長Ⅱ16〖崩壊の予感〗第6回
長Ⅱ16〖崩壊の予感〗第6回
第5回
私(君原真一:きみはら・しんいち:38歳)は妻(君原小百合:きみはら・さゆり:33歳)が愛おしかった。元々、私の変態的な性癖に連れ込んだことも忘れ、独りよがりになってはいなかったのか・・・。この時、私達は気持が一つになっていると思っていた。あの録音テープを聞くまでは・・・。
次の日曜日、私は「ちょっと海まで出掛けて来る。」と小百合に言って、私の車でなく家族用のワンボックスで出掛けた。例のレコーダーを持って・・・。小百合もそのことがわかっているらしく、『貴方・・・。早く帰って来てね。・・・貴方の好きなもの用意して待っているから・・・。』って目を合わせることなく心配そうな声で見送った。
8時間にも及ぶ録音なので私はコンビニで飲み物と軽食を用意し、車で30分くらいの海の公園駐車場に車を止める。後ろのシートをフラットにし、そこに横たわりながらへッドホンを着け、ドキドキしながら再生のボタンを押した。
“カッ! カッ!”と小百合の足音から始まり、5分くらいして、バタン! と車のドアを閉める音。
『こんばんは。』
少し緊張気味の小百合の声。
〔今日はまた色っぽいですね~。小百合さん見て・・・。コイツ! もう・・こんなになっているよ・・・。〕
『イヤだ~・・・。長谷川さん・・エッチなんだから・・・。』
市会議員の長谷川雄一(はせがわ・ゆういち:42歳)はズボンの膨らみを指差しながら明るい声で喋っているらしい。長谷川の声は図体に似合わず優しそうな話し方であった。《さすがに遊び人だ! 女の心を和ますテク二ックを持っているなぁ~・・》と感じた。
[いらっしゃいませ~。]の声と共に店内のざわめきが聞こえてくる。[では、ごゆっく
り!]個室の襖の閉まる音の後、車の中で硬さの取れ始めていた小百合の声が再び改まる。
『長谷川さん。先にお話しがあります・・・。わたし・・とのこうゆう関係は今日で終わりにしていただけますか・・・。』
〔え~! どうして・・・。ご主人にバレそうですか・・・?〕
『いえ・・・わたし・・・。怖いんです・・。自分の身体が・・・。あんなに乱れてしまって・・・。』
すると長谷川は何かを思い巡らすように
〔ご主人は天山商事の部長さんですよね・・・。〕
『えっ! どうして・・それを・・・?』
〔済みません・・少し調べたんです。それに武道界でも有名みたいで、僕もそんな人に睨まれたらヤバいですよ・・・。わかりました! 残念ですけど・・・。でも、今日は徹底的に抱きますよ・・・。いいですね!〕
『・・・はい・・・。』
〔でも小百合さんから・・・逢いたいと言われたら別ですよ・・・。〕
『・・・・・・・・』
この長谷川の自信に少なからず私(君原真一)は、ある種の恐怖を覚えていた。 第7回へ続く
2017/02/26
第5回
私(君原真一:きみはら・しんいち:38歳)は妻(君原小百合:きみはら・さゆり:33歳)が愛おしかった。元々、私の変態的な性癖に連れ込んだことも忘れ、独りよがりになってはいなかったのか・・・。この時、私達は気持が一つになっていると思っていた。あの録音テープを聞くまでは・・・。
次の日曜日、私は「ちょっと海まで出掛けて来る。」と小百合に言って、私の車でなく家族用のワンボックスで出掛けた。例のレコーダーを持って・・・。小百合もそのことがわかっているらしく、『貴方・・・。早く帰って来てね。・・・貴方の好きなもの用意して待っているから・・・。』って目を合わせることなく心配そうな声で見送った。
8時間にも及ぶ録音なので私はコンビニで飲み物と軽食を用意し、車で30分くらいの海の公園駐車場に車を止める。後ろのシートをフラットにし、そこに横たわりながらへッドホンを着け、ドキドキしながら再生のボタンを押した。
“カッ! カッ!”と小百合の足音から始まり、5分くらいして、バタン! と車のドアを閉める音。
『こんばんは。』
少し緊張気味の小百合の声。
〔今日はまた色っぽいですね~。小百合さん見て・・・。コイツ! もう・・こんなになっているよ・・・。〕
『イヤだ~・・・。長谷川さん・・エッチなんだから・・・。』
市会議員の長谷川雄一(はせがわ・ゆういち:42歳)はズボンの膨らみを指差しながら明るい声で喋っているらしい。長谷川の声は図体に似合わず優しそうな話し方であった。《さすがに遊び人だ! 女の心を和ますテク二ックを持っているなぁ~・・》と感じた。
[いらっしゃいませ~。]の声と共に店内のざわめきが聞こえてくる。[では、ごゆっく
り!]個室の襖の閉まる音の後、車の中で硬さの取れ始めていた小百合の声が再び改まる。
『長谷川さん。先にお話しがあります・・・。わたし・・とのこうゆう関係は今日で終わりにしていただけますか・・・。』
〔え~! どうして・・・。ご主人にバレそうですか・・・?〕
『いえ・・・わたし・・・。怖いんです・・。自分の身体が・・・。あんなに乱れてしまって・・・。』
すると長谷川は何かを思い巡らすように
〔ご主人は天山商事の部長さんですよね・・・。〕
『えっ! どうして・・それを・・・?』
〔済みません・・少し調べたんです。それに武道界でも有名みたいで、僕もそんな人に睨まれたらヤバいですよ・・・。わかりました! 残念ですけど・・・。でも、今日は徹底的に抱きますよ・・・。いいですね!〕
『・・・はい・・・。』
〔でも小百合さんから・・・逢いたいと言われたら別ですよ・・・。〕
『・・・・・・・・』
この長谷川の自信に少なからず私(君原真一)は、ある種の恐怖を覚えていた。 第7回へ続く
2017/02/26
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