長Y〖彼女の恋〗パート32
長Y〖彼女の恋〗パート32
パート31
僕達がそれでも慌ただしく準備を終わらせたころ、俊一達(高岡俊一と佐倉朋美)が到着します。
〔おはよぅございまぁす。遅くなりましたぁ。〕
朝からとても元気な俊一と朋美ちゃんに嵐のように連れられて車に乗り込み、一路、僕達は温泉へ向かいました。
群馬県伊香保は僕らの住む街から3時間程で着く比較的近い温泉地です。宿に入るのは午後からなので、観光がてら榛名湖や伊香保グリーン牧場など名所を周り、名物の水沢うどんを食べ、4人ともこの旅行を楽しみました。
ただ、朝のことがあったからでしょうか、新島七海(にいじま・ななみ)は常に僕(柴崎孝信:たかのぶ)の手やズボンやベルトなど何かに触っていました。
〚七海ぃ~柴崎さんとラブラブだねぇ♪〛
朋美ちゃんが冷やかすと、僕と七海は苦笑いです。
〔七海ちゃん昨日は眠れなかったでしょ。先輩が寝かせなかったのかなぁ・・? なんちゃって!〕
俊一のオヤジ発言も変に意識してしまい僕らは苦笑い・・。
それでも楽しく観光をして旅館へ入りました。有名な石段のすぐ近くで綺麗な宿でした。値段も手頃でスタッフの方達も優しく好印象です。部屋は別々で、僕と俊一はそれぞれキーを受け取りました。
〚20分後に迎えに来ますね。〛
俊一達は笑顔で部屋に入って行きます。
僕と七海も自分たちの部屋に入りました。畳の良い匂いがします。荷物を置き振り返ると、僕を見つめる七海と目があう。
『・・荷物、・・ありがとう。』
「・・うん。」
『楽しかったね。』
七海は笑顔を作りますが、僕と2人になった瞬間から緊張しているのが伝わってきます。
「こっちへおいで・・。」
と僕が呼ぶと、七海は小走りに近づいて来て、《なんだか子犬のようだ》と思いました。
僕が両手を広げると七海が僕の目をジッと見つめながら、僕の背中に手をまわします。
「・・まだ、モヤモヤはある。怒りというか、悔しいって気持ちもある。でも・・、やっぱり七海が好きだ。」
『・・孝信くん・・。』
「僕は・・・七海の笑顔が好きだ。七海の声が好きだ。七海の優しさが好きだ。・・結局、七海が好きなんだ。」
『・・・・・・・・』
「それで・・今日、1日考えた。どうだろう・・・一緒に暮らさないか?・・二人で・・。」
僕(柴崎孝信:たかのぶ)のいきなりの提案に七海は驚きます。
「あ、あのさ、・・いつも一緒なら、独りで悩むこともないだろう・・。アイツ(熊野健次)がやってくることもないだろう・・・でも言っとくけど、嘘や秘密はつかないこと。」
七海は照れ隠しにしゃべり続ける僕をジッと見つめていた。
「あ、あのさ・・嫌かな・・?」
黙っている七海に不安になる僕がたまらずに尋ねると・・。
『・・孝信くんが・・好き・・・大好き・・。』
涙で潤んだ目を僕から離さず最高の笑顔で七海が答えます。
「・・よく泣くな・・七海は・・。」
僕は七海の唇に自分のそれをそっと重ねました。
2016/04/26
パート31
僕達がそれでも慌ただしく準備を終わらせたころ、俊一達(高岡俊一と佐倉朋美)が到着します。
〔おはよぅございまぁす。遅くなりましたぁ。〕
朝からとても元気な俊一と朋美ちゃんに嵐のように連れられて車に乗り込み、一路、僕達は温泉へ向かいました。
群馬県伊香保は僕らの住む街から3時間程で着く比較的近い温泉地です。宿に入るのは午後からなので、観光がてら榛名湖や伊香保グリーン牧場など名所を周り、名物の水沢うどんを食べ、4人ともこの旅行を楽しみました。
ただ、朝のことがあったからでしょうか、新島七海(にいじま・ななみ)は常に僕(柴崎孝信:たかのぶ)の手やズボンやベルトなど何かに触っていました。
〚七海ぃ~柴崎さんとラブラブだねぇ♪〛
朋美ちゃんが冷やかすと、僕と七海は苦笑いです。
〔七海ちゃん昨日は眠れなかったでしょ。先輩が寝かせなかったのかなぁ・・? なんちゃって!〕
俊一のオヤジ発言も変に意識してしまい僕らは苦笑い・・。
それでも楽しく観光をして旅館へ入りました。有名な石段のすぐ近くで綺麗な宿でした。値段も手頃でスタッフの方達も優しく好印象です。部屋は別々で、僕と俊一はそれぞれキーを受け取りました。
〚20分後に迎えに来ますね。〛
俊一達は笑顔で部屋に入って行きます。
僕と七海も自分たちの部屋に入りました。畳の良い匂いがします。荷物を置き振り返ると、僕を見つめる七海と目があう。
『・・荷物、・・ありがとう。』
「・・うん。」
『楽しかったね。』
七海は笑顔を作りますが、僕と2人になった瞬間から緊張しているのが伝わってきます。
「こっちへおいで・・。」
と僕が呼ぶと、七海は小走りに近づいて来て、《なんだか子犬のようだ》と思いました。
僕が両手を広げると七海が僕の目をジッと見つめながら、僕の背中に手をまわします。
「・・まだ、モヤモヤはある。怒りというか、悔しいって気持ちもある。でも・・、やっぱり七海が好きだ。」
『・・孝信くん・・。』
「僕は・・・七海の笑顔が好きだ。七海の声が好きだ。七海の優しさが好きだ。・・結局、七海が好きなんだ。」
『・・・・・・・・』
「それで・・今日、1日考えた。どうだろう・・・一緒に暮らさないか?・・二人で・・。」
僕(柴崎孝信:たかのぶ)のいきなりの提案に七海は驚きます。
「あ、あのさ、・・いつも一緒なら、独りで悩むこともないだろう・・。アイツ(熊野健次)がやってくることもないだろう・・・でも言っとくけど、嘘や秘密はつかないこと。」
七海は照れ隠しにしゃべり続ける僕をジッと見つめていた。
「あ、あのさ・・嫌かな・・?」
黙っている七海に不安になる僕がたまらずに尋ねると・・。
『・・孝信くんが・・好き・・・大好き・・。』
涙で潤んだ目を僕から離さず最高の笑顔で七海が答えます。
「・・よく泣くな・・七海は・・。」
僕は七海の唇に自分のそれをそっと重ねました。
2016/04/26
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