中Ⅱ17[自己犠牲と長続き]第一章その2
中Ⅱ17[自己犠牲と長続き]第一章その2
【性癖】
それに、妻(山下芳恵:やました・よしえ:45歳)の着替え・・・別に、意図して見ている訳ではありませんが、出勤前に、片脚を伸ばしながらパンストを身につけている姿を目にすると、交わりが終わった後、無言でそれを身に着けている姿を思い起こします。普段、見慣れているはずの芳恵の姿を見て、こんなことを想像してしまうなんてことは、いつもの性癖が鎌首をもたげてきた証拠でした。(段々とその回数は減りつつあるが、そろそろ、心に伏せている想いを実行に移す頃合いになってきたのかも・・・)
しかし、私(山下一雄:やました・かずお:49歳)の胸に蔓延(はびこ)るこの想いは此処までくると、もう妄想や性癖といった類(たぐい)のものではなく、体の奥深く巣食った“腫瘍(しゅよう)”のようなものだろう。
目下、私が切に願ってやまないこと、それは、この次、妻の芳恵が他の男性に抱かれる時は避妊具なしで・・・愛おしい女が自ら体を開き、そして、完全に他人のものにされた証・・・その秘口から、欲望の滴が垂れ落ちるところを見てみたい、ということなのです。
私とは比べようがないほどの他人のペニス・・・・それが、妻の性器と、何にも隔てられることなく直に結ばれ、互いが恍惚とした快楽に酔いしれながら果てる瞬間を見届けたい・・・これまで馴染み慈しんできた妻の秘部に、何を宿しているか知れたものではない白濁液が注ぎ込まれ、そして、それを、妻の芳恵が悦びの極みの中で受け入れる。
私にとって、これほど甘苦しく切ない瞬間はないのでした。一旦、このようなことを考え出すと、しばらくの間は、寝ても覚めてもそのことばかり頭に纏(まと)わりつく。そのうち、胸が苦しくなってきて、多分、この何かに憑りつかれたような呪縛感は、同じようなことを考えたことがある方にしか理解できないでしょう。
このような状態から逃れて、普段通りの生活に戻るには、一日も早く動き出すしかないのです。(この前、妻の恥態を目の当たりにしたのは、昨年の・・・ 確か、金木犀の香りが漂う頃だった。あれから、早 一冬 過ぎたのか)
その後も、妻を他の男に抱いてもらいましたが、私はそのことを後で芳恵から聞いただけです。妻こそ想いが叶って満足したでしょうが、実際にその場におれなかった私が、無性に性の渇きを覚えるのも無理からぬことかもしれません。こんなことを思っていると、自然と、これまでに妻から返ってきた言葉の端々が浮かんできます。
『でもね、何もつけない方が感じるのは本当だけど、わたしの心の中では最後の一線なの。』
妻の芳恵が言う“最後の一線”とは、何を押し止め、何を守るための線引きなのか? 此処に至るまで、すでに十指を超える他の男に抱かれてきたのだから、彼女の意識の中には、もう、私に対して操を立てたり、背徳や罪業に慄いたりするような感情はないはずだ。あくまでも、想像の域を超えないが、それら以外のことで妻が守り通したいものがあるとすれば・・・。
それは、夫の存在を、自分の心の中で 他人と識別することなのだ。その手段として、自分と夫以外の男を隔てる薄膜をつけることが、妻としての“一分”だと思っているのかもしれない。遮られていた薄膜が無くなってしまえば、それまで築き上げてきた大切なものが失われてしまうように思えるのだろう。 第一章その3へ続く
2016/12/12
【性癖】
それに、妻(山下芳恵:やました・よしえ:45歳)の着替え・・・別に、意図して見ている訳ではありませんが、出勤前に、片脚を伸ばしながらパンストを身につけている姿を目にすると、交わりが終わった後、無言でそれを身に着けている姿を思い起こします。普段、見慣れているはずの芳恵の姿を見て、こんなことを想像してしまうなんてことは、いつもの性癖が鎌首をもたげてきた証拠でした。(段々とその回数は減りつつあるが、そろそろ、心に伏せている想いを実行に移す頃合いになってきたのかも・・・)
しかし、私(山下一雄:やました・かずお:49歳)の胸に蔓延(はびこ)るこの想いは此処までくると、もう妄想や性癖といった類(たぐい)のものではなく、体の奥深く巣食った“腫瘍(しゅよう)”のようなものだろう。
目下、私が切に願ってやまないこと、それは、この次、妻の芳恵が他の男性に抱かれる時は避妊具なしで・・・愛おしい女が自ら体を開き、そして、完全に他人のものにされた証・・・その秘口から、欲望の滴が垂れ落ちるところを見てみたい、ということなのです。
私とは比べようがないほどの他人のペニス・・・・それが、妻の性器と、何にも隔てられることなく直に結ばれ、互いが恍惚とした快楽に酔いしれながら果てる瞬間を見届けたい・・・これまで馴染み慈しんできた妻の秘部に、何を宿しているか知れたものではない白濁液が注ぎ込まれ、そして、それを、妻の芳恵が悦びの極みの中で受け入れる。
私にとって、これほど甘苦しく切ない瞬間はないのでした。一旦、このようなことを考え出すと、しばらくの間は、寝ても覚めてもそのことばかり頭に纏(まと)わりつく。そのうち、胸が苦しくなってきて、多分、この何かに憑りつかれたような呪縛感は、同じようなことを考えたことがある方にしか理解できないでしょう。
このような状態から逃れて、普段通りの生活に戻るには、一日も早く動き出すしかないのです。(この前、妻の恥態を目の当たりにしたのは、昨年の・・・ 確か、金木犀の香りが漂う頃だった。あれから、早 一冬 過ぎたのか)
その後も、妻を他の男に抱いてもらいましたが、私はそのことを後で芳恵から聞いただけです。妻こそ想いが叶って満足したでしょうが、実際にその場におれなかった私が、無性に性の渇きを覚えるのも無理からぬことかもしれません。こんなことを思っていると、自然と、これまでに妻から返ってきた言葉の端々が浮かんできます。
『でもね、何もつけない方が感じるのは本当だけど、わたしの心の中では最後の一線なの。』
妻の芳恵が言う“最後の一線”とは、何を押し止め、何を守るための線引きなのか? 此処に至るまで、すでに十指を超える他の男に抱かれてきたのだから、彼女の意識の中には、もう、私に対して操を立てたり、背徳や罪業に慄いたりするような感情はないはずだ。あくまでも、想像の域を超えないが、それら以外のことで妻が守り通したいものがあるとすれば・・・。
それは、夫の存在を、自分の心の中で 他人と識別することなのだ。その手段として、自分と夫以外の男を隔てる薄膜をつけることが、妻としての“一分”だと思っているのかもしれない。遮られていた薄膜が無くなってしまえば、それまで築き上げてきた大切なものが失われてしまうように思えるのだろう。 第一章その3へ続く
2016/12/12
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