名U トライアングル・リレーション 第11話
名U トライアングル・リレーション 第11話
第10話←
僕(立木一幸:たちき・かずゆき:29歳) 嫁(立木優希:たちき・ゆうき:27歳) 親友(倉橋悠馬:くらはし・ゆうま:29歳:僕の同級生で独身)
〔おお、出る・・・。出る! 出る!〕悠馬はそれでコンドームの中に射精、そのまま嫁の上に倒れそうになったが、一瞬僕の方を見て思いとどまり、抜いてからコンドームを外した。5分くらいだろうか、三人共無言のまま時間が過ぎる。そして優希が、腰をふらつかせながらも立ち上がった。それから僕たちに何も言わずに隣の寝室へ入って出てこなくなる。
〔一幸、何と言うか、その、ゴメンな。調子に乗りすぎたわ・・・。〕と悠馬はバツが悪そうに謝った。僕はすぐに返答出来ない。悠馬のセックスに圧倒されていたのだと思う。我に帰り、「あぁ、いいよ・・・。僕が言った事だし・・・。」と、そう言うのが精一杯だった。
〔ごめん一幸、やっぱ俺帰るわ。〕
「え? もう遅いからこのまま泊まってけよ。」
〔いや、そう出来れば有難いけどさ・・・。優希ちゃん、朝会わせる顔ないだろ・・・。〕
《それはそうかも。》と思い、悠馬を送り出し、そして僕はそのままリビングで横になった。今更寝室を覗く気にもなれない・・・。それは正直怖くてできなかっただけだ。 眠れない夜が開け、「散歩に行ってくる。」とメモを置いて出掛ける。優希といきなり顔を合わせるのも何なので、僕なりに配慮したつもりである。
その帰り道、コンビニの前で優希にメールをした。「何か買ってくもの、ある?」と、まだ起きていないかもしれないと思ったら、すぐに『大丈夫だよ。』ってリメールがある。家に戻ってからは昨夜の話は一切無し。不自然なようで、不自然ではないような、不思議な一日だった。
翌日、僕と優希はベッドにいて、いつも通りの愛撫から始めていったが、何となくお互い固い。嫁は嫁で、僕の愛撫に応えようと無理に感情移入をしようとしたり、そうかと思ったら僕から目を背けて唇を噛み締めてみたりしている。
僕は目の前の優希の乳房やお腹や首筋なんかを間近で見て、《昨日は悠馬にオモチャにされていたんだよな・・・。》と妙に感傷的になったり異常な興奮をした。二人とも行動と気持ちがチグハグだったと思う。上半身を一通り愛撫、優希のあそこに触れたのだけど、殆ど濡れていなかった。こんな事、今まで初めてだったので、勇気を出して訊いてみる。
第12話へ
20200708
- 関連記事
-
- 名U トライアングル・リレーション 第4話 (2020/07/01)
- 名U トライアングル・リレーション 第5話 (2020/07/02)
- 名U トライアングル・リレーション 第6話 (2020/07/03)
- 名U トライアングル・リレーション 第7話 (2020/07/04)
- 名U トライアングル・リレーション 第8話 (2020/07/05)
- 名U トライアングル・リレーション 第9話 (2020/07/06)
- 名U トライアングル・リレーション 第10話 (2020/07/07)
- 名U トライアングル・リレーション 第11話 (2020/07/08)
- 名U トライアングル・リレーション 第12話 (2020/07/11)
- 名U トライアングル・リレーション 第13話 (2020/07/12)
- 名U トライアングル・リレーション 第14話 (2020/07/18)
- 名U トライアングル・リレーション 第15話 (2020/07/19)
- 名U トライアングル・リレーション 第16話 (2020/07/20)
- 名U トライアングル・リレーション 第17話 (2020/07/21)
- 名U トライアングル・リレーション 第18話 (2020/07/30)