中Ⅱ17[自己犠牲と長続き]第四章その5(21)
中Ⅱ17[自己犠牲と長続き]第四章その5(21)
第四章その4(20)
このような状態になることは、予め、自分(山下一雄:やました・かずお:49歳)でも予想できたことで、恨みがましいことを言うつもりはありませんが、それでも一抹の淋しいものがあります。《淫らな女になりきってほしい》と妻(山下芳恵:やました・よしえ:45歳)に言いきったのだから、未練がましいことを言えた筋合いじゃないが、せめて、形ばかりの言葉でいいから、戸籍上の夫の私に声をかけてほしい・・・。》
そう願いながらも、男(黒沢雅之:くろさわ・まさゆき:45歳)に身を委ね、ただ、ひたすら耐えるしかない受け身の性のことを思えば、そんなところにまで思いが及ばなくても当然かもしれないと思い直しました。
《昔、ふと立ち寄った辻角の本屋で立ち読みしたことがある。その本の内容通りだとすれば、女性がセックス時に感じる幸せは、結ばれている相手からのみ感じるもので、本能的に、他者による支配や所有は拒絶したくなるらしい。そう考えれば、妻が悦びの最中に、私のことなど思い出すはずがないのだ。》
性交という生殖行為の最後に行きつくところ・・・ それは、必然的に、結ばれている黒沢さんの精を受け入れること。ぴったりと体を重ね、彼の貫きに身をまかせながら、頂に昇りつめていこうとする妻・・・ 正常位なので腰を打ち付ける音こそ聞こえませんが、鈍い白色灯の下で、切ない喘ぎだけが聞こえてきます。
『はっ、あぁ・・・・ んっ、すっごく・・ いぃ・・・・っ・・ 。』
〔そんな風に言ってくれると嬉しいですね。でも、もっとよくしてほしいんでしょ?〕
『んくうぅ・・・・ そう、してぇ~!』
大きく開かれた妻の股間に動きを刻む黒沢さんのペニスが激しさを加えた。その刺突の回数を増やしていくと、交わりも佳境に入ってきます。
『あぁぁ・・・・ やっ、こんなの、いやぁ・・・・!』
今、感じているものよりも更なる高みへ辿りつきたいと、ぬめった襞で黒沢さんのペニスを絞め上げていった。極めつけの・・・・ 予想を超える快感が生まれるのでしょう。口から出てくる言葉とは裏腹に、芳恵が、オルガスムスへ昇りつめていった。
〔山下さん、そんな所におられないで、こちらへ来られたらどうですか? 遠慮されずに・・・ 。〕
私を労(いた)わる優しい声が、黒沢さんから届いた。私が近くに来るのを待っていた黒沢さんが、枕を妻の背中に押しあてる。そして、折れ曲がったひざの間に肘を立てると、そのまま、体を前につんのめらせていった。こんな格好になると、結ばれている男女の性器が丸見えになります。黒沢さんのペニスが十分な溜めをつくり、斜め下に向かって打ち込まれた。
『ああぁ・・・・ っ、ちょ、ちょっと待って・・・・、そ、そんな風にされたら・・・・ 。』
黒沢さんが、妻の言葉などお構いなしに、律動の合間に大きく抉るような抽送を繰り返していくと、否が応にも官能が増していく。急激に高まる快感をこらえきれなくなった妻は顏を左右に振っていますが、黒沢さんの動きから察すると、そのまま絶頂を迎えることはまだ許されないようでした。 第四章その6(22)へ
2018/02/14
第四章その4(20)
このような状態になることは、予め、自分(山下一雄:やました・かずお:49歳)でも予想できたことで、恨みがましいことを言うつもりはありませんが、それでも一抹の淋しいものがあります。《淫らな女になりきってほしい》と妻(山下芳恵:やました・よしえ:45歳)に言いきったのだから、未練がましいことを言えた筋合いじゃないが、せめて、形ばかりの言葉でいいから、戸籍上の夫の私に声をかけてほしい・・・。》
そう願いながらも、男(黒沢雅之:くろさわ・まさゆき:45歳)に身を委ね、ただ、ひたすら耐えるしかない受け身の性のことを思えば、そんなところにまで思いが及ばなくても当然かもしれないと思い直しました。
《昔、ふと立ち寄った辻角の本屋で立ち読みしたことがある。その本の内容通りだとすれば、女性がセックス時に感じる幸せは、結ばれている相手からのみ感じるもので、本能的に、他者による支配や所有は拒絶したくなるらしい。そう考えれば、妻が悦びの最中に、私のことなど思い出すはずがないのだ。》
性交という生殖行為の最後に行きつくところ・・・ それは、必然的に、結ばれている黒沢さんの精を受け入れること。ぴったりと体を重ね、彼の貫きに身をまかせながら、頂に昇りつめていこうとする妻・・・ 正常位なので腰を打ち付ける音こそ聞こえませんが、鈍い白色灯の下で、切ない喘ぎだけが聞こえてきます。
『はっ、あぁ・・・・ んっ、すっごく・・ いぃ・・・・っ・・ 。』
〔そんな風に言ってくれると嬉しいですね。でも、もっとよくしてほしいんでしょ?〕
『んくうぅ・・・・ そう、してぇ~!』
大きく開かれた妻の股間に動きを刻む黒沢さんのペニスが激しさを加えた。その刺突の回数を増やしていくと、交わりも佳境に入ってきます。
『あぁぁ・・・・ やっ、こんなの、いやぁ・・・・!』
今、感じているものよりも更なる高みへ辿りつきたいと、ぬめった襞で黒沢さんのペニスを絞め上げていった。極めつけの・・・・ 予想を超える快感が生まれるのでしょう。口から出てくる言葉とは裏腹に、芳恵が、オルガスムスへ昇りつめていった。
〔山下さん、そんな所におられないで、こちらへ来られたらどうですか? 遠慮されずに・・・ 。〕
私を労(いた)わる優しい声が、黒沢さんから届いた。私が近くに来るのを待っていた黒沢さんが、枕を妻の背中に押しあてる。そして、折れ曲がったひざの間に肘を立てると、そのまま、体を前につんのめらせていった。こんな格好になると、結ばれている男女の性器が丸見えになります。黒沢さんのペニスが十分な溜めをつくり、斜め下に向かって打ち込まれた。
『ああぁ・・・・ っ、ちょ、ちょっと待って・・・・、そ、そんな風にされたら・・・・ 。』
黒沢さんが、妻の言葉などお構いなしに、律動の合間に大きく抉るような抽送を繰り返していくと、否が応にも官能が増していく。急激に高まる快感をこらえきれなくなった妻は顏を左右に振っていますが、黒沢さんの動きから察すると、そのまま絶頂を迎えることはまだ許されないようでした。 第四章その6(22)へ
2018/02/14
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