中Ⅱ16「俺の嫁さんになってくれ!」第4話
中Ⅱ16「俺の嫁さんになってくれ!」第4話
失敗しないように、実際はかなり細かく打ち合わせをしましたが・・・来栖修二(くるす・しゅうじ:20歳)は帰り際、こう言います。
〔でも、本当にいいんですね? 僕、体力だけは自信あるんで・・・瞳さんなら何度だって抱けますよ。朝まで瞳さん返さないかも・・・。〕
修二を返した後、情けない事に俺(筒井治隆:つつい・はるたか:30歳)は足がガクガク震えてきました。失敗したらという極度の緊張、興奮、そして俺よりも10歳も若い性欲の塊のような男に片桐瞳(かたぎり・ひとみ:24歳)の全てを差し出す事への若干の後悔もあったかもしれません。だだ、今までのような付き合い方ではいずれ必ず行き詰まる事は明白です。しかし、とにかく前に進む為のカンフル剤が必要だと自分自身に言い聞かせました。
さて、ついにその日がやってきます。その日は昼から瞳が俺の部屋にきて、そこへPCを直すという名目で修二を呼び寄せました。軽くお茶を飲んで雑談した後、嘘の着信音を鳴らして俺は台所に行きました。
「瞳~ごめん。会社からだった。ちょっと行ってくるわ。」
『まじで? 信じられない! でもすぐ戻れるんでしょ?』
「無理かも?・・・静岡なんで・・・。」
『はぁ~?』
「本当にゴメン! 修二もごめんな、PC直したら帰ってくれ(笑)。」
それで、瞳は相当怒っていました。俺は車を出すとマンションから100メートル程離れたパチンコ屋の駐車場に車を止めて、≪修理のお礼にワインを修二に振るまっといてくれ。≫とのメールを瞳に入れます。
後から修二に聞いた話ですが、この時の瞳の怒りは凄まじく、修二のPC修理が終わったらそのまま帰ってしまいそうな雰囲気だった為、修理時間をイタズラに長引かせ、何とかして引き止める話法を考えるのに大変だったそうです。ただ俺からのメールを見て、思い立ったようにワインをガブ飲みし始めたので、取り敢えず思惑通りにはなっていった。
俺は車中で携帯を握り締めます。イライラというのとは明らかに違いますが、この時ほど一分一秒が長く感じた事はありませんでした。45分ほど経過した時、修二から電話が入りました。震える手を抑えながら電話に出ると修二の声でした・・・。
「えっ?・・・お前何話てんだよ! まずいだろ!」
〔治隆さん大丈夫ですよ! 瞳さん寝ちゃったんです。それに、俺いまトイレからです。〕
「えっ・・・瞳、寝たの?」
俺はドッと汗が吹き出すのを感じながら、予想外の展開に戸惑っている修二に指示を出しました。
「修二はそんなに酔ってないんだろ? だったら取り敢えず瞳の横に添い寝して、少しずつ体をくっ付けていきながら触っていけ!」 確かそんな事をアドバイスしていたと思います。 第5話へ続く
2016/10/06
失敗しないように、実際はかなり細かく打ち合わせをしましたが・・・来栖修二(くるす・しゅうじ:20歳)は帰り際、こう言います。
〔でも、本当にいいんですね? 僕、体力だけは自信あるんで・・・瞳さんなら何度だって抱けますよ。朝まで瞳さん返さないかも・・・。〕
修二を返した後、情けない事に俺(筒井治隆:つつい・はるたか:30歳)は足がガクガク震えてきました。失敗したらという極度の緊張、興奮、そして俺よりも10歳も若い性欲の塊のような男に片桐瞳(かたぎり・ひとみ:24歳)の全てを差し出す事への若干の後悔もあったかもしれません。だだ、今までのような付き合い方ではいずれ必ず行き詰まる事は明白です。しかし、とにかく前に進む為のカンフル剤が必要だと自分自身に言い聞かせました。
さて、ついにその日がやってきます。その日は昼から瞳が俺の部屋にきて、そこへPCを直すという名目で修二を呼び寄せました。軽くお茶を飲んで雑談した後、嘘の着信音を鳴らして俺は台所に行きました。
「瞳~ごめん。会社からだった。ちょっと行ってくるわ。」
『まじで? 信じられない! でもすぐ戻れるんでしょ?』
「無理かも?・・・静岡なんで・・・。」
『はぁ~?』
「本当にゴメン! 修二もごめんな、PC直したら帰ってくれ(笑)。」
それで、瞳は相当怒っていました。俺は車を出すとマンションから100メートル程離れたパチンコ屋の駐車場に車を止めて、≪修理のお礼にワインを修二に振るまっといてくれ。≫とのメールを瞳に入れます。
後から修二に聞いた話ですが、この時の瞳の怒りは凄まじく、修二のPC修理が終わったらそのまま帰ってしまいそうな雰囲気だった為、修理時間をイタズラに長引かせ、何とかして引き止める話法を考えるのに大変だったそうです。ただ俺からのメールを見て、思い立ったようにワインをガブ飲みし始めたので、取り敢えず思惑通りにはなっていった。
俺は車中で携帯を握り締めます。イライラというのとは明らかに違いますが、この時ほど一分一秒が長く感じた事はありませんでした。45分ほど経過した時、修二から電話が入りました。震える手を抑えながら電話に出ると修二の声でした・・・。
「えっ?・・・お前何話てんだよ! まずいだろ!」
〔治隆さん大丈夫ですよ! 瞳さん寝ちゃったんです。それに、俺いまトイレからです。〕
「えっ・・・瞳、寝たの?」
俺はドッと汗が吹き出すのを感じながら、予想外の展開に戸惑っている修二に指示を出しました。
「修二はそんなに酔ってないんだろ? だったら取り敢えず瞳の横に添い寝して、少しずつ体をくっ付けていきながら触っていけ!」 確かそんな事をアドバイスしていたと思います。 第5話へ続く
2016/10/06
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