中10〚新しい夫婦の形〛2章第2話 9
中10〚新しい夫婦の形〛2章第2話 9
いよいよ出張の日の朝になる。イベントは土日だが、現地入りは金曜日の夜で前泊となる。また最終日の日曜は打ち上げがあるとのことで、結局今回は3泊4日の出張だった。
『じゃあ今日からしばらくいないけど、あまり飲みすぎないでね。』
金曜日の朝、妻の希美(のぞみ)は出かける支度を終えた後に僕にそう言った。
その日は淡いクリーム色のスーツを着ていた。普段の希美はパンツスタイルで出勤することが多いが、プレゼンなどで社外の人間の前に立つ場合などはスカートを穿く。スカート丈も品を損なわない程度に短く、妻のほっそりとした足が魅力的に見える。夫である僕がそう思うのだから、他の男性たちもたまに見る妻のスカート姿を楽しみにしているに違いないだろう。と僕は思った。
《不貞行為をするなら、移動日で仕事のない今日か?・・・それとも最終日の打ち上げ後か?・・・いや、怪しまれないように土曜の深夜とか・・・・》僕は妻の姿を見ながらそんなことを考えていた。その日の夜に須藤君からメールで報告があった。
≪お疲れ様です。初日の報告をします。午後7時にホテルに到着しチェックインしました。部屋は男性陣が5階で百瀬さんだけ8階です。ホテル1階の中華レストランで食事をして9時には解散しました。百瀬さんにも他の男性陣にもあやしいところはありませんでした!(^^)!≫
メールが来たのが9時15分、まだまだ夜はこれからだ。
≪ありがとう。引き続き何か不思議な行動があれば教えてください。≫
とりあえず、引き続き監視をしてもらうように返信をする。
次の日も午後9時過ぎに須藤からメールが来た。
≪お疲れ様です。今日はイベントの初日です。みんなとても緊張しましたが、なんとかクライアントの評判は得られたと感触があります。また、百瀬さんのプレゼンもいつも通り冴えていました。怪しい行動などありませんでした!(^^)!≫
結局最終日も夜の10時前に同じようなメールが須藤から届いた。《こいつは監視するっていう意味がわかっているのか?》僕は須藤君に監視役を頼んだことをとても後悔した。はじめから自分が行けばよかったと。《こうしているうちにも希美は二人の男にかわるがわるやられているのでは?》
頭の中から希美と二人の男との情事の姿が離れないでいた。結局今回の妻の出張も僕は何も出来ず、この休みは家で一人悶々と過ごすだけで終わってしまった。
次の日の月曜日は外回りの営業もなく、僕は朝から営業所で内勤だった。昼過ぎに希美からメールが来た。
≪今東京に着いたよ。一度会社に寄ってから今日は帰るわ。≫
土日に仕事があったので、今日は休みなのだ。
《出張した連中は今日は移動だけでお休みか・・・はっ・・・やるなら今日これから出来るじゃないか!・・・そ、そうだ、家になど帰らず今からホテルに行くのじゃないか?・・・会社に行くふりをしてそのままラブホテルに行ってるんじゃ?!・・・》
僕はそう思うと居ても立ってもいられなくなった。とてもデスクに座って仕事などしていられる心境ではなくなる。僕は「気分がすぐれないので。」と言って会社を早退することにした。
《今やっているのか?・・・どこでだ?・・・どこのホテルなんだ!・・・》
頭の中では希美が同僚たちに激しく突かれている。焦っても東京にいくつもあるホテルを探し出すなんて到底不可能だ。僕は希美が本当に家に帰ったのかを確かめるために自宅へ向かった。家に着くと妻はシャワーを浴びた後らしく髪を乾かしていた。
《同僚と寝た痕跡を流すためにこんな時間にシャワーを浴びたのか?》
その時の僕の形相にびっくりして妻が尋ねてくる。
『あなた・・・どうしたの?こんな時間に?・・・仕事は?』
「仕事どころじゃないんだよ!!・・・君が出張のたびに同僚に抱かれていると思うと!!」
僕はいつの間にか大きな声でそう叫んでいた。
2015/04/15
