長Y〖彼女の恋〗パート31
長Y〖彼女の恋〗パート31
パート30
熊野健次がわざと僕に電話で七海との痴態を聞かせた後のことは
パート13
パート14
パート15
パート16
パート17
『あの時・・、孝信くんに捨てられなくて・・本当に嬉しかった・・。汚い私を・・大好きって言ってくれて嬉しかった・・。本当にごめんなさい。』
新島七海(にいじま・ななみ)は泣きじゃくりながら僕(柴崎孝信)に何度も謝っていました。
「最近、ドタキャンだったり、連絡とれなかったりした時はアイツ(熊野健次)といたの?」
僕の質問に七海は無言で頷きます。
「昨日、電話の向こうで男の声がした。あれはアイツの声?」
やはり無言で頷く七海・・。
「昨日の夜は・・セックスをしたの?・・」
『・・孝信くん・・。』
「・・したの? アイツと・・。」
七海(ななみ)が顔をグシャグシャにしてボロボロ泣きじゃくります・・。
『・・ごえんなしゃいぃ。・・ごえんなしゃい。』
グシャグシャに泣きながら七海が僕に両手を伸ばしてきました。しかし、僕はその両手に応えてあげられません。
僕はすがろうとする七海から目をそらし、台所へ行き水を一杯飲み、少し気持ちを落ち着けて部屋へ戻りました。七海は膝立ちになり、所在無げに両手をダラリと下げ、不安げに僕を見つめています。
『・・孝信くん。・・もう・・ダメかな?・・私じゃ・・ダメだよね・・?』
無言の僕。不思議な気持ちでした。水を飲んで一息いれたからじゃないと思いますが、グシャグシャに泣きながら謝り、許しを乞う七海を見ているうちに気持ちの変化が・・。嫉妬や怒り、失望感が強くありましたが、七海の全身から僕を必要としているのが伝わり、愛しさすら感じます。
ただ、その愛しさも嫉妬や怒りと混ざったモノで・・僕は少し戸惑っていました。七海をこんなにも悲しませたのは僕だという思いも頭の片隅にあります。
「・・とりあえず、後でちゃんと話そう。俊一達がそろそろ来る時間だから・・準備しちゃおう。」
びっくりした顔の七海。
「・・言っとくけど、許せるかわからないし・・まだ納得はしてないから。もう嘘や秘密は絶対に嫌だ。」
七海は両手で顔を覆い、泣きじゃくります。
「それでも、感情のまま終わったら・・・あの日の失敗を繰り返しちゃう・・・僕は、七海に2度出逢えたことを運命だって思っているから。」
七海は声を上げて泣いています。僕も泣いていました。
「・・さぁ、準備をするゾ!・・話し合いは後でだ。」
そう言って、動きだそうとした僕に、七海が
『・・孝信くん。いつもいつも・・優しい・・ありがと・・本当に・・ごめん・・なさい。・・一秒でも、いっぱい孝信くんと・・居たい・・。』
僕は指で七海の涙をふいてあげます。それでも七海の涙はなかなか止まりませんでした。
2016/04/22
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熊野健次がわざと僕に電話で七海との痴態を聞かせた後のことは
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『あの時・・、孝信くんに捨てられなくて・・本当に嬉しかった・・。汚い私を・・大好きって言ってくれて嬉しかった・・。本当にごめんなさい。』
新島七海(にいじま・ななみ)は泣きじゃくりながら僕(柴崎孝信)に何度も謝っていました。
「最近、ドタキャンだったり、連絡とれなかったりした時はアイツ(熊野健次)といたの?」
僕の質問に七海は無言で頷きます。
「昨日、電話の向こうで男の声がした。あれはアイツの声?」
やはり無言で頷く七海・・。
「昨日の夜は・・セックスをしたの?・・」
『・・孝信くん・・。』
「・・したの? アイツと・・。」
七海(ななみ)が顔をグシャグシャにしてボロボロ泣きじゃくります・・。
『・・ごえんなしゃいぃ。・・ごえんなしゃい。』
グシャグシャに泣きながら七海が僕に両手を伸ばしてきました。しかし、僕はその両手に応えてあげられません。
僕はすがろうとする七海から目をそらし、台所へ行き水を一杯飲み、少し気持ちを落ち着けて部屋へ戻りました。七海は膝立ちになり、所在無げに両手をダラリと下げ、不安げに僕を見つめています。
『・・孝信くん。・・もう・・ダメかな?・・私じゃ・・ダメだよね・・?』
無言の僕。不思議な気持ちでした。水を飲んで一息いれたからじゃないと思いますが、グシャグシャに泣きながら謝り、許しを乞う七海を見ているうちに気持ちの変化が・・。嫉妬や怒り、失望感が強くありましたが、七海の全身から僕を必要としているのが伝わり、愛しさすら感じます。
ただ、その愛しさも嫉妬や怒りと混ざったモノで・・僕は少し戸惑っていました。七海をこんなにも悲しませたのは僕だという思いも頭の片隅にあります。
「・・とりあえず、後でちゃんと話そう。俊一達がそろそろ来る時間だから・・準備しちゃおう。」
びっくりした顔の七海。
「・・言っとくけど、許せるかわからないし・・まだ納得はしてないから。もう嘘や秘密は絶対に嫌だ。」
七海は両手で顔を覆い、泣きじゃくります。
「それでも、感情のまま終わったら・・・あの日の失敗を繰り返しちゃう・・・僕は、七海に2度出逢えたことを運命だって思っているから。」
七海は声を上げて泣いています。僕も泣いていました。
「・・さぁ、準備をするゾ!・・話し合いは後でだ。」
そう言って、動きだそうとした僕に、七海が
『・・孝信くん。いつもいつも・・優しい・・ありがと・・本当に・・ごめん・・なさい。・・一秒でも、いっぱい孝信くんと・・居たい・・。』
僕は指で七海の涙をふいてあげます。それでも七海の涙はなかなか止まりませんでした。
2016/04/22
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