短Ⅲ23≪性春≫第2話
短Ⅲ23≪性春≫第2話
第1話
何日かすぎて、やっぱり伊東美咲(いとう・みさき:19歳)の体が恋しくなります。なんかもう、禁断症状みたいな感じで、デート中もずっと勃起しっぱなし。しかしそれでも我慢をした。今やっぱり僕(安藤祐輝:あんどう:ゆうき:19歳)は血走っているし、そういうので抱いたりしたら、美咲はやっぱり傷つくと思ったからだ。
『ねえ(唐沢)健人(からさわ・けんと:20歳)君が久しぶりに会いたいって言ってきているんだけど。祐輝くんも一緒で、健人君の彼女(清水悠真:しみず・ゆま:20歳)も一緒に4人で遊び行かない?』って言ってくる。
正直いって、僕は全然気乗りしなかった。美咲もちょっと不審に思ったりもしたらしいの
だけど、できれば健人とは普通の友達に戻りたいらしく、まあ浮気癖さえなければ男にも女にもいい奴らしいし、《ひょっとしたら美咲にも踏ん切りがつくいいチャンスかもしれない。》って、思ってOKをする。
健人に会うまでは、本当に僕は普通に振舞えるか心配だった。でも健人はすごくいいやつだった。3人相手に分け隔てなくしゃべって、僕の心配を解きほぐすように冗談を言ったり、わざと大げさにはしゃいだりして、なんか簡単にこっちの内側に入ってくる。またそれが嫌味がない。そして、一緒に連れてきた清水悠真ちゃんは、中性的な容姿のさばさばした娘で、笑いが絶えなくって、僕の背中バンバン叩くような娘で、僕も途中から、《もういっか。》って感じで、楽しむようになった。
健人と悠真ちゃんがちょっと席を離したとき、『あの二人、似合っているね。』って美咲が
呟く。『なんか健人くんも、私の関係ないところで生活送っているんだなって感じちゃった。』
そう言った美咲(みさき)は少し悲しそうだったけれど、なんか吹っ切れたみたいな顔をしている。
「美咲には僕がいるから。」と自然に口に出していた。そうしたら、美咲はすごい笑顔で頷く。その笑顔が本当に可愛くて、そっとキスをしたら、『今は祐輝くんのことが一番好きだよ。』って言った。
『私ね、こうやって普通にデートして、普通に手を繋いで、普通にキスするの、あこがれていたんだ。』それを聞いて、僕は《今日来てよかったな。》と本気でそう思った。
でも事態はその夜に急展開をする。《その夜、いったいどうやって目が覚めたんだっけ?》美咲と
健人と悠真ちゃんと4人で遊びに行って、居酒屋で飲んで、健人の部屋に連れられてきて、また飲んで、「広い部屋だね。」とか、「絨毯がふかふかする。」とかそんな話をしていて、それ以降はあんまり記憶がない。
ただ何度か、記憶の断片に大げさに騒ぐ女の笑い声が響いていた。《たぶん悠真ちゃんの声だと思う。》次に目が覚めたときは、まるで不安定な斜面に寝そべっているように体がぐらぐらして、平衡感覚がまるでない。思わず手の平で床を支えたくらいだ。
僕の手に毛の長い絨毯の感触があって、指で硬く握り締めたが、握力がまるでなかった。重力が頬を絨毯に押し付けていて、意識が柔らかさに埋もれている。部屋はオレンジ色の薄暗い光りに包まれていたが、それが目を開けて感じているのか、目を閉じて感じているのかは分からない。
頭の奥で鼓動と共に光が点滅して、視界がよく分からなかったのだ。コメカミの血管が激しく脈を打っている。喉の奥に吐き気を感じ、口を閉じようとしたが力が入らず、舌がだらりと飛び出していた。泥沼から這い上がるように意識が浮上してくると、かろうじて白熱灯の弱々しい光りを感じることができ、遠くで誰かの呼吸が聞こえていた。部屋の隅で蠢(うごめ)く人影が朦朧(もうろう)と見える。
それは美咲で床にだらしなく座り込み眠っているようにも見えた。ときどきゆっくりと顔を上げては、がくんと前のめりになりそうになったりしていて、まるで上から糸で吊るされている人形みたいに見える。おっぱいが誰かの手の平に揉まれていて、ゆらゆらと弾んでいた。
美咲の顔の後ろに健人らしき顔が見える。健人であって健人でないような顔。少なくとも僕が見たこともないような、悪意のないまま悪意を働きそうな、ビニールを貼り付けたような笑顔だ。そんな笑顔のまま、美咲の顎を引き寄せてキスをする。舌が絡み合うのが見える。そして何と二人とも裸だったのだ。 第3話
2017/04/04
第1話
