中L 寝とらせの行方vol.8
中L 寝とらせの行方vol.8
vol.7
野球観戦から帰宅した夜は、時間も23時を過ぎていたので、別々にシャワーを浴びて眠ることにする。質問をいくつかしたいなと思ったら先に妻(松本典子:まつもと・のりこ:30歳)は眠りについていた。しかし、取り残された僕(松本和真:まつもと・かずま:32歳)は、《成田壮一(なりた・そういち:40歳)社長と仲良く会話をしていたが、どのような内容だろうか? メールアドレスを交換したけどこれからどうするつもりか? 社長は典子を口説いたのだろうか?)そのようなことを考えているうちに、《社長は本気で典子を寝取ってしまうかもしれないな。》と思うとますます眠ることができなくなる。
日曜日の朝、いつもであったらゆっくり寝ている僕が、朝刊が届く時間には起きていた。しかし、妻の典子はまだ起きる気配がない。長時間の野球観戦(延長11回)と得意先の社長の接待で気持ちが附かれたとは思う。しかし、そう思うのだが早く昨日のことを聞きたくてうずうずしている自分が《揺り起こしてでも聞きたい。》なんだか情けなくなっていた。
午前8時過ぎに漸く目覚めた典子が『あら? おはよう。はやいじゃん。』って僕が起きているのに驚いている。『もう少しゆっくり寝てればいいのに、どうしたの?』って尋ねられて、僕は直球(150キロ)を投げれずに、「うん、一緒にモーニングでも行こうかな・・?」と、スローカーブでストライクを取ろうとした。『いいね。ちょっと化粧と支度する時間を頂戴。』って上機嫌である。
しばらく時間がかかり、家から5分のしゃれた喫茶店に行ってみた。もともと出不精の僕は、『ねえ、みのりと3人でおいしいもの食べに行こうよ。ねえ~?』ってせがまれてもと「面倒くさいよ。デリバリー(出前)でいいじゃん。」と日ごろはサービス精神のかけらも示さないダメ夫なのにである。
アンティークな椅子やテーブルの室内、数種類のコーヒー、目玉焼き、ソーセージ、サラダ、厚切りのトーストという至ってシンプルなモーニングセットが実に美味しかった。コーヒーがお替りできるのでお願いする。僕は典子にまず「昨日は大変だったね。気疲れしたよね。」と気遣いの言葉を、典子は『ううん。全然楽しかったよ。あんないい席で観れてラッキーだよ。また行きたいな~』ってニコニコ顔。「そうか。それは良かった。成田社長とは話が合った?」と訊ねると、『エライ方だけど、ちっともそんな感じがしなくて、凄く気さく(気取りがなく親しみやすい)な人柄ね。』「それでどんな話をしたの?」
典子は思い出すのが楽しそうで『ほら、昨日はベトナムからお帰りになったでしょ? 私はあんまり外国行ったことがないって言ったら、ベトナムの食べ物のことやホテルや空港のことをおもしろいエピソード付きで話してくださったは。今度みんなでハワイの別荘にいらっしゃいって誘われたよ。ほんとかな?』《セレブはこういう所から攻めて来るのか。と思った。》
『あとね昨日の服はね。社長が大学時代に好きだった方と野球観戦されたときに着てきた服装なんだって、もちろんその頃は外野席しか座れなかったとおっしゃってたけど。』って続ける。「それからどんなこと話したの?」としつこく聞く。『そうだ。別れた奥さまが娘になかなか会わせてくれないのが寂しい。家に帰っても一人だから、冗談だと思うけど、私に遊びに来てほしいとか、ダメならデートしませんか? って言われたわ。』
「典子はなんて答えたの?」すると『ほら和真(かずま)の大事なお客様でしょ。無下に(そっけなく)は断れないじゃない。主人の許可があればいいですよ。と言っちゃった。ダメだったかな? でも私は行かないよ。』ってあまりに僕が真剣な眼差しで妻をみたので慌てて言葉を追加する。「成田社長はそれになんて応えたの?」典子に〔それなら大森君に正式に申し込むよ。許可を貰ったら絶対約束は守ってくださいね。〕と言ったそうだ。《いよいよ社長の計画が動き出そうとしている。僕はどうするのか?》 vol.9へ
2017/09/23
vol.7
