短Ⅱ15《マッサージする?》パート3
短Ⅱ15《マッサージする?》パート3
パート2
休日も一緒に勉強したりして、星野絢音(ほしの・あやね:23歳)が休みを持て余している様子から彼氏がいるようには見えない。この辺り、会社では[スイカを誰が食べるか?」と陰口が囁かれたりしていたが、誰も彼氏を見たことないので、いるかどうかは意見が分かれていた。
絢音のプライベートは謎だった。といっても、大半の女性社員のプライベートが謎な訳だ
が。勉強というか雑談をしながら、僕(勝呂大翔:すぐろ・ひろと:23歳)の“彼女”のことをよく訊かれる。彼女はいたが、遠距離恋愛だった。電話やメールでの話題はいつもお互いの仕事の話が主だった。なんとなく疎遠になってきている。
『恋愛は順調?』って聞かれて、「一ヶ月に一回程度で十分だ。」と答えたら、『私も多分そうだよ。しなくても大丈夫。』っていう。これには、僕は驚いた。絢音が自分からそういう話を振るとは思わなかった。それでエロい方向に進むが、『みんな私の胸ばっかり話して、いやになるわ。』って本当に嫌そうな表情だったので話を打ち切る。
その後、何故か『ストッキングや化粧は大変だよ。』などの話をするようになった。友達のような感覚で、『風呂に入るときはどこから洗う』とか、『水着はワンピースしか持ってない』とか、男に話すには無防備な内容だった。
月に2回程度勉強する絢音との楽しく過ごす時間が、僕の“彼女”への別れを促していた。
「もう、別れそうだよ」ということも絢音にも伝えている。検定試験は僕にとっては楽に受かるレベル。しかし、この試験は営業の絢音にとって、死活問題だったようで、落ちるわけにはいかない。もともと、絢音はまじめだった。『一緒に受かろうね。』という言葉は何度も聞いた。“一緒に”この言葉に勝手にフラグを立てていた。
試験は終わり、発表まで1週間後の週末。僕と絢音は一緒に帰ることになり、アパート近くまで車を取りに来た時に、突然『部屋を見たいわ。』って言ってくる。僕の部屋は非常に汚い。「今は無理。」、『ひろとクンの部屋がみたいよ。』僕はこの時、部屋の汚いことの方に気を取られ、誘いかもしれないという発想は全くなかった。
実際、絢音も誘った訳ではないようだ。と、今でも思う。
『汚い部屋は、大学の友達で何度も見てきたから大丈夫。』
絢音は引かない。
「今日はダメ。生ゴミをしばらく捨ててない。」
『全然気にしない。』
と押し問答が続くが、10分で片付けるということになった。
走って帰る途中に、《もしかしたらもっと親密になれるかな》と思い、部屋に戻り、床の散らかったモノを押入れに突っ込みながら、段取りを考える。丁度10分後に部屋に入ってきた絢音は間取りやキッチンを見ていた。『こういうアパ-トがどういう感じか知りたいんだよね。』って初期の目的を達したようだ。
それで僕は、冷蔵庫から飲み物で出して、引きとめようとする。ソファに座って話すと、
検定の話になった。大学を卒業して数年経つと勉強は疲れるという話で盛り上がる。絢音はリラックスしたのか、僕がキッチンのところへ向かっている間にストッキングを脱いでいた。
『ごめん。女辞めてるよね。』スーツのタイトスカートから出る生足。《こいつ、やっぱり無防備だ。》僕は飲み物を追加するついでに立ち上がる。僕は意を決し、「肩凝ってるんじゃない?」とソファの後ろに回り、絢音の肩をさわった。
『そうそう、試験勉強は肩凝るよ。』絢音はさらに深く座りリラックスしている。『ひろとクンの彼女も胸大きいのだよね? たまに肩揉むの?』ここで、彼女の話? 《彼女にするような手で私に触るな!》という意味か?
