中11 〖家庭教師の誤算 第6回〗
中11 〖家庭教師の誤算 第6回〗
『先生、どれにする?』空き部屋の写真には電気が灯っていて、休憩と泊まりの値段が書いてある。ちょっと見栄を張って高い方から二番目の部屋のボタンを押すと、小窓の空いた受付で鍵を受け取る仕組みになっていた。
受付のおばちゃんらしき人の手が伸びてきて鍵を渡されると、僕たちは腕組みをしたまま黙ってエレベーターが降りてくるのを待った。エレベーターを待つ時間が異常に長く感じられたけど、実際は1分も待っていなかったのだと思う。
扉が開いた途端、頭の禿げあがった親父と女子高生風の女の子が出てきたので、香澄は壁の方に顔を向けると僕の背中に隠れた。「あたし、パスタ食べたーい。」女子高生風の女の子が親父に言っているのが聞こえてきて、僕はどこかで聞いたセリフだと思いながら香澄の手を取るとエレベーターに乗り込んだ。
部屋に入ってから香澄が、『へぇ~こんな風になっいてるんだぁ!』ベッドに上がって枕元にあるライトをつけたり消したりして部屋の電灯が点いたり消えたりしているのを確かめるようにして遊んでいた。
ベッドの端に腰を下ろして香澄を見つめていると、不意に僕の方を振り返って香澄が訊いてきた。
『先生、こういう所、よく来るの?』
「来るわけないだろ。」
『でも、来たことはあるんでしょう?』
「ないよ。」
『えっ?先生も初めて?マジ?』
「彼女なんていないって、言っただろ?」
『それって、今いないってことじゃないの?ずっといないの?』
「悪かったな・・・。」
高校生に痛い所を突かれて、僕は香澄を直視できずに言った。でも、さっきの質問の僕の答えを信じていなくてカマをかけたのかな、などとも思った。すると香澄はいったんベッドを降りて、僕の前に膝を着いて上目遣いで僕の顔を覗き込んだ。
『じゃ、私がなってあげる。』
「えっ?」
『彼女にね。』
僕が呆気に取られて返事をできずにいると、香澄は立ち上がって、『じゃ、決まりね。』
そう言うとバスルームに消えていった。シャワーの栓を捻って水が流れる音が聞こえてくる。
僕はどうしたらいいのかよくわからなくて、とりあえず洗面所にあった歯ブラシの封を切ると歯を磨き始めた。バスルームの扉は摺りガラスになっていて、香澄がシャワーを浴びているシルエットが見えた時、僕のジュニアはジーンズの中で硬くなって痛みを訴える。
バスタオルを身体に巻いて香澄がバスルームからでてくるのと入れ違いに洗面所で服を脱ごうとしたら、香澄が興味深そうに僕の方を見ていた。「おい、見るなよ!」マジで女の子に服を脱ぐところを見られるのが恥ずかしくて、僕は少しぶっきらぼうに言った。すると香澄はちょっと肩を竦(すく)めてベッドルームへと移っていった。
シャワーを浴びていると僕の屹立していたものが一旦落ち着いて、バスタオルを腰に巻いてベッドルームに戻ってみると、香澄がベッドに入って布団から頭だけを出していたが、目は閉じていた。僕はバスタオルを取ってベッドの上に置くと、掛け布団の端を少しめくってベッドに潜り込む。香澄はバスタオルを身体に巻いたままベッドに仰向けに横たわっていた。
2015/03/30
『先生、どれにする?』空き部屋の写真には電気が灯っていて、休憩と泊まりの値段が書いてある。ちょっと見栄を張って高い方から二番目の部屋のボタンを押すと、小窓の空いた受付で鍵を受け取る仕組みになっていた。
受付のおばちゃんらしき人の手が伸びてきて鍵を渡されると、僕たちは腕組みをしたまま黙ってエレベーターが降りてくるのを待った。エレベーターを待つ時間が異常に長く感じられたけど、実際は1分も待っていなかったのだと思う。
