短Y[嫁の歓びは僕の喜び]第6回
短Y[嫁の歓びは僕の喜び]第6回
第5回 20190711
嫁(原田結衣:はらだ・ゆい:29歳)が帰ってきたのは午前1時を過ぎた頃です。寝室に入ってきた結衣は狸寝入りをしていた僕(原田弘人:はらだ・ひろと:32歳)の様子を伺うと安心したようで化粧も落とさずに衣服を脱ぎスリップ姿で僕を起こさないようにそっとかけ布団をめくり隣へ入り込んできました。
僕が寝返りをうち嫁のうなじに頭を向けると微かに甘い香りと清潔そうなソウプ(石鹸)の匂いを感じます。これはいつも家で使用しているものとは違う、そう感じるとますます心臓の鼓動が激しく波打ちするのでした。《間違いなく嫁の結衣は浮気してきた。》と直感します。
僕は寝入る寸前の嫁のパンテイの中にいきなり手を入れて確かめようとしました。
『な、何するの! 寝てたんじゃないの?』
結衣は慌てて僕の手を振り払うようにして抵抗します。
「いいじゃないか、やりたいんだ。」
『ダメ、今日は疲れたからダメよ。』
嫁は固く脚を閉じ海老かがみになって絶対にパンテイの中に手を入れさせまいとするのでした。
「どうしてそんなに抵抗するの?」
『だ、だって、もう遅いし疲れてるのよ。』
僕は起きあがって嫁に覆いかぶさります。
『おねがい、今日は止めて。』
僕は結衣の声を無視して首筋に舌を這わせようとしますがあまりにも強い抵抗で何も出来ませんでした。
「甲斐君としてきたのか?」
『し、しないわよ。』
嫁は明らかに動揺しています。
「嘘をつくなよ、正直なのがおまえの取り柄だろ。」
『してない、してないもん。』
僕はあえて誘導尋問をしてみました。
「俺は知っているんだよ、尾行したんだから。」
『う、嘘でしょ。』
「嘘じゃない、本当だ、ずうっとおまえたちの後を尾けていたんだぞ。甲斐君と二人っきりでホテルに入った。そうだろう。」
『そんな、そんなこと嘘よ、嘘よ。』
「全て許すから・・・白状しろよ。」
『白状しろって言ったって、何をどう言えばいいのよ。』
「今日あった出来事を全てだ。」
結衣はしばらく黙っていましたが正直な性格上言葉を選んで喋り始めました。
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20191223
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