壊れかけた二人 第21章②
名A壊れかけた二人 第21章②
詩織は先ほどの置物を手に取ると、じっとそれを憂いのある表情で眺めていました。長い間、じっと眺めながら、そして『はぁ。』と大きく溜息をつくとそれを引き出しの中に仕舞ってしまいました。
すると詩織のスマートフォンの着信メロディが鳴りました。詩織が『きたっ~。』慌てた様子でそう言うと、笑顔を浮かべて小走りでスマートフォンを取り、『もしもし?ん、ん。わかった。はーい。すぐ行くね~。』と先ほどまでの憂鬱そうな雰囲気とは打って変わって、とても可愛らしい口調で受け応えをしていた。
電話を切ると詩織はニヤニヤと笑い出す。両手で手元を隠して、『やばい。』とだけ呟き、やはりニヤニヤしていました。そしてもう一度鏡を見て、髪をさささっと直すと、小走りで部屋を出て行った。
俺はその様子を、ずっと心を凹ませながら、覗き穴から見ていた。詩織は、まるでデート前の、うきうきする女の子でした。
翔太には、家の外における二人の会話が聞きたかったので、スマートフォンをマイク代わりにするようにお願いをしていた。ただ翔太を拾った直後、車の中で
『ねー、こないだのこと、拓海には言ってないよね?』
〔生でしたら詩織が失神しちゃったやつ?〕
『あっ、ばっ、馬鹿!』
〔はっはっは。〕
『・・たっくんには・・絶対言わないでよね・・・。』という会話以降は大した話も無いし、そんなにはっきりと聞き取れるわけでもなかったのでこっちから電話を切ってしまった。
詩織からは頻繁にメールが来ました。≪今翔を拾った。その辺に捨てて帰ってもいい?(笑)≫そして普段写メールなんて殆ど使わない詩織が画像つきでこんなメールも≪今お店に着いたよ。≫続けて、≪ご飯がきた!超美味しそう。次は二人で来ようね?≫これ以降、詩織からのメールはなかった。
しばらく待っていると、20時過ぎに二人が帰ってきました。でも下のリビングルームで
TVを見ていたのか、酒でも飲んでいたのか?とにかく小一時間は上にやって来なかった。
そしてついに、二人の足音が、寝室に入っていきました。俺が覗き穴を覗くと、驚いたことに二人ともパジャマ姿になっていた。あとで分かったけれど、どうやら詩織たちは一人ずつシャワーを浴びていたらしい(そこで翔太も着替えた)。これは翔太の提案で新婚カップルという設定でワンナイトを過ごそうと前日に連絡していたそうだ。
これを見たとき俺は心臓がつぶれるほど衝撃を受けた。隣の部屋に飛び込んで中止させようかとさえ思った。(しかし、この性癖は次に起こる展開の方が見たいという欲望が強くて、じっと耐えた。)
早速、二人は向かい合って立ちながらキスをしていた。翔太はキスをしながら、〔やっぱパジャマが似合うな。良いじゃん。おれこういうのに萌えるんだ。〕と言い、詩織は『翔太もいい感じだね~。』と楽しそうにしていました。二人は向かいあって、立ったままキスを続ける。
翔太はパジャマのズボンへ手を差し入れる。
〔詩織、濡れすぎ。〕と笑う翔太
『やぁだ、濡れてなんか・・。』と詩織は恥ずかしそうに笑い、翔太の胸を軽く叩く。
その手をそのまま翔太の股間に持って行く。そして、
『翔だって・・・こんなんじゃん。』とクスクス笑うと
詩織は翔太の股間を摩りながら、背伸びをして自らがディープキスをする。
暫くクチュクチュと舌を絡め合うと、やはり詩織はニヤニヤしながら
『もう・・・なんでそんなに上手なの?』と翔太に尋ねた。
〔何が?〕とズボンに手を突っ込んだままの翔太。
『・・・キス、とか・・。』
〔良い感じ?〕なのと翔太がたずねる。
詩織は艶っぱい上目遣いで、可愛く頷く。
そして一度、ちゅっとキスをする。
『超好き・・・かも。翔のキス。なぜかわかんないけど?』
そして、また詩織は背伸びをしてクチュクチュと舌を絡めあう二人。二人は、お互いの股間をずっと刺激しあっていた
唇が離れると、舌に唾液の橋が架かっていた。
〔キスだけ?〕
『・・・エッチも上手いよ。』
詩織はそう言うと、両腕を翔太の首に回して抱きつき、そしてかぶりつくようにキスをした。(まるで恋人?いやそれ以上かもしれない。詩織は疑似恋愛から本物の愛に移行しているみたいだ。)
翔太もそれに呼応するように、両腕を詩織の背中に回す。二人は抱きしめあいながら熱いキスをしていた。
2014/11/05
