長P『目覚めていく妻』 第27話
長P『目覚めていく妻』 第27話
第26話
次の日の朝に見る妻(清水瑞穂:しみず・みずほ:44歳)は普段どおりの娘達の母親で、
まったく昨夜のような淫らな女を想像することもできないほどで、私(清水一成:しみず・かずなり:48歳)は仕事をしていても、自分自身がどうしたいのかの問いかけに答えをだせずにいました。
そんな日々をすごしていたときに、たまたま立ち寄ったコンビニで江崎学(えざき・まなぶ:57歳)を見かけたのです。その時、私の鼓動は激しく高鳴り、こいつが妻と・・・そんな気持ちで江崎を見る私の視線に感じたのか江崎が私の方を振り返りました。
でも向こうは私のことなどしらないはずで、私自身はスポーツクラブの前で妻と話すところを見ていたのでわかりましたが、江崎は不思議そうに私を見ます。彼をじっくりと見ると身体はまったくメタボでもなく、普通のおっさんって感じはまったくせず、どちらかといえばその年齢にしては、いけているオヤジに見えました。
私はそれで、嫉妬心がメラメラと湧き上がり、今にも殴りかかりそうな気持ちを抑えるのに必死になる程です。だが、私はどうしても妻の瑞穂が引かれる男、江崎と話がしたくなりコンビニを出た江崎の後を追いました。
「すみません。」と声を掛ける私の方を江崎は振り返り、足元から頭の天辺まで眼で私を確認してから、〔何か?〕と返答する。「突然申し訳ありません。わたくし清水瑞穂の夫ですが、瑞穂はご存知ですよね?」と私が問いかけると江崎は、一瞬顔を引きつらせ、緊張した顔つきでこう言いました。〔はい。スポーツクラブでご一緒させていただいておりますが。〕
「以前、妻の携帯に電話いただいた方ですよね?」
〔あぁ・・はい。そうです。〕
「少しお話しいいですか? 妻のことで・・。」
〔はい・・・。〕
江崎は動揺を隠せないようです。それから道を挟んだ向かい側にファミレスがあったので、そこへ二人で入りました。
「妻がいつもお世話になっているようですね。」
少し凄んだ低いトーンで江崎に切り出します。
〔あ・・はい。こちらこそ・・・。〕
「私がどうして声を掛けたかは、お解かりですよね?」
〔え?・・・あ・・・はい・・。〕
「妻をどうしたいのですか?」
〔・・・申し訳ありません。〕
「申し訳ありません?・・・どうしてですか?」
〔いえ・・・あの・・・。〕
妻が江崎を好きになるのがなんとなくわかるような気がします。私が想像していたような悪びれた様子は無く。私に責められることに動揺を隠せずにどうすればいいのかと迷って
いるような誠実さが感じられる男でした。 第28話に続く
2017/03/04
第26話
次の日の朝に見る妻(清水瑞穂:しみず・みずほ:44歳)は普段どおりの娘達の母親で、
まったく昨夜のような淫らな女を想像することもできないほどで、私(清水一成:しみず・かずなり:48歳)は仕事をしていても、自分自身がどうしたいのかの問いかけに答えをだせずにいました。
そんな日々をすごしていたときに、たまたま立ち寄ったコンビニで江崎学(えざき・まなぶ:57歳)を見かけたのです。その時、私の鼓動は激しく高鳴り、こいつが妻と・・・そんな気持ちで江崎を見る私の視線に感じたのか江崎が私の方を振り返りました。
でも向こうは私のことなどしらないはずで、私自身はスポーツクラブの前で妻と話すところを見ていたのでわかりましたが、江崎は不思議そうに私を見ます。彼をじっくりと見ると身体はまったくメタボでもなく、普通のおっさんって感じはまったくせず、どちらかといえばその年齢にしては、いけているオヤジに見えました。
私はそれで、嫉妬心がメラメラと湧き上がり、今にも殴りかかりそうな気持ちを抑えるのに必死になる程です。だが、私はどうしても妻の瑞穂が引かれる男、江崎と話がしたくなりコンビニを出た江崎の後を追いました。
「すみません。」と声を掛ける私の方を江崎は振り返り、足元から頭の天辺まで眼で私を確認してから、〔何か?〕と返答する。「突然申し訳ありません。わたくし清水瑞穂の夫ですが、瑞穂はご存知ですよね?」と私が問いかけると江崎は、一瞬顔を引きつらせ、緊張した顔つきでこう言いました。〔はい。スポーツクラブでご一緒させていただいておりますが。〕
「以前、妻の携帯に電話いただいた方ですよね?」
〔あぁ・・はい。そうです。〕
「少しお話しいいですか? 妻のことで・・。」
〔はい・・・。〕
江崎は動揺を隠せないようです。それから道を挟んだ向かい側にファミレスがあったので、そこへ二人で入りました。
「妻がいつもお世話になっているようですね。」
少し凄んだ低いトーンで江崎に切り出します。
〔あ・・はい。こちらこそ・・・。〕
「私がどうして声を掛けたかは、お解かりですよね?」
〔え?・・・あ・・・はい・・。〕
「妻をどうしたいのですか?」
〔・・・申し訳ありません。〕
「申し訳ありません?・・・どうしてですか?」
〔いえ・・・あの・・・。〕
妻が江崎を好きになるのがなんとなくわかるような気がします。私が想像していたような悪びれた様子は無く。私に責められることに動揺を隠せずにどうすればいいのかと迷って
いるような誠実さが感じられる男でした。 第28話に続く
2017/03/04
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