中L 寝とらせの行方vol.6
中L 寝とらせの行方vol.6
vol.5
成田社長が、メールに〔やっぱり君の奥さんはいいな。心が安らぐよ。俺の沙緒里(愛人のひとり)と交換しようよ。(これは冗談? いや本気?)取り敢えず土曜日の17時に球場の総合案内所で待っています。ふたりとも手ぶらで来てください。忘れるところだったお穣さんはどうする?〕との連絡にかなり気合が入っているなと思った。
僕(松本和真:まつもと・かずま:32歳)は「ご招待ありがとうございます。それとケーキもありがとございました。今朝妻(松本典子:まつもと・のりこ:30歳)と娘のみのりが頬張っていました。土曜日ですが娘はまだ野球がなんなのか分からないので実家の両親に預けようと思います。妻は大変楽しみにしています。」と返信をする。後程、社長から〔ケーキなら毎日でも届けるよ。それでひとつ希望だけど、奥さんにはノースリーブでミニのワンピースで来てもらえないかな? いいだろう。〕とメールが届いていた。僕はこの時には成田社長の典子への強い執着心を理まったく解していなかった・・・。
野球観戦の2日前だった。成田(壮一:なりた・そういち:40歳)社長に高級割烹で会席料理を御馳走になる。社長いわく〔今度のことで骨を折ってもらったお礼だよ。〕とのこと。僕自身はなにもした覚えはないのだが・・・。座敷ではなくテーブル席だったが、こちらの方が僕としては落ち着く。社長は洋酒もワインも好きだが特に日本酒が大好きで、今夜もやや辛口だが口当たりの良い大吟醸酒を僕に勧めた。確かに上手いというか値段も高級ランクらしい。
社長は会社ではワンマンで名が通っていて、この業界では“若手ナンバー1の風雲児”と呼ばれていた。確かに仕事面では厳しいところがあり、決して妥協を許さない冷徹な経営者といえる。しかし、取り巻きは多くても〔心を許して語り合う友は少ない。〕、そして〔その数少ない一人が君だよ。〕とさえ言って頂く。〔君さえよければ、うちの社に来ないか。真剣に考えてくれ。〕とも言われていた。
それだから、社長とは中々アポは取れない状況なのにこうして、しょっちゅう呼んで頂く。ただ、閉口する(手に負えなくて困る)のは、酒が進むと下ネタが多くなることだ。社長は〔お酒は好きだが、クラブとかホステスは好きじゃない。〕という。当然に接待や付き合いで高級クラブやバーに連れていかれるが〔楽しいと思ったことが一度もない。〕と常々言っていた。美食家なので滅多に行かないが“おふくろの味”風な店が好きらしい。
すると僕は不思議に思うのだが、どこであんな美しい愛人さんを見つけて来るのか?社長に酔いに任せて聞いてみた。それは社長の友達(なんでも昔の悪友らしい)がテレビ局の重役で、ドラマの打ち上げに引っ張りだされるそうで、よく経済誌に取り上げられる“イケメン社長”だから、タレントの卵やモデルの女の子が寄ってくるし、社長もホステスは苦手だが、この種の子とは波長が合うらしい。僕は「なるほどね。」と感心した。
それから社長の下ネタから妙なところに飛び火して、僕の性癖がばれてしまう。社長が〔ふ~ん。〖寝取られ〗ね。俺にはよくわからん。〕と言うが、「いえ、あの寝取られではなく〖寝取らせ願望〗なんです。」と説明しても、成田社長は〔〖寝取られ〗も〖寝取らせ〗もおんなじだろう?〕確かに知識のないものにはその微妙な差異はりかいできないだろうと思う。
すると〔そうかならいいじゃないか。君の奥さんを俺にくれても?〕と社長が言い出す。「違うんですよ。僕には典子を、妻を他人に寝取らすつもりはなくて、ただ頭の中で妄想するのが、〖寝取らせ願望〗が楽しいんです。」と分かったような分からない説明に成田社長がどこまで理解したのかは怪しかった。 vol.7へ
2017/08/30
vol.5