扉が開いた途端、頭の禿げあがった親父と女子高生風の女の子が出てきたので、香澄は壁の方に顔を向けると僕の背中に隠れた。「あたし、パスタ食べたーい。」女子高生風の女の子が親父に言っているのが聞こえてきて、僕はどこかで聞いたセリフだと思いながら香澄の手を取るとエレベーターに乗り込んだ。
部屋に入ってから香澄が、『へぇ~こんな風になっいてるんだぁ!』ベッドに上がって枕元にあるライトをつけたり消したりして部屋の電灯が点いたり消えたりしているのを確かめるようにして遊んでいた。
ベッドの端に腰を下ろして香澄を見つめていると、不意に僕の方を振り返って香澄が訊いてきた。
『先生、こういう所、よく来るの?』
「来るわけないだろ。」
『でも、来たことはあるんでしょう?』
「ないよ。」
『えっ?先生も初めて?マジ?』
「彼女なんていないって、言っただろ?」
『それって、今いないってことじゃないの?ずっといないの?』
「悪かったな・・・。」
高校生に痛い所を突かれて、僕は香澄を直視できずに言った。でも、さっきの質問の僕の答えを信じていなくてカマをかけたのかな、などとも思った。すると香澄はいったんベッドを降りて、僕の前に膝を着いて上目遣いで僕の顔を覗き込んだ。
『じゃ、私がなってあげる。』
「えっ?」
『彼女にね。』
僕が呆気に取られて返事をできずにいると、香澄は立ち上がって、『じゃ、決まりね。』
そう言うとバスルームに消えていった。シャワーの栓を捻って水が流れる音が聞こえてくる。
僕はどうしたらいいのかよくわからなくて、とりあえず洗面所にあった歯ブラシの封を切ると歯を磨き始めた。バスルームの扉は摺りガラスになっていて、香澄がシャワーを浴びているシルエットが見えた時、僕のジュニアはジーンズの中で硬くなって痛みを訴える。
バスタオルを身体に巻いて香澄がバスルームからでてくるのと入れ違いに洗面所で服を脱ごうとしたら、香澄が興味深そうに僕の方を見ていた。「おい、見るなよ!」マジで女の子に服を脱ぐところを見られるのが恥ずかしくて、僕は少しぶっきらぼうに言った。すると香澄はちょっと肩を竦(すく)めてベッドルームへと移っていった。
シャワーを浴びていると僕の屹立していたものが一旦落ち着いて、バスタオルを腰に巻いてベッドルームに戻ってみると、香澄がベッドに入って布団から頭だけを出していたが、目は閉じていた。僕はバスタオルを取ってベッドの上に置くと、掛け布団の端を少しめくってベッドに潜り込む。香澄はバスタオルを身体に巻いたままベッドに仰向けに横たわっていた。
2015/03/30
- 関連記事
-
- 中6〖不倫の代償〗第1章5話 (2015/03/25)
- 中10〚新しい夫婦の形〛1章第4話 (2015/03/25)
- 中11 〖家庭教師の誤算 第5回〗 (2015/03/27)
- 中9〖妻の写真集〗 Vol.6 (2015/03/27)
- 中10〚新しい夫婦の形〛1章第5話 (2015/03/28)
- 中12 《我儘と公認》 №01 (2015/03/29)
- 中13 《妻をコントロール》第1回 (2015/03/29)
- 中11 〖家庭教師の誤算 第6回〗 (2015/03/30)
- 中12 《我儘と公認》 №02 (2015/04/01)
- 中10〚新しい夫婦の形〛1章第6話 (2015/04/01)
- 中14〖恋に恋した妻〗Part1 (2015/04/03)
- 中11 〖家庭教師の誤算 第7回〗 (2015/04/04)
- 中10〚新しい夫婦の形〛1章第7話 (2015/04/04)
- 中13 《妻をコントロール》第2回 (2015/04/05)
- 中12 《我儘と公認》 №03 (2015/04/07)
コメント
コメントの投稿