詩織は先ほどの置物を手に取ると、じっとそれを憂いのある表情で眺めていました。長い間、じっと眺めながら、そして『はぁ。』と大きく溜息をつくとそれを引き出しの中に仕舞ってしまいました。
すると詩織のスマートフォンの着信メロディが鳴りました。詩織が『きたっ~。』慌てた様子でそう言うと、笑顔を浮かべて小走りでスマートフォンを取り、『もしもし?ん、ん。わかった。はーい。すぐ行くね~。』と先ほどまでの憂鬱そうな雰囲気とは打って変わって、とても可愛らしい口調で受け応えをしていた。
電話を切ると詩織はニヤニヤと笑い出す。両手で手元を隠して、『やばい。』とだけ呟き、やはりニヤニヤしていました。そしてもう一度鏡を見て、髪をさささっと直すと、小走りで部屋を出て行った。
俺はその様子を、ずっと心を凹ませながら、覗き穴から見ていた。詩織は、まるでデート前の、うきうきする女の子でした。
翔太には、家の外における二人の会話が聞きたかったので、スマートフォンをマイク代わりにするようにお願いをしていた。ただ翔太を拾った直後、車の中で
『ねー、こないだのこと、拓海には言ってないよね?』
〔生でしたら詩織が失神しちゃったやつ?〕
『あっ、ばっ、馬鹿!』
〔はっはっは。〕
『・・たっくんには・・絶対言わないでよね・・・。』という会話以降は大した話も無いし、そんなにはっきりと聞き取れるわけでもなかったのでこっちから電話を切ってしまった。
詩織からは頻繁にメールが来ました。≪今翔を拾った。その辺に捨てて帰ってもいい?(笑)≫そして普段写メールなんて殆ど使わない詩織が画像つきでこんなメールも≪今お店に着いたよ。≫続けて、≪ご飯がきた!超美味しそう。次は二人で来ようね?≫これ以降、詩織からのメールはなかった。
しばらく待っていると、20時過ぎに二人が帰ってきました。でも下のリビングルームで
TVを見ていたのか、酒でも飲んでいたのか?とにかく小一時間は上にやって来なかった。
そしてついに、二人の足音が、寝室に入っていきました。俺が覗き穴を覗くと、驚いたことに二人ともパジャマ姿になっていた。あとで分かったけれど、どうやら詩織たちは一人ずつシャワーを浴びていたらしい(そこで翔太も着替えた)。これは翔太の提案で新婚カップルという設定でワンナイトを過ごそうと前日に連絡していたそうだ。
これを見たとき俺は心臓がつぶれるほど衝撃を受けた。隣の部屋に飛び込んで中止させようかとさえ思った。(しかし、この性癖は次に起こる展開の方が見たいという欲望が強くて、じっと耐えた。)
早速、二人は向かい合って立ちながらキスをしていた。翔太はキスをしながら、〔やっぱパジャマが似合うな。良いじゃん。おれこういうのに萌えるんだ。〕と言い、詩織は『翔太もいい感じだね~。』と楽しそうにしていました。二人は向かいあって、立ったままキスを続ける。
翔太はパジャマのズボンへ手を差し入れる。
〔詩織、濡れすぎ。〕と笑う翔太
『やぁだ、濡れてなんか・・。』と詩織は恥ずかしそうに笑い、翔太の胸を軽く叩く。
その手をそのまま翔太の股間に持って行く。そして、
『翔だって・・・こんなんじゃん。』とクスクス笑うと
詩織は翔太の股間を摩りながら、背伸びをして自らがディープキスをする。
暫くクチュクチュと舌を絡め合うと、やはり詩織はニヤニヤしながら
『もう・・・なんでそんなに上手なの?』と翔太に尋ねた。
〔何が?〕とズボンに手を突っ込んだままの翔太。
『・・・キス、とか・・。』
〔良い感じ?〕なのと翔太がたずねる。
詩織は艶っぱい上目遣いで、可愛く頷く。
そして一度、ちゅっとキスをする。
『超好き・・・かも。翔のキス。なぜかわかんないけど?』
そして、また詩織は背伸びをしてクチュクチュと舌を絡めあう二人。二人は、お互いの股間をずっと刺激しあっていた
唇が離れると、舌に唾液の橋が架かっていた。
〔キスだけ?〕
『・・・エッチも上手いよ。』
詩織はそう言うと、両腕を翔太の首に回して抱きつき、そしてかぶりつくようにキスをした。(まるで恋人?いやそれ以上かもしれない。詩織は疑似恋愛から本物の愛に移行しているみたいだ。)
翔太もそれに呼応するように、両腕を詩織の背中に回す。二人は抱きしめあいながら熱いキスをしていた。
2014/11/05
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