中10〚新しい夫婦の形〛5章第1話 26
中10〚新しい夫婦の形〛5章第1話 26
いよいよ出張の当日の朝になる。『やっぱりちょっと若すぎない?この服?』いつもは事業仕分けをする女性議員のようにキリっとした格好を好む妻の益岡(旧姓:百瀬)希美(のぞみ33歳)だったが、その日は先日僕(益岡健人35歳)が見立てた洋服を着ていた。
それは見た目にもとてもシンプルでカジュアルな装いだった。ニットのサマーセーターに淡い色合いのスカートでともて上品だった。妻が気にしていたのはそのスカート丈だった。ひざ上10cmのミニスカートの希美はとても人妻には見えないくらいに若々しく、健康的に見えた。まるで人気女性キャスターのようだと僕は思った。
「そんなことないさ、とても良く似合っているよ。」
僕は正直にそう答えた。
『だって、ほら、座るとこんなだよ、見えそうじゃない?』
そう言ってダイニングの椅子をこっちに向けて、ちょこんとすわって見せた。
「どれどれ・・・大丈夫、見えてないから。」僕はそう言って目線を希美の太ももと平行にして、中を覗き込んでみた。タイトなスカートは座ることでその裾が引き上げられ、薄手のストッキングに包まれた妻の太ももの半分以上を露出させてしまう。目線を少し下げるだけで妻のふとももの隙間から、白い下着がストッキング越しにもはっきりと見てとれた。
『うそばっかり・・・・でも、あなたが選んでくれたんだから、今日はこれで行くわ・・・。』そう言って希美が立ち上がると、僕の鼻先は妻の匂いを嗅ぎ取れる距離になる。僕は今にも希美に口付けをしたい心境にかられたが、我慢をした。
そうです。今日は妻の身体を高山正志に差し出す日だ。希美が今身につけているであろう、僕も気に入っている純白の下着のように、今日はまだ無垢なままの妻の身体を高山に差し出すのだ。そして、出張が終わった後に高山色に染まった妻の身体を僕が味あうのだ。
その日は僕にも大きな仕事があった。仕事中時々妻を想うこともあったが、なんとか仕事に集中することが出来た。身体の調子も良く、とても饒舌に得意先と話がすすんだ。夜の接待でも場を盛り上げることが出来、相手先にもとても良い評判をもらった。希美の出張の二日間あっという間に時間を過ごすことが出来た。
家に帰ると妻の希美は出張を終えてすでに帰ってきていた。
『おかえりなさい。』
そう言って僕を迎えてくれた妻の瞳は、どことなく潤んでいるようにも見えた。
「どうだった?」
間髪を入れずに僕は希美に尋ねてみる。
『・・・・』
妻は無言のままコクリとうなずいた。それが何を意味しているかは、お互いに充分わかっていた。
希美がはにかみながら恥ずかしそうにうなずくその姿は、まるでアイドルビデオに出てくるような美少女の恥じらいのしぐさのようにも見えるが、しかしその実情というのは、高山という同僚で単なる中年の冴えない男と出張先のホテルで性交を行ったということなのだ。
「高山さんに抱かれたのか?」
僕はいきなり直接的な質問を希美にした。
『だって・・・あなたがあんなこと言うから・・・。』
妻は自分のした破廉恥な行為を恥じているものの、そのこと自体僕が望んでいることを良く知っている。
「別に怒ってないさ・・・どういう状況だったのか始めから詳しく聞かせてくれないかな。」
そう言って僕はリビングのソファに希美をすわらせて、冷蔵庫から持ってきた缶ビールをあけてのどに流し込んだ。
妻は出張での仕事について話し出した。地元の抵抗が強く、プレゼンもなかなか上手くいかずにいてかなり苦戦していたようだった。高山が一人で根気強く説明していたのだが、これまで、なかなか進展がないので部長が妻を指名したのだろう。
希美のプレゼンで、どうにかこうにか地元の理解を得ることが出来、仕事が一歩進む事になったと喜んでいた。こうなるとこの仕事は妻の所属している企画部からは離れることになる。僕はそんなことより早く高山との情事について聞きたかったが、希美が話しやすいように努めた。『それで、仕事が終わってホテルに着いたのがもう夜の11時だったの。』ようやく話が僕の聞きたいところまで来た。
2015/07/07
