長Y〖彼女の恋〗パート29
長Y〖彼女の恋〗パート29
パート28
僕(柴崎孝信)も新島七海(にいじま・ななみ)も無言です。そして部屋には七海のしゃくりあげる声だけ・・僕は迎えの車(高岡俊一と佐倉朋美ちゃん)が来るのにはまだ少し時間があるなぁ・・なんて考えていた・・。
『・・孝信くん。・・ごめん・・私、孝信くんに言ってないこと・・ある・・。』
しゃくりあげながら七海が話し始めます。僕は七海の話しをしっかり聞かなくちゃいけないと思いました。
『・・私・・・・前に・・子供できたの・・・・。』
「・・えっ!?」
七海は目を真っ赤にして、真っ直ぐ僕を見ながら少しずつ過去の事を話してくれました。
大学生の時に僕と別れた後、とても親身に話しを聞いてくれて励ましてくれる人(熊野健次)がいて、自然な流れで付き合ったとのこと・・・でも、その熊野が本性を出すのに時間はかかりません。そのうちに七海を性奴隷のように扱い、だんだんエスカレートして複数でのセックスや酒の席で男の知り合いに奉仕させられたりしたそうです。
その頃には僕と別れた傷どころか、何も考えられないようになり、その結果が妊娠でした・・・熊野に話したところ、“俺の子供かもわからない”と言われ離れて行ったそうです。七海は一人ぼっちになり、怖くなってしまい・・精神的に弱った為か子供を流産してしまったのです。
七海は泣きながら、話しを続けました。その後、そのことが両親にも知られ、大学を辞めて実家に帰ってしばらく休んだ。しばらくして、いくつか短期のバイトから始めて、佐倉朋美ちゃんと知り合い、人生再スタートのつもりで生きようとやっと考えられるようになった時に僕と再会した。
そして僕や俊一達と4人で海に行った日・・熊野に再会してしまったことで・・また、地獄の日々が始まったと・・。七海の涙ながらの告白を僕は黙って聴いていました。というか・・あまりの内容に動揺してしまい、言葉が出てきませんでした。
僕は、七海の言う『地獄の日々が始まる』という言葉に納得できず、どういうことか問い質します。海へ行った日に熊野健次に偶然会ってしまった。あの色の黒い、見事な腹筋をしていた男のことでした。熊野との事、子供の事、乱れていた性生活の事・・いろんなことが頭の中に浮かびあがったそうです。
子供のことや、大学中退のことは時期をみて僕に話すつもりだったようですが、この頃は僕(柴崎孝信)に再会したばかりだったので、僕が空白の2年のことを知って七海を嫌悪し、また捨てられるのが怖かったようでした。それから数日後のことです。七海の携帯に知らない番号から電話が・・最初は出なかったのですが、何度となくかかって来ると番号を変えた友人や、かなり大事な用事のある知り合いかもという気になり、出てしまいました。それは熊野健次からでした。
2016/04/06
パート28
僕(柴崎孝信)も新島七海(にいじま・ななみ)も無言です。そして部屋には七海のしゃくりあげる声だけ・・僕は迎えの車(高岡俊一と佐倉朋美ちゃん)が来るのにはまだ少し時間があるなぁ・・なんて考えていた・・。
『・・孝信くん。・・ごめん・・私、孝信くんに言ってないこと・・ある・・。』
しゃくりあげながら七海が話し始めます。僕は七海の話しをしっかり聞かなくちゃいけないと思いました。
『・・私・・・・前に・・子供できたの・・・・。』
「・・えっ!?」
七海は目を真っ赤にして、真っ直ぐ僕を見ながら少しずつ過去の事を話してくれました。
大学生の時に僕と別れた後、とても親身に話しを聞いてくれて励ましてくれる人(熊野健次)がいて、自然な流れで付き合ったとのこと・・・でも、その熊野が本性を出すのに時間はかかりません。そのうちに七海を性奴隷のように扱い、だんだんエスカレートして複数でのセックスや酒の席で男の知り合いに奉仕させられたりしたそうです。
その頃には僕と別れた傷どころか、何も考えられないようになり、その結果が妊娠でした・・・熊野に話したところ、“俺の子供かもわからない”と言われ離れて行ったそうです。七海は一人ぼっちになり、怖くなってしまい・・精神的に弱った為か子供を流産してしまったのです。
七海は泣きながら、話しを続けました。その後、そのことが両親にも知られ、大学を辞めて実家に帰ってしばらく休んだ。しばらくして、いくつか短期のバイトから始めて、佐倉朋美ちゃんと知り合い、人生再スタートのつもりで生きようとやっと考えられるようになった時に僕と再会した。
そして僕や俊一達と4人で海に行った日・・熊野に再会してしまったことで・・また、地獄の日々が始まったと・・。七海の涙ながらの告白を僕は黙って聴いていました。というか・・あまりの内容に動揺してしまい、言葉が出てきませんでした。
僕は、七海の言う『地獄の日々が始まる』という言葉に納得できず、どういうことか問い質します。海へ行った日に熊野健次に偶然会ってしまった。あの色の黒い、見事な腹筋をしていた男のことでした。熊野との事、子供の事、乱れていた性生活の事・・いろんなことが頭の中に浮かびあがったそうです。
子供のことや、大学中退のことは時期をみて僕に話すつもりだったようですが、この頃は僕(柴崎孝信)に再会したばかりだったので、僕が空白の2年のことを知って七海を嫌悪し、また捨てられるのが怖かったようでした。それから数日後のことです。七海の携帯に知らない番号から電話が・・最初は出なかったのですが、何度となくかかって来ると番号を変えた友人や、かなり大事な用事のある知り合いかもという気になり、出てしまいました。それは熊野健次からでした。
2016/04/06
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