成田社長が、メールに〔やっぱり君の奥さんはいいな。心が安らぐよ。俺の沙緒里(愛人のひとり)と交換しようよ。(これは冗談? いや本気?)取り敢えず土曜日の17時に球場の総合案内所で待っています。ふたりとも手ぶらで来てください。忘れるところだったお穣さんはどうする?〕との連絡にかなり気合が入っているなと思った。
僕(松本和真:まつもと・かずま:32歳)は「ご招待ありがとうございます。それとケーキもありがとございました。今朝妻(松本典子:まつもと・のりこ:30歳)と娘のみのりが頬張っていました。土曜日ですが娘はまだ野球がなんなのか分からないので実家の両親に預けようと思います。妻は大変楽しみにしています。」と返信をする。後程、社長から〔ケーキなら毎日でも届けるよ。それでひとつ希望だけど、奥さんにはノースリーブでミニのワンピースで来てもらえないかな? いいだろう。〕とメールが届いていた。僕はこの時には成田社長の典子への強い執着心を理まったく解していなかった・・・。
野球観戦の2日前だった。成田(壮一:なりた・そういち:40歳)社長に高級割烹で会席料理を御馳走になる。社長いわく〔今度のことで骨を折ってもらったお礼だよ。〕とのこと。僕自身はなにもした覚えはないのだが・・・。座敷ではなくテーブル席だったが、こちらの方が僕としては落ち着く。社長は洋酒もワインも好きだが特に日本酒が大好きで、今夜もやや辛口だが口当たりの良い大吟醸酒を僕に勧めた。確かに上手いというか値段も高級ランクらしい。
社長は会社ではワンマンで名が通っていて、この業界では“若手ナンバー1の風雲児”と呼ばれていた。確かに仕事面では厳しいところがあり、決して妥協を許さない冷徹な経営者といえる。しかし、取り巻きは多くても〔心を許して語り合う友は少ない。〕、そして〔その数少ない一人が君だよ。〕とさえ言って頂く。〔君さえよければ、うちの社に来ないか。真剣に考えてくれ。〕とも言われていた。
それだから、社長とは中々アポは取れない状況なのにこうして、しょっちゅう呼んで頂く。ただ、閉口する(手に負えなくて困る)のは、酒が進むと下ネタが多くなることだ。社長は〔お酒は好きだが、クラブとかホステスは好きじゃない。〕という。当然に接待や付き合いで高級クラブやバーに連れていかれるが〔楽しいと思ったことが一度もない。〕と常々言っていた。美食家なので滅多に行かないが“おふくろの味”風な店が好きらしい。
すると僕は不思議に思うのだが、どこであんな美しい愛人さんを見つけて来るのか?社長に酔いに任せて聞いてみた。それは社長の友達(なんでも昔の悪友らしい)がテレビ局の重役で、ドラマの打ち上げに引っ張りだされるそうで、よく経済誌に取り上げられる“イケメン社長”だから、タレントの卵やモデルの女の子が寄ってくるし、社長もホステスは苦手だが、この種の子とは波長が合うらしい。僕は「なるほどね。」と感心した。
それから社長の下ネタから妙なところに飛び火して、僕の性癖がばれてしまう。社長が〔ふ~ん。〖寝取られ〗ね。俺にはよくわからん。〕と言うが、「いえ、あの寝取られではなく〖寝取らせ願望〗なんです。」と説明しても、成田社長は〔〖寝取られ〗も〖寝取らせ〗もおんなじだろう?〕確かに知識のないものにはその微妙な差異はりかいできないだろうと思う。
すると〔そうかならいいじゃないか。君の奥さんを俺にくれても?〕と社長が言い出す。「違うんですよ。僕には典子を、妻を他人に寝取らすつもりはなくて、ただ頭の中で妄想するのが、〖寝取らせ願望〗が楽しいんです。」と分かったような分からない説明に成田社長がどこまで理解したのかは怪しかった。 vol.7へ
2017/08/30
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