長4〔公認デート〕その3
長4〔公認デート〕その3
その2
「最近夫婦関係はマンネリしているし、お互いの為の良い刺激になるんじゃない?」と、なんか勢いで言ってしまう。それでも言った後、〖別に悪い提案じゃないな。〗って俺(斎藤裕樹:さいとう・ひろき:29歳)は思った。別に妻(斎藤詩穂:さいとう・しほ:29歳)が他の男とデートをしている姿を想像しても、勿論嫉妬はするかもしれないが、嫌な気持
ちにはならないと思う。
でも詩穂が俺にベタ惚れしているのは普段からわかっていた。何より詩穂が浮気するような妻ではないってことも確信している。だから、後日に本気で提案をしてみた。「俺は詩穂を信じている。それがお互いの為の良い刺激になるんじゃない?」と。あと俺が、その高階に対して優越感を感じたかったというのが一番大きかったと思う。《お前がいくらデートを重ねても、俺の妻は靡(なび)かないぞ!》と。
それで、詩穂は俺を怒らした引け目もあり、(『裕樹君を愛している自信があった。』って後日に述べている。)『じゃあ次に誘われたら……。』と渋々了解をする。俺が冗談で「こっちから電話して逆に誘ってやったら?」と、からかうと、『番号は知らないもん。教えて欲しいって言われたけど、下心がみえみえで断ったの・・・・・・。』と詩穂が反発した。それを聞いて俺は《やっぱり浮気なんてされるわけないよな。》と、更に確信をした。
それから一カ月くらい経った後、詩穂が申し訳無さそうな顔で『あのね・・・・デートに誘われたからOKしちゃったよ? 良かったかな?』って告げられる。俺は多少動揺したけど、自分から言い出した手前「もちろんイイよ。」としか言えなかった。
それで詩穂にスマホのメールを見せてもらう。高階健吾(たかなし・けんご:24歳)から多数来ていた。〔これから詩穂さんとメール出来るのが嬉しい。〕、〔詩穂さんにデートをOKしてもらって夢のよう。〕、〔詩穂さんとデートするのは絶対周りに秘密にしますから安心してね。〕などなど。
俺が「いつOKしたの?」と訊ねると、妻は『一昨日(おととい)かな。』との返事。「なんで昨日言わないの?」と問い詰める。詩穂は『だって・・・裕樹君に怒られそうだし・・・言いそびれたの・・・。』そそのかした本人としては無下に怒れない。「これからは、なんでも報告してくれ。」と言いつつ、「メールが多すぎて主人に気づかれるから連絡は控えてね。って言ったほうが良いんじゃない?」と注意すると、詩穂は『そうだね。』って、言われたとおりにメール打っていた。
その時はセックスした直後で、二人は裸でイチャイチャしながらだったから、俺は高階に対しては完全に優越感しか感じていない。次の日『〔今週の土曜日に映画を観て、そのあと食事しましょう。〕というメールが来たよ。行ってもいいのかな?』って報告され、まだまだ心に余裕があったので、「お前ら高校生のデートか? 俺は留守番しているから行って来いよ。」と許可をする。
デート当日も、普段着で行こうとする詩穂に対して、よそ行きの服や化粧をさせて送り出すことにした。でも玄関先で、キスをしようとしたら、『私ね。これからデートだから駄目だよ~。』って詩穂に意地悪される。その言葉に一抹の不安を感じたが、さすがに「もうデートは中止だ!」と言うような“中2病”な発言は堪えて、大人の対応として「楽しんで来い。」と、やせ我慢な声を掛けた。 その4に続く
2017/05/09
その2
「最近夫婦関係はマンネリしているし、お互いの為の良い刺激になるんじゃない?」と、なんか勢いで言ってしまう。それでも言った後、〖別に悪い提案じゃないな。〗って俺(斎藤裕樹:さいとう・ひろき:29歳)は思った。別に妻(斎藤詩穂:さいとう・しほ:29歳)が他の男とデートをしている姿を想像しても、勿論嫉妬はするかもしれないが、嫌な気持
ちにはならないと思う。
でも詩穂が俺にベタ惚れしているのは普段からわかっていた。何より詩穂が浮気するような妻ではないってことも確信している。だから、後日に本気で提案をしてみた。「俺は詩穂を信じている。それがお互いの為の良い刺激になるんじゃない?」と。あと俺が、その高階に対して優越感を感じたかったというのが一番大きかったと思う。《お前がいくらデートを重ねても、俺の妻は靡(なび)かないぞ!》と。
それで、詩穂は俺を怒らした引け目もあり、(『裕樹君を愛している自信があった。』って後日に述べている。)『じゃあ次に誘われたら……。』と渋々了解をする。俺が冗談で「こっちから電話して逆に誘ってやったら?」と、からかうと、『番号は知らないもん。教えて欲しいって言われたけど、下心がみえみえで断ったの・・・・・・。』と詩穂が反発した。それを聞いて俺は《やっぱり浮気なんてされるわけないよな。》と、更に確信をした。
それから一カ月くらい経った後、詩穂が申し訳無さそうな顔で『あのね・・・・デートに誘われたからOKしちゃったよ? 良かったかな?』って告げられる。俺は多少動揺したけど、自分から言い出した手前「もちろんイイよ。」としか言えなかった。
それで詩穂にスマホのメールを見せてもらう。高階健吾(たかなし・けんご:24歳)から多数来ていた。〔これから詩穂さんとメール出来るのが嬉しい。〕、〔詩穂さんにデートをOKしてもらって夢のよう。〕、〔詩穂さんとデートするのは絶対周りに秘密にしますから安心してね。〕などなど。
俺が「いつOKしたの?」と訊ねると、妻は『一昨日(おととい)かな。』との返事。「なんで昨日言わないの?」と問い詰める。詩穂は『だって・・・裕樹君に怒られそうだし・・・言いそびれたの・・・。』そそのかした本人としては無下に怒れない。「これからは、なんでも報告してくれ。」と言いつつ、「メールが多すぎて主人に気づかれるから連絡は控えてね。って言ったほうが良いんじゃない?」と注意すると、詩穂は『そうだね。』って、言われたとおりにメール打っていた。
その時はセックスした直後で、二人は裸でイチャイチャしながらだったから、俺は高階に対しては完全に優越感しか感じていない。次の日『〔今週の土曜日に映画を観て、そのあと食事しましょう。〕というメールが来たよ。行ってもいいのかな?』って報告され、まだまだ心に余裕があったので、「お前ら高校生のデートか? 俺は留守番しているから行って来いよ。」と許可をする。
デート当日も、普段着で行こうとする詩穂に対して、よそ行きの服や化粧をさせて送り出すことにした。でも玄関先で、キスをしようとしたら、『私ね。これからデートだから駄目だよ~。』って詩穂に意地悪される。その言葉に一抹の不安を感じたが、さすがに「もうデートは中止だ!」と言うような“中2病”な発言は堪えて、大人の対応として「楽しんで来い。」と、やせ我慢な声を掛けた。 その4に続く
2017/05/09
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