壊れかけた二人 第21章⑨
名A壊れかけた二人 第21章⑨
後ろから抱きついたままの形で、そのまま二人は時折手を繋いだりキスをしたりして時間が過ぎていった。特に会話があったわけでもないが二人だけのむちゃくちゃ甘い時間が過ぎていった。〔あ、もうこんな時間だ。〕(22時半は過ぎていた。)『本当だ。』と二人で笑い合っていた。
俺にとっても時間経過の感覚がまったくなかった。ただ、この展開に嫉妬と興奮と一抹の不安を実感していた。それでも食い入るように、妻の詩織と友人の翔太が身を寄せ合って座っているのを見ていた。
そんな最中、詩織が翔太に身を任せるようにもたれて座り、
『あー・・・でもね凄く罪悪感が・・私あるの・・。』と漏らした。
〔拓海にか?」
『・・・うん。』
〔まぁでも、こういうことをむしろ拓海が望んでいるんだからさ。〕
『そうなんだだけど、さ。』
そう言うと詩織は翔太の腕の中で身体を反転させる。そのまま体重をかけると翔太を押し倒した。二人が寝そべる形で、何度かちゅっちゅとキスをしている。詩織は翔太の胸に頬を乗せると、『・・・でも、ね・・・。』と小さく呟いた。
翔太が詩織の頭をぽんぽんとやさしく撫でる。(俺は詩織が嬉しそうに笑顔になったの見てさみしさが胸に突き刺さる。)しばらくすると、『よいしょ、っと。』詩織が立ち上がり、『スマホ!スマホ?』と探している。〔なんで?〕って言う翔太に、『ん?たっくんにするの。』、〔ああ・・。〕、『なんか、すごく声が聞きたくなったの。』とスマートフォンを見つける。
〔ラブラブじゃん。〕と翔太が茶化すと、詩織が『うっさいな~。』と笑いながら翔太を軽く小突いている。『私もう1度シャワー浴びる。そこで電話する。』と詩織。〔ああ俺もトイレ行くから一緒に行こうぜ。〕と云い翔太も立ち上った。
翔太は詩織をいとも簡単にお姫様だっこをする。詩織は、『きゃっ。』と言いながらも、そのまま抵抗しない。お姫様だっこされながら部屋を出て行く時、『翔ってやっぱ力持ちだよね。なんかちょっと良いかも~。』と言って、だっこされながら翔太にキスをしていた。
しばらくすると翔太だけが戻ってきた。俺の方(覗き穴)を見ると、翔太が手を軽く振る。しかし、詩織は俺に電話と言っていたのに、一向に電話は掛かってこない。
その代わりにメールが来た。≪お仕事お疲れ様。ちゃんとご飯食べた?明日帰ってきたらデートしようね?ずっとずっとたっくんのこと考えています。ずっと、明日はたっくんとどこに行こうかなとか考えています。他の男の人と居ると、やっぱりあなたのこと、愛しているのだなって思います。≫
俺は、なんだか美しすぎる文章(メール)だったかもしれないが、それでも嬉しくて泣いてしまう。そうこうしていると、詩織が寝室に戻ってくる。下着は青のスキャンティーに着替えていた。翔太は、〔詩織着替えたんだ。これも刺激的でいいな。〕と嬉しそうに話す。『う~ん。お風呂も用意してきたよ。』、〔ありがとう~。で旦那どうだった?〕
詩織が、『ん?んー・・・電話繋がんなかった。』と嘘をつく。
(電話をしようとしたけど、きっと俺に演技をする勇気がなかったのだと思う。)
2015/01/08
後ろから抱きついたままの形で、そのまま二人は時折手を繋いだりキスをしたりして時間が過ぎていった。特に会話があったわけでもないが二人だけのむちゃくちゃ甘い時間が過ぎていった。〔あ、もうこんな時間だ。〕(22時半は過ぎていた。)『本当だ。』と二人で笑い合っていた。
俺にとっても時間経過の感覚がまったくなかった。ただ、この展開に嫉妬と興奮と一抹の不安を実感していた。それでも食い入るように、妻の詩織と友人の翔太が身を寄せ合って座っているのを見ていた。
そんな最中、詩織が翔太に身を任せるようにもたれて座り、
『あー・・・でもね凄く罪悪感が・・私あるの・・。』と漏らした。
〔拓海にか?」
『・・・うん。』
〔まぁでも、こういうことをむしろ拓海が望んでいるんだからさ。〕
『そうなんだだけど、さ。』
そう言うと詩織は翔太の腕の中で身体を反転させる。そのまま体重をかけると翔太を押し倒した。二人が寝そべる形で、何度かちゅっちゅとキスをしている。詩織は翔太の胸に頬を乗せると、『・・・でも、ね・・・。』と小さく呟いた。
翔太が詩織の頭をぽんぽんとやさしく撫でる。(俺は詩織が嬉しそうに笑顔になったの見てさみしさが胸に突き刺さる。)しばらくすると、『よいしょ、っと。』詩織が立ち上がり、『スマホ!スマホ?』と探している。〔なんで?〕って言う翔太に、『ん?たっくんにするの。』、〔ああ・・。〕、『なんか、すごく声が聞きたくなったの。』とスマートフォンを見つける。
〔ラブラブじゃん。〕と翔太が茶化すと、詩織が『うっさいな~。』と笑いながら翔太を軽く小突いている。『私もう1度シャワー浴びる。そこで電話する。』と詩織。〔ああ俺もトイレ行くから一緒に行こうぜ。〕と云い翔太も立ち上った。
翔太は詩織をいとも簡単にお姫様だっこをする。詩織は、『きゃっ。』と言いながらも、そのまま抵抗しない。お姫様だっこされながら部屋を出て行く時、『翔ってやっぱ力持ちだよね。なんかちょっと良いかも~。』と言って、だっこされながら翔太にキスをしていた。
しばらくすると翔太だけが戻ってきた。俺の方(覗き穴)を見ると、翔太が手を軽く振る。しかし、詩織は俺に電話と言っていたのに、一向に電話は掛かってこない。
その代わりにメールが来た。≪お仕事お疲れ様。ちゃんとご飯食べた?明日帰ってきたらデートしようね?ずっとずっとたっくんのこと考えています。ずっと、明日はたっくんとどこに行こうかなとか考えています。他の男の人と居ると、やっぱりあなたのこと、愛しているのだなって思います。≫
俺は、なんだか美しすぎる文章(メール)だったかもしれないが、それでも嬉しくて泣いてしまう。そうこうしていると、詩織が寝室に戻ってくる。下着は青のスキャンティーに着替えていた。翔太は、〔詩織着替えたんだ。これも刺激的でいいな。〕と嬉しそうに話す。『う~ん。お風呂も用意してきたよ。』、〔ありがとう~。で旦那どうだった?〕
詩織が、『ん?んー・・・電話繋がんなかった。』と嘘をつく。
(電話をしようとしたけど、きっと俺に演技をする勇気がなかったのだと思う。)
2015/01/08
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