野球観戦から帰宅した夜は、時間も23時を過ぎていたので、別々にシャワーを浴びて眠ることにする。質問をいくつかしたいなと思ったら先に妻(松本典子:まつもと・のりこ:30歳)は眠りについていた。しかし、取り残された僕(松本和真:まつもと・かずま:32歳)は、《成田壮一(なりた・そういち:40歳)社長と仲良く会話をしていたが、どのような内容だろうか? メールアドレスを交換したけどこれからどうするつもりか? 社長は典子を口説いたのだろうか?)そのようなことを考えているうちに、《社長は本気で典子を寝取ってしまうかもしれないな。》と思うとますます眠ることができなくなる。
日曜日の朝、いつもであったらゆっくり寝ている僕が、朝刊が届く時間には起きていた。しかし、妻の典子はまだ起きる気配がない。長時間の野球観戦(延長11回)と得意先の社長の接待で気持ちが附かれたとは思う。しかし、そう思うのだが早く昨日のことを聞きたくてうずうずしている自分が《揺り起こしてでも聞きたい。》なんだか情けなくなっていた。
午前8時過ぎに漸く目覚めた典子が『あら? おはよう。はやいじゃん。』って僕が起きているのに驚いている。『もう少しゆっくり寝てればいいのに、どうしたの?』って尋ねられて、僕は直球(150キロ)を投げれずに、「うん、一緒にモーニングでも行こうかな・・?」と、スローカーブでストライクを取ろうとした。『いいね。ちょっと化粧と支度する時間を頂戴。』って上機嫌である。
しばらく時間がかかり、家から5分のしゃれた喫茶店に行ってみた。もともと出不精の僕は、『ねえ、みのりと3人でおいしいもの食べに行こうよ。ねえ~?』ってせがまれてもと「面倒くさいよ。デリバリー(出前)でいいじゃん。」と日ごろはサービス精神のかけらも示さないダメ夫なのにである。
アンティークな椅子やテーブルの室内、数種類のコーヒー、目玉焼き、ソーセージ、サラダ、厚切りのトーストという至ってシンプルなモーニングセットが実に美味しかった。コーヒーがお替りできるのでお願いする。僕は典子にまず「昨日は大変だったね。気疲れしたよね。」と気遣いの言葉を、典子は『ううん。全然楽しかったよ。あんないい席で観れてラッキーだよ。また行きたいな~』ってニコニコ顔。「そうか。それは良かった。成田社長とは話が合った?」と訊ねると、『エライ方だけど、ちっともそんな感じがしなくて、凄く気さく(気取りがなく親しみやすい)な人柄ね。』「それでどんな話をしたの?」
典子は思い出すのが楽しそうで『ほら、昨日はベトナムからお帰りになったでしょ? 私はあんまり外国行ったことがないって言ったら、ベトナムの食べ物のことやホテルや空港のことをおもしろいエピソード付きで話してくださったは。今度みんなでハワイの別荘にいらっしゃいって誘われたよ。ほんとかな?』《セレブはこういう所から攻めて来るのか。と思った。》
『あとね昨日の服はね。社長が大学時代に好きだった方と野球観戦されたときに着てきた服装なんだって、もちろんその頃は外野席しか座れなかったとおっしゃってたけど。』って続ける。「それからどんなこと話したの?」としつこく聞く。『そうだ。別れた奥さまが娘になかなか会わせてくれないのが寂しい。家に帰っても一人だから、冗談だと思うけど、私に遊びに来てほしいとか、ダメならデートしませんか? って言われたわ。』
「典子はなんて答えたの?」すると『ほら和真(かずま)の大事なお客様でしょ。無下に(そっけなく)は断れないじゃない。主人の許可があればいいですよ。と言っちゃった。ダメだったかな? でも私は行かないよ。』ってあまりに僕が真剣な眼差しで妻をみたので慌てて言葉を追加する。「成田社長はそれになんて応えたの?」典子に〔それなら大森君に正式に申し込むよ。許可を貰ったら絶対約束は守ってくださいね。〕と言ったそうだ。《いよいよ社長の計画が動き出そうとしている。僕はどうするのか?》 vol.9へ
2017/09/23
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