中11 〖家庭教師の誤算 第4回〗
中11 〖家庭教師の誤算 第4回〗
「どこへ行くの?」
『いいから、いいから。』
香澄は僕の腕にしっかり掴まりながら、身体を押し付けたり引っ張ったりしながら僕を目的地へと誘導していった。
高いビルの高層階に達し、僕たちが到着したのはプラネタリウムだった。二人分の入場料を払わされて中に入ると、すぐに係の人が扉を閉めて、上映が始まる。もう都会では見られない満天の星空だった。
久々に見る星空に何だか感激して、最後には流れ星まで流れていたので反射的に願い事を
してしまった。“香澄ちゃんが大学に受かりますように。”そう心の中で唱えた自分に驚い
た。“宝くじが当たりますように。”とか、“美人の彼女ができますよう。”とか、いくらでもあるだろうにどうして“香澄ちゃんの”・・・。
ちょっと後悔して願い事をし直そうと人口の空を見上げ続けたが、その後はどんなに目を凝らしていても、プラネタリウムの天井に流れ星は流れなかった。ゆっくりと夜明けを迎えて場内が明るくなった時、香澄ちゃんは僕の隣の席で音も立てずに眠っていた。
僕は“疲れているのかな?”そう思ってもう少し眠らせてあげたかったけど、係員のお姉さんの目が〚終わりましたよ。〛と言っていたので、香澄の肩を軽く揺すって起こす。『あっ、寝ちゃってた?もったいなーい!』
香澄は両手を頭上に突き上げて伸びをすると、僕の顔を見ながら目を瞬いてみせた。「退屈だった?僕は結構楽しんじゃったけどな・・。」、『先生、ごめん。私ね、昨日寝てなかったから眠くなっちゃった。』僕に質問を許す間を与えず、香澄は僕の腕を取って、『先生、パスタが食べたーい。』と言って歩き出す。
“買い物に付き合うんじゃなかったんだっけ?”そう思いながらも、髪を染め直した香澄の誠意に免じて僕は何も言わずに香澄に従った。イタリアンカフェで「細い身体でよくそんなに食べられるね。」って僕が感心すると、『うん。私、大食いコンテストの予選に出たことあるよ。』言葉が出ない僕に、『ねぇ、先生、もうひとつ注文していいかな?』
僕は“先週の家庭教師代が消えるな・・・。”と思ったが、構わなかった。元々マンガを読んでいるだけのバイトだったので文句も言えない。“それにしても、すごく美味しそうに食べるなぁ。”そう思って見ていると、何だか香澄がとても可愛らしく見えてきた。
『ごちそうさまでした!』手を合わせる香澄を見ながら、僕は財布の中身が少し気になっ
たが、香澄はちっとも気にしている様子はなかった。“金持ちの娘は、お金の心配なんかしたことないんだろうなぁ。”ちょっと羨ましい気もする。
「次はどうするの?」僕の問いに返事はなかったが、香澄に手を引かれて次に向かったのがマンガ喫茶だった。香澄はここでも僕にお金を払わせて、二人用のボックス席を選んで入ることになる。
しばらく二人で寝そべってマンガを読んでいたが、香澄は僕の耳元に唇を寄せると小声で、
『先生、キスしよっか?』
と言ってくる。
「僕は子供に興味はないよ。」
本当は股間の膨らみがMAXに到達しようとしていたけど、軽い男には見られたくなくて、
そんな返事をしてしまった。
2015/03/23
「どこへ行くの?」
『いいから、いいから。』
香澄は僕の腕にしっかり掴まりながら、身体を押し付けたり引っ張ったりしながら僕を目的地へと誘導していった。
高いビルの高層階に達し、僕たちが到着したのはプラネタリウムだった。二人分の入場料を払わされて中に入ると、すぐに係の人が扉を閉めて、上映が始まる。もう都会では見られない満天の星空だった。
久々に見る星空に何だか感激して、最後には流れ星まで流れていたので反射的に願い事を
してしまった。“香澄ちゃんが大学に受かりますように。”そう心の中で唱えた自分に驚い
た。“宝くじが当たりますように。”とか、“美人の彼女ができますよう。”とか、いくらでもあるだろうにどうして“香澄ちゃんの”・・・。
ちょっと後悔して願い事をし直そうと人口の空を見上げ続けたが、その後はどんなに目を凝らしていても、プラネタリウムの天井に流れ星は流れなかった。ゆっくりと夜明けを迎えて場内が明るくなった時、香澄ちゃんは僕の隣の席で音も立てずに眠っていた。
僕は“疲れているのかな?”そう思ってもう少し眠らせてあげたかったけど、係員のお姉さんの目が〚終わりましたよ。〛と言っていたので、香澄の肩を軽く揺すって起こす。『あっ、寝ちゃってた?もったいなーい!』
香澄は両手を頭上に突き上げて伸びをすると、僕の顔を見ながら目を瞬いてみせた。「退屈だった?僕は結構楽しんじゃったけどな・・。」、『先生、ごめん。私ね、昨日寝てなかったから眠くなっちゃった。』僕に質問を許す間を与えず、香澄は僕の腕を取って、『先生、パスタが食べたーい。』と言って歩き出す。
“買い物に付き合うんじゃなかったんだっけ?”そう思いながらも、髪を染め直した香澄の誠意に免じて僕は何も言わずに香澄に従った。イタリアンカフェで「細い身体でよくそんなに食べられるね。」って僕が感心すると、『うん。私、大食いコンテストの予選に出たことあるよ。』言葉が出ない僕に、『ねぇ、先生、もうひとつ注文していいかな?』
僕は“先週の家庭教師代が消えるな・・・。”と思ったが、構わなかった。元々マンガを読んでいるだけのバイトだったので文句も言えない。“それにしても、すごく美味しそうに食べるなぁ。”そう思って見ていると、何だか香澄がとても可愛らしく見えてきた。
『ごちそうさまでした!』手を合わせる香澄を見ながら、僕は財布の中身が少し気になっ
たが、香澄はちっとも気にしている様子はなかった。“金持ちの娘は、お金の心配なんかしたことないんだろうなぁ。”ちょっと羨ましい気もする。
「次はどうするの?」僕の問いに返事はなかったが、香澄に手を引かれて次に向かったのがマンガ喫茶だった。香澄はここでも僕にお金を払わせて、二人用のボックス席を選んで入ることになる。
しばらく二人で寝そべってマンガを読んでいたが、香澄は僕の耳元に唇を寄せると小声で、
『先生、キスしよっか?』
と言ってくる。
「僕は子供に興味はないよ。」
本当は股間の膨らみがMAXに到達しようとしていたけど、軽い男には見られたくなくて、
そんな返事をしてしまった。
2015/03/23
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