僕はドキドキしながら訊いてみた。
「大きいと凝るよね?」
『そう、重いから机に乗せるよ。ひろとクンの彼女もそうしない?』
「僕の彼女は星野さんほどもないな。」
これは事実だった。
そのうち肩の手は首に周り、絢音は気持ちよさそうにしていた。『うまい…ね。』少し声が上ずってくる。マッサージのテクニックに自信はないが、一つうまくいった感じだ。僕はそのまま、耳たぶを強めにつまむ。弛緩した全身に力が入る絢音の体は、クッと起きて、『ああ…、気持ちいい!』って声が漏れる。『気持ちいい』の言葉は漏れた声を誤魔化すような、わざとらしさがあった。それで僕は調子にのって、背中のマッサージに移行する。そして、背中に行くときには上着を脱ぐように促し成功した。 パート4へ続く
2016/10/02
パート2
休日も一緒に勉強したりして、星野絢音(ほしの・あやね:23歳)が休みを持て余している様子から彼氏がいるようには見えない。この辺り、会社では[スイカを誰が食べるか?」と陰口が囁かれたりしていたが、誰も彼氏を見たことないので、いるかどうかは意見が分かれていた。
絢音のプライベートは謎だった。といっても、大半の女性社員のプライベートが謎な訳だ
が。勉強というか雑談をしながら、僕(勝呂大翔:すぐろ・ひろと:23歳)の“彼女”のことをよく訊かれる。彼女はいたが、遠距離恋愛だった。電話やメールでの話題はいつもお互いの仕事の話が主だった。なんとなく疎遠になってきている。
『恋愛は順調?』って聞かれて、「一ヶ月に一回程度で十分だ。」と答えたら、『私も多分そうだよ。しなくても大丈夫。』っていう。これには、僕は驚いた。絢音が自分からそういう話を振るとは思わなかった。それでエロい方向に進むが、『みんな私の胸ばっかり話して、いやになるわ。』って本当に嫌そうな表情だったので話を打ち切る。
その後、何故か『ストッキングや化粧は大変だよ。』などの話をするようになった。友達のような感覚で、『風呂に入るときはどこから洗う』とか、『水着はワンピースしか持ってない』とか、男に話すには無防備な内容だった。
月に2回程度勉強する絢音との楽しく過ごす時間が、僕の“彼女”への別れを促していた。
「もう、別れそうだよ」ということも絢音にも伝えている。検定試験は僕にとっては楽に受かるレベル。しかし、この試験は営業の絢音にとって、死活問題だったようで、落ちるわけにはいかない。もともと、絢音はまじめだった。『一緒に受かろうね。』という言葉は何度も聞いた。“一緒に”この言葉に勝手にフラグを立てていた。
試験は終わり、発表まで1週間後の週末。僕と絢音は一緒に帰ることになり、アパート近くまで車を取りに来た時に、突然『部屋を見たいわ。』って言ってくる。僕の部屋は非常に汚い。「今は無理。」、『ひろとクンの部屋がみたいよ。』僕はこの時、部屋の汚いことの方に気を取られ、誘いかもしれないという発想は全くなかった。
実際、絢音も誘った訳ではないようだ。と、今でも思う。
『汚い部屋は、大学の友達で何度も見てきたから大丈夫。』
絢音は引かない。
「今日はダメ。生ゴミをしばらく捨ててない。」
『全然気にしない。』
と押し問答が続くが、10分で片付けるということになった。
走って帰る途中に、《もしかしたらもっと親密になれるかな》と思い、部屋に戻り、床の散らかったモノを押入れに突っ込みながら、段取りを考える。丁度10分後に部屋に入ってきた絢音は間取りやキッチンを見ていた。『こういうアパ-トがどういう感じか知りたいんだよね。』って初期の目的を達したようだ。
それで僕は、冷蔵庫から飲み物で出して、引きとめようとする。ソファに座って話すと、
検定の話になった。大学を卒業して数年経つと勉強は疲れるという話で盛り上がる。絢音はリラックスしたのか、僕がキッチンのところへ向かっている間にストッキングを脱いでいた。
『ごめん。女辞めてるよね。』スーツのタイトスカートから出る生足。《こいつ、やっぱり無防備だ。》僕は飲み物を追加するついでに立ち上がる。僕は意を決し、「肩凝ってるんじゃない?」とソファの後ろに回り、絢音の肩をさわった。
『そうそう、試験勉強は肩凝るよ。』絢音はさらに深く座りリラックスしている。『ひろとクンの彼女も胸大きいのだよね? たまに肩揉むの?』ここで、彼女の話? 《彼女にするような手で私に触るな!》という意味か?
僕はドキドキしながら訊いてみた。
「大きいと凝るよね?」
『そう、重いから机に乗せるよ。ひろとクンの彼女もそうしない?』
「僕の彼女は星野さんほどもないな。」
これは事実だった。
そのうち肩の手は首に周り、絢音は気持ちよさそうにしていた。『うまい…ね。』少し声が上ずってくる。マッサージのテクニックに自信はないが、一つうまくいった感じだ。僕はそのまま、耳たぶを強めにつまむ。弛緩した全身に力が入る絢音の体は、クッと起きて、『ああ…、気持ちいい!』って声が漏れる。『気持ちいい』の言葉は漏れた声を誤魔化すような、わざとらしさがあった。それで僕は調子にのって、背中のマッサージに移行する。そして、背中に行くときには上着を脱ぐように促し成功した。 パート4へ続く
2016/10/02
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