長Y〖彼女の恋〗パート25
長Y〖彼女の恋〗パート25
〖パート24〗
その声(音?)に気づいたのか、新島七海(にいじま・ななみ)が今成和巳を弾き飛ばして僕(柴崎孝信)の所へやって来ます。心配そうにすぐ来てくれたことに少しほっとしました。
あの日は僕も大塚雅一もベロベロだったから今成和巳は大丈夫だと思ったらしい。七海は、お酒が入るととても危なくなって相手に誤解されることがあります・・だから、本当は僕がつぶれちゃダメなんですよね(汗)。
吐いてしまった僕に駆け寄る七海は本当に心配そうな顔です。僕は嬉しくなって、可笑しくもないのに笑っていました。。
『孝信くん大丈夫!?』
僕を起こして座らせた七海は、一度戻って、濡れたタオルを二枚持ってきました。そして、テキパキと一枚で僕の顔や胸などを、もう一枚で、床などを片づけて行きます。
すると、僕はさっきまでの怒りはどっかへ行ってしまう。
《七海も酔っているはずなのにすごいなぁ・・なんだか母親みたいだなぁ》
などと呑気なことを考えていました。その後、僕を着替えさせてくれて、タオルを片づけた七海はコップに水を持ってきてくれます。
『はい、綺麗になったよ♪ 気分はどう? 大丈夫?』
と聞きながら、換気のために窓を開けてくれました。
「・・うん。・・ありがと・・。」
嫌な顔を一度もせずに僕の世話をしてくれた七海に、改めて心奪われました。
しかし、落ち着いて七海を観るとサスペンダーは肩から落ち、パンツのチャックも途中まで降りていて、さっきまでの会話も思い出され、僕はムカムカして来ます。七海は僕の視線に気づいたのか、部屋を片付けるフリをしながら、ジッパーを上げ、サスペンダーも肩に掛けてから僕の隣に座り、僕の背中に手を添えながらカラダを寄せて甘えて来ました。
《・・そういえば、こんな感じ・・最近よくあるな・・》
七海が甘えて来るのは・・逢えなかった日や連絡が取れなかった時の後です。僕は居間にいる今成和巳に視線を向け、厭な想像に行きそうな僕の意識を必死に抑えました・・。今成はなぜか心配そうに僕を見ています。大塚雅一は僕たちのドタバタをよそに気持ちよさそうに爆睡していました。
[大丈夫かよ・・。あんなに飲むから・・。寝ていた方がいいんじゃねぇ?]
今成が寝室まで来て言います。
「・・・・・・」
[柴崎、もう寝ろよ。顔色が悪いゾ・・。]
「今成・・お前も寝ろよ。もう遅いから今日はお開きにしよう。七海、おいで。」
『・・うん。』
僕は七海を引っ張って布団にもぐり込みます。今成は何やら言いたげでしたが、居間の方へ戻りました。テレビの音と大塚のいびきが聴こえます。そして七海は僕に抱きつきながら、
『孝信くん。本当に大丈夫?』
「・・うん。七海が居るから気分良くなってきた。」
『クスクス。変なのぉ。』
七海は、満面の笑顔で僕に顔を近づけます。僕の胸がキュッとなる良い笑顔でした。しかし、僕は七海の笑顔を見て、いたずら心が沸いてきます。
2016/03/13
長Y〖彼女の恋〗パート01から読みたい方は ⇒ こちら
〖パート24〗
その声(音?)に気づいたのか、新島七海(にいじま・ななみ)が今成和巳を弾き飛ばして僕(柴崎孝信)の所へやって来ます。心配そうにすぐ来てくれたことに少しほっとしました。
あの日は僕も大塚雅一もベロベロだったから今成和巳は大丈夫だと思ったらしい。七海は、お酒が入るととても危なくなって相手に誤解されることがあります・・だから、本当は僕がつぶれちゃダメなんですよね(汗)。
吐いてしまった僕に駆け寄る七海は本当に心配そうな顔です。僕は嬉しくなって、可笑しくもないのに笑っていました。。
『孝信くん大丈夫!?』
僕を起こして座らせた七海は、一度戻って、濡れたタオルを二枚持ってきました。そして、テキパキと一枚で僕の顔や胸などを、もう一枚で、床などを片づけて行きます。
すると、僕はさっきまでの怒りはどっかへ行ってしまう。
《七海も酔っているはずなのにすごいなぁ・・なんだか母親みたいだなぁ》
などと呑気なことを考えていました。その後、僕を着替えさせてくれて、タオルを片づけた七海はコップに水を持ってきてくれます。
『はい、綺麗になったよ♪ 気分はどう? 大丈夫?』
と聞きながら、換気のために窓を開けてくれました。
「・・うん。・・ありがと・・。」
嫌な顔を一度もせずに僕の世話をしてくれた七海に、改めて心奪われました。
しかし、落ち着いて七海を観るとサスペンダーは肩から落ち、パンツのチャックも途中まで降りていて、さっきまでの会話も思い出され、僕はムカムカして来ます。七海は僕の視線に気づいたのか、部屋を片付けるフリをしながら、ジッパーを上げ、サスペンダーも肩に掛けてから僕の隣に座り、僕の背中に手を添えながらカラダを寄せて甘えて来ました。
《・・そういえば、こんな感じ・・最近よくあるな・・》
七海が甘えて来るのは・・逢えなかった日や連絡が取れなかった時の後です。僕は居間にいる今成和巳に視線を向け、厭な想像に行きそうな僕の意識を必死に抑えました・・。今成はなぜか心配そうに僕を見ています。大塚雅一は僕たちのドタバタをよそに気持ちよさそうに爆睡していました。
[大丈夫かよ・・。あんなに飲むから・・。寝ていた方がいいんじゃねぇ?]
今成が寝室まで来て言います。
「・・・・・・」
[柴崎、もう寝ろよ。顔色が悪いゾ・・。]
「今成・・お前も寝ろよ。もう遅いから今日はお開きにしよう。七海、おいで。」
『・・うん。』
僕は七海を引っ張って布団にもぐり込みます。今成は何やら言いたげでしたが、居間の方へ戻りました。テレビの音と大塚のいびきが聴こえます。そして七海は僕に抱きつきながら、
『孝信くん。本当に大丈夫?』
「・・うん。七海が居るから気分良くなってきた。」
『クスクス。変なのぉ。』
七海は、満面の笑顔で僕に顔を近づけます。僕の胸がキュッとなる良い笑顔でした。しかし、僕は七海の笑顔を見て、いたずら心が沸いてきます。
2016/03/13
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