名N〖壊れかけた二人 新版〗第8回
名N〖壊れかけた二人 新版〗第8回
第7回 20180301
ギシギシギシ。ギシギシギシ。と、ベッドが軋む音がリズミカルになる。合わせたように『ん・・・は・・・あ・・・・・あ・・・。』って、梨花の喘ぎ声が聞えてきた。クチュクチュと、音も聞こえてくる。『あ、あ・・・・・た、りょうくん・・・。』って、呼んでくる嫁(住谷梨花:すみたに・りか:27歳)の手を僕(住谷涼:すみたに・りょう:29歳)は強く強く握り直した。
『りょうくん、み・・・見ないで・・・お願い・・・。』
「だ、大丈夫だって・・・見えてないよ。」
『あ、あの・・・ そう・・・ じゃなくて・・・ 恥ずかしいの・・・ お願い。』
「え! え何?」
長谷(将生:はせ・まさき:29歳)が補足するように〔涼は部屋に居ないで欲しいんだよな?〕と、梨花に言った。それから数秒の沈黙が流れる。でもベッドは軋み続けていた。『は、あ、あ、ん、あ。』って、梨花のあえぎ声が続く。
〔だよな? 梨花ちゃん。〕と再び将生が呟いた。そして掛け布団の中から、チュッと、キスをする音がする。〔だってさ。涼!〕と、今度は僕に向けてつぶやいた。その時の僕は、フゴー、フゴーという感じの鼻息だったと思う。
『あ、あ、あ・・・ ごめん・・ねエ・・・ ああ、あ。』って、嫁の喘ぎ声が強まるとともに、僕の手を握る梨花の手が緩まった。『ち、違うのよ・・・ は、恥ずかしい・・・から・・・。』って、梨花が僕に精一杯の声をかけてくる。でも梨花は《自然と声が・・涼のとは・・・ わたしの中で蠢いている長谷君のアレが・・ 感じてる姿を・・見られたくは・・。》って思った。
僕はそっと手を離して「何かあったら、リビングルームにいるから・・・。」と、梨花に言いつつ、「・・・あと絶対に無理矢理なことすんなよ!」と、将生には警告をしておく。将生が〔わかってるっよ!〕と、応えた。
僕が、二人に背中を向けて部屋を出ようとしたときに、梨花は申し訳無さそうな、でも
上擦った声の『あっ、あっ、んっあ・・・! りょうくん・・ ご、ごめんね・・・。』と将生の〔梨花ちゃんの中、超締まり良いんだ。〕と、いう囁きが聞こえてくる。長谷の囁きは僕の胸に響いた。
寝室のドアを閉めても、中からのギシギシ音が強く聞こえてくる。しばらく僕は前で聞き耳立てていたのだけれど何も聞こえず、それで居てもたってもいられなくて、階段下のビングルームに行ったのだけどここでは全然上の音が聞こえてこなかった。
第9回につづく
20190606
第7回 20180301
ギシギシギシ。ギシギシギシ。と、ベッドが軋む音がリズミカルになる。合わせたように『ん・・・は・・・あ・・・・・あ・・・。』って、梨花の喘ぎ声が聞えてきた。クチュクチュと、音も聞こえてくる。『あ、あ・・・・・た、りょうくん・・・。』って、呼んでくる嫁(住谷梨花:すみたに・りか:27歳)の手を僕(住谷涼:すみたに・りょう:29歳)は強く強く握り直した。
『りょうくん、み・・・見ないで・・・お願い・・・。』
「だ、大丈夫だって・・・見えてないよ。」
『あ、あの・・・ そう・・・ じゃなくて・・・ 恥ずかしいの・・・ お願い。』
「え! え何?」
長谷(将生:はせ・まさき:29歳)が補足するように〔涼は部屋に居ないで欲しいんだよな?〕と、梨花に言った。それから数秒の沈黙が流れる。でもベッドは軋み続けていた。『は、あ、あ、ん、あ。』って、梨花のあえぎ声が続く。
〔だよな? 梨花ちゃん。〕と再び将生が呟いた。そして掛け布団の中から、チュッと、キスをする音がする。〔だってさ。涼!〕と、今度は僕に向けてつぶやいた。その時の僕は、フゴー、フゴーという感じの鼻息だったと思う。
『あ、あ、あ・・・ ごめん・・ねエ・・・ ああ、あ。』って、嫁の喘ぎ声が強まるとともに、僕の手を握る梨花の手が緩まった。『ち、違うのよ・・・ は、恥ずかしい・・・から・・・。』って、梨花が僕に精一杯の声をかけてくる。でも梨花は《自然と声が・・涼のとは・・・ わたしの中で蠢いている長谷君のアレが・・ 感じてる姿を・・見られたくは・・。》って思った。
僕はそっと手を離して「何かあったら、リビングルームにいるから・・・。」と、梨花に言いつつ、「・・・あと絶対に無理矢理なことすんなよ!」と、将生には警告をしておく。将生が〔わかってるっよ!〕と、応えた。
僕が、二人に背中を向けて部屋を出ようとしたときに、梨花は申し訳無さそうな、でも
上擦った声の『あっ、あっ、んっあ・・・! りょうくん・・ ご、ごめんね・・・。』と将生の〔梨花ちゃんの中、超締まり良いんだ。〕と、いう囁きが聞こえてくる。長谷の囁きは僕の胸に響いた。
寝室のドアを閉めても、中からのギシギシ音が強く聞こえてくる。しばらく僕は前で聞き耳立てていたのだけれど何も聞こえず、それで居てもたってもいられなくて、階段下のビングルームに行ったのだけどここでは全然上の音が聞こえてこなかった。
第9回につづく
20190606
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