いよいよ出張の当日の朝になる。『やっぱりちょっと若すぎない?この服?』いつもは事業仕分けをする女性議員のようにキリっとした格好を好む妻の益岡(旧姓:百瀬)希美(のぞみ33歳)だったが、その日は先日僕(益岡健人35歳)が見立てた洋服を着ていた。
それは見た目にもとてもシンプルでカジュアルな装いだった。ニットのサマーセーターに淡い色合いのスカートでともて上品だった。妻が気にしていたのはそのスカート丈だった。ひざ上10cmのミニスカートの希美はとても人妻には見えないくらいに若々しく、健康的に見えた。まるで人気女性キャスターのようだと僕は思った。
「そんなことないさ、とても良く似合っているよ。」
僕は正直にそう答えた。
『だって、ほら、座るとこんなだよ、見えそうじゃない?』
そう言ってダイニングの椅子をこっちに向けて、ちょこんとすわって見せた。
「どれどれ・・・大丈夫、見えてないから。」僕はそう言って目線を希美の太ももと平行にして、中を覗き込んでみた。タイトなスカートは座ることでその裾が引き上げられ、薄手のストッキングに包まれた妻の太ももの半分以上を露出させてしまう。目線を少し下げるだけで妻のふとももの隙間から、白い下着がストッキング越しにもはっきりと見てとれた。
『うそばっかり・・・・でも、あなたが選んでくれたんだから、今日はこれで行くわ・・・。』そう言って希美が立ち上がると、僕の鼻先は妻の匂いを嗅ぎ取れる距離になる。僕は今にも希美に口付けをしたい心境にかられたが、我慢をした。
そうです。今日は妻の身体を高山正志に差し出す日だ。希美が今身につけているであろう、僕も気に入っている純白の下着のように、今日はまだ無垢なままの妻の身体を高山に差し出すのだ。そして、出張が終わった後に高山色に染まった妻の身体を僕が味あうのだ。
その日は僕にも大きな仕事があった。仕事中時々妻を想うこともあったが、なんとか仕事に集中することが出来た。身体の調子も良く、とても饒舌に得意先と話がすすんだ。夜の接待でも場を盛り上げることが出来、相手先にもとても良い評判をもらった。希美の出張の二日間あっという間に時間を過ごすことが出来た。
家に帰ると妻の希美は出張を終えてすでに帰ってきていた。
『おかえりなさい。』
そう言って僕を迎えてくれた妻の瞳は、どことなく潤んでいるようにも見えた。
「どうだった?」
間髪を入れずに僕は希美に尋ねてみる。
『・・・・』
妻は無言のままコクリとうなずいた。それが何を意味しているかは、お互いに充分わかっていた。
希美がはにかみながら恥ずかしそうにうなずくその姿は、まるでアイドルビデオに出てくるような美少女の恥じらいのしぐさのようにも見えるが、しかしその実情というのは、高山という同僚で単なる中年の冴えない男と出張先のホテルで性交を行ったということなのだ。
「高山さんに抱かれたのか?」
僕はいきなり直接的な質問を希美にした。
『だって・・・あなたがあんなこと言うから・・・。』
妻は自分のした破廉恥な行為を恥じているものの、そのこと自体僕が望んでいることを良く知っている。
「別に怒ってないさ・・・どういう状況だったのか始めから詳しく聞かせてくれないかな。」
そう言って僕はリビングのソファに希美をすわらせて、冷蔵庫から持ってきた缶ビールをあけてのどに流し込んだ。
妻は出張での仕事について話し出した。地元の抵抗が強く、プレゼンもなかなか上手くいかずにいてかなり苦戦していたようだった。高山が一人で根気強く説明していたのだが、これまで、なかなか進展がないので部長が妻を指名したのだろう。
希美のプレゼンで、どうにかこうにか地元の理解を得ることが出来、仕事が一歩進む事になったと喜んでいた。こうなるとこの仕事は妻の所属している企画部からは離れることになる。僕はそんなことより早く高山との情事について聞きたかったが、希美が話しやすいように努めた。『それで、仕事が終わってホテルに着いたのがもう夜の11時だったの。』ようやく話が僕の聞きたいところまで来た。
2015/07/07
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