いよいよ出張の日の朝になる。イベントは土日だが、現地入りは金曜日の夜で前泊となる。また最終日の日曜は打ち上げがあるとのことで、結局今回は3泊4日の出張だった。
『じゃあ今日からしばらくいないけど、あまり飲みすぎないでね。』
金曜日の朝、妻の希美(のぞみ)は出かける支度を終えた後に僕にそう言った。
その日は淡いクリーム色のスーツを着ていた。普段の希美はパンツスタイルで出勤することが多いが、プレゼンなどで社外の人間の前に立つ場合などはスカートを穿く。スカート丈も品を損なわない程度に短く、妻のほっそりとした足が魅力的に見える。夫である僕がそう思うのだから、他の男性たちもたまに見る妻のスカート姿を楽しみにしているに違いないだろう。と僕は思った。
《不貞行為をするなら、移動日で仕事のない今日か?・・・それとも最終日の打ち上げ後か?・・・いや、怪しまれないように土曜の深夜とか・・・・》僕は妻の姿を見ながらそんなことを考えていた。その日の夜に須藤君からメールで報告があった。
≪お疲れ様です。初日の報告をします。午後7時にホテルに到着しチェックインしました。部屋は男性陣が5階で百瀬さんだけ8階です。ホテル1階の中華レストランで食事をして9時には解散しました。百瀬さんにも他の男性陣にもあやしいところはありませんでした!(^^)!≫
メールが来たのが9時15分、まだまだ夜はこれからだ。
≪ありがとう。引き続き何か不思議な行動があれば教えてください。≫
とりあえず、引き続き監視をしてもらうように返信をする。
次の日も午後9時過ぎに須藤からメールが来た。
≪お疲れ様です。今日はイベントの初日です。みんなとても緊張しましたが、なんとかクライアントの評判は得られたと感触があります。また、百瀬さんのプレゼンもいつも通り冴えていました。怪しい行動などありませんでした!(^^)!≫
結局最終日も夜の10時前に同じようなメールが須藤から届いた。《こいつは監視するっていう意味がわかっているのか?》僕は須藤君に監視役を頼んだことをとても後悔した。はじめから自分が行けばよかったと。《こうしているうちにも希美は二人の男にかわるがわるやられているのでは?》
頭の中から希美と二人の男との情事の姿が離れないでいた。結局今回の妻の出張も僕は何も出来ず、この休みは家で一人悶々と過ごすだけで終わってしまった。
次の日の月曜日は外回りの営業もなく、僕は朝から営業所で内勤だった。昼過ぎに希美からメールが来た。
≪今東京に着いたよ。一度会社に寄ってから今日は帰るわ。≫
土日に仕事があったので、今日は休みなのだ。
《出張した連中は今日は移動だけでお休みか・・・はっ・・・やるなら今日これから出来るじゃないか!・・・そ、そうだ、家になど帰らず今からホテルに行くのじゃないか?・・・会社に行くふりをしてそのままラブホテルに行ってるんじゃ?!・・・》
僕はそう思うと居ても立ってもいられなくなった。とてもデスクに座って仕事などしていられる心境ではなくなる。僕は「気分がすぐれないので。」と言って会社を早退することにした。
《今やっているのか?・・・どこでだ?・・・どこのホテルなんだ!・・・》
頭の中では希美が同僚たちに激しく突かれている。焦っても東京にいくつもあるホテルを探し出すなんて到底不可能だ。僕は希美が本当に家に帰ったのかを確かめるために自宅へ向かった。家に着くと妻はシャワーを浴びた後らしく髪を乾かしていた。
《同僚と寝た痕跡を流すためにこんな時間にシャワーを浴びたのか?》
その時の僕の形相にびっくりして妻が尋ねてくる。
『あなた・・・どうしたの?こんな時間に?・・・仕事は?』
「仕事どころじゃないんだよ!!・・・君が出張のたびに同僚に抱かれていると思うと!!」
僕はいつの間にか大きな声でそう叫んでいた。
2015/04/15
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