・・・。』
《妻は不機嫌な表情をつくっていたが、内心は喜んでいるはずだ。》
私の妄想は現実に近づきつつある。妻は渋々ながら送別会をやることを承諾しました。
その夜も私は妻を抱きます。さきほどは石井の送別会を自宅でやることに反対だったはずなのに、抱いている最中、石井とのセックスを思い出させる質問をすると、有紀子の体は激しく反応しました。やはり妻は石井に抱かれることを望んでいます。自分の口からは決して言おうとしないが、体は正直でした。
私は何度も有紀子に同じことを言わせます。
「やっぱり君、石井に抱かれたいんだな。あいつのアレが欲しいんだな。」
『うん、欲しい。だからもっと激しくして・・・。』
妻は嫉妬心を煽って私を興奮させようとしてくれます。私のツボ(性癖)を理解しているのだった。しかし、有紀子は私を興奮させるためだけじゃない、本当は石井に抱かれたいはずなのだ。
石井の送別会の前日、私があえて何も言わないでいます。
『ねぇ、明日の支度は何人分準備しとけばいいの?」
やっぱり。妻は忘れていなかったというより、明日が来るのを心待ちにしていたのだ。
「あれ、言ってなかったっけ? 3人分でいいよ。」
『3人だけなの? 少ないわね。じゃあ私とあなたを入れて5人分用意すればいいのね?』
「いや、3人分でいい。全部で3人だ。石井と君と俺の分だけ。」
『え? そうなの。だったら送別会にならないじゃない。』
「それだけで充分じゃないか。俺たちにとって石井の存在は大きかったんだから。」
『まだ私を責めるつもり?』
「そんなつもりじゃないさ。君、あいつとちゃんと別れてなかったんだろ? 石井から聞いたよ。石井は本社での仕事を選び、地方に転勤した君を捨てた。仕事ができた石井のことだ。当時は田舎に行った君など構ってられなかったんだろうな。」
『・・・・・・。』
「君はそんな時に俺と会って結婚した。まだ石井とちゃんと別れていなかったのにな。だから、明日はそういう意味も含めて送別会だ。俺たちはもう子供じゃない。全部水に流して見送ってやろう。君にとってもその方がいいに決まっている。」
『勝手に変なこと決めつけないでよ!』
明日、石井が家にやって来る。それだけで妻は嬉しいはずだ。大勢の客がいたら話はあまりできない。最後だから・・・。有紀子はゆっくり話してみたいと思っているはずだ。 第7話に続く
2018/07/24
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