『妻の貸し出し』パート8
パート8
結局、その夜(5/1)は、美玖と高橋さんが“楽しい食事”をしたことを確認(それだけの報告で嫉妬感が半端でなかった。)しただけだった。
「美玖、しんどくなったので眠る。」と告げると、ちょっと不満そうな顔をしたが、すぐに『そうだね。もう晩(おそ)いから、わたしはお風呂に入ってからにするわ。』、僕はその雰囲気を察して、「今後のことは明日話し合おう。それでいい?」って同意を求めると、『うん。わかったわ。おやすみなさい。』と言い残して自分の部屋へ着替えにいった。
身体的には疲れていなかったけど、頭と心は“無意味な回転”でオーバーヒート(熱し過ぎた状態)になっていた。美玖の報告を聞いていた時、ひとつひとつの事柄が棘のように突き刺さる。
〖このまま進展をしたらどうなるのだろう?〗とか、〖自分で美玖にやらせておいて卑怯者だ。〗あるいは、〖“また誘ってもいいですか?”に何と解答を出せば良いのか?〗やはり〖もうこんなことはやめよう。〗と迷いに迷う。それですぐには眠らねなかった。
その葛藤の隙間に悪魔(自らの性癖)が囁く、【美玖が高橋さんとセックスをする。僕が味合わすことのできない快感・快楽の悦びに浸る。背徳感を持ちながらも身体を占有され、身体を重ねていき、次第に罪悪感が薄れ心まで奪われる。】そんな歪んだM(寝取られ・寝取らせ)の心が自分の歓びとなっていく。
今はおぼろげなヴィジュアル(像)なのだが、2回3回と続けられる“逢瀬(男女がひそかに会う機会)”によって、親しみが増し、恋(少なくとも高橋さんは美玖が好きだろう。)から愛(お互いが好きになる。)に変化するかもしれない。深夜の2時まで悶々としていた。
その頃、美玖は、夫(要君)への罪悪感で胸が押しつぶされそうになっていた。エレベーターの中で高橋主任から「また誘ってもいいですか?」と言われて、返答が出来ずにいた。ロビー階に到着、ドアが開く直前に急にキスをされる。あまりの突然なことで、心の動揺が大きかった。
ロビーの椅子に腰を掛け、話し合った。主任が「ごめん。伊藤君とお別れしたくないと思ったら・・つい・・すまない。」、わたしは『困ります。もう会いません。こんなことをされたら・・・』と抗議。「誓うよ。伊藤君が嫌なことや困ることはもうしない。次も会ってほしい。」と主任に頼みこまれる。『絶対ですよ。今夜はごちそう様でした。』って告げると、ほっとした顔になった高橋主任は、「タクシーで帰ってください。」と、チケットを渡される。乗車の間際に、「楽しかったです。伊藤君さっきのことは二人の秘密だよ。」と囁かれた。
わたしは、夫の要君に【キスのこと】を正直に打ち明けられなかった。秘密をもつこととキスされたことへの罪悪感を打ち消そうと、今夜あったことを必死になって語る。ただ、“半分”だけの〖次回へ誘われた〗ことしか言えなかった。何故云えなかったのだろう?要君の希望に応えるため?高橋主任といることが楽しかったから?主任に耳元で囁かれた「二人の秘密だよ。強調文」が頭の中でリフレイン(繰り返し)した。
結局、その夜(5/1)は、美玖と高橋さんが“楽しい食事”をしたことを確認(それだけの報告で嫉妬感が半端でなかった。)しただけだった。
「美玖、しんどくなったので眠る。」と告げると、ちょっと不満そうな顔をしたが、すぐに『そうだね。もう晩(おそ)いから、わたしはお風呂に入ってからにするわ。』、僕はその雰囲気を察して、「今後のことは明日話し合おう。それでいい?」って同意を求めると、『うん。わかったわ。おやすみなさい。』と言い残して自分の部屋へ着替えにいった。
身体的には疲れていなかったけど、頭と心は“無意味な回転”でオーバーヒート(熱し過ぎた状態)になっていた。美玖の報告を聞いていた時、ひとつひとつの事柄が棘のように突き刺さる。
〖このまま進展をしたらどうなるのだろう?〗とか、〖自分で美玖にやらせておいて卑怯者だ。〗あるいは、〖“また誘ってもいいですか?”に何と解答を出せば良いのか?〗やはり〖もうこんなことはやめよう。〗と迷いに迷う。それですぐには眠らねなかった。
その葛藤の隙間に悪魔(自らの性癖)が囁く、【美玖が高橋さんとセックスをする。僕が味合わすことのできない快感・快楽の悦びに浸る。背徳感を持ちながらも身体を占有され、身体を重ねていき、次第に罪悪感が薄れ心まで奪われる。】そんな歪んだM(寝取られ・寝取らせ)の心が自分の歓びとなっていく。
今はおぼろげなヴィジュアル(像)なのだが、2回3回と続けられる“逢瀬(男女がひそかに会う機会)”によって、親しみが増し、恋(少なくとも高橋さんは美玖が好きだろう。)から愛(お互いが好きになる。)に変化するかもしれない。深夜の2時まで悶々としていた。
その頃、美玖は、夫(要君)への罪悪感で胸が押しつぶされそうになっていた。エレベーターの中で高橋主任から「また誘ってもいいですか?」と言われて、返答が出来ずにいた。ロビー階に到着、ドアが開く直前に急にキスをされる。あまりの突然なことで、心の動揺が大きかった。
ロビーの椅子に腰を掛け、話し合った。主任が「ごめん。伊藤君とお別れしたくないと思ったら・・つい・・すまない。」、わたしは『困ります。もう会いません。こんなことをされたら・・・』と抗議。「誓うよ。伊藤君が嫌なことや困ることはもうしない。次も会ってほしい。」と主任に頼みこまれる。『絶対ですよ。今夜はごちそう様でした。』って告げると、ほっとした顔になった高橋主任は、「タクシーで帰ってください。」と、チケットを渡される。乗車の間際に、「楽しかったです。伊藤君さっきのことは二人の秘密だよ。」と囁かれた。
わたしは、夫の要君に【キスのこと】を正直に打ち明けられなかった。秘密をもつこととキスされたことへの罪悪感を打ち消そうと、今夜あったことを必死になって語る。ただ、“半分”だけの〖次回へ誘われた〗ことしか言えなかった。何故云えなかったのだろう?要君の希望に応えるため?高橋主任といることが楽しかったから?主任に耳元で囁かれた「二人の秘密だよ。強調文」が頭の中でリフレイン(繰り返し)した。
- 関連記事
-
- 短A『妻の貸し出し』パート1 (2014/04/07)
- 『妻の貸し出し』パート2 (2014/04/08)
- 『妻の貸し出し』パート3 (2014/04/09)
- 『妻の貸し出し』パート4 (2014/04/10)
- 『妻の貸し出し』パート5 (2014/04/11)
- 『妻の貸し出し』パート6 (2014/04/13)
- 『妻の貸し出し』パート7 (2014/04/14)
- 『妻の貸し出し』パート8 (2014/04/15)
- 『妻の貸し出し』パート9 (2014/04/15)
- 『妻の貸し出し』パート10 (2014/04/17)
- 『妻の貸し出し』パート11 (2014/04/20)
- 『妻の貸し出し』パート12 (2014/04/22)
- 『妻の貸し出し』パート13 (2014/04/24)
- 『妻の貸し出し』パート14 (2014/04/24)
- 『妻の貸し出し』パート15 (2014/04/25)
コメント
コメントの投稿