短Ⅱ12<お願い>第6話
短Ⅱ12<お願い>第6話
第5話
俺(鶴見章吾:つるみ・しょうご:38歳)が内定の報告をすると妻(鶴見愛美:つるみ・めぐみ:33歳)は飛び上がって喜んでくれた。そして、娘まで〚パパおめでとう。〛ってほっぺにチュッとしてくれる。もちろん先日の妻の痴態を思い出すと胸にわだかまりがないわけではないが、内定は非常に嬉しかった。「仕事に慣れてきたら家族旅行にでも行こうか!」などと家族の団欒に花を咲かせながらテーブルを囲む。楽しい晩餐が終わると直ぐに、愛美は『今日で辞めてくるね!』と言って夜の仕事に出て行った。
愛美の帰りを起きて待っているつもりだったが、いつの間にか眠ってしまう。目が覚めて時計を見ると、もう午前3時を回っていた。普段だったら、妻はとっくに帰って来ている時間です。ふいに腋を全開にさせた無防備な妻が頭に浮んだ。とても不安になる。俺は深夜で非常識だとは思ったが汐見義一(しおみ・よしかず:38歳)に電話することにした。何コールも鳴らして、諦めかけたころ、やっと汐見は電話に出てくれる。
〔何、おまえまだ起きていたの?〕
汐見の第一声だった。彼は、こんな時間まで起きていたようだ
「すまない、こんな夜遅くに。」
〔別にいいよ、びんびんに起きていたから(笑)。〕
「愛美(めぐみ)がまだ帰ってきてなくて・・・。」
〔そりゃ、そうだろな(笑)。〕
「え?!」
〔あ、いや、店に出ているんだから当然だろって意味だよ。〕
なんだか、しっくりこない汐見の言い方だった
「いつもは、とっくに帰ってきている時間なんだよ。」
〔そっか。じゃあ、そろそろ帰ってくるんじゃないか。〕
汐見とはそんなやり取りをして電話を切る。それから30分もすると妻の愛美は帰ってきた。しかし特別おかしい様子もなく、俺は、その日の朝が初出社だったためすぐに寝る。
初出社は緊張した。特に江草(一秀:えぐさ・かずひで:45歳)社長と顔を合せるのは気まずかったが、妻はもう2度と夜の仕事に行くことはないのだから、あの晩のことは割り切って、仕事を一生懸命頑張ろうと考えた。一通り挨拶を済ませると、同じ部署の宮本小夜子(みやもと・さよこ:39歳)さんから、いきなり外線電話に出るように言われる。どうやら、この宮本さんが俺の指導係的な役割になるようだ。
会社の顔とも言える外線電話に、何も分からない自分が出ても良いものかと戸惑ったが言われた通りにする。電話に出る度に、宮本さんから、細かい指摘をされるのがウザかった。あっと言う間に12時になる。《皆さん昼食はどうするのかな?》とキョロキョロしていると見覚えのある顔に声を掛けられた。 第7話に続く
2017/04/20
第5話
俺(鶴見章吾:つるみ・しょうご:38歳)が内定の報告をすると妻(鶴見愛美:つるみ・めぐみ:33歳)は飛び上がって喜んでくれた。そして、娘まで〚パパおめでとう。〛ってほっぺにチュッとしてくれる。もちろん先日の妻の痴態を思い出すと胸にわだかまりがないわけではないが、内定は非常に嬉しかった。「仕事に慣れてきたら家族旅行にでも行こうか!」などと家族の団欒に花を咲かせながらテーブルを囲む。楽しい晩餐が終わると直ぐに、愛美は『今日で辞めてくるね!』と言って夜の仕事に出て行った。
愛美の帰りを起きて待っているつもりだったが、いつの間にか眠ってしまう。目が覚めて時計を見ると、もう午前3時を回っていた。普段だったら、妻はとっくに帰って来ている時間です。ふいに腋を全開にさせた無防備な妻が頭に浮んだ。とても不安になる。俺は深夜で非常識だとは思ったが汐見義一(しおみ・よしかず:38歳)に電話することにした。何コールも鳴らして、諦めかけたころ、やっと汐見は電話に出てくれる。
〔何、おまえまだ起きていたの?〕
汐見の第一声だった。彼は、こんな時間まで起きていたようだ
「すまない、こんな夜遅くに。」
〔別にいいよ、びんびんに起きていたから(笑)。〕
「愛美(めぐみ)がまだ帰ってきてなくて・・・。」
〔そりゃ、そうだろな(笑)。〕
「え?!」
〔あ、いや、店に出ているんだから当然だろって意味だよ。〕
なんだか、しっくりこない汐見の言い方だった
「いつもは、とっくに帰ってきている時間なんだよ。」
〔そっか。じゃあ、そろそろ帰ってくるんじゃないか。〕
汐見とはそんなやり取りをして電話を切る。それから30分もすると妻の愛美は帰ってきた。しかし特別おかしい様子もなく、俺は、その日の朝が初出社だったためすぐに寝る。
初出社は緊張した。特に江草(一秀:えぐさ・かずひで:45歳)社長と顔を合せるのは気まずかったが、妻はもう2度と夜の仕事に行くことはないのだから、あの晩のことは割り切って、仕事を一生懸命頑張ろうと考えた。一通り挨拶を済ませると、同じ部署の宮本小夜子(みやもと・さよこ:39歳)さんから、いきなり外線電話に出るように言われる。どうやら、この宮本さんが俺の指導係的な役割になるようだ。
会社の顔とも言える外線電話に、何も分からない自分が出ても良いものかと戸惑ったが言われた通りにする。電話に出る度に、宮本さんから、細かい指摘をされるのがウザかった。あっと言う間に12時になる。《皆さん昼食はどうするのかな?》とキョロキョロしていると見覚えのある顔に声を掛けられた。 第7話に続く
2017/04/20
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