中Ⅲ1【嫁の経験】その8話
その7話 20190119
子供も夏休みに入り、嫁(本条靖子:ほんじょう・やすこ:31歳)と鈴木浩介(すずき・こうすけ:33歳)の2人は会う時間がなくなり毎日ラインもやり取りをしています。時には卑猥写真をお互いに送っていました。
8月に入り、嫁方の実家に子供は泊りに行きます。息子を車で送った帰り道。時間は夕食もご馳走になった午後8時過ぎ。しきりに車内でスマホを気にする嫁。バイブにしており気付かなかった僕ですが、何度も鈴木からラインが来ていました。子供が実家に暫く遊びに行くこの日を相当楽しみにしていた様です。
「いいから電話しなよ」と僕。『ラインでいいよ・・・ たぶん仕事中だと思うし・・・。』って嫁。そんな時に鈴木からラインがあった。真剣にそのラインを読む嫁。「今だったら電話繋がるんじゃない?」と僕。『うん。』って申し訳なさそうに嫁は鈴木に電話をかけました。その会話を聞いていて、僕と鈴木のどちらが不倫相手かと思う位に自然で甘い話し方です。
僕(本条英俊:ほんじょう・ひでとし:33歳)は運転をしながらも嫁を注視していました。『もう自宅の近く・・・ 旦那は・・・。』って言い淀む靖子へ僕は右手を振ります。嫁が『旦那は友達と飲みに行ってるけど・・・ 私一人・・・ わかった・・・。』って電話を切った。「どうした?」と僕。『仕事が終わってから会えないかって・・・ また連絡するって言ってた。』って嫁。
「会ってくればいいじゃん? 子供もいないし、気兼ねなくさ!」と。『う~ん。』って考える嫁。「今夜は俺は帰って来ないってことにして、家に呼べよ。」と僕。『いや・・・ 家には来ないと思うよ。』
午後9時過ぎ。自宅に着いた。僕はシャワーを浴び終え体を拭いていると嫁が来ます。『スマホ鳴ってたよ。』って持って来てくれました。着信は名倉(雄司:なぐら・ゆうじ:41歳)支店長からです。
「電話に出られなくてすみません。どうしましたか?」
〔悪い、休みの日に・・・ しかも夜分遅くに。かけるとこ間違えちゃったよ。ごめん。〕
間違い電話でした。名倉支店長の周りが賑やかです。
「飲まれているのですか?」
〔おう。ダイニングバーに1人でいるんだよ。そろそろ帰ろうかと。〕と名倉支店長。
かなりご機嫌の様子でした。
「今から嫁と行っていいですか? 今日からしばらく、子供は実家に行ってしまいまして。」
〔えっ! 奥さんも来るの? いいよ~待ってるよ! タクシーで来なさいよ。飲めないから。〕
『え~っ! 私はいいよ! あの店はあなたとは、行きづらい・・・。』
「いいじゃん! 行こうよ。」
『絶対に店の人や支店長さんに変なこと言わないでよね。』 その9話に続く
20190420
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