超短Ⅱ23『高嶺の花』その1話
超短Ⅱ23『高嶺の花』その1話
(原題:女は強いなぁとも感じた 投稿者・投稿日:不明)
当時、俺(中嶋健介:なかじま・けんすけ:24歳)は入社2年目、彼女(高原涼子:たかはら・りょうこ:27歳)は3つ先輩の営業事務。勤めていた会社は関東に幾つか拠点があり、その中でも〖北関東営業所の高原さん〗と言えば、誰でも名前を知っているくらい綺麗な人です。
上品ぽい雰囲気で、目立つような派手さはないが、話し掛けると後輩にも笑顔で優しく接してくれた。俺は当時学生の恋人がいたが、飲み会とかで誰が好みか議論になると、「おれは断然高原さんがいい!」、[じゃあアタックしろよ! でも絶対無理だから。]、「えー、そうかなー。」とか言って楽しんでいた感じです。
そういった話は本人にも伝わったらしいけど、実際には彼氏いたし、まぁ俺もたまにそんな話してホンワカした気持ちになる程度だった。所謂高原さんは『高嶺の花』だったのです。そして、俺が2年目の終わりの3月に、高原さんは寿退社することになり、会社の近くで行われた送別会での事だった。
高原さんの彼氏は、会った人に言わせると俺に似ているらしいのです。それで酔った勢いもあって彼女に「もしもっと早く知り合ってたら、自分が高原さんと付き合ってたかもしれませんよね!」そうしたら『そうだね。』なんて言うものだから社交辞令とはわかりつつも、二次会を含めて送別会の最後まで、「あ~、もっと早く知り合ってればな~。」ばっかり言って、まわりからは、[何勘違いしてんだ。馬鹿じゃないの。]とかいじられながら、雰囲気としては楽しくお開きとなった。
スタートが遅くて、結構盛り上がり二次会の店を出た時は電車はなくなります。それで、帰る方向が同じ同士で何台かのタクシーに別れて帰ることになった。俺は帰る方向が違うにも関わらず、車で(ちなみに下戸なので全然飲んでいなかった。)来ていたこともあり、「高原さんは自分の車で送っていきますよ!」とみんなに宣言した。
すると高原さんが意外とあっさり、『じゃあお願いしますね。』って、回りの奴らは、[最後だからな。飲んでなくても、事故だけ気を付けろよ!]とか、[おまえもしつこいねー。高原さん実は迷惑なんじゃねーの?]とか言ってたが、無視して会社の駐車場へ二人で向かいます。
緊張の中で俺は、高原さんから住所を聞き、ナビに登録した。それから車をそろそろとスタートします。車中では内容を覚えてないが、取り留めのない話をして、途中でコンビニに寄った。「酔いざましで、冷たいもの買ってきますよ。」、『あ、あたしも。』二人してコンビニへ。肩を並べて買い物していると、《高原さんと、こんなデートみたいな事したかったなぁ。》という思いが沸いてきた。 その2話に続く
2018/10/15
(原題:女は強いなぁとも感じた 投稿者・投稿日:不明)
当時、俺(中嶋健介:なかじま・けんすけ:24歳)は入社2年目、彼女(高原涼子:たかはら・りょうこ:27歳)は3つ先輩の営業事務。勤めていた会社は関東に幾つか拠点があり、その中でも〖北関東営業所の高原さん〗と言えば、誰でも名前を知っているくらい綺麗な人です。
上品ぽい雰囲気で、目立つような派手さはないが、話し掛けると後輩にも笑顔で優しく接してくれた。俺は当時学生の恋人がいたが、飲み会とかで誰が好みか議論になると、「おれは断然高原さんがいい!」、[じゃあアタックしろよ! でも絶対無理だから。]、「えー、そうかなー。」とか言って楽しんでいた感じです。
そういった話は本人にも伝わったらしいけど、実際には彼氏いたし、まぁ俺もたまにそんな話してホンワカした気持ちになる程度だった。所謂高原さんは『高嶺の花』だったのです。そして、俺が2年目の終わりの3月に、高原さんは寿退社することになり、会社の近くで行われた送別会での事だった。
高原さんの彼氏は、会った人に言わせると俺に似ているらしいのです。それで酔った勢いもあって彼女に「もしもっと早く知り合ってたら、自分が高原さんと付き合ってたかもしれませんよね!」そうしたら『そうだね。』なんて言うものだから社交辞令とはわかりつつも、二次会を含めて送別会の最後まで、「あ~、もっと早く知り合ってればな~。」ばっかり言って、まわりからは、[何勘違いしてんだ。馬鹿じゃないの。]とかいじられながら、雰囲気としては楽しくお開きとなった。
スタートが遅くて、結構盛り上がり二次会の店を出た時は電車はなくなります。それで、帰る方向が同じ同士で何台かのタクシーに別れて帰ることになった。俺は帰る方向が違うにも関わらず、車で(ちなみに下戸なので全然飲んでいなかった。)来ていたこともあり、「高原さんは自分の車で送っていきますよ!」とみんなに宣言した。
すると高原さんが意外とあっさり、『じゃあお願いしますね。』って、回りの奴らは、[最後だからな。飲んでなくても、事故だけ気を付けろよ!]とか、[おまえもしつこいねー。高原さん実は迷惑なんじゃねーの?]とか言ってたが、無視して会社の駐車場へ二人で向かいます。
緊張の中で俺は、高原さんから住所を聞き、ナビに登録した。それから車をそろそろとスタートします。車中では内容を覚えてないが、取り留めのない話をして、途中でコンビニに寄った。「酔いざましで、冷たいもの買ってきますよ。」、『あ、あたしも。』二人してコンビニへ。肩を並べて買い物していると、《高原さんと、こんなデートみたいな事したかったなぁ。》という思いが沸いてきた。 その2話に続く
2018/10/15
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