短Ⅳ15〚情婦〛第10話
第9話 20181127
『今さら相手にされないわ。』
「そんなことない。あいつ(石井卓司:いしい・たくじ:41歳)は君に悪かったと思ってるから、君が望めば応えてくれる。」
『だって奥さんがいるじゃない?』
「いないよ。もう離婚したんだ。」
妻(服部有紀子:はっとり・ゆきこ:37歳)の言葉が止まる。
次の日の午前中、私(服部則之:はっとり・のりゆき:41歳)は妻を美容院に行かせた。家庭に入って10数年も過ぎた所帯じみた姿のままの妻を石井に抱かせたくはなく、夕方から料理の下ごしらえをして、少しセクシーなワンピースに着替えると、化粧を念入りにし、何年かぶりに弱い香水もつけさせてみる。
妻の心はもう決まっていた。前の晩、「石井はもう離婚した。」そう妻に教えた時、妻の気持ちは大きくゆらいだのだろう。そのあと、妻を抱きながらじっくり言い聞かせた。明日、石井と3人で飲み、そろそろ料理もお酒もなくなったころ、俺が「酒を買ってくる。」と言って外に出る。
それが合図だ。そのまま君からメールがあるまで戻らない。俺が戻るまでの間、君は昔話のつづきや、話したくても話せなかったことを話せばいい。もう2度と石井と会うことはなくなるかもしれない。昔、きちんと別れ話ができなかったのなら、納得いくまで話した方がいい。
そして、石井が拒否しなかったなら、君が望んでいるとおり、抱かれていい。昔を思い出
して、激しく抱かれていいんだ。いや、今までの思いをぶつけて、今までで一番激しく愛
し合っていい。これが最後の思い出になるんだから、絶対に忘れられないくらい激しく。
私がそういうと妻は黙って頷いた。頷いた有紀子を見た時、《明日、こいつは石井に抱かれるんだ。》と確信する。そう確信しただけで私の勃起は最高潮に達し、激しく妻を攻めた。
「どうだ。明日、石井に抱かれる気持ちは?」
『わかんない・・。』
「もう隠すな。自分の気持ちに正直になれよ。」
「あいつだって君を嫌いになって捨てたわけじゃないだろ。仕事のため仕方なかったんだよ。」
『わかってるけど・・。』
「だったらもう許してやれよ。思いっきり抱かれちゃえ!」
『そんな・・・。』
「もう決めたことだ。本当はうれしいんだろ?」
『・・・・・』
「どうだ、うれしいんだろ?」
『・・・・・』
「明日、あいつにこんな風に抱いてもらえるんだぞ。ほら、あいつに、こうして・・・。」私はそう言いながら妻の体の中に噴き出すように精液を放出する。さらに腰を強く押しつけ、精液を放出しながら私は言った。「こうやって、中に出してもらえるぞ、うれしいだろ?」妻はその瞬間に云う。そして、とうとう『うん、うれしい。』って答えた。 第11話へ
20190203
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