中11 〖家庭教師の誤算 第5回〗
中11 〖家庭教師の誤算 第5回〗
『ふぅん、そうなんだ。』香澄(かすみ)はつまらなそうに再びマンガに目を戻して読み始めた。気が付くと、香澄が身体を横にしたまま僕(二宮直記)の隣で再び眠り込んでいた。健康でピチピチの女子高生が僕の隣で眠りこけている。僕はとうとう我慢できなくて、香澄の背中の方に身体を密着させると後ろから抱きしめるようにした。
『クスッ!』と笑う声がして香澄は身体を反転させると、僕の目の前に香澄の顔が来た。
「・・・これは・・・。」って言い訳をしようとした僕の口に人差し指を当てて、出てこようとした僕の言葉を遮ると、『先生、キスして。』と香澄は目を閉じながら言った。
僕は香澄の華奢な身体を抱きしめるようにして、口づけをした。唇を離して香澄の顔を覗き込むと、香澄は上目づかいで僕を見ながら、ひと言、『ありがと。』と言った。僕がもう一度香澄を抱きしめると、香澄は僕の耳元で、『先生、三つ目の質問ね。』と言った。
僕が身体を少し離して不思議そうな顔をすると、『質問の権利に有効期限ってなかったよね?』と香澄は言って見せた。《あ、もう何ヶ月も前なのに、まだ覚えていたんだ。》そう思いながらも寝転んだまま先を促した。
『先生には彼女がいますか?』
《うわっ、直球だよ。》そう思ったが、約束は約束なので仕方なくゆっくり首を横に振ると、香澄は少し嬉しそうな顔をして、
『今、好きな人はいますか?」
と重ねて聞いてきた。僕が再び首を横に振ると、
『セックスしたことありますか?』
と訊ねてきた。
「五つ目の質問になるけど、いいの?」
僕が聞き返すと香澄はコクリと頷いて僕に目で答えを促した。言い辛かったけど、僕は素直に再び首を横に振ると、香澄は何も言わずに僕の首に抱きついてきた。
『私のこと、どう思っていますか?』
香澄は僕の耳元で囁くように訊いてきた。
「・・・・・・」
『先生?』
僕が答えられずにいると、香澄は腕の力を抜いて僕との間に少し距離を取ると、僕の顔を見ながら、
『好きなんでしょ!』
とやや断定的に言った。
無性に照れ臭くなった僕は、
「あ、それは六つ目の質問だから答えられないなぁ。」
と冗談ぽく言うと、香澄はこちらが驚くくらいの満面の笑顔で、
『ねぇ先生!セックスしよう!』
と言ってきた。
「表情と言ってることにギャップがありすぎるよ?」そんな切り返ししかできなくて、僕が少し戸惑った表情をして見せると、香澄はいつもの悪戯っぽい表情を見せて、『これは質問じゃないよ。』と言って僕が立ち上がるのを促した。
マンガ喫茶を出ると香澄は僕に再び腕組みをしてきて、僕たちはそのまま駅裏のホテル街へと向かった。何軒かホテルの前を通り過ぎて、どこに入るか僕が決められずにいると、香澄にグイと腕を引っ張られて壁の目隠しがついた入口を入っていった。
2015/03/27
『ふぅん、そうなんだ。』香澄(かすみ)はつまらなそうに再びマンガに目を戻して読み始めた。気が付くと、香澄が身体を横にしたまま僕(二宮直記)の隣で再び眠り込んでいた。健康でピチピチの女子高生が僕の隣で眠りこけている。僕はとうとう我慢できなくて、香澄の背中の方に身体を密着させると後ろから抱きしめるようにした。
『クスッ!』と笑う声がして香澄は身体を反転させると、僕の目の前に香澄の顔が来た。
「・・・これは・・・。」って言い訳をしようとした僕の口に人差し指を当てて、出てこようとした僕の言葉を遮ると、『先生、キスして。』と香澄は目を閉じながら言った。
僕は香澄の華奢な身体を抱きしめるようにして、口づけをした。唇を離して香澄の顔を覗き込むと、香澄は上目づかいで僕を見ながら、ひと言、『ありがと。』と言った。僕がもう一度香澄を抱きしめると、香澄は僕の耳元で、『先生、三つ目の質問ね。』と言った。
僕が身体を少し離して不思議そうな顔をすると、『質問の権利に有効期限ってなかったよね?』と香澄は言って見せた。《あ、もう何ヶ月も前なのに、まだ覚えていたんだ。》そう思いながらも寝転んだまま先を促した。
『先生には彼女がいますか?』
《うわっ、直球だよ。》そう思ったが、約束は約束なので仕方なくゆっくり首を横に振ると、香澄は少し嬉しそうな顔をして、
『今、好きな人はいますか?」
と重ねて聞いてきた。僕が再び首を横に振ると、
『セックスしたことありますか?』
と訊ねてきた。
「五つ目の質問になるけど、いいの?」
僕が聞き返すと香澄はコクリと頷いて僕に目で答えを促した。言い辛かったけど、僕は素直に再び首を横に振ると、香澄は何も言わずに僕の首に抱きついてきた。
『私のこと、どう思っていますか?』
香澄は僕の耳元で囁くように訊いてきた。
「・・・・・・」
『先生?』
僕が答えられずにいると、香澄は腕の力を抜いて僕との間に少し距離を取ると、僕の顔を見ながら、
『好きなんでしょ!』
とやや断定的に言った。
無性に照れ臭くなった僕は、
「あ、それは六つ目の質問だから答えられないなぁ。」
と冗談ぽく言うと、香澄はこちらが驚くくらいの満面の笑顔で、
『ねぇ先生!セックスしよう!』
と言ってきた。
「表情と言ってることにギャップがありすぎるよ?」そんな切り返ししかできなくて、僕が少し戸惑った表情をして見せると、香澄はいつもの悪戯っぽい表情を見せて、『これは質問じゃないよ。』と言って僕が立ち上がるのを促した。
マンガ喫茶を出ると香澄は僕に再び腕組みをしてきて、僕たちはそのまま駅裏のホテル街へと向かった。何軒かホテルの前を通り過ぎて、どこに入るか僕が決められずにいると、香澄にグイと腕を引っ張られて壁の目隠しがついた入口を入っていった。
2015/03/27
- 関連記事
-
- 中11 〖家庭教師の誤算 第3回〗 (2015/03/20)
- 中9〖妻の写真集〗 Vol.5 (2015/03/22)
- 中10〚新しい夫婦の形〛1章第3話 (2015/03/22)
- 中11 〖家庭教師の誤算 第4回〗 (2015/03/23)
- 中8【性の奈落】第3回 (2015/03/24)
- 中6〖不倫の代償〗第1章5話 (2015/03/25)
- 中10〚新しい夫婦の形〛1章第4話 (2015/03/25)
- 中11 〖家庭教師の誤算 第5回〗 (2015/03/27)
- 中9〖妻の写真集〗 Vol.6 (2015/03/27)
- 中10〚新しい夫婦の形〛1章第5話 (2015/03/28)
- 中12 《我儘と公認》 №01 (2015/03/29)
- 中13 《妻をコントロール》第1回 (2015/03/29)
- 中11 〖家庭教師の誤算 第6回〗 (2015/03/30)
- 中12 《我儘と公認》 №02 (2015/04/01)
- 中10〚新しい夫婦の形〛1章第6話 (2015/04/01)
コメント
コメントの投稿