長U〖綾乃の想い〗第7章その1 39
長U〖綾乃の想い〗第7章その1 39
第6章その6 38
・・・来た・・・今日も隣の篠原恭子(しのはら・きょうこ:30歳)の部屋に、三浦智(みうら・さとし:33歳)が女性を連れ込んできた。藤澤綾乃(ふじさわ・あやの:30歳)は自室の窓を少し開けた所で、息を潜めながら隣から聞えてくる声に耳を傾けている。
『・・・はァ・・・。』
ドキドキと胸が高鳴っているのが自分でも分かった。昨日の夕方からずっと心待ちにしていた事が、今から起きる。そう、綾乃はずっとこの事を考えていた。晩御飯の仕度をしている時も、夫(藤澤良一:ふじさわ・りょういち:37歳)と食事をしている時も。ベッドの中、良一が寝ている横でなかなか眠れなかったのも、ずっとこの事を考えていたから。
〔いいからシャワー浴びてこいって、早くしろよ。〕
三浦の低い声が聞こえた瞬間、綾乃は自分の身体がカァっと熱くなっていくのを感じた。
今、リアルタイムで三浦の声を聞いている。それだけで今自分が感じている興奮が、昨日感じた興奮とは全く違うものだと分かる。
想像の中での声と、現実に聞えてくる声はやはり違う。まるで三浦の声が身体の中に入ってきて、身体の中心から興奮を掻き立てられているような、そんな感覚。
『・・・ぁぁ・・・。』
昨日の夕方、綾乃はシャワーを浴びる前に自慰行為をした。いや、気付いてたらしていたと言った方が正しいかもしれない。
気付いたら夢中になって、自分のアソコを刺激している。男の人の手に身体を触られるのを想像しながら。その男は三浦になっていった。三浦の手に身体を触られるのを想像しながら。三浦の男らしい大きな手に。三浦の低い声に、イヤらしい言葉を浴びせられるのを想像して。
その時にはあの罪悪感はすっかり消えていた。頭の中は快楽を求める事だけで埋まり、他の事は一切考えられない。指で陰核(クリトリス)を刺激すると、身体全体が甘い快感にじんわりと包み込まれていくのを感じる。素直に綾乃は《気持ちイイ!》って思った。
しかし・・・それだけだったのである。自分で慰める事によって、ゆっくりと優しく身体に広がっていく快感。それは綾乃にとって気持ちの良いものであったが、同時にどこか物足りないものでもあった。
快感はずっと一定で、波も小さく、穏やか。自慰行為を続けていればいつか解消されるだろうと思っていた身体に溜まったモヤモヤ感は、結局1時間以上をそれを続けても無くならなかった。 第7章その2 40へ
2017/08/20
第6章その6 38
・・・来た・・・今日も隣の篠原恭子(しのはら・きょうこ:30歳)の部屋に、三浦智(みうら・さとし:33歳)が女性を連れ込んできた。藤澤綾乃(ふじさわ・あやの:30歳)は自室の窓を少し開けた所で、息を潜めながら隣から聞えてくる声に耳を傾けている。
『・・・はァ・・・。』
ドキドキと胸が高鳴っているのが自分でも分かった。昨日の夕方からずっと心待ちにしていた事が、今から起きる。そう、綾乃はずっとこの事を考えていた。晩御飯の仕度をしている時も、夫(藤澤良一:ふじさわ・りょういち:37歳)と食事をしている時も。ベッドの中、良一が寝ている横でなかなか眠れなかったのも、ずっとこの事を考えていたから。
〔いいからシャワー浴びてこいって、早くしろよ。〕
三浦の低い声が聞こえた瞬間、綾乃は自分の身体がカァっと熱くなっていくのを感じた。
今、リアルタイムで三浦の声を聞いている。それだけで今自分が感じている興奮が、昨日感じた興奮とは全く違うものだと分かる。
想像の中での声と、現実に聞えてくる声はやはり違う。まるで三浦の声が身体の中に入ってきて、身体の中心から興奮を掻き立てられているような、そんな感覚。
『・・・ぁぁ・・・。』
昨日の夕方、綾乃はシャワーを浴びる前に自慰行為をした。いや、気付いてたらしていたと言った方が正しいかもしれない。
気付いたら夢中になって、自分のアソコを刺激している。男の人の手に身体を触られるのを想像しながら。その男は三浦になっていった。三浦の手に身体を触られるのを想像しながら。三浦の男らしい大きな手に。三浦の低い声に、イヤらしい言葉を浴びせられるのを想像して。
その時にはあの罪悪感はすっかり消えていた。頭の中は快楽を求める事だけで埋まり、他の事は一切考えられない。指で陰核(クリトリス)を刺激すると、身体全体が甘い快感にじんわりと包み込まれていくのを感じる。素直に綾乃は《気持ちイイ!》って思った。
しかし・・・それだけだったのである。自分で慰める事によって、ゆっくりと優しく身体に広がっていく快感。それは綾乃にとって気持ちの良いものであったが、同時にどこか物足りないものでもあった。
快感はずっと一定で、波も小さく、穏やか。自慰行為を続けていればいつか解消されるだろうと思っていた身体に溜まったモヤモヤ感は、結局1時間以上をそれを続けても無くならなかった。 第7章その2 40へ
2017/08/20
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