何日かすぎて、やっぱり伊東美咲(いとう・みさき:19歳)の体が恋しくなります。なんかもう、禁断症状みたいな感じで、デート中もずっと勃起しっぱなし。しかしそれでも我慢をした。今やっぱり僕(安藤祐輝:あんどう:ゆうき:19歳)は血走っているし、そういうので抱いたりしたら、美咲はやっぱり傷つくと思ったからだ。
『ねえ(唐沢)健人(からさわ・けんと:20歳)君が久しぶりに会いたいって言ってきているんだけど。祐輝くんも一緒で、健人君の彼女(清水悠真:しみず・ゆま:20歳)も一緒に4人で遊び行かない?』って言ってくる。
正直いって、僕は全然気乗りしなかった。美咲もちょっと不審に思ったりもしたらしいの
だけど、できれば健人とは普通の友達に戻りたいらしく、まあ浮気癖さえなければ男にも女にもいい奴らしいし、《ひょっとしたら美咲にも踏ん切りがつくいいチャンスかもしれない。》って、思ってOKをする。
健人に会うまでは、本当に僕は普通に振舞えるか心配だった。でも健人はすごくいいやつだった。3人相手に分け隔てなくしゃべって、僕の心配を解きほぐすように冗談を言ったり、わざと大げさにはしゃいだりして、なんか簡単にこっちの内側に入ってくる。またそれが嫌味がない。そして、一緒に連れてきた清水悠真ちゃんは、中性的な容姿のさばさばした娘で、笑いが絶えなくって、僕の背中バンバン叩くような娘で、僕も途中から、《もういっか。》って感じで、楽しむようになった。
健人と悠真ちゃんがちょっと席を離したとき、『あの二人、似合っているね。』って美咲が
呟く。『なんか健人くんも、私の関係ないところで生活送っているんだなって感じちゃった。』
そう言った美咲(みさき)は少し悲しそうだったけれど、なんか吹っ切れたみたいな顔をしている。
「美咲には僕がいるから。」と自然に口に出していた。そうしたら、美咲はすごい笑顔で頷く。その笑顔が本当に可愛くて、そっとキスをしたら、『今は祐輝くんのことが一番好きだよ。』って言った。
『私ね、こうやって普通にデートして、普通に手を繋いで、普通にキスするの、あこがれていたんだ。』それを聞いて、僕は《今日来てよかったな。》と本気でそう思った。
でも事態はその夜に急展開をする。《その夜、いったいどうやって目が覚めたんだっけ?》美咲と
健人と悠真ちゃんと4人で遊びに行って、居酒屋で飲んで、健人の部屋に連れられてきて、また飲んで、「広い部屋だね。」とか、「絨毯がふかふかする。」とかそんな話をしていて、それ以降はあんまり記憶がない。
ただ何度か、記憶の断片に大げさに騒ぐ女の笑い声が響いていた。《たぶん悠真ちゃんの声だと思う。》次に目が覚めたときは、まるで不安定な斜面に寝そべっているように体がぐらぐらして、平衡感覚がまるでない。思わず手の平で床を支えたくらいだ。
僕の手に毛の長い絨毯の感触があって、指で硬く握り締めたが、握力がまるでなかった。重力が頬を絨毯に押し付けていて、意識が柔らかさに埋もれている。部屋はオレンジ色の薄暗い光りに包まれていたが、それが目を開けて感じているのか、目を閉じて感じているのかは分からない。
頭の奥で鼓動と共に光が点滅して、視界がよく分からなかったのだ。コメカミの血管が激しく脈を打っている。喉の奥に吐き気を感じ、口を閉じようとしたが力が入らず、舌がだらりと飛び出していた。泥沼から這い上がるように意識が浮上してくると、かろうじて白熱灯の弱々しい光りを感じることができ、遠くで誰かの呼吸が聞こえていた。部屋の隅で蠢(うごめ)く人影が朦朧(もうろう)と見える。
それは美咲で床にだらしなく座り込み眠っているようにも見えた。ときどきゆっくりと顔を上げては、がくんと前のめりになりそうになったりしていて、まるで上から糸で吊るされている人形みたいに見える。おっぱいが誰かの手の平に揉まれていて、ゆらゆらと弾んでいた。
美咲の顔の後ろに健人らしき顔が見える。健人であって健人でないような顔。少なくとも僕が見たこともないような、悪意のないまま悪意を働きそうな、ビニールを貼り付けたような笑顔だ。そんな笑顔のまま、美咲の顎を引き寄せてキスをする。舌が絡み合うのが見える。そして何と二人とも裸だったのだ。 第3話
2017/04/04
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